転生者の復活記~死にぞこないの物語~   作:バトルマニア(作者)

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これからの事

 食事を終えた古内とライムは、これからの事について話し合っていた。

 

「ここを出るには強くなるしかないんだよな。で、どこ行けばいいと思う?」

 

 明確な返事も返ってこないだろうし、そもそもライムも知っていることは少ない。相談相手としては不足しかないが、それでも話し合いぐらいはできるとしていた。

 

「あるのは、東西南北で“森林”“荒野”“山脈”“湖”だよな」

 

 現在古内たちは、大陸の中心部にある安全地帯と化している草原にいる。そこから東にジャングル?のような大森林があり、西にはどこまでも続く荒野みたいなのが続いており、南にはそびえ立つ山脈があり、北には巨大な湖と奥の方には湿地らしきものが見えていた。

 

「一応調べてはみたが、見なくてもわかるぐらい強い気配が蠢いてんだよな。どこも」

 

 ライムも肯定するように上下に揺れる。何度か足を運ぼうとした古内だったが、風龍を超える気配を複数感じ、探索を断念していたのだ。

 

「風龍倒して強くなったが、それでも山脈以外は尻込みするな~。だってここからでも感じるぐらい強そうだし」

 

 隠す気のない強大な気配やエネルギーを感じ、一瞬にして三つの候補を切り捨てる。だが、だからと言って山脈がいいと言うわけではない。

 

「隠密とか隠蔽が一番厄介なんだよな。避けるの難しいし、不意なんて突かれたら一巻の終わりだな」

 

 基本的に格上しかいないこの世界で、弱い古内たちが生き残る方法は、大人しく逃げ隠れておくことである。だから決して真正面から強敵に挑んだり、不意を突かれてはいけないのだ。

 

「ふ~ん。じゃあ山脈にするか。準備どうしようか?」

 

 なんとなくライムの意志を感じ取り、山脈に決めた古内。だが何の策もなく行くことはできない。下手したら草原から出た瞬間に、強敵と出くわして殺される可能性もあるからだ。

 

「まず俺のステータスだが」

 

 そう言ってライムに教えるついでに自分のステータスを見る。

 

 

-----------ステータス-----------

 

 

・名前  古内 明理  / 年齢 5歳

・性別  女

・種族  不明

・Lv  45

・能力   不明

・スキル  成長補助Lv6

      言語理解

 

 

---------------------------------

 

 

「中々強いだろ?まぁ今考えればそうでもないんだろうが」

 

 自分がどこまで強いのか、何ができるのかを伝えていく。古内にとって、それがライムの理解に繋がっているかどうかはわからなかったが、それとない反応をするライムに、ついつい話すのが楽しくなってペラペラと喋り続けていた。

 

 

「で、ライム。お前は何ができる?って、うおっ!すげぇ!」

 

 それに答えるようにライムの体が膨張変形し、小鬼の姿となった。

 

「今まで取り込んだ魔物の姿になれるのか?」

 

 豚人や鬼人、狼や兎などなど、この草原にいる魔物には大体擬態でき、その力も相応に操れるようだ。

 

「まさかお前、俺の倒した魔物を取り込んでいたのか?」

 

 他にも見せようとしてくれているのか、少し長く粘土細工のように変形しているライムにそう聞く。

 

「そうか。だから感謝してると。良い奴だな」

 

 どうやらライムは、古内が倒して放置した魔物を取り込みまくってきたようだ。そうやって強くなってきたので、相当感謝してくれている様子。あと取り込んだのも攻撃の意志はなかったとのこと。

 

「完全な状態の風龍にはなれない?情報が足りないから?」

 

 色々質問していく中、どうやらライムは擬態対象の情報の入手具合でその再現度が変わるらしい。一番はそのまま取り込むことだが、そんなこと中々できないので数で補わなければいけないとのこと。

 

「ん?これは!?」

 

 ライムの擬態が完了し、驚く古内。長くストレートな灰色髪に穏やかそうな同じ色の瞳、短髪オールバックで鋭い目つきなところ以外は自分とそっくりのライムが立っていたからだ。

 

「あの時回復ついでに俺の情報を?でも完全じゃない?時間がかかる?」

 

 少し改造されているが、見た目の擬態はできる様だ。だがそれ以外の部分はさっぱりで、言葉も話せなければ、長時間の維持もできない。これからの成長と古内の情報提供次第と言ったところだろう。

 

「いやいや十分だ!あとは言葉と擬態の強化だけだろ!よし!これは思った以上に速くできそうだ!」

 

 ライムを育てればこの孤独も大いに改善される。現状それっぽくしか意思疎通できないし、一方的に話しているようで少々味気なかったので、古内にとっては大歓迎もいいところだ。

 

 

「っと、そうだったな。山脈に行くことについて話さなきゃな」

 

 興奮して話がそれてしまったが、ライムに促され話を戻す。

 

「レベリングは期待できないから、まずは装備を万全に整えてだな。その後に少しづつ調査を……」

 

 そうして古内とライムはこれからの事について詳しく話出すのだった。

 

 




 ~おまけ~
・ライムの擬態について
 重要なのは情報の収集であり、死体や現物などではない。現物があった方がいいだけで、別に代用品はいくらでもある。因みに生物に限らずあらゆるものの吸収、再現ができ、理解していないものは再現だけで、できるものはその尺度によって改造などもできる。ただし大元が、模倣、再現、改造であって、創造ではないので注意。
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