ストライクウィッチーズ ~蒼空を舞う零の荒鷹~   作:鷹と狼

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第61話 黒マントの刺客

マルタ島奪還作戦が開始され、ウィッチ達は全員が出動する。現在上空では別行動となるエーリカとマルセイユ、洋介とバッキーの4人を除き、501とステラの全員が編隊を組みながら飛行していた。

 

そして、作戦予定地に到着したメンバーは下を見る。

 

 

 

「…まさかこんな光景を見るとはな」

 

 

ステラはそう呟き、眼前に広がるマルタ島奪還作戦に参加する艦艇群を見た。

その言葉に横に居たリーネが質問した。

 

 

「そんなに珍しいの?」

 

 

「いや、ブリタニアとカールスラント、そしてロマーニャの艦が並んで艦隊行動をしているからな。あたしの世界ではこんな光景を拝むことはまずありえないからね~」

 

 

 

ステラはブリタニアのキングジョージⅤ世級を見る。その後方にはヴィットリオ・ヴェネト級、ビスマルク級が続いていた。

 

ステラが経験した世界大戦で言えば、敵対国同士の船が並ぶことなどありえないだけに、この光景は異様と同時に壮観であった。

 

そしてその先には、大きなドームによって一部分が覆われたマルタ島の姿があった。

上空のウィッチからマルタ島のネウロイに対して攻撃することはこのドームによって現在不可能な状態になっている。

 

そんな中、編隊の中央に居るミーナがインカムに話しかける。

 

 

 

「聞こえる?マルセイユ大尉、ハルトマン中尉、桜井大尉、バッキー大尉。」

 

 

『ああ、良好だ』

 

 

『こちらも良好です。』

 

 

ミーナの言葉に答えたマルセイユ。

 

洋介とバッキーたちは現在、マルセイユとエーリカと共に水面下、正確には海底に居た。

 

扶桑の建造した大型潜水艦伊号第400番型、伊-400と姉妹艦伊-401にて、4人は現在この潜水艦の中に乗艦。

 

 

「目標はネウロイによって占拠されているマルタ島、この前扶桑艦隊を襲い、ローマを襲ったネウロイもここから出現したと予想されるわ。ネウロイは地上で要塞化していて手が出しずらいの。だから内側から潜水艦を使って侵入して倒します。」

 

 

今回4人が潜水艦に乗っているのはその為であった。マルタ島を出来るだけ傷つけずにネウロイを倒す為には、水中から侵入して敵要塞に攻撃を加える方法しかなかった。

 

伊400型潜水艦は潜水空母と呼ばれる艦でもあり、ウィッチ二人を収容するのにうってつけであったのだ。

 

 

「4人共、準備はいい?」

 

 

『いつでも行ける』

 

 

『こっちもいいよ』

 

 

『準備完了』

 

 

『こっちも同じ』

 

 

ミーナの言葉にマルセイユとエーリカ、洋介とバッキーが答える。

しかし、バッキーはこの返事を聞いて少し気になった。

 

 

 

「なんだか二人共ヒリヒリとしているな…」

 

 

「そうだな」

 

 

洋介は二人の声、エーリカの声に違和感を感じたのだ。いつものような軽い雰囲気と違い、今回はどこか真剣さが強かったからだ。

 

 

 

「作戦開始!」

 

 

 

そして、作戦は開始された。伊-400と401はマルタ島を覆っているネウロイのドームの内部に入り、浮上をした。

 

 

 

「発進!」

 

 

 

そして、4人はカタパルトによって撃ち出されたそして4人は上昇する。ネウロイは突然の侵入者に対して攻撃を加えていく。4人は回避をしながらネウロイに対して分析をした。

 

 

『いっぱい居る…敵数、多分80くらい』

 

 

「80っ!?」

 

 

「多いな」

 

 

80という言葉にリーネが驚く。

 

