ストライクウィッチーズ ~蒼空を舞う零の荒鷹~   作:鷹と狼

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第40話 決死のトライヤヌス 後編

 

 

 

 

一方、亜弥と人型を連れて逃げる洋介とバッキーはとても辛そうな顔をする。

 

 

「…お父さん、バッキーさん。大丈夫ですか?」 

 

 

「ああ、大丈夫だ亜弥」

 

 

「それと君、今から飛ばすからしっかり掴まっていろ!」

 

 

「はい!」

 

 

「キュイ!」

 

亜弥と人型は洋介とバッキーの身体にしっかり掴まる

 

 

「よし!、エンジン全開だっ!!」

 

 

洋介の零式、バッキーのベアキャットの出力を最大にする。

 

 

しかし小型ネウロイ数体が接近し、ビームを放っていた。 

 

 

「「 邪魔をするな!! 」」

 

 

洋介は九九式機銃を撃ち、バッキーはM-2機銃で小型のネウロイを撃ち落とした。

 

 

「お父さん!うしろ!」

 

 

「なっ!!」

 

 

亜弥の言葉に洋介が振り向くと背後に敵が二機喰らいついてきた

 

 

「この速度でも追ってくるのかよ!」

 

 

洋介は九九式機銃を撃つが、向こうは回避して、今にもビームを放とうとしていた。

 

だが 

 

 

「キュイっ!」

 

 

「危ない!」

 

 

ダダダダダ  ドカアァン

 

 

亜弥と人型が片腕を洋介とバッキーから離し、敵のほうへ向け 、機銃とビームを放ち正確な射撃で二機を撃ち抜き、二機の小型ネウロイは粉々になる。

 

 

「ありがとう亜弥」

 

 

「それと君もありがとう!」

 

 

二人は亜弥と人型に礼を述べたが、人型の名前がわからなかった。

状況下にて、何とか基地近くの場所まで帰投する。

 

 

「なぁ洋介…」

 

 

「なんだ、バッキー…」

 

 

「本当にこれでいいのだろうか?」

 

 

「わかっている…仲間を見捨ててまで、彼女らとは出会ってまだ日が浅いが、それでも大切な仲間だ…」

 

 

だが、亜弥と人型を置いていくわけにもいかなく、洋介とバッキーがそう考えていると

 

 

『桜井大尉、バッキー大尉。聞こえるか?応答せよ大尉!』

 

 

無線のインカムから基地内に待機しているフェデリカの声が聞こえた。

 

 

「こちら桜井!」

 

 

『話しは醇子から無線で聞いたわ!桜井大尉、バッキー大尉、亜弥ちゃん。あなたたちを捉えた。着陸を許可するわ!』

 

 

「「「 了解! 」」」

 

 

人型を含め、4人は滑走路に着陸する。

 

 

「…少佐…保護対象引渡し後、残存部隊の支援に向かいたい」

 

 

「同じく、俺も支援に向かう!」

 

 

『だめよ。残念だけど情報が錯綜していて、殿に出ていた部隊は撤退はし始めているのだけど、現場の細かな状況が把握できないわ!』

 

 

フェデリカが述べる言葉で、声は悲しさと悔しさが混じった声だった。

 

フェデリカ自身もユニットを履いて仲間を助けに行きたい。だが、魔法力が上がりを迎えつつあるいまの自分じゃ足手まといになってしまう。

 

そして、撤退する基地の兵士たちの護衛も務めなければならなかった。

 

 

「「(本当に…本当に俺はそれでいいのかよ…)」」

 

 

洋介とバッキーが悩む、すると亜弥が洋介の手を握る。

 

 

「亜弥?」

 

 

「お父さん。行って、私たちなら大丈夫!」

 

 

「でも…」

 

 

「大丈夫です。もう基地の目の前なので、お父さんは早くみんなを助けに行って」

 

 

「亜弥の言う通りだ桜井大尉、バッキー。」

 

 

「ドミニカさん…」

 

 

「桜井さん、バッキーさん!基地の防衛は私と大将に任せて下さい!」

 

 

「行くのが面倒くさいが、ここに襲撃するネウロイを私らが迎え撃つ!」

 

 

ドミニカとジェーンは、滑走路に数挺の機銃やロケット弾を整え、いつでも迎え撃つ余裕がある。

 

