オワタ式な神機使いの生き方   作:つヴぁるnet

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第3話

〜 鉄塔 〜

 

 

「さて、姉さん。俺がブラストで攻撃したら姉さんもそれに合わせて攻撃するんだ」

 

「わ、わかりました」

 

 

 

現在、第2部隊と共に行動中の俺氏。

 

カノンの立ち回り方を今一度教えるために第2部隊のミッションも同時進行で行なっている。

 

 

…と、言うけど。

 

姉さんに指南するというのはあまり意味が無い"と事だ思う。

 

またこの言葉はあとで理解するとして、

 

 

まぁそれでも、おれは姉さんには今一度立ち回り方を指南するつもりでこうしてやってきた。

 

第二部隊とは何度か同行ミッションを行いながらカノンにアドバイスしたりしたけど、アレからあまり上手くいってないらしい。

 

俺にも姉さんと時間を合わせてあげれるほど余裕があれば良かったがここ最近アラガミの調査に駆り出されて姉さんとの時間が無かった状態だ。

 

しかし前回のボルグ・カムラン堕天の調査を終えてから少し落ち着きを見せていたので今日はこうして第2部隊とミッションだ。

 

ちなみに前日発見したボルグ・カムランはリンドウさんと、ソーマぱいせんと、サクヤさんの第1部隊が駆除済みだ。

 

あとエリックも同行して華麗に終わらせて来たらしい。エリートはやっぱり強いなぁ。

 

あとでエリックから武勇伝を聞いてアラガミの動きなど参考にさせてもらおう。

 

オワタ式な俺からしたらアラガミの情報はとても重要だから。

 

 

 

「タツミさんとブレンダンさんが攻撃する。そしてアラガミが二人を振り払おうと暴れ出したら二人は距離を取るはずだ。そこで姉さんのブラストをぶち込んでしまえば良い。なんなら後ろからぶち込んで二度とケ♂ツの穴が閉まらんようにしてやってもええんやで」

 

 

「あ、うん、か、考えとく…」

 

「いくら姉のポジションに置いてるとはいえ女性に対してそのセリフはどうなんだマロン?」

 

「あとカノン。そこで考えとくはないと思うからな?」

 

 

 

タツミぱいせんとブレンダンさんのツッコミにケタケタと笑って返す。

 

まぁこれで少し緊張感が解れたことにタツミぱいせん『良し』としてくれた。

 

やり方はやり方だけど。

 

 

 

で、アラガミと交戦が始まる。

 

俺が言った事を姉さんが覚えてるならその通りにやると思う。

 

 

 

 

 

 

だが、しかし。

 

 

 

 

「オラァ! 肉片にしてやるよ!」

 

「「「ギャース!!」」」

 

 

「 知 っ て た 」

 

 

タツミぱいせんとブレンダンさん。

 

そして一緒にいたオウガテイルも変な悲鳴をあげながら吹き飛ばされる。

 

そのままコンゴウはケツにブラストをぶち込まれるとお尻を抑えながら吹き飛び、壁に顔面が直撃した。

 

それを見届けると姉さんは心底嬉しそうな笑顔を作っておれに振り向きながら。

 

 

「きゃはは!マロンじゃなぁい!久しぶりだねぇ!!」

 

「…よ、よーす、裏カノン。 久しぶりだね」

 

「相変わらず可愛い顔立ちしてるねぇ!ねぇねぇ!そろそろマロンのファーストキス貰って良いかなぁ!!それともその先を行く?ぜんぜんいいよ!マロンならわたしの初めても貰っていいよ!あっはははは!!」

 

「コイツ…」

 

 

そんなコントをしているとアラガミが寄って来た。耳の良いアラガミだから直ぐに気づいたのだろう。雄叫びをあげている。

 

 

「ほらみろ!ヤキモチ焼いて襲ってくるぞ!そして俺はオワタ式だから退避するぞ」

 

「あははは!それならあなたのファーストキスはこのブラストでアラガミに放火してやるよ!熱々にねぇ!!」

 

 

 

銃口から爆砲が吹き荒れる。

 

ズドーンと轟音を響かせた。

 

コンゴウは悲鳴あげながらまた吹き飛ぶ。

 

オラクルポイント(OP)が無くなるまでトリガーを引き、肉片になるまでブラストを放つ。

 

 

「オラオラオラ!!」

 

「……」

 

 

最初に『意味が無いと思う』と言った事を覚えてるだろうか?

