今回結構長くなっちまっただ( ̄▽ ̄;)
あと、今回は結構グロッキー&ちょっとしたホラー要素が混じっています
あとは新たな最強が現れます( ´∀`)
長い前書きなんて面白くないと思うんでこれくらいにしてそんじゃま本編どぞどぞ(*ゝ`ω・)
前回のあらすじ
突如として強襲にやって来た黒崎 神影相手に一人闘う咲夜。
しかし、彼女の前では咲夜の時止めが効かず、万事休すかと思えば咲夜はとっておきの新切り札【完全無欠のザ・ワールド】が炸裂!!
圧倒的な差を見せつけ勝利を確信する咲夜であったが、果たして………?
「はぁはぁはぁ……」
霧の薄くなった湖の上で激しい息切れを起こす咲夜。
実際、パッと見た様子では彼女は【完全無欠のザ・ワールド】を使って以降は変化は見られない。ただ、今の彼女は誰がどう見ても限界を迎えているというのが伝わるくらい弱々しい姿をしている。
「…………さ、流石に、30倍ともなると速いわね。【もう、タイムオーバー、かしら……】」
そう言いながら彼女は苦しそうに自身の胸の左側に手を添える。
と、いうのも、先程彼女は【完全無欠のザ・ワールド】に欠点はないと言っていたが………【あれは実際には嘘。】正確にはこの合わせ技にはどうやっても治せない決定的な弱点があるのだ………
それは、【制限時間】である。
本来そもそも【ザ・ワールド】と呼ばれる技は咲夜が時を止めその間にナイフで攻撃をしかけるというものである。そして、今使っている【完全無欠のザ・ワールド】はそれの応用に近い物で自分が本来過ごす筈の時間のみを止めている技となっている。よく見ると対象が違うだけで結局やっていることは一緒なのだ。つまり、弱点もほぼ同じ………止めている時間には限界があり更に【完全無欠のザ・ワールド】の場合はそれを使用中は周りの時を止める時間が極端に短くなってしまうのだ。
そして、咲夜を苦しめるもう一つの原因は咲夜が今同時併用中の【レッドゾーン】の存在。
この技は本来は人間が出すことの出来ない100%の力を出す技術に近い技。当然人は壊れないために力を抑えている以上、そんな力を無理矢理出したりすれば100%体は壊れてしまう。だから、彼女は【完全無欠のザ・ワールド】で自分の時を止めその状態を常に維持し、それを何度も掛け合わせることで戦闘力を爆発的に高めているのである。
しかし、本当に全くもって体へのダメージを0にしているかと言えば、答えは【ノー】。当たり前だがいくら時を止めているとはいえ、あんな無茶苦茶な増強技を何度も使えばダメージは無くとも彼女の精神そのものに異常をきたす。つまり、結果的にパワーアップしていられる時間も短くなり、【完全無欠のザ・ワールド】と併用していられる時間は30倍だとおよそ【一分】程度しかないのである。
ちなみに、彼女は既にその制限を越えており、30倍を使ってから既に3分近く経っているような状況だ。
「(………アイツが倒れたのを確認しなければ………!!)」
時間がないことは既に分かっている。しかし、何故か彼女は頑なにザ・ワールドを解除しない。
………この時、彼女は本能のような物で感じ取っていたのかも知れない。
………これから出てくる悪魔の気配を――――
「……………」
湖の水深深くに潜む【大きな影】
その者はそれはそれは大きな角を生やし、鋭い牙を生え揃え、見るもの全てを圧倒する鋭い殺気を身に宿す。
そう、それを例えるならまるで―――
ぎゃおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
―――猛り狂う龍のようだった。
