目指せ813個のスキルすべて活躍! 安心院さんのスキルを使う少女のヒーローアカデミア   作:U.N.とーすた

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第6話

 

「わたしが来た! わたしが見た!そして」

「わーたーしーが普通にドアから来た!」

 

 ドアから元気よく入ってきたのはオールマイト。前に路地で合ったときとは比べものにならない程力に満ち満ちている。

 

「早速だが今日、諸君らがやるのはコレ!戦闘訓練。そして!こちら入学前に送ってもらった『個性届け』と『要望』に沿ってあつらえた…戦闘服!」

 

 シュバッ!と教室の壁に手を向けると壁がせり出し、中にはそれぞれの戦闘コスチュームが入っている。

 

「着替えたら、順次グラウンドβに集まるんだ!」

「「はーい!」」

 

 昨日の個性把握テストと同じように唐突に始まったにもかかわらずクラスメイトたちの反応は昨日と真逆に嬉しそうだ。

 

 ◇

 

「な、なんかパツパツスーツになってる…」

「ね!考えた奴絶対エロ親父だよー…って!や、八百万それ!恥ずかしくないの!?さすがにそれ返品可のレベルだよ!」

「いえ、注文通りですわ。むしろ注文より隠されているくらい…」

 

 入学前にオーダーして以来見ることがなかった特徴的なコスチュームの数々に色々な意見が飛び交っている。

 

「品口さんのコスチュームは制服?」

 

 第一希望は箱庭学園の制服だったのだがソレは現実に近い制服があるということでNGを出された。

 そして替りにと提示されたのはなんの因果か首元の黄色いスカーフが目立つセーラー服。この世界にはないクビツリハイスクールこと澄百合学園高等部の制服だった。

 

 ……めだかちゃん仕様の改造制服じゃないのかって?ボクのボティだと虚しいだけだろ?

 

 

「格好から入るってのも大切な事だぜ少年少女。自覚するのだ!今日から自分は…ヒーローなんだと!!」

 

 麗日ちゃんを筆頭に着替えたコスチュームに恥ずかしそうにしている面々をオールマイトが叱咤する。

 

オールマイトが両脇に用意した箱から各2つずつ計4つ、ボクたちの名前が書かれたボールを取り出す。

 

「では早速ヒーロー基礎学を始める!最初のヒーロー基礎学は屋内戦闘訓練だ。最初の組み合わせはコレだぁ!」

 

 第1戦、ヒーロー側、緑谷出久・麗日お茶子 対 ヴィラン側、爆豪勝己・飯田天哉。

 

「……参加者は訓練棟Aへ、見学者はわたしに付いて来い!」

 

 因縁の組み合わせに少し苦々しげな表情をしているオールマイトに引きいられボクらは見学室へ向かう。

 

  「改めて状況設定だ。ヴィランがアジトに核兵器を隠していて、ヒーローはそれを処理しようとしている。

 そして勝利条件だか、ヒーローは制限時間内にヴィランを捕まえるか核兵器を回収する事。ヴィランは制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえる事である。わかったな」

 

「「「はい!」」」

 

 約一名爆豪くんを除いた三人が元気に返事したのが画面越しに見える。

 

「では!開始!」

 

 おそらく全員の予想通り戦いは熾烈なものになった。

 

 過剰とも取れる高火力で襲う爆豪くんを長年の知識で紙一重に避ける緑谷くん。

 しかし爆豪くんも馬鹿ではなくその知識を前提としたトリッキーな攻撃で緑谷くんを逼迫する。

 

「なんか言っているがわかんねぇ」

「オールマイト先生!止めないと緑谷くんが死んでしまいます!」

 

 戦闘は危険域に達しているが下手に止めると拗れそうで止めれないオールマイトの様子に音声がないことが輪にかけ、見学室内は軽い混乱が起きていた。

 

「なあ品口。お前のスキルで彼らの声拾えないか?」

「できるよ?今いいところだからちょっと待って」

「ま? 僕らにも聞かせてくれよう」

 

 混乱の巨大化を危惧した轟くんとそれを聞きつけた峯田くんがボクに声をかけてくる。しょうが無いにぁ

 

 ――地獄耳のスキル『話は聞かせてもらった』(リッスンバイチャンス)

 ――声を司るスキル『北風の吹き替え』(ノースブレス)

 

 見学室に入ってからずっと『話は聞かせてもらった』を使っていたがここで紹介。

『北風の吹き替え』で緑谷くんと爆豪くんの声帯を模写し、クラスメイト達に共有する。

 

「――このクソナードが!!」

「ひぃっ!」

「……すごい精度ね、ハコちゃん」

 

 あまりの迫力にビビる峯田くんを見て蛙吹ちゃんが思わず唸る。お褒めいただき恐悦至極。

 そしてしばらく後、緑谷くんによる大爆発とその隙をついた麗日ちゃんのファインプレーで決着。

 

