東方英雄録   作:リルル

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どうもリルルです♪

今回でこの特別章も終わります………

望君は最後に何を知って、今回のことをどう受け止めていくのでしょうか?

今回は紅魔館の宴会の予定でしたが、最終的に博麗神社の宴会となります

何故かと言うとまぁ、今回の損害は特に酷いですからね……

特に紅魔館は二度目の全壊という悲惨な事態となってしまいました

なので、まだ紅魔館は直ってないという設定で行きたいと思います

それではどうぞ


Episode18 宴会のなかで

前回のあらすじ

 

遂に武幻を倒した望……

 

全員が歓喜に包まれる中、武幻が浮かばせた浮遊島が人里目掛けて沈み始めてしまう……

 

そこで望はこの島全体を破壊する事を提案する

 

そして、望、鏡火、華蓮による特大エネルギー弾により、島は消滅し浮紅島異変は本当の終わりを迎えるのであった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………う……」

 

 

時刻は朝方……

 

望は重たい瞼を開き起き上がると、そこは博麗神社の中であった……

 

服装としては黒くシンプルな浴衣を着ており、額には水で濡れたタオルが乗せられていたが起き上がった事によりずれ落ちる

 

望は島を破壊した直後、エネルギーの使いすぎで倒れてしまった………

 

当然望が倒れる程なので命に関わるレベルの重症ではあったのだが、そこは神の血筋か信じられない生命力によりどうにか一命をとりとめたのである………

 

障子が閉められた部屋の中は少し暗く、周りを見ると霊夢が側で眠っていた………

 

望の眠っていた布団の近くには水が入った桶があった

 

恐らく霊夢が望の事を看病していてくれたのだろう………

 

望はそう思うと軽く笑みをこぼし、眠っている霊夢の頭をつい何となくで撫でる

 

 

「………スー………スー………」

 

頭を撫でられても尚、霊夢は眠っており気持ち良さそうに眠っていた………

 

 

「………………ありがとな、霊夢………」

 

 

それを見ていた望はまた軽く笑い、その後自分の布団に霊夢を寝かせしばらくの間じっと霊夢の寝顔を見つめるのであった………

 

 

 

 

 

 

 

「……………う………ん?って、やだ……私寝ちゃってたの……?」

 

 

霊夢が目を覚ましたのはそれから一時間近く経った頃である

 

霊夢は目を覚ますと自分が布団の中で眠っていた事を気づくと、先程まで寝ていた筈の望は探す………

 

辺りに望の姿はなく不安になる霊夢であったが………

 

 

「よ!!……ほ!!……そりゃ!!」

 

 

外の方から望の声が聞こえ霊夢は血相を変えて飛び起き外へと向かう

 

そこには、いつもの黒い忍者服に着替え修行を行っている望の姿があった………

 

 

「お!霊夢か…………おはよう……」

 

 

望はいつものように元気よく挨拶するが、霊夢は下を向いたまま無反応である

 

 

「…………ん?霊夢………?」

 

 

霊夢に返事が返ってこなくなると望は心配そうな表情を浮かべる

 

すると、霊夢は黙ったまま望に近づいていき………

 

 

ギュッ

 

 

無言のまま望を抱き締めた………

 

 

「……………れ、霊夢?」

 

 

望の胸に顔を埋めぎゅっと抱き締める霊夢

 

望は少し困ったような表情を浮かべるも霊夢をしっかりと受け止める

 

声をかえても尚、霊夢はずっと無言のままでむしろ抱き締める力がドンドン強くなっていく………

 

 

「……………じっとして………何も、言わないで………」

 

 

霊夢はようやく口を開くとそう言い、また無言となってしまう………

 

望は何か言いたげな表情を浮かべるが、霊夢に言われた通りしばらくの間無言となった………

 

 

 

 

 

 

「……………」

 

 

しばらく無言だった後に霊夢が望から離れる

 

霊夢はその後振り返り……

 

 

「中に入んなさい………ご飯にするわよ………」

 

 

とだけ呟き中へと入っていった……

 

望もそれに付いていく途中、胸の部分を触ってみると少しだけ湿っていたような感じがするのであった………

 

 

 

 

 

 

「…………いやー、本当によかったぞ………望殿………」

 

「本当に、ご無事で何よりですぅ………」

 

 

その後、博麗神社で食事の準備をした時に鏡火と華蓮もやって来た………

 

その後の会話で知ったのだが、どうやら俺はあの後直ぐに倒れてあれから二週間も経っているらしい

 

鏡火達は今まで紫達に頼まれて、今回の異変の復興を手伝っていたんだそうだ………

 

霊夢に関しては自分の事をずっと世話をしていてくれたらしく、お礼を言ったら何故か顔が真っ赤になった………

 

俺はまた余計な事でも言ってしまったのだろうか?