咲夜が異変に気づいた瞬間、その龍は大きな咆哮を上げて湖を飛び出した。
しかし、その龍は角、爪、瞳、そして体に至るまで全てが水で出来ている不思議な姿をしていた。水で出来た龍の雄叫びが辺りをこだまし、あまりの爆音に思わず咲夜は耳を塞ぐ。咲夜はその咆哮からの爆音と風圧の前にその場に留まるので精一杯だった………
そして、その水で出来た龍は時間とともに小さくなり、最終的には……こちらを嘲笑う黒崎 神影の姿となって現れた。
「あーっはっはっはっは!!!流石の私も驚いたよ。まさか時止めにそんな使い道があるもんだとはね!思わず攻撃を食らっちまったよ!!」
「!?ま、まさか、今までの攻撃全部……!!」
「そ。お前の攻撃全部【あえて】受けたんだよ。人間の限界を極限まで越えた力がつい気になっちゃったからね。一瞬で終わらせるのもつまんないし………」
「………く!!(こうなったら、体が壊れる覚悟で50倍まで………!!)」
最悪の現実を目の当たりにしても尚も力を振り絞り玉砕覚悟で闘おうとする咲夜。
咲夜は諦めなかった。確かにこの場所で見違えるほど強くなった。
だが、無情にも目の前の相手は………いや、目の前の怪物はあまりにも、あまりにも【強すぎた】。
そこからは最早一瞬の出来事だ。無理矢理50倍まで引き出そうとした瞬間、その時には神影の拳が咲夜のお腹にめり込んでいる状態だった。超スピードだとか、超能力だとか、ましてや時を止めたというような次元じゃない。これまで見たなかで間違いなく最速だろうと断言できる。勿論本気になった華蓮よりも―――
湖に勢いよく着水しドンドン沈む咲夜。人よりも頭一つ抜けた冷静さを誇る咲夜は気づいてしまった。目の前の相手は本当に今までずっと手加減をしていたことを。そして、完全無欠のザ・ワールドを使ってなければあの一撃で自分は塵となって消えていたことに―――
咲夜は直ぐに湖から飛び出すが目の前の相手は暇そうにあくびをこちらを見下ろしていた。誰がどう見ても明らかにこちらを見下している。その態度に苛立ちを覚えるが、咲夜の足は震えておりその場から一歩も動くことが出来ない――――
「………良いなぁ。その絶望に満ちた表情。見ているだけでゾクゾクする………。おい、人間。お前に一つ良いものを見せてやるよ。」
「………圧倒的な差を!圧倒的な絶望を!!」
神影はそういうとその手にはいつのまにか大きな螺が握られていた。
神影の頭二つ分くらいの大きな螺。そして、取り出すと同時に神影は自分がいつもしている眼帯を外す。その瞳は全体的に黒く瞳の部分が赤くなっており、彼女の纏う殺気と交わりとても恐ろしい瞳に見えた………。すると、何を血迷ったのか神影は螺の先を恐ろしい瞳の反対の瞳に向けて一切躊躇いなく振りかざし―――
グシャッ!!!という音を経てた頃には、螺は瞳を貫き後頭部から螺の先が飛び抜けてしまっていた。
すると、同時に神影の姿に変化が訪れた。ずっと晴れていた筈の反映世界が突如として豪雨となり、雷が辺りに落ち続けるそんな豪雨の中心に神影が立ち尽くしそのまま黒い雲に纏いながらその姿を徐々に変えていく――――
「ッッッ!!!!(な、何よこの力……!こんな力、いくら神といえど出せる物なの!?)」
咲夜の脳、神経、全身にまるで雷が直接ぶつかってきているかのようなそんな荒々しい気。
龍の如く猛り狂う気は今まで感じたどの気よりも強く、そして、同時にその気は本当にこの世の者が出せるような力なのかと疑わざるを得ない。それくらいにまで神影の気は爆発的に高まっていった。
そして――――
「…………見るがいい。これが、この【俺の】パワー。人間、いや!神ですらも辿り着けない究極の力だ………!!」
