インフィニット・ストラトス-落ちてきた歌姫-   作:シャムロック

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お待たせしました!
待ち焦がれた再会回です!

遅くなったのは3週間も中間テスト期間があったのがいけないんや…。

とりあえずブラックコーヒーの用意をお願いします←


15:歌姫と王、再会せし刻

「見えてきた!アレが泊まる旅館かな?」

「海キレイだね~!早く泳ぎたい!」

 

バスの中でクラスメイト達が賑やかに話している。

IS学園1学年は臨海学校で私有地の旅館とビーチに向けて走っていた。

私は窓側でボーっとその流れ行く光景を見ていた。

 

「楽しみですわね、海」

 

隣のセシリアが声をかけてくる。

 

「うん…」

 

少し、心に引っかかりを覚えながら返事をする。

何か…モヤモヤした違和感が海を見た時から出ている…。

 

「そういえばいのりさんって泳げるの?」

 

私の席から斜め前のシャルロットがこっちに身を乗り出して聞いてくる。

いくら普段静かにしていても、運動神経は悪くないと自負している。

 

「勿論…。正体不明なISパイロットがカナズチは…笑えないよね?」

「あはは…それはごもっともで…」

「そろそろ目的地だ。全員ちゃんと席につけ」

 

シャルロットが苦笑いしてると、織斑先生の言葉に皆が従った。

 

「……。」

 

視線を海に戻すとざわつきをまた覚える。

あそこに…何かあるの…?

そんな不安とも言えない感情を抱えながらバスは旅館にひた走っていく。

 

_______________________

 

旅館 花月荘。

IS学園が臨海学校でいつも使っている旅館だそう。

バスから生徒が出てきて、クラス順に整列する。

 

「ここが今日から3日間お世話になる花月荘だ。各自、旅館側に迷惑になるようなことはするなよ。」

 

よろしくお願いしまーすという生徒たちに混じって挨拶する。

旅館の女将さんは軽く笑うと何かを思い出したように袖からメモを織斑先生に渡した。

 

「……なるほどアイツか。各自、部屋に荷物を置いたら夕食まで自由時間だ。但し専用機持ちと篠ノ之はロビーに集合すること。解散!」

 

集合って…それも専用機ばかり…。

流石に生徒を自由時間にするのだから戦闘ということは無いと思うけど…。

 

 

部屋に荷物を置いた後、ロビーで待機する。

ちなみに、私の部屋はセシリアと同室。

基本的には寮と変わらない構成みたい。

 

「よし…全員揃ったな。なら行くか」

「あの…何処に連れて行くのですか?」

 

シャルロットがもっともな質問をする。

と、織斑先生が一瞬こっちをちらっと見てニヤッと笑ってこう言う。

 

「ちょっとしたサプライズだ」

 

____________________________________

 

 

ビーチから離れた岩がむき出しの磯。

そこに釣り竿が2本とパラソルが見える。

 

1人は派手なドレスにウサミミ。

どう考えても束さんだろう。

ただ、もう一人はちょうど岩に隠れて見えなかった。

と、束さんがこっちに気づいて飛びついてくる。

 

「ちーちゃん、久しぶりだフガッ!?」

「お前はまともに会い方も出来んのか」

「これが束さん流なんだよ~」

 

束さんが織斑先生に飛びついてアイアンクローで制裁されるという前に見た光景を経て二人がこっちを見る。

 

「お前たちを呼んだのはコイツが原因だ。」

「はろはろ~。いっくん~。いーちゃん~」

「はあ…」

 

一夏が間の抜けた声を出す。

 

「今日呼んだのはね~、報告といーちゃんに良い事をもたらすためなんだ~。束さんマジ神さま!」

 

えっへんと言わんばかりに胸を張る。

同時に豊満な胸が揺れて一夏がたじろぎ、鈴さんやラウラが憎たらしい目を向ける。

でも、そんなことはどうでもいい。

 

「いいコト…?」

「うん、いいこと。しゅーくん、来ていいよ」

 

え…?

