「ジーク、顔を背けましたね…?はいそこ逃げない!正座しなさい!」
そう叫ぶのはクリームヒルト。
通称すまないさん、ジークフリートの妻だ。
そしてクリームヒルトに正座させられているのはジークフリート家の一人息子のジーク。
なぜこんなことになっているかというと、時は三時間ほど前に遡る。
それはジークが剣道の稽古に向かっていた時のことである。
とある白髪の少女が車に轢かれそうになってのだ。
それをジークが自分の身を挺して救ったのだ。
しかし、その時にジークは怪我を負ってしまったのである。
そこで、白髪の少女の家族達が怪我を手当てをするために家に上げたのだ。
そしてこの後が問題だった。
ジークフリートの不在時に電話したせいでクリームヒルトに電話が繋がってしまったのだ。
転生して一般人となった彼女だが、それでも夫が死んでから十数年間喪服を着続けた女である。
そんな彼女が、息子が他人の子を庇って怪我をしたと知れば、お察しである。
「あなたの身に何かあったらどうするのよ!あなたが死んでしまったら私は車の運転手もこの一家も呪って呪って呪ってグチャグチャに、いえバルムンクで苦しみをゴニョゴニョ」
「ごっ、ごめんなさい、うちのお母さんが……」
「あ、ああ。大丈夫、慣れているから。自己紹介が遅れたね。僕は衛宮切嗣。娘を助けてくれてありがとう。君がいなかったら、イリヤは死んでしまっていたかもしれない。」
「いえいえ、大丈夫ですよ。俺は人が死ぬのを見過ごすなんて事したくありませんから」
切嗣は、ジークを見て何かを感じたのか、少しにこやかになった。
そんな会話をしていると誰かが来たのか
ピンポーン。
とインターホンがなった。
「少し出てくるよ、アイリー?」
そう言いながら切嗣は部屋から出て行った。
それと入れ違いに、呼ばれていた白髪の女性と2人の子供が出てきた。
「私はアイリスフィール。本当にありがとうね、イリヤを助けてくれて。それとこの子は士郎、年も近いと思うし仲良くしてあげて」
「俺は士郎!お前はなんていうんだ?」
「俺はジーク、よろしくな!」
そういい、2人は握手した。
その後も雑談しながら切嗣が戻ってくるまで時間をつぶしていた。
そうして交流を深めていると、廊下から足音が聞こえてきた。
「あら、切嗣そちらの方は?」
「彼のお父さんだそうだ。ほら、イリヤ達も挨拶しなさい。」
そう切嗣が言うと、イリヤと士郎は挨拶をした。
「えっと、こんにちは?」
「こんにちは!」
士郎が挨拶すると、イリヤもそれを真似て同じ挨拶をした。
それが微笑ましかったのか、ジークフリートはにこにこしながら
「こんにちは」
と挨拶し返した。
そして妻の方に目を向けると、切嗣達と話し出した。
「この度は本当にありがとうございました。お陰で娘が助かりました」
「いえいえ、そんな頭をあげてください。クリームヒルトは…本当に妻がすまな…すいません…」
そう社交辞令を済ませていると、クリームヒルトはやっと落ち着いたのか、切嗣達の方へ向かってきて…また怒り出した。
それもジークフリートに向かって。
「ジークフリート様、あなた、来るまでが遅すぎませんか?私よりも近くにいらっしゃったと思うのですが…?」
「いや、仕事を離れられなくて…すまない、本当にすまない」
「ジークフリート様は息子より仕事を取ると…へー、そんな冷たい男だったのですかコノヤロウ」
「いや、本当にすまない…」
すまないさん、尻に敷かれる。
といっても昔の事であまり強気になれないだけなのだが。
そして夫婦喧嘩が始まりそうになったのを察してかジークが話し出した。
「そ、そろそろ帰ろうよ、父さん、母さん」
「そうだな、居座るのは余り良くない。今日は本当に妻がすまな…すいません…」
「いえいえ、あ、それと家の連絡先はこれなので、いつでも頼ってください。」
「ありがとうございます、それでは」
すまない、クリームヒルト。
そう呟くと、ジークフリートはクリームヒルトをお姫様だっこしながら衛宮家を出て行った。
その日、街では「降ろしてください、英雄が
設定ガバガバ、特にジーク。
続くか分からん。