ゼロの使い魔 タイタンフォールスタンバイ! 作:一般クソザコパイロット
使い魔召喚の翌日、ルイズは自身の部屋のベットの上で目覚めると大きく伸びをする、
窓から差し込む明るい日差しが、よく晴れた朝だということを教えてくれていた、
ルイズはまだ半分寝ている頭を振りながらも日頃の習慣に従い、学院の制服に着替え、先日使い魔の内部にあった装備を取り出す。
その様子は寝起きにも関わらず、悩んでいるかのようだった。
自身の身支度を済ませると朝食の時間が近づいていることに気づき、部屋の扉に手をかけた、
ルイズが朝食を食べるために部屋の扉を開ける、
すると隣の部屋からも人が出てきたことを確認した、
「おはよう。ルイズ」
燃えるように赤い髪が印象的な少女がそこにはいた、
褐色の肌をした豊満な肉体、そしてほりの深い整った顔立ちは美しいと多くの人が感じずにはいられない、
大きな胸を強調するようにしてブラウスのボタンを幾つも外しているその姿はやや過剰なほどの色気を周囲に振りまいている。
「おはよう。キュルケ」
かけられた声に気づいたルイズは少女のほうを向き挨拶を返す。
その顔はやや不機嫌そうな色に染まっていた。
声をかけてきた少女の名はキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー。
トリステイン王国の隣国、帝政ゲルマニアの伯爵令嬢である。
またツェルプストー家はルイズの実家であるヴァリエール公爵領と国境を挟んで向こう側にある。
しかし、両家の間には因縁深い事件が多く二人は犬猿の仲にあった。
またルイズはキュルケのプロポーションを少々妬んでいる事もあり特に仲が悪い。
もっとも、その面白い反応からキュルケはルイズをからかう事はあれど悪い感情を持っているかどうかまでは分からないが。
ルイズはキュルケに尋ねた。
「昨日はどうだったのよ、使い魔召喚」
「私は一発で成功よ、しかもね……フレイムー、おいでー」
ルイズの問いに答えるようにキュルケは話を進めた。
キュルケの部屋から呼び出したのは深紅の皮膚をもったトカゲだった。
背は1メイルほどもあり、その大きな体を支える四つの足は力強く、太かった、尾の先からは揺らめく様にして炎が踊っている、
「見て、立派なサラマンダーでしょう! この見事な尻尾の炎、ここまで鮮やかで大きい炎の尻尾は、間違いなく火竜山脈のサラマンダーよ。好事家に見せたら値段なんかつかないわ!」
「……そう」
「?」
キュルケは拍子抜けしたように首をかしげる。
いつものルイズであれば悔しがるなど何らかの反応が見られるはずだが、いまのルイズからはそのような様子は欠片も見られない。
寧ろ、どう答えるべきか迷っているかのようであった。
そこに、件の使い魔から通信が入る。
『ルイズ様、おはようございます。アルヴィーズの食堂までの最短ルートをナビしました。アルヴィーズの食堂にて、待機状態でお待ちしております』
スピーカーで発された使い魔の音声に、キュルケの目が大きく見開かれ、驚愕の表情を作り出す。
「……アンタ、もしかして喋るゴーレムを召喚したの!?」
「え、えぇ……BTって言うらしいんだけど……ゴーレム図鑑には似たような形のゴーレムすらいなかったの」
「へぇ……つまり、最近作られたゴーレムか、大昔のゴーレムって事?」
「さぁ……? ……って、窓を突き破るようなルートが用意されてる……いつもの道で進むか……」
「?」
ルイズは首を傾げながら
そこは、食堂とは言えとても華やかな作りが施されたいかにも貴族趣味、といった建物である
中も豪華絢爛という言葉がぴったり当てはまるほどの内装が施されていた、
中には百人はゆうに座る事ができるテーブルが幾つか並んでいた、
学年別に分かれているらしく、ルイズは二年生所定の真中のテーブルへと進み、自分の席へと着席すると朝食を食べ始める。
すると、使い魔が外から覗いてきた。
『ルイズ様、次の授業に遅れないように。食事が終了したのならお乗り下さい』
「ちょうど食べ終わったところよ。ほら、乗せなさい」
『了解。パイロットによる手動操作に移行します』
使い魔は優しくルイズの胴体を握り、コックピットに入れて、ルイズに操縦権を与える。
「全く、BTはもう少し穏やかに出来ないのかしら?……私、変な使い魔を召喚しちゃったかも……」
『皮肉を検知』
『到着しました。オートタイタンモードに移行します』
教室に到着すると、BTがコクピットの扉を開けて使い魔のいる場所へ座る。
教室で待機していると他の生徒も自らの使い魔を引き連れてやってきた。教室内には様々な使い魔がいる、フクロウにキュルケのサラマンダー、モグラなど十人十色多種多様だ、ただしひときわ異彩を放っているルイズの使い魔・BTを皆が警戒しているという共通点を除いては、だが、
教壇に中年の女が現れた、おそらく教師なのだろう、一旦教室が静かになる
「皆さん。春の使い魔召喚は、大成功のようですわね。この赤土のシュヴルーズ、こうやって春の新学期に、皆様が召喚した様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみにしているのですよ」
その言葉にルイズが俯く。シュヴルーズと言う女性がBTを見つめてルイズに話しかける。
「おやおや、変わった使い魔を召喚しましたね? ミス・ヴァリエール」
とぼけた声でシュヴルーズが言うと、教室中がどっと笑いに包まれた。
「先生! ルイズの召喚したのは生き物ですらありません!」
「しかもゴーレムです! どうせ他のメイジからゴーレムを借りて連れてきたんだろ?」
「ちょっと! 私はちゃんとBTをサモン・サーヴァントで召喚したわよ!」
「嘘つくな!そんな事言ってるけど、本当は『サモン・サーヴァント』が出来なかったんだろ?」
ゲラゲラと笑い声が響き渡る。
「ミセス・シュヴルーズ! 侮辱されました! 『風邪っぴき』のマリコルヌが私を侮辱しました!」
握り締めた拳でルイズが机を叩いた。ダンッ、と少し小さな音がした。
「俺は『風上』のマリコルヌだ! 風邪なんか引いてないぞ!」
「あんた、自分のガラガラ声聞いた事ないの? 馬鹿は風邪を引かないと言うけど、あなたの場合は風邪を引いてるのに気付かないだけなのかしら!?」
マリコルヌと呼ばれた少し太っちょの男子生徒が立ち上がりルイズを睨みつける。シュヴルーズが手に持った小ぶりの杖を振ると、立ち上がっていた二人が突然ストンと席に座り込んだ。
「ミス・ヴァリエール、ミスタ・マリコルヌ、みっともない口論はお止めなさい」
というシュヴルーズの言葉とともに目の前に現れた赤土に仲良く口を満たされていた。