 

そんな他愛のない事を考えていると………

 

 

「あら?望………起きたのね………ならちょうど良かったわ」

 

 

望達の前でスキマが開き、そこから当然紫が現れる

 

 

「?ちょうど良かったとはどういう意味だ………?」

 

 

鏡火は頭を傾げながらそう聞く

 

 

「ん?ああ、大した事じゃないわ………望も折角目を覚ましたから宴会でも開こうかと思っただけよ…………博麗神社で♪」

 

「ちょっと待て!!」

 

 

今まで黙っていた霊夢が急に話に割り込んでくる

 

 

「なんで家でやるのよ!!どうせレミリアとか色んなのをここに呼ぶ気でしょ!?そんなに沢山は入らないわ!!」

 

 

霊夢は立ち上がりそう言うと………

 

 

「あら?私は別にここでやると言っただけで、吸血鬼達を呼ぶなんて一言も言ってないのだけれど?でも~、霊夢がどうしても呼びたいってならしょうがないわね~♪」

 

「あ………」

 

 

霊夢は喋ってから地雷を踏んだ事に気づき、そのまま紫はニヤニヤしながらスキマの中へと入っていった………

 

その場に残された霊夢は固まり、望達はあえて静かにそれを受け流すのであった………

 

 

 

 

 

 

その日の夜………

 

 

「…………………………」

 

 

酒を片手にこれ以上ないくらいの不機嫌な顔を浮かべる霊夢

 

その周りには………

 

 

「よ~し♪それじゃ異変解決を祝って~………乾杯だぜ~!!」

 

「乾杯~!!」

 

 

霧雨 魔理沙を筆頭に、紅魔館の連中は勿論の事、宴会と聞いてやって来た天魔達やチルノ達を含め、小さな博麗神社にかなり大人数が寄せ集まっていた………

 

 

「ハァー、なんでこんな事になったのよ………」

 

 

霊夢は一人縁側でため息をつきながら頭を抱える

 

一方、霊夢が頭を抱える元凶である紫は、反省などするはずもなく向こうで藍と話しながら飲み明かしている

 

そして望は、紅魔館のメンツがいる場所に集まっていた………

 

 

「お兄ちゃん、本当にごめんね?私………」

 

「申し訳なかったわね、望………私はとんでもない事を………」

 

 

見るとフランと咲夜が望に謝っていた

 

あれ以降、正気を取り戻した二人は事情を知り望が倒れた後は、ずっと重い顔のままだったのだと言う………

 

特にフランは何度も望に会いに行こうとしていたのだとか………

 

現在、紅魔館に居たメンツは紅魔館が無くなってしまった為、八雲 紫とある妖怪が協力して仮の住まいを建てて貰ったらしい………

 

なんでもその妖怪は紫の知人の鬼のようで、小さいながら鬼の如き超パワーを持っているんだとか………

 

謝る二人に対して望はいつものように

 

 

「まぁ、そんなに気にすんなって………悪いのは操っていた武幻の奴なんだからよ……」

 

 

フランと咲夜に向けてそう答える

 

望のいつも通りの回答に二人はほっとしたような表情を見せる

 

 

「それにしても驚いたな………まさか、武幻が神だったなんてな………」

 

 

望とフランが話しているとレミリアがワインを上品に飲みながらそう呟いた

 

 

「(…………なるほど、道理で今回は私の能力が発動しなかった訳だ………奴が神なら私の能力が発動しなかったのは納得もいくしな………)」

 

 

レミリアはワインを飲みつつも、今回の異変を能力で予知できなかった原因を理解した

 

もし、武幻が本当に妖怪の神であれば神気がある為に、自分の能力で予知できる可能性は低い……

 

しかし、そうなると何故望には能力が発動するのか?

 

とも思うだろう

 

それは、単純に望が神になりきれていないからである

 

望は神ではあるが、正確には半神半人

 

しかし、応半分は人間でしかもほとんど人間ベースの神である

 

その為、望の運命は能力で見る事は可能である

 

ただしクロムは別………

 

クロムは理由は不明だが、望と違い全くもって運命が見えない………

 

それ以前に能力で運命が分かったら、直ぐにでも探しに行きたいものである

 

 

「ああ………俺も驚いた………まさか、ああいう神が存在するなんてな……」

 

 

望はそう呟くと立ち上がりレミリア達の元を離れた

 

レミリアは少しの間それをじっと見つめ、考え事をするかのような顔を浮かべると再びワインを飲み神社の天井を見上げた………

 

 

 

 

 

 

「……………」

 

 

望はその後、色々な人物に声をかけられるが全て適当な理由で断り外へと出た………

 

空を見上げるとそこには月があり、望はそれを見つめながら何となくで神社の屋根に向かう………

 

すると………

 

 

「ん?」

 

「あ…………」

 

 

そこには一人でお酒を飲む霊夢の姿があった……

 

今回は自棄飲みではなく、顔が少し真っ赤に染まっているだけでこちらを見つめてきた

 

 

「ほ、ほら………どうぞ………」

 

「………じゃあ遠慮なく………」

 

 

霊夢は少し横に移動し、望はそこに座り空を見上げながら珍しくお酒を口にしていた

 

霊夢もチビチビお酒を口にしながら空を見上げている

 

 

「(………望と二人っきり………なんだか、妙に緊張するわね………)」

 

 

二人っきりの状況に霊夢は緊張し、もう少し顔を赤く染め埋めてボーッとしてしまう……

 