美緒も単純に内部に潜んでいたネウロイの数が多かったことが少し予想外だったようであった。

 

戦力は単純に4対80、一人当たり20機を相手にする計算になる。

 

 

『違う、38だ』

 

 

『35だよ』

 

 

『34っ!』

 

 

『よしっ33!』

 

 

しかし、マルセイユが数の訂正をする。続けてエーリカがさらに訂正し、洋介とバッキーが徐々に減っていく数に芳佳は困惑する。

 

 

「え?どうなんですか?」

 

 

「いいえ、どれも合ってるわ。敵が減ってるの」

 

 

「え?」

 

 

「4人が撃墜してるんだ」

 

 

トゥルーデの言葉に芳佳も理解した。

しかし、はっきり言って4人の撃墜速度の速さは異常だった。ブリタニア基地に現れた分裂したネウロイと違い、このネウロイは個の戦闘力も高い。その為こちらのほうが圧倒的に強いのだ。しかし、4人はそんな攻撃に対して高速で撃墜を加えていく。

 

 

「28!」

 

 

「25だ!」

 

 

子機のビームを掻い潜りながら4人は機関銃の引き金を引いていく。

 

時には互いが交差をしたりしてネウロイを攪乱し、その隙を突いて撃墜を加えていく。

 

 

 

「…21!」

 

 

「…10!」

 

 

二人が目指すのはコアのあるネウロイだ。その位置はドームの一番上の位置にあり、二人は急上昇をしていく。

 

ネウロイは、やらないと4人に対して攻撃を激しく行っていく。しかし、それもあっさりと回避をされて撃墜される。

 

 

 

「7…6…5…」

 

 

「4…3…2…」

 

 

 

そして、ついに4人は最後の子機を撃墜した。

 

 

 

『0!』

 

 

「残るはコアのみ…!」

 

 

 

インカムで聞いていた洋介が呟いた。

 

 

「これで!」

 

 

「終わり!」

 

 

そして、4人の放った弾丸ははドーム内に存在していたコアに向けて飛んでいき、そしてコアに直撃した。コアは攻撃に耐えきれずに崩壊した。

 

コアを失ったネウロイのドームは、形状を維持できなくなった砂のように頂上から外側へ広がるように崩壊を始めた。

 

 

 

「見てあれ!」

 

 

「凄い…たった4人で…!」

 

 

芳佳はあっという間にネウロイを倒したエーリカとマルセイユ、洋介とバッキーに驚く。所要戦闘時間僅か数分で決着をつけた。

 

 

「しかしバッキー…お前はまた腕を上げたな!」

 

 

「当然だ、あのトライヤヌスの撤退の反省を生かし、練り上げたんだ!…ん…あの二人…」

 

 

しかし、バッキーはドームから出てきたエーリカとマルセイユを見て疑問に思った。

 

 

 

「…まて、二人の様子がおかしいぞ」

 

 

「え?」

 

 

洋介の言葉に全員が注目する。二人は周りに聞こえない声で何かを話していた。そして突然、離れるように散開をする。

 

 

 

「二人共、何してるんでしょう?」

 

 

 

芳佳が疑問の声を漏らした時だった。ある程度の距離が離れた二人はまるで戻ってくるように反転をした。そして、マルセイユがエーリカの後方へ付けると、なんと手に持っていた機関銃を撃ち出した。

 

 

 

「う、撃ちましたよ!?」

 

 

「ああ、撃ったな」

 

 

芳佳は思わず大きく驚いた。その言葉に坂本は返すが、目線は二人に向いたままだった。

 

 

「あいつ…!」

 

 

「味方に向かってなんということを!」

 

 

「仕方のない奴らだ」

 

 

皆口々に言うが、誰一人と動くことは無い。

 

 

 

「なにを呑気なこと言ってるんですか…実弾ですよ!?」

 

 

「二人はウィッチだ。シールドがあるから当たりはしない」

 

 

「そ、そうですけど…」

 

