スーパーロボット大戦K ~夜霧とミスト~ (旧題:俺をさんづけで呼ばないで ) 作:トカGE
大空魔竜の中で、俺達はダリウス界や大空魔竜、そしてガイキングについての説明を受けていた。
「ハイドリュートにゾルマニウムか。聞いた事のない名前ね」
「超合金Zとか光子力の方が不思議物質っぽいな」
「そりゃそうかもだが……そういや、レヴリアスって何の素材でできてるんだ? ダンナーベースの技術班もよーわからんって言ってたし。とりあえず強度は超合金Z並って解ったから、パーツもそれで作ったんだが」
「あー、俺パイロットだからそこんとこ良くわからないんだよ」
《まあ、実際そうだしな》
この世界だとプラント製ってことになってるし、最悪議長あたりにでもでっち上げてもらおう。その後は原作通り、ゾーンの異常と言うことで下関のビルドベースに向かうことになった。スパロボKの通りになってるなら、そこにアンジェリカがいるはずだがどうなることやら。
「ミスト!」
「ア、アンジェリうっぷ!」
その後『ゾーン』の異常への対処のためビルドベースを訪れた俺たちは、そこでオペレーターをしていたアンジェリカと再会した。スパロボK本編でもそうだったし、戦闘前と戦闘後の違いはあれどここで再会するのは想定内だ。
だが、アンジェリカがいきなりミストさんに抱きついて来るのは予想外だった。ええ、そりゃもうがっちりホールドです。たわわなおぱーいに挟まれるとかもげろミストさん。
「良かった……あたし、あたし……」
「お、落ち着いてアンジェリカ」
ところでアンジェリカさん、こんなマトモにヒロインしてましたっけ? 何か原作とのギャップが……いや、Kんときのヒステリーがひどすぎるだけなのか?
「アンジェリカ君、もしかして記憶が……?」
「え、あ、その……はい!」
その後あたふたしながらごまかすアンジェリカ。やっぱり記憶喪失でごまかしてたのか。まあ身元が怪しい人間がごまかすには一番手っ取り早いしなあ。それにその星の文化や歴史知らないってのは記憶喪失と大差ない訳だし、たぶん。その後、積もる話があるとちょっとだけその場を後にすると、二人は急いで情報交換を始めた。
(記憶ってどういうことだ?)
(記憶喪失ってことでここにお世話になってたのよ! 貴方は違うの?)
(プラントのお偉いさんに事情話して協力してもらってる)
(……さらりとすごいこと言ってるわね、貴方)
《言われて見ると確かにそうだよな》
身元不明の人間がお偉いさんのサポートを受けられるとか普通無いわ。もしかして、これが主人公補正って奴なんだろうか。
(とりあえず、プラントから来たパイロットって事になってるから、適当にでっち上げてくれ。こっちでフォローするから)
(まさか貴方にフォローされる日が来るとはね。お願いするわ)
結局、アンジェリカはプラントの機動兵器のテストパイロットでミストの同僚と言うことになった。記憶喪失は新型機の極秘試験の際の事故の為、ということにした。後で議長に口裏合わせてもらわんとなあ。なんか、議長への頼み事がどんどん増えてってるな。不安だ……
で、そんなことをビルドベースの面々に話してると、やはりと言うかあのお方が食いついて来た。
「おい! プラントが地球で新型機の試験とはどういうことだ!」
そうなんだよ。Kだとオーブ近辺にフェストゥムが出現してるから、それに関係してるかもしれないってことでゾーンの調査に来てたんだっけあ。アスラ……アレックスさん連れて。
「えっと……それについては極秘事項でして」
「ええい、こうなったら後でプラントに正式に……」
《ミストさん、さっきの件も含めて忘れないうちにデュランダル議長に連絡取っておけよ?》
俺の言葉に無言でうなづくミストさんだった。ちなみにデュランダル議長、緊急時用に個人用の連絡コードをミストさんに教えてくれてたりする。ありがたいんだが、その気づかいが逆に怖いのは主に声のせいだろうか。
その後はシナリオ通りと言うか、ダリウス軍がデスクロスポイントを開く技術を使ってゾーンを一部突破、邪魔大王国と共闘体制を取るに至った。ハニワ幻神と魔獣や鉄獣の混成部隊ってのは中々見応えがあるな。
「数が多いな」
「問題ねえよ! 俺が居るからな!」
「へぇ、自身満々じゃねえか剣児! こっちも負けてられねえな!」
だが、ごちゃまぜ具合ならばこちらも負けていない。ゴーダンナー、マジンガー、鋼鉄ジーグのそろい踏みである。強い、絶対に強い。
「ダリウス軍! お前たちの好きにはさせないぞ!」
さらに駆けつけた大空魔竜からガイキングも出撃。あ、負けが見えませんわ。
「ゴオちん!」
「杏奈、行くぞ!」
合体せずともコンビネーションによって十分に強いゴーダンナーとネオオクサーが敵の中を引っ掻き回す。
「行くぞ剣児!」
「来い、甲児!」
その隙をついて、いつの間にやら意気投合していた熱血二人組が武器を使わず片っ端から相手を殴り飛ばす。さすが超合金Zの塊マジンガーZと、格闘戦特化のジーグ。ロボサイズの敵が真上に飛びまくってるぞ。
「皆すごいなぁ……俺も負けてらんねえぜ! デスパーサイト!」
そんな皆の活躍に火のついたダイヤが、デスパーサイトを出したまま回転し、周囲の敵を焼き払う。さすがに切断はグレートじゃないと無理のようだが、十分強い。
『ミスト、そこから東に逃げ遅れた人が居るわ!』
「了解!」
『アレックスさんは第一シェルターへ向かってください。スーパーロボット軍団から逃れた幻神が一体向かっているようです。手負いだから速度は遅いですが……』
「解った。誰も傷つけさせはしない!」
ミストさんと、緊急事態ということで飛び出してきたアレックスは逃げ遅れた人々の避難を手伝っている。アレックス……一体何ラン・ザラ何だ……
つまりスーパーロボット組がド派手に敵をひきつけ、リアルロボット組で避難と防衛を受け持ってる訳だ。作戦立案はアンジェリカ、さすが防衛隊で正式採用されるような連携を作ったりするだけはある。そんな訳で、ここでの戦いも特に危なげなく終わった。
うん、それは良いことなんだが、スーパーロボット組がいろいろ連携していたのは音声で聞こえてたものの、ミストさん達が護衛担当だった為にその勇姿を見れなかった事だけが残念だ。
マジンガーとジーグとガイキングのトリプルロケットパンチとか、ゴーダンナーとジーグのダブルキックとか、マジンガーのブレストファイヤーとガイキングのハイドロブレイザーによるダブルバーニングファイアーとか。見たかった……見たかったよぉ……
ちなみに今回は司馬博士への暴言はアンジェリカとの再会のお陰か無かったので、汚名挽回発言もありませんでしたとさ。
ところで、アンジェリカに再会してから彼女の事が妙に気になっているんだがなんでだ? いや、別に好きとかそう言うことでは無しに。と言うか彼女はミストさんの嫁です。
ちなみに戦いの後の晩飯は、下関ということで様々な魚介類でした。うまそうでした。うん、腹が減って仕方ない。
なんか、最近腹が減ってばかりな気がする。どんだけ食い意地張ってるんだ? 俺は。
ドウシテオナカガヘルノカナ