転生者の復活記~死にぞこないの物語~ 作:バトルマニア(作者)
傷も完全に癒えて、森の中を歩む古内は、山脈の麓まで来ていた。
「ここで何か取れればいいんだがな」
古内の目的は鉱石や素材の採取だ。だから山脈に来ている。
「……どうやるんだ?」
そこで古内は気づいてしまった。どうやって鉱石を取ればいいのかわからない。漫画のようにたまたま見つけられるわけでもなければ、ゲームのように都合よく剥き出しになっているわけでもない。そもそも場所や鉱石の種類すら真面にわからない。
「そんな時は、掲示板頼りだ!」
ライムの呆れ気味の反応を感じながら、掲示板を見てお目当てのスレを探す。
「なるほどなるほど、画像付きとは随分と手厚いじゃないか」
そう言って、次々に流し読みして必要事項を覚えていく。その間無防備なのだが、ライムがちゃんと警戒しているので安心だろう。
「よし!大体わかったぞ。まずはこうやって、手を地面とかに置いて……」
手を地面に置き
「力を一気に広げる!」
限界まで自身の体内を流れている力を、周囲の力を巻き込みながら広範囲へと広げていた。
「そ、そし……て!」
土魔導を使い、地形を操っていく。
「抜き出すッ!!」
地面から何かが抜け、古内の目の前に大きな金属の塊が現れていた。
「はぁはぁ……どんなもんじゃい!」
そう言いぱたりと倒れ、ライムに介護される。どうやら勢いに任せてすべての力を使い切ったようだ。バカなことこの上ない。
「これをどうにかして分けなきゃいけないわっか。あと製造方法とか品質とか、種類とか物質の比率とか……」
倒れながら取った金属の事を考える。とりあえず一か所に集めただけであり、どういった成分が含まれているかまでは分からない。しかも製造法も詳しくは知らない。
「鑑定とスキルと掲示板で探すしかないか」
要はしらみつぶしだ。一つ一つ探っていく必要がある。幸いそれをするだけの便利なシステムがあるから、時間さえかければ大した問題ではないが、なければよくわからない合金で武器を作っていた所だろう。
「え~と……え!?マジっ!?魔導でちゃっちゃっとつくれんの!?」
だがここで大きな壁にぶち当たった。どうやら金属加工にはそれなりの施設が必要のようで、まずはその準備からしなければいけなくなったのだ。因みに魔導だけでもできなくはないが、きっと古内の頭では理解しきれないので、碌なものはできないだろう。
「一からか……こりゃ大掛かりな作業になるな」
言葉の通り今の古内には、スキルと知識ぐらいしか真面な物がない。そしてその二つも古内には手に余るものだ。
「まずちゃっちゃっと鍛冶場のようなもん混ぜた家でも作って、そっから調整していくか……」
だがやってみないとわからないと、回復した古内はバク転で立ち上がり、さっそく作業に取り掛かる。なんせこいつには、時間だけはいくらでもあるのだから……
~おまけ~
・魔法や魔術での採掘について
この世界のこの時代ではあまりされていない採掘方法。個人では案外多いが、やるなら魔法などで地形を操り、お目当ての物質を取り出すものだが、まず初めに目的物の場所を探知などで探し当てて、そこまで行き近くで取るのが定番であり、決して広範囲を一人でするものではない。
なお世間一般では、普通に魔道具を使って掘っている場所の方が多い。てか個人や小規模の需要は迷宮で完結し、それ以外の大規模なものは鉱山などが利用されている感じ。