インフィニット・ストラトス-落ちてきた歌姫- 作:シャムロック
もう嬉しさではち切れそうです。
これからも、私はギルクラを愛し続けますよ。
この作品も完結まで持っていけるよう頑張りたいです。
また、1話の量も少ないですが温かい目で応援していただけたらと思います
「なんで……なんでハレが……」
僕は視線が彼女に釘付けになり、声は震えていた。
確かに目の前でアポカリプス結晶に覆われ砕け散っていった彼女。
死んだはずのハレが今、目の前に存在する。
この時の僕は、冷静さを欠いていた。
「校条は家庭の都合でドイツからの帰国子女だ。当初は入学式に間に合わせるはずだったが…急病にかかり
、医者から帰国を止められていたそうだ。皆、校条をサポートしてやれ、いいな?」
「大丈夫です。もうお医者さんからは問題無いと言われてるので。」
「そうか。ああ、席は桜満の右隣だ。」
「はい、分かりました。」
そう言ってハレがこっちに近づいてくる。
「よろしくね!桜満君!」
「あ、ああ。よろしく」
対外的に返事を返す。その笑顔、その声。間違いなくハレだ。
でも何故?ハレは僕の世界の人間。しかも既に死んでいる。既に死んだ人間がこの世界では生きている?ありえない。いくら何でも名前だけ同じとか、ちょっと似てるというのが精一杯だろう。だけど…
僕はその日、思考のループから抜けだせないでいた。
☆
その日の夜、僕といのりは僕の部屋で束さんに連絡を取っていた。
『校条祭?』
「そう。その人物について調べて欲しいんです。」
『いいけど、何で?』
「校条祭は私達の世界で既に死亡している。同一の人物が居るのは怪しい。」
『成る程ね……分かった。当たってみる』
「お願いします。」
通信を切った後、僕といのりはベットに腰掛け、お互いを見ていた。
「いのり……今回の件、どう思う?」
「多分、何者か……恐らく私達の世界から来たソウって敵の刺客だと思う…」
「やっぱり……だけど、僕はハレが殺しをしに来るとは到底…思えないんだ。」
「集……。」
「中学の頃から、ハレは優しかった。あの頃、閉鎖的だった僕に友達の手を出してくれたのは……ハレなんだ。ハレが手を差し伸べてくれたから、僕は多少なりとも友達を作ることが出来たし……何より、君に出会えた。」
俯きがちに言い、最後にいのりを真正面から見る。
「だから、僕は確かめたい。彼女が本物なのか。何をしようとしているのか。」
もし、ハレが僕らに何かする目的で居るのなら……僕は彼女を討てるのだろうか?
いや……討つんじゃない。ハレの罪も僕が引き受ける。彼女を殺した引き金を引いたのは…僕だ。なら、それが僕の罪であり、贖罪なのだから。
「集……。」
ふいに、いのりの手が僕の手に添えられる。
「あなたは一人じゃない。私も背負う。だから……抱え込まないで。」
「いのり……。」
その言葉が、僕の心を少し和らげてくれた気がした。
☆
「桜満君。」
翌日の放課後。いつも通りに一夏の訓練を行っていると、後ろから声を掛けられた。
「…何かな?面条さん。」
振り向くと、打金を纏ったハレが居た。
「お願いがあるんだけど……ISの動き、少しレクチャーしてくれないかな?私、向こうで基本的な歩きとかしか出来る時間なくて……少しでも取り返したいから、手伝ってくれないかな?」
いま此処にいる彼女が、たとえ別人だとしても……僕はハレへの恩を返せるなら…。
そう思った僕は了承することにした。
失った時間を取り戻すかのように。
結論だけ言えば、ハレは走る動作で10回は転んだ。