はい、これで白玉楼も無事にハッピーエンドとなりそうですね……♪
イヤー、本当に長かった長かった………
さて望君はどのようにゆゆ様を救い出すのでしょうか?
ゆゆ様編、クライマックス!!
それでは………どうぞ!!
前回のあらすじ
望、鏡火、華蓮が融合して誕生した超戦士 キメラは、西行妖を軽く圧倒して撃退する………
西行妖の死に際を見届けたキメラは、その後幽々子の精神世界を自力で脱出する
その後、成り行きでキメラがフルパワーを出そうとするが、白玉楼所か幻想郷の全てを激しく揺らす程のキメラのパワーに思わず霊夢達はストップをかける
そして、融合してから実に15分後、ようやく元の三人に分離した………
その後、望はまたも一人で精神世界へと足を踏み入れる………
果たして幽々子を取り戻すことは出来るのだろうか?
キメラが自力で精神世界を抜けた為か、キメラの抜け出した場所だけ空間に少しヒビが入っており、望はそこから再び姿を現した………
これもキメラの狙った事なのかもしれない………
望達は融合していた時の記憶はほとんど無いらしく、仮にこれがキメラの狙った事だとしても本人達は分からないのである………
「さてと、まぁ幽々子は多分あそこにいるかな?…………」
望はそう言うと西行妖との闘いで崩れ去った精神世界の白玉楼へと向かった
その場所には望の予想通り、人間だった頃の姿をした幽々子の姿が………
「……………」
幽々子は後ろを向いており顔は見えないが、扇子で顔を隠しているのが見える
「…………………西行妖はもういない、全て………全て、終わったんだ………幽々子………」
望はそんな幽々子にそう呟いた………
すると、先程まで無反応だった幽々子はクスリと笑う
「…………そうね、彼はもう死んだわ……跡形もなく、塵となって………」
幽々子はこちらを向かないまま、精神世界の青き空を見上げた………
しかし、西行妖が死んだにも関わらず、幽々子はあまり喜んでいるようには見えなかった
寧ろ最初に殺してくれと言った時と、何も変わっていないように見える………
望自身もその理由は何となくで察していた………
「………………確かに西行妖はあなた達のおかげで消え去った………恐らく西行妖に取り込まれた魂達も、今次々と西行妖から抜けていっていることでしょう………勿論、私のお父様や………お母様も、ね………けれど………」
幽々子はそこまで言うと後ろにいる望でも聞こえるくらい歯を食い縛る
「私が犯してしまった過去は消すことは出来ない………私が大量殺人の実行者である事実は、私の記憶から消すことは出来ないのよ………」
「………………………」
「…………さっきもいったけどね、私は希望を見失っちゃった………私だって、私だって…………本当はもっと生きていたい…………もっと生きたい、もっと妖夢と一緒に居たいし…………もっともっと、色んな事をしてみたいわ………それでも………」
幽々子は自分の本音を呟き始める
その瞳からは一滴の涙が流れていく………
その涙はポツリポツリと流れていき、ドンドンと増えていった………
「…………私は、最低な事をしてしまった…………友達や従者を殺そうとしてしまった…………!!大切な人達をまた自分で殺そうとしてしまった!!壊そうとしてしまった………!!!もう、私には………私には希望が最初から存在しないのよ………!!私が幸せになったら、必ずいつか周りを失ってしまう………!!仮に西行妖がいなくても、私はまた暴走してしまうかもしれない!!それだったら、私なんて………私なんて、最初から希望が、幸せが来ないようになった方がいいのよ…………それだったらいっそのこと、私は楽になりたいの………」
「……………」
「…………だから、お願い……望君……私を、楽にさせて………」
幽々子はそこまで言うとようやく望の方へと振り返る………
「っっっ!!」
それを見た望は思わず声をあげてしまった………
最早幽々子の目には、瞳には、輝きが存在しない………
心の底から、生きることを本気で諦めている………
そんな悲しい瞳を望へと向けていた………
が………
「………………」
望は絶対に退こうとはしなかった………
今退いてしまえば幽々子を助ける事は絶対に出来ない………
望はその一心で真っ直ぐとその瞳を見つめていく
「……………幽々子、お前の気持ちはよ~く分かった………」
「………………」
「…………まぁ、正直言って俺はお前になんて言ったらいいか考えてもよく分からん………だから、思った事をありのままに言わせてもらう………それを聞いてからどうするか自分で決めろ………」
望はそう言うと自身の考えを素直に話した
「………幽々子、お前に一つ聞かせてくれ………お前にとって、《希望》はなんだと思ってる?」
「…………………え………」
「だから、希望ってのはそもそもどういう意味なんだって聞いてるんだ………」
すると、望は突然そんな事を幽々子に聞き出した………
望のいきなりの質問に少し戸惑いを見せた幽々子だが………
「…………私にとっての希望は、妖夢や紫と楽しい日常を過ごすこと………」
直ぐにはっとなりそう答える
「ふむ、つまり希望=自分の望み という事だな?」
「………………そういうことになるわね………」
望はそう言うと一度ため息をつく
「ま、人の数だけ意見や考え方があるんだ………別に幽々子の考えも間違っているとも思わない………」