 

 

今、集って…

 

 

 

そして、釣り竿に居たもう一人の人物が姿を現す。

立ち上がった姿は白のパーカー来た青年。

ショートカットの黒髪が特徴のその後姿。

私は、その姿を知っている。

 

青年がこちらを向く。

その顔、その姿、そして…

 

「いのり…」

 

その声を……私はとても良く知りすぎていた。

 

「集…?」

 

あまりの事に頭が回らず、ようやく出せた声が、名前。

青年が答える。

 

「ああ。いのり。僕だよ。」

 

その次の言葉で私の感情が爆発した。

 

 

 

 

「桜満 集だよ」

 

 

 

 

「集!!」

 

駆け出す。

そして集を抱く。

なんで!?なんで集がここにいるの!?幻覚?幻?

そんなごちゃまぜの感情が体を渦巻く。

でも、私を抱く腕と、右手を握るその手が現実を見せてくれた。

 

「いのり…会いたかった」

「集…っ!」

 

そこからは、ただひたすらに泣きじゃくった。

渦巻く想いを吐き出すように泣きじゃくった。

少なくともあの世界に帰らない限り会えないと思っていた集がここにいる。

それだけが私の心を満たす。

その間、集はずっと私を抱いてくれていた。

 

 

涙がようやく止まった後、改めて集を見る。

最後に見た時より…ちょっと大きくなった気がする。

でも、その顔、その瞳は間違いなく集そのものだった。

 

「集…なぜこの世界に来れたの?」

「もう一度、キミを守るためにある人の手を借りたんだ」

「ある人?」

「ゴメン…名前はまだ言えないんだ」

「そう…」

 

話をはぐらかされた。

でも…今は集がいるからいい…。

そう思った。

 

 

 

 

二人で束さん達の所に戻る。

 

「じゃ、感動の再会をしたところで紹介するね~。

この子は桜満集。いーちゃんと同じ世界から来た人で…二人目の男性操縦者だよ」

 

「「「「「えぇええええええ!?」」」」」

 

さらっととんでもない事を言った束に全員(千冬除く)が驚く。

 

「そして、今日から1組に転入となる」

「「「「「えぇええええええ!?」」」」」

 

織斑先生の追い打ちにまた驚く。

 

 

「二人目って…どういうことですか!?」

「使えたんだからどうもこうもないよ~。それより、次は束さんから箒ちゃんに良い物を上げまーす!」

 

そこからは篠ノ之さんにIS【紅椿】をあげるという出来事があったけど、私はどうでもいいってくらいに集にくっついてた。

 

___________________________

 

夕食時。

その時間まで部屋で一緒にいた後、食堂に向かう。

因みにセシリアは気を使ってくれて部屋には居なかった。

そして、集は改めて生徒全員に紹介された。

 

「臨海学校中だが、今日から転入ということで合流してもらった生徒だ。」

「桜満集です。二人目の操縦者ということで、皆さんよろしくお願いします」

 

その後はシャルロットの時と似た状況だったけど、織斑先生の一喝で鎮静。

 

集が私の隣で食べている間、周りの女子から質問攻めに遭っていた。

集は苦笑いで対応してたけど…なんか悔しい。

 

 

その後、夜の海岸に出る。

寝る部屋は流石に一緒には出来ないというのでギリギリまで居たかった。

 

「ねえ、集。集はなぜここに来れたの?」

「…キミをもう一度守りたいと思ったんだ。そのチャンスが訪れた。だから来た。」

「私は…あの時から集のもの…それ以上に私は集が好き。…私だって元の世界に帰りたいって、集にまた会いたいって思ってた。」

「いのり…」

「まだ元の世界に帰れたわけじゃないけど…お願い。

今はここで…」

 

私は…言いたかった言葉を出す。

 

「愛して。」

「いのり…」

 

そして感じる、集の体のあったかさ。

それは私が欲していた暖かみ。

求めていたもの。

あの鈍感だった集が今こうして私の、私への愛を交わらせてくれる。

それがとてつもなく嬉しくて、私が私じゃないと思えるほどに集に抱きついていた。




どうでしたか?
ラブラブPartが苦手な筆者が出せる最大のやり方です←



次回は海回&福音戦の予定です。

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