警察官を目指すウマ娘   作:arome

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3.警察官への第一歩

 

(警察官になろう!)

 

そう思ってからの行動は早かった。

スマホを取りだし、すぐに警察官になるための条件を調べ始めた。

 

・女性の場合、身長154cm以上であること。

 

(これは大丈夫そうだね)

 

・高校卒業以上の学歴があること

 

(……)

 

問題はそこだった。

大前提として警察官になるには最低でも高校の卒業をしていなければいけない。

私はトレセン学園を中退している。

 

(どうしよう…)

 

じゃあ高校行くか~。とはならなかった。

理由は簡単。充分な金が無いのである。

トレセン学園に入るときだって少ない親の仕送りと、奨学金制度を利用して借金してようやく入ったのだ。

家賃とか食費等で貯金は削れていくばかり。

実家に帰って暮らせば金銭的問題はなくなるだろうが、

折角入ったトレセン学園を退学になったと知ったら親は悲しむに違いない。

親にはトレセン学園を退学した事を内緒にしていた。

決して余裕がある訳ではない家計から、必死に工面して仕送りをしてくれているのだ。

申し訳なかった。

勿論、都会での暮らしを続けたいという私欲が全くなかった訳ではないのだけれど。

それで今はトレセン学園から少し離れたマンションを借りて住んでいる。

親からの荷物はトレセン学園宛になっているので、最寄りの郵便局に着いたらその場で受け取ってしまおうという考えだ。

だけど貯金もあと2ヶ月も経てば底を尽きるだろう。

そもそも高校に行く余裕があるのならどの仕事に就こうか等と考えるよりとりあえず人間の高校に入って勉学に励むべきだと思う。

私も出来ればそうしたかった。

『家族の事情』が退学理由になってしまっているので、学園からのサポートは受けられなかったのだ。

 

 

(高校に行けず、警察官になるという第2の夢も早々終わりなのか)

 

そう思っていた矢先、1つの言葉が目に入ってきた。

 

 

高等学校卒業程度認定試験

 

 

高等学校を卒業していない者等の学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と「同等以上の学力」があるかを認定する試験。

簡単に言えば、この試験に受かれば高校卒業していなくても警察官になることが出来るのだ。

 

(受けてみようか)

 

高等学校卒業程度認定試験は8月と11月の年2回行われる。

今は7月上旬。

8月の試験の申込み期限はとっくに過ぎているので、11月の試験に申し込むことにした。

 

(早速、参考書とか買いに行こう。)

 

それにしても今日は暑い。

まだ夏は始まったばかりだというのに。

ノースリーブワンピースに帽子、ショルダーバックで行こうか。

着替えを済ませ、髪を整え、マンションを出て本屋に向かう。

 

(そろそろアルバイトもしないとなぁ)

 

今のままだと貯金は減っていくばかり。

このままだと生活していけない。

 

(なんのバイトをしようかな。コンビニやファミレスとかの接客業がいいだろうか。それとも工場とか?建設現場で働くのもいいかもしれない。)

 

そんな事を考えていると、目的の本屋に着いた。

本棚を見て回り、目当ての本を探していく。

 

(この参考書が分かりやすそうかな)

 

買い物を終え、本屋から出ようとしたその時、聞き覚えのある声が掛けられた。

 

「あ、タールじゃん。」

 

私は驚いて振り替える。

そこに居たのは、かつてのチームメイトだった。

ちなみに『タール』というのは私、インジャタールの愛称である。

今日は日曜日なので外出許可を貰って町に出歩いていたのだろうか。

彼女がゆっくり話がしたいと言うので、近くのカフェに行くことになった。




高等学校卒業程度認定試験に関しては文部科学省やウィキペディアで調べました。
あとは警視庁採用ホームページとか。

ここらへんの知識はあまり無いので変な感じになってたりするかもしれません。

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