 

 

「亜弥…みんな…、わかった。でも少佐の言う通り場所が…!」

 

 

「キュィィィン」

 

 

すると人型ネウロイが『大丈夫ですよ』っというような感じの声を発する。それは指定された安全区域の座標の言葉だった。

 

 

「なんだって?なるほど、わかった。ありがとう!!」

 

 

そのあと、亜弥や人型ネウロイを滑走路で待っていたフェデリカに預ける。

 

 

すると、機銃を所持するパティが洋介とバッキーの元に訪れた。

 

 

「ねぇ…桜井さん、バッキーさん…アンジーは…どこ…?」

 

 

「アンジェラさんはな、竹井大尉と赤ズボン隊と共に殿を務めて…今も戦闘中だ」

 

 

バッキーが事実を伝えた時、パティの顔は真っ青に豹変し身体が震えていた。

 

 

「…あなたの…あなたのせいだ……ネウロイの和平だとか!!状況を変えられる可能性とか何とか言って!!変な希望を持たせたからアンジーは!!」

 

 

彼女は苛立ちながら、先に帰投した責任を洋介と亜弥にぶつける。

 

 

「落ち着けパティ、この作戦自体上からの命令だ!!誰が悪いって話じゃない!!苛立ちを洋介にぶつけるヒマなんて…」

 

 

「わかっているわよ!!」

 

 

「「 ……っ!! 」」

 

 

「わかってるわよ…そんなこと…う…っひっく…」

 

 

パトリシアが504部隊に配属される以前のアフリカ戦線、彼女の目の前で隊長が負傷した。

 

その光景を目の当たりにした彼女はショックを受けた。

 

 

「あの時から…仲間が傷つくのがずっと恐いの…もぅ…誰も…傷つくのは…イヤなの…」

 

 

「パティ……わかっている……」

 

 

「俺もだパティ……」

 

 

パトリシアたちウィッチたちの視点で、二人のウィザードにオーラが漂っていた。

 

 

「アンジェラたちみんなを助けに往く」

 

 

「…桜井さん……バッキーさん…」

 

 

「だから、君の成すべき事を」

 

 

「…はい…」

 

 

「亜弥、人型と504を頼む!」

 

 

「うん!」

 

 

洋介とバッキーは すぐに再武装を施し、エンジン全開にし、醇子たちが殿するヴェネツィアへ向かうのであった。

 

 

 

 

 

一方、殿部隊

 

 

「くそっ!次から次へときりがないわ!」

 

 

「また味方一機やられた!」

 

 

「こいつら、今までのやつより手強いわ!」

 

 

「ルチアナ!後ろ!」

 

 

「くそ!数が多すぎるわ!」

 

 

撤退命令を受け、撤退する504のウィッチたち、だがネウロイたちは逃さないと次々と襲い掛かりあたりはレーザーや機銃弾の嵐となっていた。 

 

 

「11時方向に再度敵来襲!」

 

 

「くそぅ!情報が錯綜してる!一体誰から見てなんだ!」

 

 

ヴェネツィア空域は混乱しているため、連携がうまくいかなかった。

 

するとネウロイのビームが先ほどネウロイの破片で負傷するアンジェラに放たれた。

 

 

「アンジー!左!!」

 

 

「!?っ」

 

 

アンジェラがその方向を振り向いた瞬間、すでにビームが目の前に来ていた。

 

 

バシュッ

 

 

何かが切り裂くような音がし、アンジェラに迫っていたビームが二つに割れ、攻撃したネウロイが落ちた。

 

そして目の前にはブルーの軍服、緑色の軍服を着て、片手に軍刀を持った青年がいた。

 

 

「お、お前は…!」

 

 

「どうやら間に合った…!」

 

 

彼女の前にいたのは人型ネウロイと亜弥を連れて基地に向かったはずのバッキーと洋介だった。

 

 

「どうやら間に合ったようだ!」

 

 

「桜井大尉、五十嵐大尉!?」

 

 

「アンジェラ…傷は大丈夫か!?」

 

 

「なぜおまえたちがここにいる!?あの人型ネウロイと亜弥はどうしたんだ!?」

 

 

アンジェラがすごい剣幕で洋介とバッキーに述べる。

 

