今回は戦闘訓練です
細かい戦闘描写とかあんまり上手くないけど許してね
「それじゃ屋内戦闘訓練第1回戦スタート!」
その合図とともにヒーロー、敵チームが動き出す。
「なあ丸越、どっちが勝つと思う?」
「爆豪…と言いたい所だが正直わからん」
「何でだよ?爆豪の個性の方がつええじゃん!」
切島が丸越に勝敗の予想について聞くが答えを濁す。峰田は圧倒的に爆豪の様だが。
「確かに麗日の個性は割れてるし、そこだけ見れば爆豪側が有利だ…ただこの戦いにおいての1番のキーマンは緑谷だ。」
「…どういう事だ?」
「麗日の個性は触れられなければいいから対策が取りやすい、対する緑谷の個性は不確定要素が多過ぎる。あの超パワーを人に向けて撃つ訳もないし、かと言って他に明確な使い方はない。そうなると『何をしてくるのか1番わからない』という放置するだけで厄介な相手になる。」
「なるほど…勝つも負けるも緑谷次第か」
そんな事を言っているとモニターでは緑谷、麗日と爆豪が戦闘を開始。爆豪の奇襲を避けた。
「いきなり奇襲!?」
「爆豪すげぇ…でも奇襲とか卑怯だな」
「戦いに卑怯も何もねえよ、そんなこと言ったらヒーローが多人数で敵をリンチしてる現場はどうなるんだよ」
「た、確かに…」
切島の非難に対して反論する丸越、痛いところを突かれたのか納得するしか無かった。オールマイトも奇襲は戦術のうちと言っている。
「緑谷は爆豪、麗日は飯田か…かなり分の悪い勝負を引き受ける羽目になってるな」
「そう?緑谷はとにかく麗日は…」
「響香、飯田の機動力じゃ多分触れる事も叶わないぞ」
「…これ緑谷達詰んでない?」
実はほぼ詰みかけてる。緑谷は最初こそ爆豪を投げ飛ばせたが2度目は通用しない。それゆえか逃げの一手に徹して時間稼ぎがようやく、勝てる相手ではないから判断は間違ってない。だが麗日側にどうにか加勢出来ないと核兵器の回収は不可能、もはや正攻法では無理。
「あ、緑谷が見つかった」
「…二人とも何か話してるな」
「まぁ、爆豪からして見れば無個性とか言って見下していたであろう緑谷が自分と同じ場所に立ってるのが許せないんだろうな」
爆豪のプライドの高さはこの短時間で分かるほどであり、実際分かっているのは少しの部分かもしれない。
「爆豪少年! それはマズイ! 殺す気か!」
オールマイトの焦るような声で思考の海から目が覚める。モニターには手榴弾のようなデザインの籠手のピンに指をかけていた爆豪の姿があった。
そしてピンを抜いた瞬間、凄まじい爆発が起こりビルは半壊。モニタールームにも振動が届いた。
「先生!止めた方がいいって!爆豪あいつ、相当クレイジーだぜ!殺しちまうぜ!?」
「いや…爆豪少年!次ソレ撃ったら強制終了で君らの負けとする!屋内戦において、大規模な攻撃は守るべき牙城の損害を招く!ヒーローとしては勿論、ヴィランとしてもそれは愚策だ!大幅減点だからな!」
爆豪の生死を考えてなさそうな超火力攻撃に切島も危機感を覚え訓練の中止を求めるがオールマイトは厳重注意に留め、訓練を続行。
だがその事にイラついた爆豪は肉弾戦を敢行、繊細な爆破の操作で緑谷のカウンターを防ぎながら攻撃を叩き込んでいく。
「目眩しを兼ねた爆破で軌道変更、そして即座にもう一回…パッと見じゃ考えるタイプには見えねぇが、意外と繊細だな」
「慣性を殺しつつ有効打を加えるには、左右の爆破力を微調整しなきゃなりませんしね」
「才能もそうだが頭の中で考えた動きをしっかり実戦で使える技に昇華させてる辺り、かなり特訓してるな」
「才能マンだ、才能マン。ヤダヤダ……」
轟、八百万、丸越の言葉に峰田が頭を抱えている。
自身の動きと個性の発動を繊細に行える爆豪の動きは単なるものではなく何回も試行錯誤を繰り返した、特訓の賜物だろう。
「リンチだよコレ!テープを巻き付ければ捕らえた事になるのに!」
「ヒーローの所業に非ず…」
