転生者の復活記~死にぞこないの物語~   作:バトルマニア(作者)

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ゴブリン討伐

 小鬼を倒すことにした古内は、手作りの毒短刀を手に小鬼に近づく。

 

(静かに近づいて、後ろから突き刺してやれば一撃だろ)

 

 そうでなくても毒で死ぬまで耐えればいい。そう楽観的に考え、短刀の突き立てられる距離まで接近した古内は、スキルに身を任せて最速の突きを放つ。

 

「やっッ!!?」

 

 だが振り切る前に気付かれ、距離もギリギリだったことも合わさり掠るだけに終わった。さらに反撃も諸にくらい殴り飛ばされる。

 

「ッ!?」

 

 そのまま近づいてきた小鬼に追撃を受けそうになったが、咄嗟に短刀を振るい牽制をして間合いを取った。

 

(なんで気付くんだよ!なんであんなに強いんだよ!)

 

 レベル差が小さく、スキルに関しては優ってさえいる。だがそれでやっと、同じ土俵に立てたといった感じにしか見えない状況だ。

 

 

(来っ!)

 

 一気に距離を詰めようと小鬼の踏み込みに気付いた古内は、急いで短刀を盾にして切り返す。

 

(仕留めきれなかった……)

 

 またも掠めるだけでワンステップでかわされ、体勢を低くして反撃を仕掛けてくる。

 

(ふ~、冷静になれ。スキルと補正が反応している限り俺は負けない。にしてもなんでこいつこんなに動けるんだ?この大陸のせいか?)

 

 冷静さを取り戻した古内は、ムダに自ら動くのをやめて、スキルの感覚に任せることにした。すると戦闘が楽になり考える余裕ができる。

 

(毒で弱ってきてるから攻撃が当てやすくなったな)

 

 少し経ち小鬼の動きは初めに比べ明らかに悪くなっていたが、それでも仕留めきれない。古内が無意識に安全や守ることを重視して奥手になっていることもあるが、小鬼が気を奮い立たせて頑張っているのが大きかった。

 

「これで終わりだ」

 

 だが毒が回りきった小鬼は、足がもつれて体勢を崩す。そこへ古内は止めと言わんばかりに短刀を突き出す。

 

「おまっ!?」

 

 短刀は胸に突き刺さったが、小鬼はそこで死なず、力いっぱい古内の首を絞めてきた。

 

「さっさと……くたばれっッ!!」

 

 苦しむ程度には閉まる首だが、小鬼もあまり力が残っておらず、古内が短刀を捻り強引に振り切ることで力が弱まる。そこへ追撃にと傷口に思いっきり蹴りをかましていた。

 

 

「はぁはぁ……なんとか勝った……」

 

 息を切らしながら、へたり込む。どうやらスキルによる補正された動きに慣れていないせいで、体の節々が悲鳴を上げたようだ。

 

「改善点が、多い……な」

 

 スキルがあればどうにかなるなど甘すぎる考えだったと後悔する古内。

 

(それに、殺したのに何も感じない)

 

 転生した影響か、スキルの影響かわからないが、古内は殺しや戦闘に不快感を感じていなかった。逆に成し遂げた爽快感の方が大きく、これからも頑張っていこうとさえ思っている。

 

「まぁ、いいか。これぐらいじゃないと生きてけないし」

 

 そう思い、古内は仰向けになって青空を眺めるのだった。

 

 




 ~おまけ~
・古内の強さについて……
 戦闘経験もなければスキルをうまく使いこなしているわけでもない。なので単発の精度はスキル相応だが、ただ振り回されているだけなのでついていけずに逆に隙が多くなっている。なおそれもスキルのゴリ押しで誤魔かしているが、余計なことをするため要所要所で無意味とかしている。

・小鬼の強さについて……
 生まれたてだが、本能はキチンと働いているため隙は少ない。身体能力は強化している古内と同等で、技術も経験もないので反射神経だけで戦っている。スキルがないにしては頑張っている方。同レベルだったら苦戦するとはいえ、これだけ動けるのはこの大陸ならではで、レベルやスキル外の基礎能力も周囲のレベルに合わせて生まれるから。
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