 

美緒の言葉で、芳佳はどこか納得できなかった。

元々銃を人に向けて撃つなどという世界から一番遠かった芳佳だ。最近でこそ躊躇いを捨てることができたとしても、やはり心の奥底では人に向けることなど考えられたいことであった。

 

そんな芳佳に、合流する洋介が述べた。

 

 

 

「おーい芳佳、これは恐らく二人の決闘…譲れないものでもあったんだろう」

 

 

「二人の戦いは、シールドを出した方が負け。そして、弾が切れた方が負けだ」

 

 

 

その間にも、マルセイユとエーリカは戦闘をしていく。しかし、その動きははっきり言って恐ろしいものだった。

 

 

 

「シャンデルで頭を抑えようとしたのに、ハイGバレルロールで逆に背後を取った!」

 

 

「凄い…」

 

 

 

その先頭は、今この場に居る者が見ても明らかにレベルが高いと言わしめるほどのものであった。空戦軌道の殆どは高度なものばかりであり、どれも並のウィッチなら決着をつける有効的なものであった。しかし、二人はそんな中何度も相手の背後を奪い合いしていく。

 

 

 

「貰った!」

 

 

 

ここで、マルセイユが後方を捉え機関銃の引き金を引いた。弾丸はハルトマンへ向けて飛来していくが、ハルトマンはその弾丸を僅かな動きで回避すると急上昇した。

 

 

 

「sturm!」

 

 

 

ハルトマンは上昇をしながら固有魔法『疾風』を使った。マルセイユは上昇と同時にハルトマンを追いかけていたが、太陽の方向へ上昇したのと固有魔法のコンボを使わされたためその場で回避軌道を取る。

 

その瞬間、攻防は逆転した。マルセイユの視線から外れたハルトマンがすぐさまマルセイユの後方へ回った。そして、今度は逆にマルセイユに向けて引き金を引く。しかし、マルセイユはハルトマンの攻撃を回避していく。

 

 

 

「ん…決着がつくぞ」

 

 

「え?」

 

 

洋介が呟き、その答えが出た。

 

並列して飛行していたエーリカとマルセイユが互いに相手に向けて機関銃を構えた。そして二人はホバリングしながら停止した。

 

しかし、二人の機関銃から弾丸が放たれることは無かった。

 

 

「弾切れだ」

 

 

「私もだ」

 

 

ネウロイとの戦闘に続いて決闘を行った二人の機関銃はついに弾丸を使い果たしてしまったのだ。

 

勝敗はシールドを張った方の負け、もしくは先に弾丸が切れた方が負けである。しかし、どちらも達成することのできなくなった今、この勝負の結果は決まった。

 

 

 

「引き分けだね」

 

 

「フッ」

 

 

エーリカの言葉にマルセイユは微笑み返した。

 

 

 

「…決着ならず、か…」

 

 

 

そうして、二人の勝敗の結果にまた一つ、ドローの数字が刻まれたのだった。

 

 

だが、つかの間に黒い影が蠢いた。

 

 

 

 

 

501基地 付近

 

 

 

「なぁ、桜井大尉。私がアフリカに帰る前に勝負をしてくれないか…?」

 

 

「しつこいなぁマルセイユ大尉、俺はこの後バッキーと調べることが…」

 

 

16人のウィッチとウィザードが着陸態勢を整えた時

 

 

「はっ……敵襲!!」  カキイィィィン

 

 

洋介は持ち前の波導で、速度を加速しながら反転、帯刀する鷹狼を鞘から抜き、ネウロイの球体に立つ人型黒い仮面とマントを覆う刺客が振る剣の刃を止めた。

 

 

「洋介さんっ!?」

 

 

「洋介っ!!」

 

 

「桜井っ!!」

 

 

「桜井さん!!」

 

 

洋介は黒マントの敵と刃を交えた。

 

 

「(くっ…手強い…)」

 

 

