転生者の復活記~死にぞこないの物語~ 作:バトルマニア(作者)
道具を作ることに成功し、草の中をこそこそとしながら標的を探す古内。
(やっぱ異世界での最初の敵と言ったらスライムとかだよな)
スライム。それはRPGなどで最弱として名高い粘性生命体である。古内はそれを探していた。
(掲示板によるとスライムはどこにでも湧き出て、食物連鎖でも底辺に近いって書いてあったしちょうどいいだろうな)
掲示板にて情報収集を行った結果、スライムという便利生物は、倒してもよし食料にしてもよしと、非の打ちどころのない魔物だった。ただしノーマルに限る。
(注意点もあったが、先手を打てれば問題ないらしいし、高レベルに関してはどれも強者だから近づかなきゃいいだけだ)
だがスライムは弱い魔物であるが、侮っていい相手ではない。あくまで対策や性質が知れ渡っているから倒すのが容易というだけで、無知で挑めば十分に危険な魔物なのだ。
(お!いたいた!どれどれ、ステータスは……?)
・
・Lv11
・スキル・雑食Lv3・打撃耐性Lv2・毒物耐性Lv1
(20レベも超えてないし強いスキルも持ってない。けど……ええい!きっと大丈夫だ!)
そう思い迷いを振り切った古内はスライムの近くへ行き、持っていた長い短刀のようなもので突き刺す。
(おっ!)
するとスライムは簡単に崩壊し、べちゃりとドロドロの水たまりを作った。そして……
「おおっ!!?」
体に力がみなぎり、レベルが一気に引き上がる。
「ホントだ!スゲー割のいい魔物だな、スライムって!」
人間界の地上にいるスライムは、基本スキルもなく5レベ未満しかなく、古内が倒したのはその2倍以上のレベルを誇るものだ。しかし掲示板によると、20レベまでは大して強さが変わらず、その割にレベルアップには打ってつけの魔物として紹介されていた。
「レベル低いから塩かければ倒せるし、魔物の弱点の魔核潰せば即死するしでホント都合がいい魔物だ」
塩を用意できなかった古内は、土魔道で細長い短刀を作り出し、スライムの魔核を貫いたのだ。不意打ちなのと、そもそもあまり強くないことも相まって簡単に倒せていた。
「一気に8レベまで上がったぞ。この調子でじゃんじゃんやっていこう」
スライム退治に味を占めた古内は、そのまま次のスライムを探し出し次々に葬っていく。
「5体倒しただけで、高レベルスライムのレベルを超えた……」
そして短時間で15レベまで上げた古内は、ニヤニヤが止まらなくなっていた。
「この調子でいけば20……いや、30レベもすぐだろ」
格下となったスライムではレベルは上げにくくなったものの、それは数をこなせばどうとでもなるだろうと高をくくり、スライムを探し出すのだった。
だが古内はまだ知らない。20レベ以降のレベルの上げにくさと、魔物の強さを……
~おまけ~
・スライムについて
どこにでも湧き出てくる魔物。倒してよし食料にしてもよしとあまり強くない……のは低レベル帯のスライムであり、高レベルになると倒しずらく厄介な魔物へと変貌する。理由は、スライムは低レベルだと形の維持だけで精いっぱいになり、攻撃などほとんどしてこないが、20レベを超え始めると存在が安定し戦闘能力が一気に跳ね上がるからだ。