黒い雲の中から出てきた神影はその姿を変えていた―――。
白い肌はいつの間にか褐色に染まっており、螺で塞がっていない方の瞳が先ほどのような黒い瞳へと変わってしまっていた。黒い髪は前と比べて白くなり若干黒みを帯びた臼灰色の綺麗なものだった。よく見ると耳元には黒いポタラのような物もある服装は胸元は白のサラシで隠しており上には特に何も羽織っていない。下は八雲家がいつも着ている導師服に近いデザインで色は黒く所々に血のような物がついていて酷く不気味だった。
そして、何よりも目立っていたのは真っ黒に染まった龍の【片翼】と、まるで天使を彷彿とさせるような頭の上に浮かぶ輪だ。ただし、その輪もドス黒く染まっていたが―――
―――怪物。この時、咲夜は心の底からそう思った。
…………その頃、ある場所では―――
「…………」
幻想郷のある場所にて一人の少女が目を覚ましていた。
目を開けた先には見知らぬ天井があり少女は起き上がって全体を見渡すと、そこは何処かの森の中に出来た小さな家のようだ。
「あれ?もしかして、私………生きてる?」
「いや、そんな筈はない。私はあの時アイツと一緒に………」
「………やっと目を覚ましたか。金髪の魔法使い。」
そう呼ばれて振り向いた少女 霧雨 魔理沙の視線の先には先程まで闘っていた筈のクロムの姿があった。 突然の出来事に思わず攻撃しようとするが、今の魔理沙には簡単な弾幕を撃つ魔力すらも残されていなかった。それを分かっていたクロムは起き上がった魔理沙をゆっくりと寝かせる。
「…………お前、なんで―――」
魔理沙は大人しくベッドで横になるとただ一言クロムにそう言う。
先程魔理沙が言った通りクロムと魔理沙は先程まで激しい戦闘をしていた。そして、最後は魔理沙の切り札【ドラゴンマスタースパーク】によってクロムを巻き込んであの反映世界を消滅させた。まぁ、生きている所を見た限りだとギリギリのところで避けられたのだろうが魔理沙が聞きたいのは【何故自分を助けたのか?】
あのとき、あの状況で、自分を助けたのは流れなどではなく意図的に自分を助けたことになる。その理由が分からない
すると、それだけで心中を察したのかクロムはしばらく黙った後にゆっくりと重い口を開いた。
「………確かにお前を助ける義理はねぇ。……だが、お前をあの場で見捨てるには勿体無いと思ったまでだ。」
「…………何よりも、お前たちには伝えておくべきだろうと思ったんだ。あの神の存在を、な。」
「あの神?」
クロムは合間に重々しいため息をつくと魔理沙の目を見ながらとある神の存在を語った―――。
「…………神獣界の災厄【ウロボロス】についてだ。」
「ウロボロス?なんだそれ?」
「…………お前たちはあの野郎の式神が神獣であることは知ってるな?神の世界の神界という世界があるように、神獣にも神獣界と呼ばれる場所が存在する。ウロボロスというのはその世界では【災厄の邪神】というのを意味し、事実かつてソイツは神獣界で破滅的な被害を起こしていた。」
「………なんでそれを今私に教えるんだよ。」
「………お前も感じるだろう?この荒々しい気を………」
「………ああ、凄すぎて遠くにいる筈のあたしでさえ体が震えそうだぜ」
そう。例えるなら猛り狂う龍のような恐ろしい気。黒崎 神影も気はなんと幻想郷でも感じとることが出来たのだ。神影がいる場所はスキマ世界にある一つの小さな反映世界だが、いくら強大な気を持っていようが世界という境界を挟んだ上で気を感じ取れるなどにわかには信じられない。
