スーパーロボット大戦K ~夜霧とミスト~ (旧題:俺をさんづけで呼ばないで ) 作:トカGE
ヒントは『ダイモン』
どうも、夜霧翔也です……なんて言ってる場合じゃねえ!
「お姉ちゃん、前!」
「この!」
《落ち着いてマドラーで迎撃!》
「マドラー使えってさ!」
「わかった! おりゃあ!」
今レムが居るのは、セリウスIIのコックピットだ。
ん? レムが乗ってるとクリスタル・ハートが動かなくなるんじゃないかって? それがさ、何とかなっちゃいました。
今の俺はル=コボルの『欠片』、それもクリスタル・ハートに適応した特殊な『欠片』だ。で、俺は今の状態がガムズ体を持たず、他人に乗り移るイディクス幹部に近いと推論を立てていた。そしてある日閃いたのだ。
『あれ、俺同じこと出来るんじゃね?』
いや、体を乗っ取るほうじゃないよ? 俺が言ってるのは『欠片』を取り込む……と言うより『欠片』への干渉だ。レムの『欠片』に俺の『クリスタル・ハートに干渉しない』特性を与えることができたら、クリスタル・ハートを止めずにレヴリアスやセリウスIIに相乗り出来ないかと、そう考えた。
で、やってみたらできちゃいました。勿論皆には俺が何かしたとは言ってない。どう説明しろというんだ。
まあ、ミストさんらは二つの神の石が何らかの効果を与えあったのか? 等と色々考えてたいたようだが、結局解らないのでスルーすることになったとさ。
そして今、レムはセリウスIIのサブパイになりましたとさ。中の人とあわせて精神コマンドも三人分だぜ!
いや、無いけどね? 精神コマンド。そんな、ゲームじゃないんだから。
「お姉ちゃん、上!」
「っ! こなくそ!」
《無理に反撃するな! 距離を取れ!》
「お姉ちゃん下がって!」
「くっ、了解!」
それでも3人、いや2.5人乗りの効果は少なからずあるようだ。割とガンガンいこうぜな感じのシェルディアを、見てるだけなので冷静な俺とレムがいい感じにサポートできている。俺の指示はどうしてもレム経由になってしまうのが、もどかしいが仕方無い。
それにしても、このシェルディアが押さえに回るんだから、原作ミストさんてばどんだけ熱くなりやすかったんだよ。
今はイディクスが現れて八日目。敵はレムの中の『欠片』に気付いているらしく、彼女を捕獲するためか攻撃をこちらに集中させてきている。
「ヴェリニー様のご命令だ、おとなしく捕まるがいい!」
「こいつらしつこいなあ。なんで僕らばっかり狙うんだよ!」
「私達が可愛いから?」
《レム、お前だんだんいい性格になってきたな》
「ありがとう!」
《誉めてない!》
だがそれは同時に他への注意がそれると言うこと。
「隙ありだ! 貰った!」
「何だと!?」
俺たちが囮になり、ミストさんやベザードの人達が仕留める。そんな形で戦うことで、戦力の差が大きいながらもなんとか渡り合えていた。相手の目的が捕獲だったと言うことも大きいだろう。
後は戦場が今みたいに森林地帯が多いことも大きい。ゲリラ戦、えぐいよね。
さて、後2日でベザードは崩壊し、ミストさんらは地球に飛ばされる訳だ。ここま何とか原作に沿って進んできているから、次に飛ばされるのも何だかんだ言って地球だとは思う。
でも、そっから先は原作通り行かないんだろうなあとも思う。まずセリウスIIにレムが乗ってる時点で違うし。
と言うかこれ、下手するとボス一人減りますよね? スパロボKの敵の内、実体のないガズムとル=コボルはエルリックとレムの体を乗っ取って現れる。どっちがどっちに乗り移るかはルート次第だが、これレムが居なかったらどっちか浮くよな? 誰か別の人の体でも用意してくるのだろうか。
他にもミストさんがクリスタル・ハート……と言うか『神の石』と同様のものがレヴリアスに詰んである事に気づいてるし。いや、流石にあんなにレムが近くにいれば、レヴリアスも動作不良起こして気づくって。