二人は人型ネウロイを保護し、504の基地に向かっていたはずだった。

 

 

「大丈夫だ、二人なら基地にいるフェデリカ少佐に預け保護してもらった!」

 

 

「そう言うことじゃないわ大尉!なんで危険を承知であなたはここに戻ってきたの!?」

 

 

醇子も少し怒っているような声でそう言う。2人はここに戻ってきたのかを説いた。

 

 

「仲間が傷つきながら戦っているのに、俺たちだけが安全な場所にいるわけにはいかない。それに俺はもう、誰一人仲間を失いたくない。俺が生きている限り絶対に仲間を死にさせやしない!!」

 

 

そう、洋介とバッキーは力強い声で醇子たちに言う。

 

 

洋介とバッキーは片手に自動小銃、機銃に持ち替える。

 

 

「竹井大尉、殿は俺たちがやる」

 

 

「その隙に、負傷したアンジェラと基地に向かって撤退してください」

 

 

「なっ!無理です桜井大尉、バッキー大尉!100機以上相手にあなた二人では太刀打ちできません!」

 

 

「なぁに、あの世界で『荒鷲』なんて呼ばれたわけじゃない!」

 

 

「……しかし……」

 

 

「安心してください、まだ死ぬつもりはありません。俺には大切な家族、亜弥がいますので…それに竹井大尉ここからは…」

 

 

二人が目を閉じ、そして

 

 

「「 俺たちの戦いだ… 」」

 

 

目を見開いたのと同時に彼の身体からすさまじい殺気があふれ出す。

 

この殺気は人同士の血と血で洗う殺戮の戦場を経験した洋介とバッキーだからこそ出せるのだ。

 

醇子たちも生まれて初めて感じた二人の殺気に驚く。

 

 

「(な、何だ…これは)」

 

 

「(な、なんてすさまじい殺気…本当にあれが桜井大尉とバッキー大尉なのか?)」

 

 

「(ふ、震えが止まらない)」

 

 

「(こいつら…かなりの修羅場を超えている)」

 

 

いつも優しい感じの彼が放つ殺気に504のウィッチたちが震えあがる。

 

 

「(な、何なのこの殺気は…どこからあんなのが出せるのよ…)わ、わかったわ大尉。全機今のうちに撤退!!……大尉、私達が来るまで絶対生き残ってて下さい!!」

 

 

「「 了解!! 」」

 

 

そう言い醇子たち504のウィッチたちは、洋介とバッキーがネウロイたちを相手にしている隙にこの空戦空域を脱出するのだった。

 

 

「さて…他のウィッチはいなくなったことだし、おっ始めるかバッキー!」

 

 

「あぁ、洋介。俺たちの力を見せてやるゼ!」

 

 

「思い出すな、お前と初めて会ったラバウル上空で!」

 

 

「あぁ、そこから終戦まで引き分けが続いたな!」

 

 

ラバウルから終戦間際の思い出を語っている間にも、ネウロイの大群が二人に向かって来た。

 

 

「「 さて、ネウロイども。今からお前らに俺たちの戦争ってものを教えてやる!! 」」

 

二人がそう呟いた瞬間、ネウロイたちは洋介とバッキーに襲い掛かり洋介は固有魔法である波導で次々と回避して、九九式十三ミリ機銃と四式小銃での照準を敵に合わせて撃つ。

 

 

バッキーに襲い掛かった四機のネウロイは、固有魔法の強化でブローニング12.7ミリ機銃とM-1ガーランド小銃弾を喰らって瞬時に爆散する。

 

 

それを見たネウロイたちが一瞬怯み、二人はその隙にネウロイに近づき機銃を撃ち続ける。

 

 

機銃の弾丸がネウロイに当たり、あるものは大破し、あるものはコアを砕かれ爆散する。ネウロイたちはどんどん数を増やし、彼にありったけのビームをお見舞いさせる。

 

たまにビームが彼の頬や腕、足に掠るときがある。だが二人はそんなのお構いなしに接近し攻撃をする。

 

 

「「 こんな攻撃、アメリカ(日本)軍の連中に比べればぜんぜん怖くないぜっ!! 」」

 

 