しかし、その非現実なことが事実であるのは否定する前に体が勝手に感じ取ってしまう―――
「………まさかとは思うが、この気が………?」
「……………」
魔理沙はクロムにそう訪ねると口を閉じて黙り込んだ。しかし、無言になったというのはその事実を肯定しているのと差違はない。思わぬ事態と黙り込むクロムを見て事態の深刻さを魔理沙は感じ取った。いつも自信過剰でそれでいてとても強くて自分ではまるで歯が立たなかった相手がこうも真剣でいることに魔理沙も思わずつられて黙り込んでしまう。また、しばらく長い静寂が続き、その静寂はクロムによって終わりを告げる。
…………彼からの衝撃的な一言によって―――
「………ハッキリ言っておくべきだな。本気になったあのガキは俺ですらも勝つのは【無理だ】。」
「…………………」
「………あのガキの【能力】はイカれてる。あの能力の前じゃあ全てが無に等しい。」
「………なんだよ、その能力って……」
「………奴の能力は――――」
「30倍ソウルスカルプチュア!!!」
普段の30倍のパワー、スピード、破壊力を持ったソウルスカルプチュアは無情にも一筋すら当たることはなかった。というよりも当たっているはずなのに当たった瞬間に何故か体を通過してしまう。そう、まるで実態の無い物………例えるなら空気の塊でも斬っているようなそんな感覚。目の前の少女………いや、怪物は私の攻撃をあれからずっと受け続けている。もう何十回と攻撃をしているのに怪物は反撃をする意思を感じ取れない。というよりも寧ろわざと攻撃を受けて楽しんでいるようにも見てとれた。目の前の相手は明らかにこちらで弄んでいる………その現実と何度やっても攻撃が当たらないという苛立ちが徐々に私の冷静さを失わせ、逆に目の前の怪物の恐怖心だけが自分でも知らない内に大きく膨れ上がっていた…………。
「………くっ!何故攻撃が当たらないの!?どうして……!!!」
「…………おいおい。どうした?メイドさんよ。冷静さを失ってるぜ?」
「ッッッ!!煩い!黙れ!!!夜霧の幻影殺人鬼!」
痛いところを突かれた私は思わずスペルを叩き込むが当然のように相手には当たったような感じがしなかった。
「………まだ分かってないようだからハッキリと言っておこうか?無駄なんだよ、無駄。俺に勝とうだなんて……。お前なんかがどう頑張ったって俺に勝つなんて一生不可能なんだよ。現にお前も気づいている筈だ………。俺がまだ【本気じゃないことくらい】。」
「……………………」
恐ろしいことだが目の前の怪物は今の時点でも信じられない力を感じるが闘っている内に私は気づいてしまった。目の前の怪物はまだ力を隠していることに………。恐らくこの怪物には更に上の力が存在する………闘っている私だからこ直感的にそのことに気づいてしまった。
…………強いなんてものじゃない。言葉だけでは強さを表せない圧倒的過ぎる力。
この強さを前にしたらクロム……いや、望でさえも敵わないかも知れない………。
……………
「………………………」
……………
………お嬢様。
…………お告げは破ることをお許し下さい。
「…………どうした?絶望のあまりに動けないか?」
「…………いいえ。違うわ。」
「…………あん?」
「…………あんたを倒す唯一の方法を思い付いたのよ。」
「………俺を倒す!?触れることすらも出来ないくせに何をほざいて―――」
「…………遺言はそれだけね?」
私はそういうと両手を怪物に伸ばして瞬きもせずにアイツを睨み続ける。
この技なら確実に相手を倒せる自信がある。ただし、避けられたら意味がない上に一発勝負………絶対に決めて見せる。私の全てをかけて!!!
