最弱無敗の神装機竜 天より舞い降りし蒼白の翼 作:SOLUNA
悠遠が王立士官学園に向かいます。
では、どうぞ!
悠遠SIDE
後日、準備を整えて、エセリアス家の人にしばしの別れを告げて、悠遠はゼルレウスと共に、王都から
ここが十字の城塞で囲われた都市
俺は元々何回か来ていたこともあり、土地は覚えていたので、少し寄り道をしながら
「派遣で何回か来た事があるけど、やっぱり結構賑やかだな。」
【ああ。】
「そういえば、ルクス今何やっているんだろう?」
【さあな。どっかで元気にやっていると良いがな。もしかしたら、この
「まさかね。」
俺とゼルレウスはそんな会話を交わしながら城下街を歩き、目的地である王立士官学園の近くまで辿り着いた。
「にしても、結構大きいな。どんくらいの広さがあるんだろう?少なく見積もっても王宮くらいはあるんじゃないか?」
【まあ、今の世間じゃ装甲機竜の存在は国力とほぼ同意だからな。機竜使いの育成に力を入れるのは当然だろうからな。】
「あっ、そうだ。ゼルレウス、一旦ガントレットを外すよ。」
【む?ああ、そういう事か。確かに私のことはあまり知られたくないからな。】
俺は一旦ガントレットを外し、ポケットの中に隠す。そして学園の正門に向かって歩いて行く。正門には衛兵が立ち塞がっていた。俺は懐からナルフ宰相から渡された書簡を取り出した。
「止まってください。ここから先は許可の無い者は立ち入り禁止となっています。
「こんにちは。失礼します。ラフィ女王陛下の命を受けて派遣されてきた者です。これをナルフ宰相から衛兵に渡せと。」
俺は衛兵に書簡を渡す。衛兵は書簡の内容を確認すると、納得した表情になった。
「成る程。貴方が本日から編入予定だったアティスマータ女王陛下の専属騎士ユウト・エセリアルでしたか。ならば大丈夫です。お通り下さい。」
「ありがとうございます。」
「宜しければご案内しましょうか?」
「是非よろしくお願いします。」
俺は礼を言うと、衛兵に案内されて学園の中へと入っていった。
学園長室が何処なのかと思いつつ衛兵についていくと、そこである一つの扉の前で大勢の生徒達もとい野次馬達が集まっていた。
「衛兵さん。人だかりがありますけど、何かあったんですか?」
「さあ・・・・。あっ!もしかしたら昨日の覗き魔の処遇を決めているのかもしれません。」
「覗き魔?!この王立士官学園にですか?」
「ええ。それだけじゃなく下着泥棒の余罪もあるらしくて。」
「大胆な人ですね。どんな感じの人なんですか?」
「貴方とさほど変わらない年齢だったと思いますよ。たしか銀髪に首に黒い首輪を掛けていて、黒と白の機攻殼剣を持っていたそうですよ?」
「え?銀髪に黒と白の機攻殼剣?(まさか・・・?!)」
そのキーワードを聞いて、直ぐに一人の人物が思い浮かんだ。
「どうかしましたか?」
「ああ、いいえ。なんでもないですよ。あの扉の部屋が学園長室ですよね?」
「ええ。そうですよ。」
「分かりました。道案内ありがとうございました。」
「いえいえ。」
道案内をしてくれた衛兵に礼を言うと、『学園長室』というプレートがある扉に向かっていく。
俺は生徒と生徒の間を歩いていく。
「ごめんね。通らせてもらうよ。」
そして、学園長室前まで歩いていき、扉をノックする。
「あ、開いてるから入ってきていいわよ。」
「ユウト・エセリアルです。失礼します。」
中から学園長のものと思われる声が聞こえ、俺は名前を言い学園長室の中に入る。そこには学園長と思われる女性と、制服から生徒と思われる数名の少女達、そして手錠を掛けられた一人の青年がいた。俺は衛兵からのキーワードで直ぐに誰か予想できたが、その青年を見て改めて確認した。その青年も俺の姿を見るとはっと驚いた表情になった。
「はあ。やっぱりお前か、ルクス!」
「ユウト?!どうして此処に?」
こうして王立士官学園で、とんだ形で俺はルクスと再会することになったのだった。
「全く、お前は何しでかしてるんだ、ルクス。」
「だからあれは事故なんだって!」
「まあ、お前がそんな馬鹿じみた事を意図的にするわけないとは思うけど、不運が重なった結果ってわけかい?」
「うん。」
俺の呆れた口調と共に出た言葉に、ルクスが頷いた。
「まあ屋根を登って追いかけるのは良いよ。でもリーズシャルテって、確かラフィ女王陛下の娘さんじゃん。のしかかるってのはな・・・。」
「うん・・・・。」
「まあ、今お前をむやみに攻めてもしょうがないけど。」