 

それはその通りである。

 

とりあえずまず最初に申すなら。

 

台場カノンは『強い』神機使いだ。

 

そのため立ち回りを指南する必要はあまり無い。

 

いや、必要がないというより意味がないと言った方が正しいか?それは『裏カノン』と呼ばれる彼女の二重人格が存在しているその"性格"が立ち回りって単語を意味無くさせてしまうからだ。

 

神機を握りしめれば灯される闘争心、そうやって変貌するその人格はアラガミをゴミのように蹴散らしてしまいたい彼女の"望み"が強く現れているから。自分がアラガミより強いという事を常に示さなければならないから。それを理想とした結果の人格。それが裏カノンだ。

 

闘争心の高さと、適合率の高さを兼ね備えた彼女から放たれるオラクルの砲撃はどんなブラスト使いも凌駕してくれる。そんな訳で彼女は弱くない。むしろ強い神機使いである。

 

ただ人格も合わせてブラストは連携がとても難しい。エリックのように理性的かつ華麗に戦えるならブラストは価値を発揮するが、カノン自身の戦闘センスはそこまで高くない。裏カノンの人格が出てくるまでは、それはもういつも新兵気分のカノンである。

 

それ故にカノンは周りから煙たがれてしまう。

 

こればかりは……仕方ない。

 

 

「ちっ、弾切れかよ……クソがァ!!」

 

「い、今だぞ、ブレ公」

「りょ、了解した」

 

 

裏カノンの迷惑性は擁護し切れないが、口の悪い姉貴の姿は可愛いと思ってる俺氏。

 

あと俺は手出しができないので隅っこで眺めてるだけだ。

 

 

「そういやOPアンプルあったな!さすが私だ!準備がいいねぇ!!」

 

「「ふぁ!!?」」

 

 

 

OPアンプルを神機に突き刺す。

 

するとカノンのブラストが元気になり、残弾が回復すると再びテンション高く叫んだ。

 

 

「きゃはははは!!回復ゥゥウ!!」

 

「やっべ!!早く退くぞ!」

「うおおあ!?カノン!!まだ撃つなぁ!!」

 

 

 

「ああもう、無茶苦茶だよ」

 

 

 

まともに指南することも出来ず、それでもミッションはクリア。

 

裏カノンによってズタボロにされたコンゴウのコアが破壊されなかったのは凄いと思う。

 

 

「これだけの火力があるなら第一部隊でも戦えそうだな」

 

 

一応だが台場カノンは"衛生兵"だ。

 

決して戦闘兵ではない。

 

それなのにこの強さだ。

 

世の中って不思議だよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リッカさん、俺の立派なブラストの話なんですけど」

 

「なんか卑猥く聞こえるね、俺の立派ブラストって」

 

「汚れてるのは頬についてる油だけで結構ですぞぉ!お願いだから心は綺麗でいてくださいね?ね?」

 

「あはは、冗談だよ。安心して」

 

「本当か?一旦その頭をスパナで締め直してあげても良いですよ」

 

「だったらそのまま頭の先から指先まで隅々まで念入りにメンテナンスしてくれる?ただし私は精密機械なりにデリケートだから慎重にやさしく取り扱ってね?」

 

「ゴッドイーター故に壊してしまいそうなので遠慮しときます」

 

「根性無し」

 

「もとより逃げ回る戦い方してるから根性無しは否定しない」

 

 

コミニュケーションがてらにリッカとある程度遊ぶと持ってきた冷やしカレードリンクを互いに飲み干す。

 

そして次こそあるは程度真剣な声でリッカに語りかける。

 

 

「前に提案したアレ、今日で完成させたいけどダメかな?」

 

「あ、それにね。うーん、もう無理かな…」

 

「あー…そうですか。やはりおれの案は難しくてダメでしたか。仕方ないですね」

 

「いや、そういうことじゃないよ?もう完成させてあるから開発は一旦お終いってこと」

 

「え?…は!?ちょ、俺抜きでか!?」

 

「うん。君の考えた開発案なんだけど、それが結構楽しくてね。それでエンジニア故にどんどん追求してしまった。そしたらつい最後までやっちゃったんだ」

 

「いや、おれ、その神機の使用者として完成する瞬間に立ち会う必要あったはずと思うのだが??」

 

「作ってしまったし、もう仕方ないでしょ!それよりもほら、早く使ってみてよ!」

 

「えー、なんだかんだで今日は有給なんだけどなー」

 

「午前中カノンさんと訓練してたじゃない。なら別に午後そのままミッション行ってしまえば普段と変わりゃしないって。へーきへーき」

 

「何がへーきへーきだよ?はぁ、一体俺の使う有給ってなんなんだろう…」

 

「休みの日でも頑張って働けば給料が出る仕事って意味じゃないかな?」

 

「それただの仕事日だよォ!!」

 

 

 

さて、前々からリッカさんと開発を進めていたモノの試験に洒落込むため俺はエントランスに向かいヒバリさんからミッションを受注する。

 

ちなみに有給にもかかわらずミッションを探し出した俺にヒバリさんが心配する。

 

最近まで仕事漬けだったおれがワーカホリックになってしまったのでは無いかと心配された。

 

そう思われるのも仕方ない話。

 

何せアラガミの調査に駆り出されまくってた身だから。

 

朝早くから寝起きが取り除けてないヒバリさんに「おはよう」の挨拶を始めとして、夜は疲れを見せながらも営業スマイルを崩さないプロの彼女に「俺が最後?」の挨拶で1日が終わる。

 

ゴッドイーターってだけでブラックだが労働時間を考えると俺は特にブラックだ。

 

しかし残念ながら、前世の経験もあってブラックに慣れてやがる。

 

これでは自分がかわいそうだ。

 

後でご褒美をあげなきゃ。

 

あ、ちなみに俺の調査報告は95%以上は的確な情報なのでかなり頼られている。

 

それ故に色んなところに飛ばされるのだ。

 

いやー、有能って辛いね!