 勝者の緑谷くんは大怪我により治療室へ、麗日ちゃんも個性の副作用により治療室へ向かうことになった。

 翻って敗者の二人は無傷と軽傷。見学室で批評に参加と相成った。

 ......二人ともすごい居心地悪そうだぜ。

 

 「さて、第二回戦はコレだぁ!」

 

  第2戦、ヒーロー側、轟焦凍・峰田実 対 ヴィラン側、八百万百・品口ハコ。

 

 A組が誇る万能個性の二人が手を組んだ。

 

 

「それで、品口さん作戦はありますか?」

「うーん轟くんも峰田くんの個性も把握できてないからなぁ。八百万ちゃんは何か作戦ある?」

「そうですわね、轟さんの個性は『半冷半燃』モノを凍らせたり熱したりできますわね」

 

 核爆弾の模型の前で作戦タイム。

 

「ならこのビル丸ごと凍らせることもできるかな?」

「そんな大胆な……いえできないとは限りませんわね」

「じゃあソレはボクがなんとでもしよう。峰田くんの個性は頭のアレだね。周りの物にくっつき、自分には高反発。そういえばコスチュームの手袋は例外なのか」

「ええ、特殊繊維によってくっつかないそうですわね」

「じゃあそれを八百万ちゃんが作れば対策完了だね」

 

 期待させてしまってごめんなさい。私の個性はそんなに万能ではないのです。

 

「いえ……、私の個性で出せるのは原子配列まで暗記できた物だけなのですわ」

 

 何度期待させ、何度裏切ればいいのだろう。『創造』という名前程万能ではない私の個性。

 品口さんもきっとがっかりしてることでしょう。

 

「そういえばそんな縛りがあったね」

 

 アノ、なんでそんなに顔を近づけるのです?

 

 ――スキルを授受するスキル 『口写し』(リップサービス)

 

 ◇

 

 「では!開始ぃ!」

 

 オールマイトの合図と同時にビル内の気温が急激に下がる。轟くんによるビル凍結だ。

 

 ――消滅のスキル『目障りだ』(アイバーニッシュ)

 

 轟くんの凍結を消滅させる。数合やりあうと無意味なことを察したようで全体攻撃を止め、ようやく二人共ビルの中に入ってきた。

 では作戦通り二人を分断しようか。

 

 ――迷宮製作のスキル『ためらい傷の宮殿』(ヘジテイトパレス)

 

「な!」「ひえ!」

「……峰田!お前は爆弾を探せ!俺はアイツを足止めする!」

「おう!」

 

 ここまでハコちゃんの手のひらの上だ。なら轟があの二人を引きつけている間にオイラが爆弾を確保するそれしかない!

 

「させませんわ!」

 

 キンッと金属音がし、手袋が少し裂ける。

 

「にに、日本刀!?」

「ええ、本物ですわ。降参してくださいます?」

 

 物陰から急襲現してきたのは日本刀を構えたナイスバディ八百万ちゃん。

 深呼吸をし、相対するように頭からもぎもぎを取り構える。オイラの個性ならただの刀なら怖くない……いや怖いけど無力化できる。

 

 八百万ちゃんが刀を振るが素人のソレ。手に持ったもぎもぎで問題なく刀を覆い無力化する。

 

 そして刀を手放し、バランスを崩した所に低身長を活かし下からタックルをかます。

 もちろん倒す先にはオイラのもぎもぎが設置済み!これで八百万ちゃんを捕縛する。

 

「きゃ!」

「どうだオイラの力見たか!ははは!オイラの勝ち!」

 

 八百万が尻もちをついたところは狙い通り峰田のもぎもぎの配置されている真ん中。

 

「ええ、本当負けるところでしたわ」

「......なんでだよ!オイラのもぎもぎで捕まらないんだよ」

「コレ見覚えないですか?」

 

 八百万は立ち上がり、ヒラヒラをハンカチサイズの布を見せる。

 

「…ソレはオイラの手袋と同じ」

「ええその通り、私の個性で作らせていただきましたわ」

「ズルだぁ!そんなの!」

 

 ええ、本当にズルですわよねこんなの……

 

 ――斬った物体の情報を得るスキル『剣康診断』(バトルチェック

)

 作戦会議の際、品口さんから貸し出されたスキル。私が持てば鬼に金棒ですわ。

 

「改めて聞きますわ。降参してくださいます?」

「は、はい……」

 

「……では!第二回戦終了! 怪我なくすんで良かったよかった!HAHAHA」

 

 オールマイトから終了の合図が送られる。

 品口さんの方はすでに決着がついていたようだ。

 

 ちなみにこちらの勝負は不可視攻撃のスキル『停視信号』(インビジブルランプ)で速攻手枷を付けたぜ。




16+6/813

A組強化計画二人目の被害者八百万ちゃん。きっとしばらくの間、物切り抜刀斎八百万として色んな物を切って回るんだろうなぁ
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