魔女図鑑   作:秋穂ソラト

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第36話

ECHO(エコー)【解説】

・記号「e」はイニシアル。

【意味】

〈EG〉……アルファベットが語源。

〈H-oM〉…………「h」(数字や文字が入る場合)、「m」(アルファベットが入らない場合や数字の場合もある)。

*『月面兎』による 〈A-nB〉……a

(1つ目)が(2つめの場所に)現れる。

●【3】

『魔窟の奥底にて』

○「1」「2」:3回目、4ヶ月め、「5」:7回目

―――――:16歳:女:未:魔女見習い

第一章:初めて知った:1日目

・夢:予知能力を得た事を思い出した。

前世では毎日のように自分の死に顔を見るという呪いの様な悪夢に苦しみながら目を覚ますのだと言う。死してもなお苦しむとはよっぽど業が深いらしい……が本人はどうでもいいと思っているらしくて私にとっては余計な情報だけれど聞いていて苦痛だとかそんな事はない ただ夢の内容を聞き流しながらいつもの事を思うだけ―――だから私は今日も同じ様に呟く事になると思う そうして今も、これから先もこの男はきっと私に興味なんか抱かないまま退屈を紛らわせる為に毎晩の様に私の部屋にやってくるんだろうって それに嫌気が差す私ではないけど……本当にこの男こそ『無関心』の権化みたいな奴だと思う

「俺が死んだ後の俺はどうなった?」…………だからこの男が何を考えているのかなんて私には理解出来ないままなんだよね それなのに何故かこの男の死んだ後を考える度に言い知れぬ不安に襲われてしまうのは私の弱さから来るものなのかそれとも私が感じているものがこの男に向けられていてそれはつまり嫉妬とかそういうものなのかって考えるだけで憂鬱になる――別に嫌いじゃないんだけどね だってこれってまるで私がこの男に恋をしているみたいじゃん? うん、自分で言っておいて何だけど全く馬鹿げてるでしょ でもこれはこれでいいのかもしれないなって最近は思うようになってきた 結局この男に振り向いてもらえないかなって無駄に足掻いていた時から今まで何も変わらなかったのなら……もう今から何かを変えたり変えようとしたりした所で何も変わらない だったらせめて自分の気持ちから逃げずにしっかりと受け止めるべきだし例え受け入れてくれなくてもこのままただひたすら足掻き続けていくしか道が無いんだと思う まあ私は自分で言うのもあれなんだけど、こういう考え方をするようになったおかげで少しだけ精神的には大人になったのかもしれないかな いやまあ、多分まだまだ若い子に言わせれば子供なんだろうけど それにしてもやっぱり私はダメだ 私は自分一人で生きる事が出来ていない ただ死ぬのを待つだけの私は誰かに守って貰わなければ生きていけない それがたとえこの憎たらしい程の強さを持った自称最強の生物であってもだ 私みたいな弱者から見ればとても眩しくて美しいのにどこか危うさを秘めていような強さを持っているそんな彼も本当は私と同年代かそれ以上 彼が本当に強い人間なんて確証は全く無い訳なのだから ただそれでも彼はきっと私が想像する事すら出来ない苦労を重ねて生きてきた事は容易に予想が出来る だってあんなにも優しく温かく頼りになる人だから きっと彼にとっては当たり前で日常茶飯事でしかないかもしれないけれど……それでも彼の隣だけは失いたくないな……

ああクソっ やはり僕はこうなったらあいつの事を嫌いになれない あの日の屋上での約束がある以上はどうしてもアイツの事を守りたいと思ってしまう それに僕が守りたいと想ってしまった相手は何も彼女だけじゃないんだと思う

(……でももう嫌だ、こんな想いをするぐらいならいっそ死ねば楽かもしれない)

彼女が僕の前から居なくなったらきっと僕も同じ様にこの世界に生きる意味を見出せなくなるだろうな だって彼女と過ごした日々はその全てが幸福だったから

『……だから』だから僕は全てを捨てて世界を救うよりも彼女の事だけをただ必死になって探し続けた そして今日やっと見つけたんだ、ずっと捜し求めていた大切な人が この世界で生きていると言う情報を……だからどんな邪魔が入ろうと絶対に離さない 例えそれが勇者だろうと魔王であろうと女神であろうと彼女を害するならば僕はその存在を許さないだろう

「……君だけは必ず守り抜いて見せるさ」

そして僕

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