転生者の復活記~死にぞこないの物語~ 作:バトルマニア(作者)
力を高め、突き出した手から風の刃を飛ばす。それにより、向かってきた複数の小鬼の首を斬り落としていた。
「疲労感も息切れもなし、速度威力共にも問題なしっと」
そしていつものように小鬼たちから剝ぎ取るだけ剥ぎ取って、その場を後にする。
「あれから一年、あと半年で五歳か」
魔導を修業し始めて、およそ一年。ひたすらに魔導を使い続け、やっと同レベル代の小鬼を一撃で屠ることができる程度の威力に仕上げていた。
「スキルは5レベで、基礎は28レベか。早いんだろうが、ここじゃ物足りんな」
勝てそうなやつを片っ端から狩りまくった結果。残り半年で、目標一歩手前まで来ていた。
「おっ。27レベの
さっとステータスを見て、生まれて間もない豚人だとわかった古内は、さっそく攻撃を仕掛ける。
「風刃!」
古内がそう叫ぶと、先ほどよりも数段鋭い風刃が背後から豚人を襲う。それに気づいた豚人は、咄嗟に腕を振り盾にしながら風刃を受けて、後退しながら体勢を整えた。
それに合わせて古内も短刀を構える。
「武器もなしにオレに勝てるとでも?」
フル装備で尚且つ古内の方がレベルもスキルも高い。体格差やステータス外の評価もあるが、それでも揃えるだけ揃えている古内の方が普通に有利だ。
「反応なしか。まぁ……当然だろうがなッ!」
全力で接近し、慣れた手つきで短刀を振る。それを紙一重でかわされ、瞬時に薙ぎ払いの手刀が繰り出されたが、小柄な古内の方が素早く 即座に距離を取っていた。
「本能とスキルによる技術。再現された疑似的な経験。今までのオレじゃ、苦戦する要素しかなかったな」
睨み合い、回るようにじりじりと距離を詰める両者。
「だが今は違う!」
瞬間的に接近し、高速で短刀を突き出す。それをボロボロの腕で防ぎ、力を入れて古内の動きを封じようと……
「毒だよ。特別性で即効性のな」
全身に回るには遅いが、傷だらけの腕を一本使い物にできなくなるには十分すぎる毒に、豚人は驚きながら無理矢理攻撃を放っていた。
「無理な攻撃は効果が薄いぞ。それも誘導されたならなおさら」
絣すらせずにそのまま膝をつく。息が荒くなり毒が回り始めたようだ。
「まともに戦うと思ったか?バカバカしい」
そのまま地面から杭が生え、簡単に豚人を串刺しにして決着がつく。
「楽に勝つことが一番だからな」
そう豚人に向かって言ったが、すでに息絶えておりうんともすんとも返ってこない。
「はぁ~なんだろう……まぁいいか。レベリングの続きだ」
なんとも言えない気持ちになるが、それを振り払いすぐにまたレベリングに戻るのだった。
~おまけ~
・古内の装備について
古内の衣類や装備は、素材を集めたり魔物たちから剥ぎ取ったものを魔道やスキルを使って作ったものです。スキルと掲示板情報のお陰でそれなりの物にはなっているが、見栄えはあまりよくなく、性能としては市販で売っているものに毛が生えた程度です。
・豚人について
いわゆるオークと言う奴。体格がよく大柄で、豚顔ぽいのでそう言われている。力が強く体力がありしぶといが速度機動性共に低く、魔法や遠距離攻撃など立ち回りによっては小鬼より倒しやすい。
・短刀の猛毒について
短刀についている毒は、改良に改良を重ねた古内オリジナルの猛毒となっている。物質的な毒としても 魔法的な毒としても優秀で、どちらかだけでも猛毒なのに合わさると更に驚異的な効果を発揮する。完全に無効化するにはどちらの対策も必須。