「!!?き、貴様、何を!!?」
「………禁断奥義。【時の禁断『デッドゾーン』】!!!!」
時の禁断『デッドゾーン』
これが私の最強にして絶対に逃れられない禁断奥義。
私がスペル名を叫ぶと同時に両手で何かを抉じ開けた………。すると、私と怪物の間にまるでスキマのような小さな空間の裂け目が現れた。ただし、その空間はスキマのような無数の目があるようなものではなく何もない無の空間だった。
その無の空間は開くと同時に目の前の怪物を吸い込み始めた。いや、この辺り一帯の全てを吸い込んでいるというべきだろうか?怪物は必死で逃れようとするがもう遅い。この技を発動した時点でもう決着はついているのだから―――
こうして、紅魔館付近の反映世界はを私だけをスキマ空間に残してその無の空間へと消えていった―――
スキマの中でドンドンと自分の意識が無くなっていくのを感じる私。
先程の無の空間は………名付けるとすれば時の狭間とでも呼ぶべきだろうか?まぁ、あの世界に名前なんてあってないようなものだろう。
あの世界は先程のデッドゾーンで出来た世界だ。
そして、あの技【デッドゾーン】というのは簡単に言うのであれば時の流れのズレによるものだ。時の流れのズレ………何がずれているかと言えば、そう【私】……いや、正確には【完全無欠のザ・ワールド】による時間のズレ。
簡単に説明すると完全無欠のザ・ワールドは自分の時間を止めて状態を維持するものだ。しかし、自分が本来過ごす筈の時間を止めてしまえば当然私の時間と現在の時間との間にズレが発生してしまう。そして、デッドゾーンというのはそれを無理矢理開いただけに過ぎない単純な物。
しかし、そんな時間の流れのズレを無理矢理開いたりなどすれば、時間はそのズレを修正しようとするために辺りのものを吸い込んでその時間のズレを埋めようとする。だから吸い込まれたところで死にはしないし、いずれはあの空間も先程の反映世界のようになる。
………ただし、その空間以外は何もない。反映世界から外に出た所で何もないし、誰もいない。いや、その空間には全ての生物が存在しないのだ。あくまでも時のズレを埋めるために出来た世界なのだから………。
当然ではあるが出口はない。だからあの化け物は二度とあの空間から出ることはない。デッドゾーンを作った私でさえズレで出来た空間をもう一度開くなんてことは出来ないのだから………。
今までこの技はあまりにも危険すぎるということで禁断奥義として八雲 紫、そして、お嬢様に止められていたのだ。当たり前だ。この技は言い方を代えれば【世界を作る技だ。】いくら時のズレで出来たものとはいえ、こんな技をそう何度も使って誰かを消せば最悪その世界の未来そのものを変えることにも成りかねない。
それ故にこの技は編み出したと同時に禁断奥義として封じられたのだ。最も八雲 紫の話によれば他にも禁断奥義として扱われて封印された技がいくつかあるとのことだけど………
今はそんなことよりここを抜け出して――――
――――何処にだ?メイドさん………
………私の背筋に寒気が走った。
馬鹿な!?あの時、あの化け物は確かに巻き込んだ!!あの世界に吸い込まれていくのをこの眼で確認したのよ!?
なんでアイツの声が…………!!
「…………こういうことだよ」
そう声をかけられ気づいた時、私は自分の眼を疑った―――。
何故なら、自分の目の前に………【霧の湖と紅魔館が広がっていたのだから】
「………そ、そんな………この反映世界は確かに……!!!」
私が驚いたのも束の間、いきなり現れた黒い影が私の首を掴んだ!!
反応は遅れたがその影はやはり先程の化け物で私は咄嗟に【完全無欠のレッドゾーン】を50倍にまで引き上げて手を離そうとするが首を掴む手はピクリとも動かない………。
やはり生きていた………。いや、生きているのは当たり前だが、それよりも一体どうやってあの世界から抜け出したっていうの!?出口なんて一つもないし、いくら力があっても無意味な筈なのに………!!