 

「なぁ、霊夢………」

 

「ふぁ!?」

 

 

すると望は突然空を見上げながら霊夢に話しかける

 

霊夢はボーッとしてた為、変な声をあげるが望は気にせずこの異変が終わってからずっと、ずっと気になっていた事を思いきって霊夢に聞いてみた…………

 

 

「愛って、結局なんなんだ………?」

 

 

それを聞いた霊夢は少し表情を曇らせる

 

前にも言った通り、望にとって愛とはもっとも遠い感情の一つである

 

感情を力に代える能力は、一件羨ましいように聞こえる能力ではあるが………

 

実際は軽く笑ったりなどという事しか出来なくなってしまう能力であり、少しだけ人間味が無くなる能力でもある

 

今回の異変で望が怒りを感じたのも、人里を襲われ幻想郷を支配しようとした事に対してである………

 

望にとっては結局ここまで来ても愛という感情についてが全く分からなかった………

 

だから、望は今こうして霊夢に聞いている

 

愛とはそもそも一体なんなのか?と………

 

 

 

「……………………」

 

 

 

霊夢は質問の意味を理解すると少しの間黙り混む

 

望は問い詰めようとはせず、霊夢が答えてくれるまでじっと空を見つめていた

 

 

「……………望、これは私なりの考えだから正解か分からないけどいいかしら?」

 

 

しばらくして霊夢は望にそう聞くと、望は真剣な眼差しで霊夢の方を見つめる

 

その後、望は軽く頷き霊夢は軽く深呼吸するとゆっくりと話始めた

 

 

「………愛は、人を変える物なんじゃないかしら?」

 

「人を変える………?」

 

「…………ええ、愛は恋でもあって人は愛を知る事で新しい物を手に入れたり、恋することで新しい世界が見えるようになったり、不思議と生活が変わってくるのよ………例えば一緒にいると楽しくなったり、その人ともっといたくなったりね………」

 

 

霊夢は笑みを浮かべながらそう説明すると、途端に目を細め悲しそうな表情を浮かべる

 

 

「そんな感情だけど、今回の武幻みたいになっちゃう人だっているのも事実………でもね、愛は決して哀しみなんかじゃないとは思うの………」

 

そこまで言うと霊夢は望の方に寄り上目遣いでじっと見つめる

 

霊夢の顔は今まで以上に赤く、望はそれをついじっと見つめてしまう……

 

 

「事実ね………今、私は恋をしているのよ………」

 

 

すると、霊夢は自分が恋をしている事を告白してきた

 

無論誰とは言ってはいないのだが、望は驚いた表情を見せる

 

 

「…………私はね、ソイツと会うまでずっと寂しかったわ………どんな時でも神社で一人で、ただじっと空を見上げるだけの毎日で………」

 

「………………」

 

 

霊夢は少しだけ暗い表情を見せると、直ぐに笑みをこぼす

 

 

「けどね…………」

 

「ソイツが来てからは私は変われたわ………世界が眩しく見えるようになって、ソイツといると本当に楽しくて、退屈な毎日はもう終わったわ………」

 

「………………」

 

 

霊夢はもう一度空を見上げながらそう語り、望はそれ黙って見つめていた………

 

 

「だからね、愛は哀なんかじゃなくて、愛は会い………新しい出会いを与えて人を変えるものなんじゃないかしら………?」

 

「……………………そうか……」

 

 

霊夢は最後にこちらを見ながらそう語ると望はただ一言そう呟いた

 

すると………

 

 

「お~い!!望~!何処だぁ?」

 

 

博麗神社から魔理沙の声が聞こえる

 

 

「……………さてと、霊夢………行こうか?」

 

「ええ………」

 

 

望は霊夢と共に屋根から降りて博麗神社の中に戻る……

 

 

 

 

 

―――愛は哀ではなく、愛は会い………人に出会いを与え、人を変える物―――

 

 

 

 

 

望はそれを頭のなかで繰り返し呟きながら宴会を続けていくのであった………

 

 

 

 

 

ただ………

 

 

「(………霊夢が恋してるのってもしかして魔理沙なのか?)」

 

 

結局はいつもの鈍感さを発揮していく望君なのでした…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おしまい♪

 

 

 

 




どうもリルルです♪

ようやく終わりましたぁ!!

イヤー、長かった長かった……!!

また疲れちゃったよ、パトラッシュ………

まぁ、いいか……♪

それでは次回からは本編復帰します♪

それじゃ、最後に次の特別章の予告でも見ていってください!!





特別章企画………第二弾!!


今回の舞台は妖怪の山……!!(の予定)

そこでまたしても新たな異変が始まってしまう………

そこで特別章初のヒロイン登場!!

ヒロインは…………華蓮!?

そして、動き出す謎の神獣達

正体不明の神獣が幻想郷を襲う中、望は華蓮を助ける為立ち上がる………!!!

そして、驚愕の主犯者の正体とは………!?

特別章企画第二弾、英雄と正体不明の神獣(になる予定)!!

三章か四章が終わった後、新たな伝説が始動する………!!

期待して待ってってね♪












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