今の洋介とバッキーはウィザードとしての彼ではなく、かつて元の世界の戦場で敵に恐れられたはみ出し部隊の戦闘機乗り『荒鷹』と『荒鷲』として戦っているのだった。

 

 

機銃の弾丸が切れたときはその銃床でネウロイを殴って撃破したりした。

 

そして一機のネウロイが向かってくると洋介は得意の空戦技『逆鷹戦法』と『燕返し』で回避、そして避けている最中、腰にあるホルスターから南部十四年式拳銃とM-1911ガバメント拳銃を取り出し、魔法力を加えてそのネウロイに向けて拳銃弾を叩き込む。

 

 

 

504基地

 

 

基地に残るウィッチたちは、基地を捨てる為に撤退の準備を進める中、ドミニカとジェーンパトリシアは地上でネウロイを迎撃する。

 

そして亜弥は、唯一ストライカーユニットを履いたウィッチとして、上空で戦っていた。

 

 

「このぉー!!」

 

 

ダダダダダダダ  ドカアァン

 

 

 

「よしっ!」

 

 

 

 

地上

 

 

 

「大将、亜弥ちゃんはやりますね~」

 

 

 

「世界最年少のウィッチってのは、なかなかの腕をしてるなぁ~…おっとジェーン弾切れだ、次の機銃を」

 

 

「はいはい大将…」

 

 

 

ドミニカがBARやM-2を撃つ中で、ジェーンが銃弾の装填や銃身の交換、あるいは擲弾を彼女に手渡した。

 

すると、ネウロイのビームがドミニカに着弾し、倒れた。

 

 

「大将ーー!!いや…っやだ…!!なんで…っ!!こんな…大将が死んじゃったら…わ…わたし…わたし…っ!!」

 

 

「ドミニカさん、ジェーンさん!」

 

 

「危ない二人とも、亜弥ちゃん!」

 

 

「あぁ…あ…」

 

 

ネウロイがビームを発した時、収容していた人型ネウロイが飛び出し、亜弥たちを庇い、消滅した。

 

 

「…そ…んな……なんで……」

 

 

扶桑陸軍のウィッチが軍刀でネウロイを斬り、弱点のコアを露出させた。

 

 

「パトリシアさん、新入り撃って!!」

 

 

「「 はぁっ!! 」」

 

 

亜弥とパトリシアはコアを破壊し、撃墜した。

 

 

「ありがとうございます!…あの…お姉ちゃんは…?」

 

 

 

「扶桑陸軍少尉、中島錦です!ふぅーっギリギリでしたけど間に合って良かったです」

 

 

錦が基地に居残るウィッチたちの危機を救った。

 

 

「うぅ…なんて…なんてとこをするのよーっ!!」

 

 

亜弥はネウロイに消滅させられた人型ネウロイに対し涙を流し、さらに襲来するネウロイを迎撃し、戦った。

 

 

 

ヴェネツィア上空

 

 

そして拳銃の弾が尽きると、今度は洋介の愛刀鷹狼でネウロイを切り裂くのだった。

だが、ネウロイは次々と撤退しているウィッチを追撃しようとするが、洋介とバッキーがそこに立ちふさがっているため通れない。ネウロイたちはバッキーに集中攻撃をするがバッキーはボクシングスタイルで、ネウロイを殴り、攻撃する。

 

 

「「 まだ、まだだぁ!! 」」

 

 

そう叫ぶ中、二人を追撃してくる9体の高速ネウロイの集団が出現した。

 

 

「くそっ!!中型が!!」

 

 

「洋介!弾薬が危ういぞ!」

 

 

「だな、撤退するぞバッキーっ!!」

 

 

二人は504基地に向けて撤退。

 

だが、追撃してくる9体のネウロイの集団がビームを放しながら迫ってきた。

 

 

「追ってきたか!!」

 

 

「二手に別るぞ!!」

 

 

洋介とバッキーは二手に別れたにも関わらず、洋介には5体、バッキーには4体が迫ってきた。

 

 

「くそっ!!こいつら、ピタリとくっついてくるゼ!!」

 

 

「全くだ、しぶといネウロイさんだぜ!!」

 

 

二人はネウロイから逃亡しつつも、魔法力が著しく消耗、ネウロイの餌食になるのも時間の問題だった。

 

 