「………どうやって抜け出したか?って顔をしてるな。」
目の前の怪物は目に刺さっているネジを私の額に当てつつ顔を近づけてそう言った。
私はあまりに予想外の出来事と目の前の怪物が放つ殺気で震えがずっと止まらなかった―――
すると、目の前の怪物は不気味な笑みを浮かべながら私に答えを教えた。
………目の前の怪物の放った一言は微かに残っていた私の心を砕くのには充分過ぎた―――
「俺の能力の名は【環境を操る程度の能力】。自分以外の生物を除いた全ての環境・空間を俺の自由な物に出来る能力さ。………聡明なお前ならここまで言えば分かるだろうが、自分以外の生物全ての環境と空間………【つまりそれは時間を操ることも容易い。空間を抜け出すくらいなら朝飯前さ】」
その一言で私は悟ってしまった。
この怪物が怪物になる前に私の時止めが効かなかったのは超スピードではなく、アイツが時が止まっているように見せかけて隙を見て超スピードで移動していただけなのだと………。
空間を弄れるのなら仮に別空間に封じようが元の空間に戻れるように抜け出したり、消えた空間を再形成することも簡単であること。
そして、攻撃が怪物に一切当たらなかったのはそうなるように自分の体を弄っていたということ。
そして………相手があまりにも、あまりにも格上の人物であることに―――
「………俺の体は自由に気体化や液体化も出来るし、お前のような時止めや完全無欠のザ・ワールドの再現も簡単に出来る。俺は自然そのものなのさ、自然に敵うものなど何処の世界にも存在しない。さて―――」
「聡明なお前に一つ教えてやろう。俺はさっき【自分以外の生物全て】なら好きなように弄れるといった。だからお前のことをどうこうしたりとかは出来ない………。だが、今お前はどんな状態だ?」
この時の私は突然の質問に対しいつもの冷静さを失い恐怖心に溢れていて全く理解できなかった。
冷静に考えれば直ぐに分かることなのに―――
………最悪なことに【それ】に気づいたのは、手を握る力が少し弱まり逆に殺気が強くなった自分が倒れる瞬間のことだった―――
今の私は【完全無欠のレッドゾーン】の50倍を使用している………
何度も何度も説明した通りこの技は【自分が本来過ごす時を止めて状態を維持する技で普段出せない100%の力を発揮するものだ】。それを今は50倍の状態にして使用している………
だが、目の前の怪物はさっき【自分以外の全ての生物】を除く全てを弄れるといった………。コイツは自分以上に時を止めたりするのが上手い上に、全てを弄れるという話がもし本当だとしたら………!!!
「や、止め――――!!!!」
「………さようなら。」
神影はただ一言そう呟くとそれと同時に目の前で鮮血が舞った―――
見ると既に気絶した状態の咲夜が大量の血を出しており、そのまま静かに下にあった湖に堕ちた………。その場には手に咲夜の血が付着した神影だけが………いや、もう一人―――
「………………」
「やっと、来たか………。華蓮」
神崎 華蓮の姿があった―――
どうもリルルです♪
…………Σ(゜Д゜)!?
…………Σ(゜Д゜)
…………Σ(゜Д゜)!?
(↑言葉にならないほど驚く人の図)
なんだお、神影ちゃん強すぎるぜ。おい、クロムで勝てないって( ̄▽ ̄;)
しかもなんだよ環境を操る程度の能力って………。そんなんチートやチーターや!!!
ちなみに今回ちょっとで補足を入れると【完全無欠のレッドゾーン】というのは【完全無欠のザ・ワールド】とレッドゾーンを併用している状態の名称です。一々二つ書くのは面倒でしかありませんからね。
あと、最後に我らの咲夜さんが敗れた理由ですが、次回に説明させていただきます!!
もし、分かった人がいるのならこの回をよく読んでいる方でしょうね。まぁ、あまり難しいことではないです。ヒントは………自爆、自業自得ってところかな?(*ゝ`ω・)
次回予告
クロムを越えるほどの力を有する神影を前に呆気なく敗れてしまう咲夜
しかし、そんな咲夜を救うべくついに華蓮も動くがやはり本来の力が発揮出来ない………
すると、華蓮の身に変化が訪れて?
次回
【華蓮、まさかの覚醒!?渾身の紫電!!!】
次回もお楽しみに~♪
To be continued~♪