転生者の復活記~死にぞこないの物語~ 作:バトルマニア(作者)
狼に囲まれた古内は、周囲を確認しながら武器を構える。
「すでに囲まれてたとは、俺もまだまだだな」
そう言いながらステータスを確認した。
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・Lv35~40
・スキル・擬態Lv4・俊足Lv4・嚙砕Lv3・嗅覚強化Lv3・連係Lv2
「おいおい、中々の連中じゃねえか」
レベルは見ての通りで、数は七体ほど。森の木々や雰囲気に擬態しているため、集中しないと数え間違えるほどの精度だ。
「スキルのお陰か?いや、スキルは普通よりできるところの表記でしかない。強みであり主力であって、それだけじゃない。あれはこいつらの力そのものだ」
隙なく短刀を構えているため、狼たちは襲ってこない。精々警戒しながら周囲をゆっくりと移動しているだけだ。
「異物感半端ないんだろうな。だからすぐ見つかったと、匂いとかも考えとくべきだったな」
スキルに頼りすぐるのも悪いと思った次の瞬間、痺れを切らしたのか狼たちが襲い掛かってくる。
「ほれ、ほれ!」
二体の狼が木の陰から素早く距離を詰め、古内を食い殺そうと飛び掛かった。だがそれを簡単に回避され、斬り裂かれる。
「おっと!」
体勢が悪くなった古内へと三体目の狼が襲い来る。だがそれもギリギリで回避し、軽く斬り裂きつつ距離を取り、威圧をもって牽制した。
「状態異常の味はどうだ?」
最初の二体は傷が大きく急所に入っているのか既に瀕死で、三体目は傷は軽いが状態異常ですぐにでも体調を崩していた。
「残り四体か……じゃあ次は俺からいくぞ!」
そう叫び近くにいた狼へと襲い掛かる。それに驚いた狼は、咄嗟に身を引こうとするがもう遅かった。判断を誤った狼は、首を斬り裂かれ、血をまき散らしながら絶命する。
「次ッ!」
それを合図に残りの狼たちが敵討ちかのように迫る。
「いい連係だな」
目の前の一体をやれても、あとの追撃でやられてしまう。かといってここで逃げれば、流れ失って戦闘が長引く。
「これならどうだ?」
地面を棘状に操作し、目の前の三体を一気に貫く。それにより瀕死又は絶命まで行った三匹は動かなくなる。さっきのはあくまで近接戦での話であり、魔導を使えるのなら何の問題もない話であった。
「擬態で動きとか距離感が分かりづらかったがなんとなかったな。じゃあさっさと……」
血の匂いに誘われて他の魔物が寄ってくるのを避けるために、さっさと死体回収してトンズラここうとしたその時だった。
「ッ!?こいつまだ!?」
視界外から倒したはずの三体目が古内へと噛みつく。それを避けきれず足を噛まれ、骨が折れる感覚を味わる古内。
「こいつッ!?死にぞこないの癖に!!」
スキルがある程の強力という事なのだろう。瀕死の状態でも古内の足から離れない。凄まじい執念だ。
「くたばれ!」
このまま手こずっていると、逃げきれなくなると判断した古内は、即座に狼の首を力任せに斬り裂き、力が緩んだところで逃げ出して、ライムによる治癒が始まる。
「すまんライム。ここまま行くぞ。補助頼む」
そして古内は、連戦を避けるために、魔導で風の流れを操作しつつその場をそそくさと離れるのだった。
~おまけ~
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人間界では、森や草原にいる魔物。本来のレベルは、20レベ前後であり、スキルも低レベルなものが一つあればいい方で、二つ以上持っていたら強敵と認識される程度。特に擬態持ちは、初心者殺しとして恐れられている。
また狼系に限らずだが、環境や属性、上位種などで沢山種類がいる場合が殆ど。