「黒マントの武装はその刃のみ…総員集中攻撃!」

 

 

「「「「 了解!! 」」」」

 

 

「桜井、奴から離れろ!!」

 

 

「ぐぬ…了解!!」

 

 

美緒の指示で洋介は黒マントから離れた。

 

 

「撃てっ!!」

 

 

ダダダダダダダダッ

 

 

弾丸が尽きたエーリカとマルセイユを除き、ミーナの命令で各ウィッチたちが黒マントに機銃やロケット弾を向けて集中攻撃を行った。

 

 

「撃ち方止め!」

 

 

ミーナの指示でウィッチたちは射撃を止めた。

 

 

「やったか…っ!?」

 

 

「なにっ!?」

 

 

煙幕が止むと黒マントは無傷な状態であり、トゥルーデとシャーリーは驚愕しながら再び機銃を構えかけた。だが-

 

 

「がふぅ…」

 

 

「ああぁ……」

 

 

トゥルーデとシャーリーは黒マントに斬られ、落下した。

 

 

「トゥルーデ!!」

 

 

「あぁ…シャーリー!!」

 

 

「バルクホルン大尉!シャーリーさん!くっトネー…ぐ……」

 

 

 

ペリーヌが固有魔法を放つにも斬られた。

 

 

「ペリーヌさん!」

 

 

空中で飛行した洋介とバッキー、亜弥は落下した三人を受けとめた。

 

 

「シャーリー!!このぉ~!!」

 

 

ルッキーニが怒りを露に機銃を向けた。だが瞬時にルッキーニの目の前に移動した。

その光景を目にした彼女は恐怖に陥った。

 

 

「あぁ…ああ…」

 

 

「ヤメロ~!!」

 

 

「ルッキーニちゃん!!」

 

 

「この-!!」

 

エイラとサーニャ、リーネが黒マントに向けて機銃とフリーガーハマー、狙撃銃を放ち命中した。

 

しかし、弾丸とロケット弾を受けてもダメージが与えられなかった。

 

黒マントは標的をリーネとサーニャに向けた。

 

 

「…うぅ…サーニャ逃げロ!!」

 

 

 ダダダダダダダダ

 

 

エイラの未来予知すら黒マントに当たらず、リーネとサーニャを標的に定め、飛来。

 

 

「…あぁ……」

 

 

ガキイィィン

 

 

「リーネちゃん!サーニャちゃん!」

 

 

「「 芳佳ちゃん!! 」」

 

 

芳佳が飛来し、強力なシールドを張り、リーネとサーニャを救った。

 

 

「これ以上…誰も傷をつけるわけに…」

 

 

ビキビキ

 

 

「っ!?……シールドが…」

 

 

黒マントの刃が、芳佳の強力なシールドを切り裂いた。

 

 

「あぁ……」

 

 

「宮藤っ!!今い…くくぅ…」

 

 

「美緒っ!?」

 

 

美緒は烈風丸を鞘から抜こうにも体調に不調を犯し、それを目撃したミーナが美緒を空中で支えた。

 

 

「奴を仕留めねば…ぐ……」

 

 

「美緒、これ以上は!」

 

 

ミーナは美緒を制止する。

 

 

「止めろ-っ!!」 ガキイィィン

 

 

洋介は軍刀鷹狼で黒マントの刃で斬撃を防いだ。

 

 

「これ以上、犠牲を増やしてたまるかっ!!」

 

 

洋介は鷹狼と波導で黒マントを押し返した。

 

 

「「「 洋介さん!! 」」」

 

 

「……」

 

 

黒マントは三人のある言葉に反応し、動きが止まった。

 

 

「ん……芳佳、リーネ、サーニャは急いで落下したトゥルーデとシャーリーの救護を急げ!」

 

 

「あ…うん、洋介さん!」

 

 

「わかりました!!」

 

 

洋介の指示で芳佳とリーネ、サーニャは地上に着陸した。

 