「緑谷もすげえって思ったけどよ…戦闘能力に於いて、爆豪は間違いなくセンスの塊だぜ」
他のみんなも非難こそしているが抜群のセンスを見せつける爆豪の実力は認めざるを得なかった。
すると、緑谷が爆豪と距離をとり何か言い合った後に二人は互いに突っ込んだ。
「先生!!ヤバそうだってコレ!先生!」
「双方…中止…… !」
オールマイトが訓練の中止を呼びかけようとした瞬間、緑谷と爆豪がぶつかる…かのように見えたが途中で拳の軌道を変え、アッパーのように拳を振るった。結果的に緑谷は爆豪の攻撃を受けるが緑谷は拳の超パワーでビルの最上階までをぶち抜き、瓦礫をまきあげる。麗日は事前に個性で重力をなくした柱をバットのように振り回し瓦礫を打ち払う。それに飯田は気を取られた結果、麗日に核兵器の接触を許してしまった。
「ヒーローチーム…WIIIIIN!!」
オールマイトがヒーローチームの勝利を告げて、初戦は終了した。
ボロボロになり保健室に運ばれた緑谷を除いた3人がモニタールームに戻ってきており、講評会が行われていた。
「まぁつっても……今回のベストは飯田少年だけどな!!!」
「な!!?」
オールマイトがそう言うと飯田含めみんな驚く、てっきり勝った緑谷や麗日だと思っていた
「どういう事かしら?勝ったお茶子ちゃんか緑谷ちゃんじゃないの?」
「何故だろうかな〜?分かる人!! ハイ!!」
「はい、オールマイト先生」
オールマイトの質問に八百万が手を挙げて答えていく。
「それは飯田さんが最も適切な行動をしていたからですわ。まず、爆豪さんの行動は完全なる独断。それにこれは緑谷さんも同様ですが屋内での大規模な破壊は愚策。ハリボテを核として扱っていませんでした。もしもアレが本物の核だとしたなら、あんな風な戦闘はしてはいけない。飯田さんはハリボテをただ一人だけ核として扱っていたからあのような形で奪われた。ヒーロー側は反則勝ちのようなものですわ」
「せ、正解だぜ…くぅ〜…」
八百万に言いたかっことをすべて言われてしまったのか少し悔しそうにしている。
「まぁ、そんな所だな!という訳で、この後に戦闘訓練をする皆はその事を考えて、ハリボテでも本物の核として扱うように!」
その後は誰も目立った怪我をしたりすることは無く、訓練は続いた。特に第2回戦は轟が建物を丸ごと凍結させ、勝負は一瞬で終わった。
「さてと、予定していた訓練は終わった!残すは幻妖少年だけだな!この中で幻妖少年と訓練をする者は手を挙げてくれ!」
AチームからJチームの屋内訓練が終わり、残すは丸越のみとなった。幾ら相手の個性が分かってるとはいえ2対1は分が悪いが当の本人は余裕そうである。そんな中、ある2人が手を挙げた。
「む!爆豪少年と轟少年か…」
爆豪は緑谷に出し抜かれたのが悔しかったようで丸越に勝つ事でそれを払拭するつもりで、轟は敵対心故のものだろう。
「っ出しゃばってんじゃねえ半分野郎!」
「丸越、構わないよな?」
「無視してんじゃねぇ!」
「お、おう」
険悪すぎる2人に戸惑いながら轟の問いに答える丸越。正直、大丈夫かと思いながらも2人を警戒していた。
「うむ!それでは3人とも配置についてくれ!」
『屋内戦闘訓練第6回戦、スタート!』
オールマイトの声とともに訓練が始まる。
配置についた丸越は核兵器の前に立っていた。
「さて、どうしたもんかねぇ…」
丸越としては正面から戦う分には問題はなかった。そうなると邪魔になってくるのは核兵器、丸越にとっては触れさえすればヒーロー側の勝ちとなるので唯一の負け筋でもあった。爆豪と轟の敵対心の関係上ないとは思いたいが物事は常に最悪を考える必要がある。
(核兵器のある部屋に窓はない…となるとここに来るまでに通らないといけない広めの部屋があった。そこで迎え撃つか)
抜け道がない以上正面からしか来れない、なら一本道で迎え撃つのが最善だろう。丸越は部屋に向かう
「到着っと…そろそろ来る頃かな?」
ドォン!キィン!
