スーパーロボット大戦K ~夜霧とミスト~ (旧題:俺をさんづけで呼ばないで ) 作:トカGE
...どこぞの変態さんと一緒? HAHAHA気のせいですよ。
《ろ、ロリコンちゃうわ!》
ミストさん行き成り何言い出すんや! わいロリコンちゃうわ! わい紳士やで! 健全やぞ!
「ねえ、ロリコンって何?」
《レム! そんなこと聞いちゃ行けません!》
「? はーい」
ふう、危なかった。色々な意味で。
「それで、あれから何があったんだよ、しょーや」
そんなミストさんの質問に、俺はベザードに飛ばされて来た日の事を思い出していた―――
アトリームでの戦いの後、俺は予定通り惑星ベザードに飛ばされた。ここまではよかったんだ。
「私って、何で生まれて来ちゃったんだろう」
目が覚めた瞬間聞こえてきたのは、そんな感じのネガティブ発言だった。しかもなんか幼い女の子が言ってるっぽい。だから俺は思わず言い返しちゃったのさ。
《何でってそりゃ、親が望んだからじゃないか?》
「!? 誰!?」
そこでようやく俺は異常に気付いた。視線の高さがミストさんのそれと違う。と言うかそもそも俺の声はミストさん以外には聞こえないはずですよ!?
「ねえ、誰か居るの?」
《えっと……居るっちゃ居るんだけど……君、名前は?》
「レム。レム・ルージュ」
《えっと、俺の声聞こえるの?》
「うん、私の頭の中から聞こえるよ?」
気が付いたら俺はミストさんではなく、シェルディアの妹であるレム・ルージュの中に居た。うーん、今までミストさんの中ばっかだったから、これはこれで新鮮だな。
《いや何でだよ!? 》
「何が?」
「どうしたの?レム」
「あ、お姉ちゃん」
お姉ちゃんってことはシェルディアか。シェルディア、だよな? いや、今見えてる子、原作立ち絵より大分幼いぞ!? もしかしてこれ、ミストさんが飛ばされてくる数年前じゃないか!? どうしてこうなった!?
まあしばらくは混乱したものの、結局は仕方ないと割り切って、レムの中でミストさんが飛ばされてくるまで待つ事にした。いやあ、さすが俺。ミストさんに憑りついた時もそうだったが割と順応早いね。
え? ょぅじょに憑りつくとかうらやまけしからん? バカ野郎。そんな横島な……じゃねえ邪な気持ちなんて抱く訳ねえだろ。
俺はロリコンじゃない。重ねて言う、俺はロリコンじゃない。風呂んとき体見えるだろって? お前は妹を風呂に入れる時、その裸に欲情するのか? しないだろ?つまりそう言うことだ。ちなみにお前がそれで興奮するって言うなら安心しろ。直ぐに通報してやる。
と言うかそんなこと思う暇すら無いっての。原作通り、レムは迫害・差別を受けていた。ベザードで『神の石』として祀られているクリスタル・ハートの動きを、レムの中のル=コボルの『欠片』が阻害するからだ。ご神体を害するってことで、彼女への仕打ちはそりゃもうひどいものだった。見ているだけの俺の心が折れそうなくらいだったからね! シェルディアが居るからまだよかったけど、ボッチだったらこの子、絶対心壊れてるよ!?
そんな子を、ミストさんの中で長年お兄ちゃんレベルを上げ続けてきた俺が放っておけるだろうか。いや、出来るわけない。
そんな訳で時に励まし、時に叱咤し、時にアトリーム防衛隊の戦闘術をシェルデイア共々叩き込みながら、彼女を見守ってきたわけですよ。……最後がおかしい? いや、自分の身は自分で守らないとね?
