ドッペル名:silfallen geweihrer(シルフ) 姿かたちを模倣した人型個体から、風属性の力を行使する。 同種である人間やドッペルの魔力を感知することができるが、それゆえに人間の欲望に満ちた醜い姿を目にしてしまい、自分の中に生じた疑問に対して思考を放棄して逃げてしまうこともあるという。
異伝・【並行世界放浪編】 - 第2話『別世界へ』 - ンはその世界に降り立った。「ここは......?」
周囲を見回すも人影はない。
しかし......空を見上げるだけで分かることがある。ここは地球でも無ければ日本でもない。 なぜなら、空には無数の惑星や銀河が広がっていたからだ。 見上げているだけで目がちかつきそうな程の星々、それらを覆う大きな宇宙船の数々など、まるでファンタジーの異世界のような光景が広がっていたのだ。
「......って違う」
そんなありえない状況に、思わずボケてしまいそうになった己を叱責しながら、はるか上空の星空に手を伸ばす男の姿がある。 身長180センチほどの体躯をした黒髪黒目の東洋風の青年だった。黒いアンダーシャツの上に青いジャージの上着を着ており、足裏の土踏まずまである長い靴を履いている。首からはタオルを下げていた。 彼は今まさに、空へ向かおうとしている最中であった。「......おかしいよな?」 だが、いくら手を伸ばしても指先一つ届かないことに気が付くと、青年は困惑したような表情で首を傾げる。 その背中に翼はなかった。それどころか腕も一本しかないようだったが、彼の視界に映っているのは間違いなく鳥類のものなのだ。つまり、明らかに人間ではなかったのだ。 そしてさらに、自分が見知らぬ土地に立っているらしいということを認識した瞬間に気がついたのだが──
「背中の傷が無い!」
青年は今になってようやく気が付いたようだ。そう、彼の言う通り、今の俺は人間ではなかった。 確かに、羽毛どころか鱗もなく、皮膚もない、背びれも鱗も翼もない完全なる獣人であり爬虫類だ! どうやら俺の身体は恐竜そのものになっていたらしい! それに気がついていなかったということは......つまり?「俺、死んだのか......?」 いや、正確には、俺の意識だけなのか?
とにかく俺は、俺が知らない場所で死んでいて、そして俺の意識が飛んでしまったせいでここがどこかも分からない場所にいるのだとしたら......?
真白き世界が終わろうとしています - 第2話『take a dream』1 - ンは静かに瞳を閉じるとゆっくりと息を吸う。「......」 鼻歌と共に深呼吸をすれば、微かに腐った木の香りがした気がした。 それは夢や幻想の匂いだったけれど、それでもいい。今はただ夢の世界に旅立ちたかったのだ。 ここはどこだろう? そんな疑問よりも前に眠気を感じてしまったからだ。 きっとこれは夢の世界なのだから、眠ってしまえば夢の中に戻れるはずだと思ったからである。 しかしそれは間違いであって欲しいという願いでもあったのだろう。 私はすぐに眠りたくなかった。 だから私は周囲を見回した。 この建物は本当に無人なのだろうか、だとしたらどうしてこんなにも荒れ果てているのだろうか、そう考えながら辺りを見回して驚いた。 建物の周囲に広がる一面には背の高い草花が群生していたのである。(嘘だろ......) 植物学者でもなんでもない私だが、それでもそれが普通の状態ではないことぐらいは分かる。 なぜなら本来ならば季節的にあり得ない光景であったのだから。
【真説】ufovsプレアデス ~アルカディア・クロニクル~ - 1 - ジィ・オブ・ザ・ビギナーズ - ンッ
一章
第5節:
ジィ・オブ・ザ・ビギナーズ(前編) - ツン
――夢見の森のウミヘビたちよ
我らが女王のために働きなさい
女王陛下にお仕えしお仕えしなさい (前編)
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*1-1*
「ちょっとあなた、しっかりして!」「ん......」
誰かが呼んでいるようだ......。ぼんやりと聞こえてくる女性の声に誘われるように、私はまどろんだ意識の中で目を開いた。「え......?」
私の目の前にいたのは銀髪の少女だった。透き通るような声も相まって美しいという言葉がぴったりだ。彼女は私を覗き込んでいたようだ。 彼女が着ているのは、まるで映画に出てくるような軍服のような出で立ちのドレスである。(ここって、どこかの部屋?)