転生者の復活記~死にぞこないの物語~ 作:バトルマニア(作者)
村での地位を確立した古内は、監視の目が緩くなり村の中で自由行動を許されていた。そんな彼が最初にやった事は……
「よ、お前らの作った武器見せてくれや」
村で武器や装備を作っている者たちの場所へ行くことであった。
「いいだろ~。こっちだって結構あげてんだから。それにこうした方がより良いものを作れるのさ」
そう言いながらサッと工房に入り込み、棚に置かれている素材や武器たちを見ていた。
「魔物の素材か。俺は殆ど扱ってないが、どうやってんだ?」
やはりと言うべきか、あるのは魔物由来の素材ばかりだ。金属製のものは珍しい方で、魔物の皮や牙や角など満遍なく無駄なく使われている。
「へ~そうやってんだ」
皮を仕上げたり、牙を丁寧に鋭く研ぎ磨いている様子を見て、そのアイデアと技術の高さに感心する古内。そして置いてあった素材や武器に手を伸ばした。
「ああ、すまん。邪魔せんから睨まないでくれよ」
そんな古内を睨みつける職人たち。それに困った様に邪魔はしないと手を引く古内相手に、すぐに仕事に戻っていた。
「まぁこうなるよな」
敵でない。脅威ではない。多少は役に立つ変人。ただそれだけでいさせてもらっているだけだ。別に心を開かれた訳でも、仲良くなった訳でもない。利益があるからいさせてもらっているだけで、邪魔になればいつでも追い出される関係、そう言ったものでしかない。
「まぁ、頑張ろう。これからだしな」
ライムが不満そうに揺れるのをなだめ、そう呟く。
「にしてもまぁ、金属は便利だが作るのが大変だからな」
小鬼たちだって最初は興味を持っていたが、話をしてバカらしいと離れていたのだ。その結果がこれである。まぁ金属を溶かすだけで、相当な熱量が必要になる。魔法のお陰でやり易いとはいえ、それは魔物由来の素材も同じこと。であれば、簡単な方を選ぶのも納得がいく。
「それに金属の研究も大変だし」
高品質なものを作ろうとすれば、更に労力がかかるだろう。古内のように前世や掲示板でサクッと検索をかけて終わりではない。それも特殊な合金ともなると、古内でも苦労したものだ。
「魔物素材と金属を組み合わせるのもいいな」
工房や武具を眺めながらそう呟く。使えるものはすべて使う。まぁいつもの事だが、それも簡単ではない。古内にとっては、一からとは言わないものの大して扱ってこなかったものを使うから。
「だからよ、協力し合おうなってことだ」
ニコニコしながら、再度そう工房全体に聞こえるように言った。それに対し多少睨まれたが、敵意と言うより鬱陶しさの目線だ。まぁ小鬼たちの反応もわからなくもない。これは懐柔に時間がかかりそうだと思う古内だった。