おかげで今じゃレムも立派に、危害を加えようとしてきた相手を無意識に鎮圧できるくらいにはたくまくなりました。うん、健やかに育ってくれてお兄ちゃん嬉しいよ。
ちなみにシェルディアはこれより強いです。ちょっとやり過ぎた気がしないでもない。
そんでもって、レムに憑りついてからしばらくたった後、俺は『何で俺がこの子に憑りつくハメになったか』を考えてみた。時間を飛んだ理由は解らんが、この子に憑りついてしまった理由は思い当たるふしがある。アトリームから飛ばされる前、俺は確かにル=コボルの声を聴いた。
《また会おう。我が欠片よ》
あいつが出現した時に異変が起こったからなんとなく察してたけどさ。どうやら俺はル=コボルの欠片らしい。イスペイルとかヴェリニーとかガズム、そう言ったイディクスの幹部連中は、大量の欠片が集まって人格を持った存在だ。そいつらと同じような感じなのだろう。人に憑りつくって点ではガズムに近いのか?
そんな強大な『欠片』に、何の因果か俺がくっついちゃった訳だ。魂なのか心なのか人格だけなのかはわからんが。そのベースになった『欠片』が元からミストさんの中にあった『欠片』なのか、それとも何かの要因で別に入って来ちまった『欠片』なのかはわからんが、まあこれは気にすることでもないだろう。たぶん別々の存在だったとしても、俺がミストさんの中に入ってからかなりの年月が経っていた。たぶんもう一体化しちまってるんじゃねえかな。
そしてアトリームから飛ばされた際のショックでミストさんから弾き飛ばされた俺は、ベザードに飛ばされて、ここで一番強い『欠片』をもつ存在であるレムに引き寄せられたんじゃないかなあと言うのが俺の考えだ。
(そうだとしたら、マズイよなー。死亡フラグ的な意味で)
この考えが正解だとしたら、俺がこのままレムに憑りついて居た場合、原作通りに行くとレムの体の欠片を取り込む為にル=コボルかガズムが憑依してくるわけで、その時一緒に取り込まれてしまう可能性が高い。そうしたら『欠片』の量的に、俺の人格なんざ消滅してしまうだろう。さすがにそんな最後はごめんである。
(ミストさんと合流したら、速やかにあっちに戻らんとなあ)
まあその時は、ミストさんが来たらサクッと戻れるだろうと楽観的に考えてたわけだ。
そうして現在。ミストさんと合流できた俺は……サクっと戻れなかった! まあ、そもそも何で移っちゃったかすらわからなかったしね! 仕方ないね!
「んー、ミスト兄ちゃんに私が触ってみるとか」
「……どう?」
《ダメだな》
「とりあえず、いろいろ試してみようよ。ミストもレムも、どんどんアイディア出す!」
《試行錯誤するしかねえか……》
「二人の心を一つに!戻れーって」
「心を……」
「一つに…」
「「うおおおおおおおお!」」
《それ一緒に叫んでるだけじゃないか》
「うおおおおおおおお!」
《何でシェルディアまで叫ぶんだ?》
「ペダルを踏むタイミングを合わせるんだ!」
「ミスト兄ちゃん、ペダルって何?」
そうか……宇宙とは……ミストさんとは……ゲッターとは……ってスパロボKにゲッター参戦してねえだろ!
「一緒に寝れば戻ってたりして」
「川の字だー!」
《元気だな~、君ら》
「いや年頃の女の子がそんなことしちゃダメだって! しょーやも止めてくれ!」
《いや、俺の声そもそもレムにしか届かんし。って言ってもこれもミストさんにも聞こえてないか》
「俺にはアンジェリカって人がああああああ!」
……うん、とりあえずルートはアンジェリカルートで確定っぽいな。
「動きをシンクロさせるとか」
「赤上げて、白下げて、赤下げないで、白上げる」
「難しいね、これ」
《なんで旗揚げなんだよ。てかベザードにもあるのかよ》
うん、まるで戻り方が解りません。やべーよ、どうしよう。死亡フラグが足音立てて迫って来てるってのに!
「逆に考えるんだ。戻らなくてもいいやって考えるんだ」
《それって根本的な解決にはなりませんよね、シェルディアさん!》
「どうしたの?ミスト兄ちゃん」
「何だろう、よく解らないけど、俺の大事?な何かが奪われた気がした」
誰か助けて! このままじゃ俺消えちゃうYO!?
さすがにこのままだと本編にかかわれないから、戻りますけどね。
……いや、でもレムも地球送りにしちゃってダブル主人公的な(ぇ