 

はは、辛いなぁ…

 

 

「無理しないで下さいね?」

 

「それタツミぱいせんに言ってあげたら喜びますよ」

 

「調子乗るのでやめときます」

 

「ぱいせんの道のりは長いなぁ…」

 

 

ヒバリさんと短くやり取りを終えて神機保管室に歩みを進める。

 

そして至ってまともな銃を除いたオラクルソードと超回避バックラーの二つがオワタ式な存在感を出していた。

 

慣れたとはいえ内心軽くため息をつきながらも直ぐに心を切り替えて今日もまたアラガミと立ち向かうだけだ。

 

それから重くもない神機を肩に乗せて俺の乗車を待つヘリがプロペラを回転させていた。

 

 

 

「またオワタ式っスか」

 

 

 

そしていつものパイロットに煽られる。

 

 

 

「そうだよ。いつも通りさ。とりあえずその愉快な口は後で裂いてやるからな?見てろよ見てろよ」

 

「HAHAHA!!切ることも叶わないオラクルソードで裂きたいなら無事に逃げ戻って来ることだな。あと裂けると言うより"避ける"側なのはあんたの方だとアドバイスくれてやるよ」

 

「HAHAHA!!あまり調子乗んなよ?このヘリなら一撃で吹き飛ぶぞ? 何せ!俺のブラストは咲けるからな!」

 

「あー、ちなみに確認取るけど今の下ネタ?」

 

「リッカと同じように受けとんなやこのバカイロット。お前が頭の修理されてろ」

 

「安心しろ。ヘリと同じように頭のネジが飛んでるのは自分でも理解してる。こんな世の中なら珍しくもないだろ」

 

「せやな」

 

「とりあえず向かうぞ」

 

「よろー」

 

 

 

廃回した荒地を眺めがら適当に会話。

 

ヘリがとあるポイントに止まると扉が開く。

 

 

 

「ほら、目的地だ。御武運を」

 

「ありがとう」

 

 

 

地上から50メートルの高さ。

 

ヘリから飛び降りて下を見下ろしながらアラガミの位置を瞬時に把握。ちらりと贖罪の教会を視界に入れながら浮いてるザイゴートを踏み潰して、プレデターモードで食らいつきながらオラクルを多量に回収する。するとザイゴートは萎んだ風船のように萎み、着地しながらオウガテイルに投げつけた。

 

 

 

「確か、ココをこうして、こうする」

 

 

203式ブラストの側面に手のひら押し付ける。

 

体からオラクルポイントが抜け出すような感覚と共に銃の側面の側面に突き刺さっている注射器のようなモノ、スタングレネードと同じサイズのものだ。それを抜き取ってピンを引き抜きグレネードの衝撃耐性を無くす。軽い衝撃で簡単に爆発するだろう。

 

そしてそれを怯んでいるオウガテイルに投げつけて、光った。

 

 

 

「!」

 

 

耳を劈くような爆発が起きる。

 

威力は我が姉と同じようなブラスター爆撃だ。

 

オウガテイルが粉々に砕け散ったのだ。

 

 

 

「こいつは強力すぎる…」

 

 

自身のバースト状態も関係してると思うけどこれは中型アラガミもただでは済まない威力だ。

 

コンゴウ一体なら軽く砕いてくれそう。

 

 

「オラクルソード故に多量のオラクルポイントを得てしまう。それをどうにかして無駄なく使えないかと相談したが… いや、面白いものができたな」

 

 

俺が考案したのはオラクルポイントの『ストック』であり、オラクルソードの力で多量に回収してしまうオラクルポイントを"どこか"に貯蔵できないかと考えた。

 

ちなみにこの考案はGE2の経験者ならブラストで『何がしたいのか?』がわかるだろう。

 

でもそれはまだ不可能なようであり、俺の考案したモノは一旦保留を受けた。なぜならそこまで技術が出来上がってないからだ。溜まりに溜まったオラクルポイントを一つの銃に収めるのは銃に負担をかけ過ぎる。

 

でも発想としては非常に面白く、開発的に不可能ではないと言われた。

 

でもまだ作れないと言われた。

 

しかしもしその技術が完成させるための素材は既に分かっている。

 

あとは俺の頑張り次第。

 

とりあえずは今回の実験だがリッカの協力もあり結果は『大成功』だ。良い報告ができる。

 

 

 

「これスイッチで起動して爆発させれないか?この威力ならいいトラップになると思うが」

 

 

さらに新たな案を考えながら残りの雑魚処理を行いミッションはノーダメージで終えさせた。

 

そして今日はやっと夕方から休む事が出来た。

 

そして明日は朝から仕事だ。

 

辛いです。

 

 

 

つづく

 






マロンはリッカと仲が良いです。
あとヒロインです(ネタバレ)


ではまた
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