「……………」
「……………ただな、これはあくまで俺の考えなんだが………」
黙る幽々子に対し、望は少し間を置くとこう呟いた
「希望ってのは立ち上がって初めて希望が見えてくるんじゃないか?」
「……………!!!」
幽々子は初めの方は言葉の意味が分からなかったが、望の言った言葉の意味を知ると目を見開いた………
「お前言ってたよな?自分には希望が見えない、本当は紫達とまだ一緒に居たい、って………でもな、幽々子………お前は一度でも己の過ちに立ち向かう気になったのか?一度でも犯した罪を背負って生きようと考えた事があったか?………そもそもお前が死んで紫や妖夢が幸せになれるとでも思ってんのか?」
「っっっ!!」
望の一言に絶望しきっていた顔が少しずつ驚愕の色を見せ始めていく
「まぁ、多分ないんだろうな………だからな、幽々子………希望ってのはそれに立ち向かって初めて見える物なんじゃねぇか?」
「………なんだってそうさ、例えば一本の長~い階段があったとしよう………白玉楼に続く階段みたいな………それでゴールを希望や望みに置き換えたとしようか………それじゃ、ゴールへ向かうにはどうすればいいか………答えは登るとかそれ以前に、それを希望や望みを手に入れようとする意志が大切なのさ………」
「……………………」
「だからよ、希望があるから人は立ち上がるんじゃなくて………立ち上がって初めて希望が見えると思う………ま、幽々子は亡霊だけどな………それでもまずは幽々子も一度向き合ってそれから考えたらどうだ?」
「……………………」
望はそう言うと手を後ろで組みながら幽々子の方を見る
幽々子はやはり下を向いていたが………
「………………私は紫や妖夢の側に居ていいの?……」
そう呟く幽々子の瞳からはまた涙が流れ出していく
「………俺は本人たちじゃないから分からねぇが、多分二人とも迷わずいいって言うだろうぜ………」
そう言うと望は幽々子に手を差し出す
「………知っているとは思うが、俺もお前と同じで過去の記憶を失ってるんだ………だからよ、同じ記憶喪失者ってことで、責任持って俺も出来る限りお前に希望が見えるように協力してやる!!………そしていつか、必ずお前が生きていて良かったって思わせてやるさ!!だから、帰ってこい幽々子………!!」
そう言うと望はニコッと笑う
それを見た幽々子はキョトンとして望をじっと見つめる
その後、幽々子は少しだけ頬を赤くし………
「…………………………ええ……」
そう一言を告げると笑顔を浮かべ望の手を握った………
その瞬間、望の体が光だし望はそれを精神世界の最後に意識を落とした…………
「う…………ん…………?」
望が次に目覚めたのは外の世界の西行妖の付近であった………
近くには霊夢や魔理沙達の姿もあり、その奥には………
「望君………さっきは、その、ありがとね………」
妖夢と紫に囲まれた少し照れた様子の幽々子の姿があった………
鏡火や華蓮達との闘いで服はボロボロではあるが、そこには確かに外の世界の幽々子がこちらを見つめてきていた…………
「ふっ、俺に礼を言う前にそこの二人に言うべき事があるんじゃないのか?」
望はそう言うと幽々子も そうね と笑い、紫と妖夢の方を向いた
幽々子は二人に笑みを見せながら………
ただいま
そう言おうとした………
「ただい――――」
ドスッ
そう言おうとした直後………
幽々子と紫から不吉な音が鳴る
望もその音に気づき紫達を見ると…………
バチャバチャ…………!!
紫と幽々子の背後から手が現れており、その手は紫と幽々子の………心臓の部分を貫いていた………
紫と幽々子ともに口から血が漏れだし、その後強引に手が引き抜かれる………
ドサッ
その後、紫と幽々子はともに倒れて動かなくなってしまった…………
全員の目と表情に驚愕の色が現れ、妖夢や藍に関しては絶望しきっているかのような表情が現れている………
望自身も完全に固まっており、ただ倒れた紫と幽々子をじっと見つめていた
そこへ………
「…………フー、やっと再出動かよ………随分と時間がかかったぜ………とはいえ、これで融合も死を操る事も出来ない………これならさっさと任務が終えられそうだ………ちょうどそこにターゲットもいるしな………」
ある一人の男が黒き空間から現れる………
全員がその方を向くと男の両腕は真っ赤な血の色で染まっている
その男の正体は………西行寺 幽々子を死神へとさせ、幽々子の記憶を思い出させた張本人
「お前が神崎 望………だったっけ?まぁいいか、連れてけば分かるし………取り合えずお前、俺と同行願おうか………」
謎の黒いローブを纏う クレイドであった………
どうもリルルです♪
ようやくゆゆ様救ってやっと終わりか~♪
と思ったら、まさかのクレイド再登場!!
しかも、紫とゆゆ様が刺されてしまいました…………
これは望君大激怒ですね………( ̄▽ ̄;)
というわけで次回は怒りの望vsクレイドです!!
あ、もちろんこの闘いが終われば今度こそ本当に終わりですよ?
次回予告!!
幽々子を救い出すことに成功した望であったが………
突如としてクレイドが再び白玉楼に現れる……!!
目の前で紫と幽々子が刺されるのを見た望は………
次回
【襲いかかる悪夢、望vsクレイド!!】前編
お楽しみに~♪
To be continued~♪