部屋に来た瞬間、入口の扉が爆破によって破壊され破片が飛んでくる。それだけでなく轟の氷結が床を伝って丸越に向かう、だが丸越も飛んでくる瓦礫を冷静によけつつ氷結の範囲外へ出ていた。
「んじゃ、始めますか」
爆豪と轟の二人の前で丸越はゆっくりと構えた。最初は様子見のため個性は使わず素のフィジカルで戦う。その余裕すら感じる動きを見て二人は僅かな苛立ちを感じていた。
「随分と余裕そうじゃねぇか、鳥野郎!」
叫びながら突っ込んで来たのは爆豪。爆発の個性をフル活用しながら踏み込みなしで向かって来ており、轟は横に回り込もうとしている。
「死ねやぁ!」
爆発の勢いを利用して振り下ろされた拳を苦もなく避けるが、爆豪は避けられた拳を軸にして回し蹴りを放ってくる。
「よっと」
しかし、丸越からすれば別段気にするほどの攻撃でもなく上体を逸らすだけで避け、そこからバク転の要領で爆豪の顎を蹴り上げる。
「・・・凍れ」
気付けば直ぐそこまで氷が迫って来ていた。横まで回り込んで来た轟が使う、爆豪を巻き込まないようにした氷結。しかし、それ故に威力を抑えられているそれを丸越は当たり前の様に躱す。
「邪魔してんじゃねえぞ、半分野郎!」
「こっちのセリフだ」
(チームワークの欠片も無いな…)
お互いに悪態をつきあう轟と爆豪、そしてそれを呆れたような顔で見る丸越。
「おーい二人とも、敵を前に喧嘩してる場合じゃないでしょう…が!」
ドガァ!
「いっ!?」
「あっ!?」
接近し、軽く2人を蹴り飛ばす。流石に会話中に攻撃されてダウンするのは可哀想と思ったのか少し加減した。
加減したとはいえほぼ意識外からの攻撃にまともに受けることになったためダメージは小さいものではなかった。
「二人とも勝つ気あるのか?」
膝と手をつき倒れ込む二人に対して、嘲笑うかのように丸越は言い放つ。二人はその言葉に反応するように腕と脚に力を込めて立ち上がった。
「偉そうに言うんじゃねぇ!鳥野郎!!」
そのセリフと同時に爆豪が飛び出す、しかしそれによって轟は氷結を中断せざるを得なかった
「死ねぇ!」
(何も学習してないな……)
丸越も爆豪の攻撃に合わせて蹴りを叩き込もうとするが
その蹴りが爆豪の体に当たることは無かった
ズドォン!
「っ!」
爆発で身体を無理やり回転させて上、つまり空中に居る丸越に身体の正面を向けて掌をかざしそして、爆発。
「…へえ」
勿論、丸越はコスチュームのおかげで目立ったダメージこそないが爆豪との戦いそのものに少し楽しさを感じていた。カウンターを打とうするが
「お?」
足が動かなかず視線を下ろしてみると両足首から下が凍りついており
「あんまり、動かない方がいいぞ。足の皮が剥がれる」
「…なるほど、爆豪の攻撃を陽動に使ったのか」
「半分野郎!テメェ何横取りしてやがる!」
少しすると2人が部屋に来る、轟は氷結が当たるとは思っていなかったようで爆豪はそんな轟を目の敵にしていた。
「もう勝ったような雰囲気だな」
「……この状況をどうにか出来るのか?」
「まあ、無理だな…俺以外の奴はな」
バギィ!
