魔女図鑑   作:秋穂ソラト

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第31話

ドッペル名:JOSSIE

生業のドッペル その姿は愛玩動物を抱きしめる女性 称号:温和な微笑をたやす少女からの隔絶 説明 この感情の主はかつて母親から愛情をもらった。母親と一緒にいた時間は決して長いものではなかったが、彼女の中ではかけがえのないものであった。この感情の名は、母性愛 生業とは、人生の中で培うものです 人の役に立つことで得られる充実感 生業のドッペルにはそれを象徴しているような絵面になっています。

姿は子犬を守る母親の図にも見えるし、ペットショップで子供を見守る女性のようでもある。

みふゆが持つべき力は、他人に情を寄せて自分の願いを叶えられるようにすることではありません。それができなかったので、ドッペルを手に入れた彼女は今度こそ目的を達成するために全力を尽くすことになると思います。

梓まなかさつき

ドッペル名:HAVILUS

種族:鳥捕り

生業:鳥捕りの名前の由来について 鳥類を狩猟する人を指す。鳥類を狩って生活している人々 白砂糖とは、砂糖を精製する際に生じる廃液のことです。

その色は澄んだ白色ではなく、泥のように濁ったものです。

また、「鳥を捕る→鳥を狩る」となりました。

白状します。

実は、僕は以前からこの企画を考えていた。

でもこれはあまりに長い旅路になるかもしれないと思い躊躇していたのだった。

しかし、今は違う。

僕だって勇気を振り絞って一歩を踏み出す時が来たのだ。

そう思うようになったのは、彼女の名前が美深雪ということに由来することでしょう。名前の由来は、アイヌ民族の中で一番偉い人の名前をあやかったものです。雪を司る特別な存在の名前なのです。雪を司る特別の存在は『夜想曲』(Nocturne,Op.28-1,J.S.)に登場したシュネー・ヴァイスでしょうか。ちなみに英語だとスノーホワイトとなります。

さっきまで、雪のように白いと思っていた彼女が実は、白い羽を持った白鳥だったわけです。つまり、雪を降らせていたのは神様ではなく、魔法少女の方だった。そして、彼女は正体を隠しつつも何かを願っていましたが、神様の存在自体を否定しているので、自分が願っていたことも否定しているように思えました。

ここまでの話では、やよいだみふゆでは想像できないかもしれないですね。でも、ドッペルによって現れたものは紛れもなく神ではないですか? さあ、ドッペルを解きましょう。

【変身】

「私から、逃げられると思ったんですか?」

その瞬間に視界は白一色になり、耳鳴りだけが残った。

(なんだ、なんでだ……! 体が動かない!?)

声を出すこともできないまま、身体中に走る激痛で叫ぶ。そんな状態でも痛みを感じるってのは……ある意味奇跡のような体験だな。

――グチャッ 全身の至るところが破裂するかのような音が聞こえて意識が再び闇に覆われる。再び訪れるはずだった死。だというのに、俺の心はそれを理解しようとしないのか、また次の光景が視界に広がる。

まるで、童話の登場人物のようではないかと、誰かは評するかもしれない。もしそうなら、私もまたその一人と言えるのではないだろうか。彼女は人間でありながら、魔女でもある。そして、彼女は自分と同じ存在を生み出した。しかし、この世に魔女なんて存在し得ないというのが世間一般の認識だ。だから、私たちは何よりも目立つのだ。彼女たちこそが、本当の意味で自分たちの正体を知っている。そして、魔女という呼び名すら嫌いだという。

私たちも最初は、ただの偶然だった。運命なんて言葉を安易に使うつもりはないけれど、確かにあの時は全てがうまくいくように思えた。いがみ合っていた彼女とも協力して、自分たちの理想を追い求めた。彼女のことは最初こそいけすかない奴だと思ったけど、仲間だと考えるようになっていた。一緒に何かを成し得た時に感じた興奮は今でも忘れてはいない。でも、それが長く続きすぎていたんだろう。だからかな、きっとお互いのことをよく知らなかったからなんだろう。

私は大切なことを彼女に話せずにいた。ずっと隠してきた。それだけじゃない、彼女からは私のすべてを奪っていったんだ。私は怖かったんだ。真実を知ることが。知らないことは心地いい。知らないままなら不安を抱かずに済む。私はただ逃げただけさ。それでも私は知りたかったんだ。知っていれば今よりはマシだったのかなって思うけどそんなことないはずだ。この世界は不条理ばかりさ。何が正しいのかなんてわからないけど、あの日の私だけは正しかったって信じたいよ。

彼女は何事もなかったように振舞っている。私が知らないとでも思っているみたいに。けれど知らない方が幸せなこともある。だからさ、もう思い出さなくたっいいんだよ。だって君は何も悪い事をしていなかったはずだろう? なのにどうしてこんな目に合わなければならないんだ? あんなにも必死で努力していたっていうのにさ。神様って奴がいるんなら一発ぶん殴らせて貰いたいね。

