スーパーロボット大戦K ~夜霧とミスト~ (旧題:俺をさんづけで呼ばないで ) 作:トカGE
思いついたら勢いのままに書きなぐるって大事だよね。
※ミストさん視点です。
「う、ううっ……こ、ここはどこだ?」
目を開けるとそこには病院らしき場所だった。俺は確かアトリームを攻めてきた奴らと戦ってたはず。それで確か敵の幹部らしき奴と戦ってる最中に突然隊長の機体が光輝いて、その後俺たちはその光に飲まれたんだ。
「そうだ隊長!? うっ」
隊長を探そうとして体を動かそうとした瞬間激痛が走った。どうやら俺は怪我をしていたらしい。そんなことにも気づかないほど混乱しているらしい。
「あ、起きたんだね!」
落ち着こうと思ったとき、部屋の入口の方から声が聞こえた。そちらに目をやると、そこには一人の少女が立っていた。褐色の肌をした、快活そうな少女だ。
「いやあ、お兄さん森の中でぶっ倒れてるんだもの。驚いたよ」
「ああ、君が助けてくれたのか。ありがと……ん?」
「どうしたの?お兄さん」
どうやら俺を助けてくれたらしきその少女にお礼を言おうとした時、あることに気が付いた。髪の色がある部分から別の色になっていた。そういうふうに染めているのかなと聞いてみると、
「いや、普通そうでしょ?」
なんて返されてしまった。何でも彼女が言うには皆一定の長さからは色が変わるのが普通なんだと。でもまてよ? そんな特徴アトリーム人には無かったぞ!?
「ちょっといいかな? ええっと」
「シェルディアだよ。シェルディア・ルージュ」
「そうか。よろしくシェルディア。俺はミスト・レックス。ミストでいいよ」
「解った。よろしくね、ミスト」
「うん、それでちょっと聞きたいんだけど……ここってなんて星?」
何かの間違いで合って欲しい。そんな俺の願いは直ぐに打ち砕かれてしまった。
「なんて星って……そりゃ『惑星ベザード』でしょ?」
「ベザード? アトリームじゃなくて?」
「アトリーム? 何それ」
「えっと、じゃあ俺以外に誰か居た?」
「ミストだけのはずだよ?」
「そ、そんな」
俺はアトリームから一人、別の惑星に飛ばされてしまったらしい。
「くそ、なんてことだ! みんなが大変な時に一人だけ! ちくしょう!」
「お、落ち着いてよミスト! 何があったのかは知らないけど、君今大怪我してるんだよ!?」
「あ、ああ。済まない」
そうだ、あわてても仕方がない。今の俺じゃ戻っても足手まといになるだけだ。体を治してから、アトリームに戻る方法を探そう。何、一度来たなら戻ることだって出来るはずだ。それに、アトリームにはまだ隊長もアンジェリカも居る。そうそう簡単に侵略者に負けたりなんてしないさ。今は体を治すことに専念しよう。
「それじゃ、何かあったらそこのナースコールを押してね。僕は一度帰るけど、明日またくるよ」
「ああ、ありがとうシェルディア」
「明日は妹もつれてくるよ。ミストを見つけたのも妹なんだ」
「へえ、楽しみだな」
「じゃあね」
そういって去って行くシェルディアを見送った後、しょーやに話しかけた。さすがに子供の頃から一緒に居れば、誰かが居るときにしょーやと話すとどんな風に見られるかは解っているさ。
「いい子だったな。そう思うだろ? しょーやも」
だが、しょーやからは何の反応も無かった。寝てるんだろうか……ってまった!しょーやが寝てた事なんてないぞ!?
「しょ、しょーや!? 聞こえているんだろう!?」
よく考えたら、さっき起きてから一度もしょーやの声を聴いていない。まさかと思い、内側に意識を集中する。今まではこうすると自分の中にもう一人……つまりしょーやが居ることを感じることができた。だが、今俺の中には”俺しかいなかった”。
「い、いなくなってしまったのか? そ、そんな! しょーや!」
俺は、誰も居ない病室の中でしょーやの名前を呼び続けた。だが、それに対する返事が帰ってくることは無かった。
さすがに一晩経って俺も落ち着きを取り戻した。いつまでも混乱していたらしょーやに笑われちまう。
(冷静になれ、ってよく言われていたしな)
だけど、しょーやは一体どこへ消えてしまったのだろうか。まさか、転移の衝撃で消えてしまったとか……いや、よそう。俺の勝手な予想で絶望している場合じゃない。しょーやの事だ。きっとひょっこり出てきて、また兄貴としてふるまってくれるに違いない。そんなことを考えている時だった。
「ミスト、元気にしてるかな?」
「お姉ちゃん、入院してるんだから元気な訳ないって。むしろボロボロだよ」
「いや、本人の前でそういうこといっちゃダメだからね?レム」
「うん、気をつける。お兄ちゃんもそう言ってるし」
なんて声が、廊下から聞こえてきた。どうやらシェルディアが妹さんを連れてきたらしい。妹さんはレムって言うのか。どうやらお兄さんも居るらしい。3人兄弟なのかな? そう思っていると、シェルディアたちがドアから入ってきた。入ってきたのは二人、ということは今日はお兄さんは来てないのか。
「やっほー、ミスト」
「よっ、シェルデイア。その子が妹かい?」
「うん。妹のレムだよ!」
「よろしくお願いします、ミストさん」
うん、妹さんも礼儀正しいいい子だな。ただ廊下での会話を聞くに、ちょっとずばずば言ってくタイプみたいだけど。
「そういやシェルディア、三人兄弟だったんだな。今度はお兄さんも紹介してくれよ」
「え? 私達は二人姉妹だよ?」
……アレ?
「いや、でもさっきお兄ちゃんってレムちゃんが」
「ああ、聞こえてたんだね。んー、なんといえばいいかな」
「お兄ちゃんはお兄ちゃんですよ?」
? どういうことだろう。
「あ、お兄ちゃんがミストさんに伝えたいことがあるって」
・・・おかしいな、なんか嫌な予感がしてきたぞ? 俺がそんなことを考えていると知ってか知らずか、レムちゃんは俺がすごく聞き覚えがある話し方でこう話した。
「悪い、ミストさん。なんでか俺レムの中に居るんだわ」
あはは、やっぱり。
「とりあえず、何とか戻れないか試してみるからしばらく待っててくれ、だってさ」
「ああ、うん。解った」
しょーやが無事だったことはうれしいんだけど、一言だけ言わせてもらうとしよう。
「レム、お兄ちゃんってしょーやだよね?」
「うん、そうだよ」
ということは聞こえてるな。よし!
「しょーや……このロリコン野郎!」
心配したんだからこれくらい言ってもいいよな、兄さん!
答え:B (他人に憑りついちゃったんだZE)
これにはミストさんも苦笑い。夜霧さん視点で次回、ネタばらし。