「「…は?」」
個性を発動させ凍った足を無理やり動かし拘束を解く
それによって丸越の足の皮膚は剥がれたが蒼い炎を纏うと同時に皮膚が剥がれた足が治りかけている。
「クソ…再生持ちか!」
「そんなところだ…どうした、来ないのか?」
「っ!」
二人とも迂闊に動けずにいた。もちろん氷結が効かなかったこともそうだが何より周りの空気が先程とは一変し、あまりの変わりように驚いていた。
「来ないならこっちから行くぞ!」
不死鳥化させた両腕から2人に蒼い炎を放つ。当然2人も棒立ちし続けている訳では無い。
「クソがァ!」
「っ!」
ドォン!キィン!
轟は氷壁で防御、爆豪は爆破の反動で蒼い炎を避けようとする。さらに
「死ねぇ!」
ドォン!
先程より威力の高い爆破で蒼い炎の中心にいる丸越に攻撃する。がしかし…
「背中がガラ空きだな!」
ドゴォ!
「がっ!」
既に丸越は轟の背後におり轟の背中に蹴りを打ち込む。加減しているとはいえ素の状態でも鉄板をぶち抜く威力を誇るため轟の体を吹き飛ばすには充分だった。
「くたばれぇ!」
(突貫…これは)
爆発と共に爆豪の身体が宙を舞い、丸越の頭上を飛び越えて後に回り込み僅かの間も作らずに爆発。
「でも、2度目の小細工は通用しない」
ドガァ!
「ゴォッ!」
頭上を通過するタイミングに合わせてオーバーヘッドキックを繰り出す。咄嗟に足と体の間に腕を挟むもその程度では防御にもならず、爆豪の体は地面へと打ち付けられる
「それで次は?」
肩で息をする2人に対して息切れのひとつすら出さずに余裕そうである。この場にいる爆豪と轟、そして観戦しているオールマイト含む他の生徒は圧倒的な丸越の実力に気づき始めていた。
「…癪だが仕方ねぇ、半分野郎!合わせろ!」
「…ああ!」
キィン!
悔しさを噛み殺しながら爆豪はそう言い爆発で空中に飛ぶ。爆豪の言葉に答えるように轟も最速で氷結を発動させ、足場を奪う。
「…そう来るか」
「死ねぇ!鳥野郎!」
勿論、丸越も飛行し氷結を回避するが爆豪の手が迫る。回避も防御も間に合いそうにはない。
ドォン!
爆破が丸越を襲う、防御も回避もせずに真正面から攻撃を受け少しは効いたかと思った。しかし
「詰めが甘いな」
「な!?」
不死鳥化させた足で爆豪の手を鷲掴みし、拘束する。
「離せやぁ!」
ドドドドドォン!
拘束をどうにか解こうと爆破を浴びせ続けるがまったく効果はない。
「そんじゃあ!…オラァ!」
ズカッ!
「っぐ!?」
「がっ!?」
丸越はそのまま轟に近づき爆豪を掴んだ足で爆豪で殴るような形で攻撃した、流石に二人ともダウンした。
『ヴィ、敵チーム…WIIIIIN!!』
二人の気絶にオールマイトの訓練終了の声が場に響く。
一時期日間ランキング6位までの上がっててもう笑うしかない。本当にありがとう…今後は更新ペース安定のために週二くらいに落とすかもしれません。
おまけ※丸越のポーチの中身
『小型通信機』
見た目は小型イヤホンのような感じ
高性能で戦闘で壊れないようにかなりの強度がある
5個持ち歩いている。
『簡易医療器具』
ヒーラーとしての役目を補助する為の器具
中身は包帯、ガーゼ、除菌ジェル、消毒液etc…