「えーと確か、ユウト・エセリアル君だったわね?」
「はい。ラフィ・アティスマータ女王陛下の専属騎士ユウト・エセリアルと申します。」
「「「「女王陛下の専属騎士?!!!」」」」
室内にいた女子生徒全員が驚いた。
「ユウト、ラフィさんの専属騎士になってたの?!」
「ああ。」
これにはルクスも当然驚いた。
「私はレリィ・アイングラム。王立士官学園の学園長を務めているわ。昨日、私宛てに貴方をこの学園に編入させてほしいというラフィ女王陛下自ら差し出しの推薦状が届いたの。」
「良かった。届いていましたか。」
「「「「「ええええええええええ!?」」」」」
推薦状の差出人の名前を聞いたルクス達が驚きの表情を浮かべた。リーズシャルテ様の驚きはそれ以上だったが。青髪の女子生徒がレリィに質問した。
「女王陛下自らがそのユウト・エセリアルの為に推薦状を差し出したというのですか?!!」
「そういう事になるわね。一つ質問してもいいかしら?ユウト君、貴方はラフィ女王陛下とはどういった経緯でこのような関係に?」
「女王様はそこのルクスに並ぶ恩人です。俺をエセリアス家に紹介してくれました。それと、もう一つ、今は明かせませんが重要な理由がありますから。」
「冗談もほどほどにしろ!お前が母上の専属騎士なんてことが・・・!」
「ああ、そうそう。リーズシャルテ様。この書簡を読んでいただければわかるかと?俺の事についても書かれていると思うので。」
俺はそう言いながら懐からラフィ女王陛下から預かった書簡を取り出す。俺はリーシャに書簡を渡した。リーシャは受け取った書簡を広げると、中の文章を確認する。
「これは・・・、間違いなく母上が書いたものだ。」
これで少しは納得してくれると助かるが。
「ユウト君。でも、どうしてこの
「ラフィ王女陛下とナルフ宰相が言うに、「貴方は専属騎士として、機竜使いとしての技量は確かにあるが、まだ知識が不足している」と言うことらしいです。実際に自分も少し認めています。」
「なるほど、分かりました。ユウト・エセリアル、貴方の編入を許可します。改めてよろしくねユウト君。」
「はい。こちらこそよろしくお願い致します。」
こうして俺の話は纏まったが、ルクスの方はまだ片付いてなかった。
「そのユウト・エセリアルについては大体分かった。だが私はまだルクス・アーカディア、お前を認めた訳では無いからな?貴様は覗き魔、痴漢、下着ドロの変態の犯罪者だ。そんな男をこの学園で働かせるなど到底有り得ない!」
「ルクス君がそんな事をする人じゃないと思うけれど・・・。そうねえ、それじゃあ今回の事に関しては本件の被害者でもあり、二年の首席でもあるリーズシャルテさん。貴方に任せてもよろしいかしら?」
「ええっ!?」
「ふっ・・・!」
レリィの承諾にルクスは驚愕した。対するリーシャは笑みを浮かべて、
「ならば私と決闘だ!ルクス・アーカディア、貴様が私に勝てば、貴様がこの学園で働いてよし!だが負ければ牢獄行きだ!」
リーシャは赤い機攻殻剣を抜剣すると、その剣先をルクスの方に向けて決闘を叩きつけてきた。そして、リーシャは扉の方へ向かった。
「それでいいな?野次馬達!!」
「「「「「「キャアアアアアアア!!」」」」」」
リーシャが扉を開けた途端、扉越しで盗み聞きしていた生徒達が学園長室に雪崩れ込んできた。
「学園中に伝えろ!観客は多い程良いぞ。新王国の姫が、旧帝国の王子をやっつけるとな!」
「「「「「「「キャアアアアアアアア!!」」」」」」」
リーシャの高らかな宣言で生徒達のテンションは一気に跳ね上がり、学園の者達に話を広めるべく楽しそうにわらわらと走り去っていく。
「ニュースよ!リーズシャルテ様が、今回の痴漢と装甲機竜で決闘をするみたいよ!」
「相手は『無敗の最弱』って人みたいだよ?詳しい事、誰か知らない?」
そして、生徒達が去って行った後、ルクスが話しかけてきた。
「ところでユウト。」
「ん?どうしたルクス?」
ルクスが小声で何か思い出したかのように俺に話しかけてきた。
「
「ああ、元気だよ。今は外してるけどね。」
「なんで外しているの?」
「おいおい。
「あっ。そうだったね。」
俺はそうルクスと会話していた。この時ゼルレウスは・・・・・・
『ZZZ』
絶賛熟睡中だった。
次回、ゼルレウス初戦闘シーンになると思います!
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