 

「芳佳!急いでシャーリーたちに治癒魔法を!!」

 

 

「ステラさん!」

 

 

ステラが応急処置したトゥルーデとシャーリー、ペリーヌの元に芳佳が掛けて治癒魔法をかけた。

 

 

「皆さん、今から治癒します!」

 

 

「うぅ…宮藤…すまない……」

 

 

空中

 

 

ガキイィィン  ガキイィィン

 

 

「くそっ…手強い…」

 

 

「これから助太刀するぞ洋介〜!!喰らえ!!」

 

 

「……っ!?」

 

 

洋介が黒マントと刃を交えて火花を散らす中で、飛来したバッキーは数本の銃剣を投げ飛ばし、球体に命中し、黒マントは落下した。

 

 

「やったか…なっ…!?」

 

 

「しまった!!」

 

 

洋介の零式ユニットにバッキーの銃剣の切り傷が付けられ、落下した。

 

 

「あああああぁ~!!」

 

 

「洋介っ!!」 ガシッ

 

 

「はぁ……はぁ…全くこの野郎……」

 

 

「ははは…すまねぇ…」

 

 

バッキーは洋介を空中で捕まえ、肩を支えながら洋介に謝罪しながら着陸した。

 

 

「お父さん!」

 

 

「「 洋介さん! 」」

 

 

「桜井!」

 

 

「…みんな、亜弥…奴は…奴はどこだ……」

 

 

「え…黒マント…?見ていない…」

 

 

バッキーが黒マントを討伐したものの、ウィッチたちが落下した光景は見ていなかった。

 

 

「く…黒マントはどこに……」

 

 

「っ!?…桜井さんうしろ!」

 

 

ミーナの魔力が反応し、洋介に伝えた。

 

 

「え……うわあぁっ!!」 ガキイィィン

 

 

洋介は咄嗟にシールドを翳し、黒マントの斬撃を防いだ。

 

 

「くそっ…生きていたか…はあぁ-!!」

 

 

シールドを前に押し出し、黒マントのバランスを崩させた。

帯刀していた鷹狼を再び鞘から抜き、構えた。

 

 

「燃え上がれ、俺の魔法力!!」

 

 

「お父さん…」

 

 

「てやあぁぁぁっ!!」 スパアァァァン

 

 

洋介が鷹狼で黒マントを切った時、ウィッチたちは反応した。

 

 

「「「 洋介さん! 」」」

 

 

「「 洋介!! 」」

 

 

「「 桜井!! 」」

 

 

「「 桜井さん 」」

 

 

「やったか…いや…」

 

 

ウィッチたちは洋介の勝機を信じた。だが、洋介が切ったのは黒マントのマントであった。

 

 

「…ぐ…あぁ……あ~!!」

 

 

だが、黒マントの刃が洋介の右腕を切り傷を付けていた。

洋介も激しい痛みで右腕を支えながら倒れた。

 

 

「桜井、今助け……ぐぅ…」

 

 

美緒が助けに行こうにも、彼女の魔法はまだ回復していなかった。

 

 

「お父さん!!」 

 

 

亜弥が洋介の元に駆けつけ、自信の所持する軍刀白狼を抜き、倒れている洋介の前に立ち、黒マントの前に構えた。

 

 

「…亜弥のお父さん…桜井洋介をこれ以上傷つけない…!!」

 

 

カッカッカッ スパアァァァン

 

 

亜弥の身体から淡い魔法力が揺らぎ、白狼で黒マントの剣を弾き跳ばした。

 

 

「……亜…弥……」

 

 

倒れながらも、亜弥の戦いを目の当たりにした洋介は気絶した。

 

 

「お父さん!」

 

 

「洋介さん!」

 

 

「桜井!」

 

 

「洋介!…サーニャ、エイラ!急いで担架を!」

 

 

「お、オゥ!!」

 

 

「うん、わかりました!」

 

 

 

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