ちなみに神の石、原作だと街を支える動力源だったけど、この世界だと本当に『御神体』だったり。そのせいでベザードの人達が狂信者的な何かにしか見えなくなってしまった。他にもアトリームの時、俺達が飛ばされるまでプラネット・クライシスが使われてなかったり。
まあ数えだしたらきりがないが、とにかくこの世界は原作との違いが多いということだ。俺が関わってる部分が無いとは言わんが、元からだいぶ違っていると思っていいだろう。
だとしたら、飛ばされる先もダンナーベースじゃないかも知れない。たとえば、オーブで隠居してる歌姫さんに拾われるとか、竜宮島近海にダイビングするとか、あるいはプラントの近くに投げ出されるとか。
地球でなくもう一つの地球に飛ばされる可能性だってある。色々なパターンを想定しとくべきだろう。
そして2日後、衛星軌道上からの攻撃に対応するため空……と言うか宇宙か。に向かった俺達は、宇宙にてヴェリニーと交戦することになった。奴のビクトーラは獣人型で、腕のクローと高い運動性能が武器だ。だが、此方は二機。しかも連携前提の機体同士だ。ある程度は戦えるだろうと、俺は考えていた。だが……
「あんたの機体……ああ、あいつが滅ぼした星の生き残りかい、あんた」
「おい、お前……今、何て言った!」
ヴェリニーがミストさんにアトリームが滅びた事を告げたことにより、ミストさんは激昂。原作でイスペイルに突撃した時のように、ヴェリニー目掛けて突撃をかけてしまった。
「うおおおおおおお!!! 殺す! 貴様らだけは!」
「ミスト、一人で行っちゃだめだ!」
「ミスト兄ちゃん!」
シェルディアたちの声も届いていない。くそ、仕方無いとは言え、熱くなるなっていつも言ってるだろうに!
声を伝えられない現状がもどかしい!
《レム、シェルディアに言ってレヴリアスの支援を!》
「わ、わかった! お姉ちゃん! ミスト兄ちゃんを」
「言われなくても解ってる!」
怒りのままに突っ込むミストさんを、なんとかフォローするシェルディア。だが、俺が何とかビクトーラと戦えるだろうと考えていたのは、コンビネーションが完璧ならばだ。頭に血がのぼったミストさんでは、いい的になるだけだ。数分の内に、レヴリアスはボロボロになってしまった。
「いい様だねぇ」
「くそう、くそう!」
このままでは不味い。そう思った俺はレムに伝言をたくした。
「貴様は「この大ボケ野郎!」ってレムちゃん?」
「いつもいつも同じことを言わせるんじゃない! 」
「しょーやか!でもあいつはアトリームを滅ぼした奴らの!」
「そもそも、そいつが言ってることが正しいとも限らんだろう! 今はベザードを守ることだけ考えろ!」
「! そうだな、そうだ! シェルディア! シェイカーで行くぞ! 」
「うん!」
俺の言葉で何とか冷静さを取り戻してくれたか。しかしここまでブチキレるとは……どうにかしないとな。アトリームが滅びたのは確定だし、ベザードも滅んでしまう。本編の頃には此の比じゃないほどブチキレるだろこれ。原作でもそれによってピンチになったり、クリスタル・ハートの反動がきてたからな。このままには出来ねえや。
そんなことを考えている内に、ビクトーラはミストさんとシェルディアの連携『シェイカー・コンビネーション』によって押されていっていた。だが、レヴリアスが受けたダメージが大きすぎたのか、途中で動きが止まってしまった。
「こ、こんなときに!」
「おやおや、限界かい? 大したことないねえ」
「何だと!」
「お、そろそろ始まるねぇ。運が良いよあんたたち、なんせ自分たちの星が消える瞬間が見れるんだからねえ!」
「何!?」
ヴェリニーの言葉に機体をベザードの方に向けると、惑星ベザードに何かが重なろうとしているのが見えた。プラネット・クライシスの設定的に、あれはどこかにある別の惑星か?
そうして二つの星が完全に重なりあった瞬間、ベザードは光に飲まれ……恐らく星が消滅するときのエネルギーなのだろう……俺達もその中に飲み込まれて行った。
「うわああああ!」
「きゃああああ!」
「ミスト兄ちゃん! お姉ちゃん! 翔也!」
《くっ!》
ちなみにアトリームもベザードもきっちり滅びました。