「くそっ!魔法力が無くなれば、翼をもがれた鳥だ…!」

 

 

「鳥…っ!そうだ洋介、最後にチキンレースをやろう!!」

 

 

「なんだって…こんな時に...!そうか…そうこなくっちゃ!!待ち合い場所は!?」

 

 

「ヴェネツィアで高いシンボル、大鐘楼だ!!」

 

 

インカムで飛行曲技の指定場所を決めた時、低空飛行に移った。

 

 

「さぁこい、貴様の獲物はここだぁ~!!」

 

 

二人はサン・マルコ広場に向かって速度を加速した。

 

 

「見えたぜ、バッキー!!」

 

 

「俺もだ、洋介!!合図をするまで待て!」

 

 

「おうっ!」

 

 

二人は正面に向かって飛行、1000メートルまで迫った。

 

 

「「 今だっ!! 」」

 

 

洋介とバッキーは互いに背を向けながら左に旋回、追ってきたネウロイは次々と空中に衝突、撃破した。

 

 

「ひゃっほ~!」

 

 

だが、最後の一体が二人に迫って飛行した。

 

 

「最後の一体だ、拳銃を貸すから援護を頼む!」

 

 

「OK!」

 

 

バッキーは洋介の拳銃を受け取り、ネウロイに乱射し、弱点のコアが露出した。

 

洋介は帯刀する軍刀、鷹狼を鞘から抜いた。

 

 

「食らえ、流星斬っ!!」

 

 

スパアアァン

 

 

最後の中型ネウロイを共同で撃墜した。

 

 

一方、醇子たちは指定された基地に生還。

 

 

いったん戻り装備を整えて、赤ズボン隊を率いて二人のところへ向かっていた。

 

 

「急がないと、彼が危ないわ」

 

 

「待って竹井!助けるにしても、この人数じゃ…」

 

 

「わかってるわ!でも救出くらいはできる!」

 

 

「わたしは助けに行きます!」

 

 

「ボクも行くよ、洋介とバッキーを助けないと、ステラと亜弥が悲しむよ!」

 

 

醇子たちは洋介とバッキーのところに急いで向かう。しばらくして彼女たちは二人のいる空戦空域付近に飛来する。

 

 

 

「見えたわ…っ!?」

 

 

だが竹井たちがそこについて見たものは、そこには洋介とバッキーがいた。

 

 

そしてその周りには白い破片が舞い散っていた。

 

 

「ネウロイがいない……まさか彼ら二人で…」

 

 

醇子がそう言うと、洋介とバッキーは互いに肩を組みながら、片方ずつのユニットを動かしながら、指定する基地に帰投。

 

 

「おぉーい…竹井大尉~」

 

 

「……ふぅ…眠いな…」

 

 

その途中で魔法力を使い果たし、二人ゆっくりと落下し始めた。

 

 

「っ!?」

 

 

「いけないっ!」

 

 

醇子とフェルはすぐに急降下し落下する洋介とバッキーを受け止めた

 

 

「桜井大尉、しっかりしてください大尉!」

 

 

「バッキー、しっかりしてよバッキー!」 

 

 

 

醇子とフェルは洋介とバッキーに声をかける。二人の身体はスリ傷だらけだった。

 

 

しかし、洋介とバッキーは

 

 

「「す~す~す~…」」

 

 

寝息を立てて、眠っていた。

 

 

「ね、ねぇ竹井…彼、眠っているわね…」

 

 

「そ、そうね…」

 

 

フェルの言葉に醇子は苦笑しそう言う。

 

 

「とにかく連れて帰りましょ」

 

 

「えぇ、それにしてもたった二人で100機以上のネウロイを倒すなんてな…彼が味方で本当によかったわ~!」

 

 

「ええ、彼がもしネウロイだったら敵わなかったでしょうね」

 

 

「それにしても彼強すぎるでしょ。こんな可愛い寝顔なのに」

 

 

「そうね…なのに、20歳のウィザードが…彼らが敵じゃなくて良かった……」

 

 

そして醇子たちは二人を背負って504が指定した基地へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、遥か彼方の扶桑皇国にて、予備役になっていた治癒魔法のウィッチも、横須賀基地を訪問、緊急通信を受信、再び欧州に行く決意した。

 

 

 

 

 

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