けれど君は違う。君はそんな状況下にあってなお、他人を助けようとしている。本当に凄いことだよ。普通は出来ないからこそ、そうやって他人を助ける事が出来るんだ。僕の場合は自分から進んで手を差し伸べてきた訳じゃないが……まぁいいさ。それが今の僕の能力なんだからね。君の役に立てるならばいくらでも使って欲しい。君が望めばこの体は僕のものになってしまうけどさ。どうだい? あはは! そうだよなあ。俺なんぞじゃ釣り合わないよな。あんたが羨むような資格なんてありゃしねえよ。俺の持ってる力はせいぜい小金持ちになれるくらいだからな。こんな力を持ってるだけで十分幸運さ。

僕はあなたとは違う。あなたはこの世界に希望を持っているようには見えなかった。あなたの体を奪ってその力を使おうとは思えなかったのよ。

そりゃあお前は特別だぜ、お前の力があればどんな敵だって倒せるさ。そういえば俺の武器を見せていなかったね?こいつは超レアなもんなんだぞー!こんなにも重いけどな……どうだ?お前には持てないだろう?ほーらよっっと。これでもまだ疑うのか?えー。じゃあ仕方ない……。おぶさってもいんだぞ?」

はいっ。どーも、はじめまして。新社会人やってます。名乗るほどのものでもないのではありますが、とりあえず、新人ちゃんとかって呼んでくれたらたぶん喜びます。

そんなわけで今日はですね、会社でお話あったんですよ。

で、私の机の前にあるガラス窓は開けておいてあるわけなんだけど……いささか熱くなってきた今日この頃なので、エアコンのタイマーが切れそうな今現在、どうにも寝苦しくて目を開きました。

私はううん、とか言いながら伸びをして身体を起こすと、腕の中の枕ちゃんを潰してしまっていないことにほっとする。少し乱れた髪をかき上げて、ベッドサイドにあるスタンドをつけると、私は大きくあくびをした。

寝ぼけた頭のままキッチンに向かう。冷蔵庫から麦茶を取り出し、グラスに注ぐ。勢いよく飲み干せば、喉が潤されてしゃっきりするはず……なのだけど。いくら飲んでもお酒が残っている感じだ。二日酔いまではいかないが、とにかく気分が悪い。まるでお客さんがいる時に、こっそりひとりだけ抜けて布団に入って眠ってしまった時みたいだった。

そんなわけで、私は再び自室に戻りベッドで横になることにした。今日が休みで本当に助かった。大学がある平日だなんて、とてもではないが耐えられる気がしない。

もうすぐ昼になるという頃になって部屋を出る。するとお母さんがちょうど買い物に出ようとしていたところらしい。

「あら。出かけるの?」

私が尋ねると、母は少し考えた後、「あんたがこんな時間まで起きてるのは珍しいけどね。実はそうなんだよ」と言った。私は驚いて尋ねた。

「どこへ行ってたの?」

「お医者さん……というより、学校の先生だよ。もう治っていいはずのものでも治療を続けることは多いからね、そういう人のところに行ってるのさ」

「あの人は魔法医術士だ。治癒系の才能に優れていて、多くの人を救ってきたんだよ。特に最近は……」

―あぁ、これか 私の中に流れ込んでくる知識は、あの人にとっての日常だったんだろう 私の脳波は、既にあの女医のものになっていたのだ でも、今は違う。私があの女のドッペルになっているのだとしたら、まだ私にもできることがある

「あなたたち!なんでこんな子たちの味方をするのよ!?その子たちは私たちと同じ……いえ、それ以上に危ないことをしているってわかっているの?」……そうよね、あなたの言いたいことは当然だわ……でも……でも私は見てみぬ振りはできない!」

このセリフを聞いた時に、私はみふゆがいかに自分の気持ちを押し通すかを伺うことができ、それがいろはに対する信頼につながったと思います。

魔女と戦うことが危険だからと言う彼女の言葉は正しいのにも関わらず、彼女はいろはのことを信じてくれました。

「さあ、もうこれ以上の話し合いは無駄よ。そろそろ決着をつけましょう」

(さぁどう来る?どんな攻撃だろうと絶対に受けて立つ。必ず打ち砕いて見せる)

魔法少女になる理由を知っているか知らないかの違いだけではないでしょうか……。彼女が何かに打ち込んでみたいという思いを大事にしたくてあんな風に言ったのだと思っています。

最後に、このエピソードではみたまさんとみかげちゃんが登場する数少ないシーンでもあることをお知らせしておきましょう。

十咎

ももこ ドッペル名:ENERGIZE-PITENTUTURE

生業のドッペル その姿は無神経、他人の感情への配慮の欠如、他者に対する想像力不足 称号:他人との不和、周囲の状況への洞察力を欠く 説明 この感情の主は、自分を中心に回っている世界の枠組から逃れられないという運命を背負わされている。

生業ドッペルを発動させると、地面から人型の分身が出て来て、相手を拘束すると同時に、自分の手足を白い髪で覆い尽くし身体中に目玉を模造するものを作り上げます。

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