東方英雄録   作:リルル

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どうもリルルです♪

この前の悲劇から未だに立ち上がれず現在絶賛落ち込み中(´;ω;`)

しかし、それでもこれ以上遅れさせる訳には行かないので遅くなりましたがバレンタイン編を

お送りします。

もっと早くに投稿したかったんですけどね~。

テストが終わったのがバレンタインの前日でしたしね。

それまで一切の編集が出来なかったのでやっぱり間に合いませんでした。

ですが、代わりに今回は豪華一万字越えボリュームですぜ♪

といってもよくある短編小説を纏めたみたいな感じの書き方ですが………

つまり今回は短編集です

対象は私が独断で決めてしまいました。


フランドール


鏡火


妖夢


幽々子


さとり





霊夢


この七人を書かせていただきました。

本当はもっと書きたい人がいたのですが………アリスとか、咲夜とか、パルパルとか。

時間も気力もなかったので諦めました\(^o^)/

一人大体1500~2000くらいの内容で纏めてあり、それなりに考えてはみましたが今回はあまりに気力がなかったので多分かなり酷い作品となっているでしょう。

申し訳ない( ̄▽ ̄;)

それでは本編どうぞ


※今回の話は同志(非リア充)達の為に作る物にしようと思ったのですが、今回はあまりに時間がなかったのでオチが思い付かず今回はパルパルする話(のつもり)となってしまいました。またまた申し訳ないです、ホワイトデーまで!ホワイトデーまでお待ちください!!ホワイトデーには間違いなくリア充を駆逐する筈です!!








【望、初めてのバレンタインデー】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2月14日 バレンタインデー

 

 

それは全ての男達の負けられない闘いであり、同時に涙を流し妬ましさが充満する仁義なき戦争である…………

 

 

この日が近づくと大抵の男達はソワソワし始める………

 

 

ある者は無駄にカッコつけ始め、またある者は無駄に女子への気遣いをし始めていく

 

 

全ては………女子から少しでも多くのチョコを頂くために………!!

 

 

しかし、大抵の男達はその想いが砕け散り………

 

 

結局は自分の母親とか義理チョコしか貰えない一日を過ごす事となる人が多いのではないだろうか?

 

 

ハッキリ言って母親とかから貰っても嬉しくない人が大半だろう………

 

 

そして、女からチョコを貰っている野郎を見るたびに殺意の波動に目覚めるに違いない。

 

 

そんな危険なバレンタイン………

 

 

果たして幻想郷ではどんな一日となるのであろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フランドール・スカーレットの場合

 

 

「えへへ………お兄ちゃん!」

 

 

2月14日

 

この日、望は神社で一人珍しく縁側で本を読みながらお茶を飲んでいた。

 

他の人からしてみれば別に珍しくもないが、望の場合はいつも修行をやっている為にこうしてゆっくりと休んでいる所を見かける方が遥かに少ないのである

 

そんな時、望はふと声をかけられ外を覗くとそこにはフランの姿があった

 

望はフランを見かけると飲みかけのお茶を置きフランを縁側に招き入れる

 

 

「フランが一人で神社に来るなんて珍しいな………霊夢にでも用事があるのか?…………まぁ、別に構わないけどな。ゆっくりしていくか?」

 

 

「う、ううん………いいよ。ちょ、ちょっとお兄ちゃんに渡したい物があっただけだから………」

 

 

「?俺にか………?」

 

 

「…………うん………はい、これ………」

 

 

妙に顔が赤いフランはそういうとある物を取りだし望に手渡した

 

 

「ん?なんだこりゃ?………この匂い的にもしかしてチョコか?」

 

 

「うん………そう、バレンタインチョコって奴…………」

 

 

「バレンタイン?なんだそれ……?」

 

 

「私もよく知らないけど今日はバレンタインっていって、なんか女の人が男の人にチョコを渡す日なんだって………」

 

 

「ふうん…………なぁ、今食べてもいいか?」

 

 

「えっ………?あ、うん…………」

 

 

何やら少し緊張気味なフランを差し置いて、望は赤い包装紙に包まれたハート型の大きめの箱をあける。

 

少し大きめのハート型のチョコに望は驚きつつもチョコを口にする

 

 

「……………………おお、美味い!」

 

 

「!!本当………!?」

 

 

「ああ、メチャクチャ美味いぜ………これならいくらでも行けそうだ!ありがとな、フラン!」

 

 

「……………う、ううん…………べ、別に気にしなくていいよ。そ、それじゃあね………!!」

 

 

「???フランの奴、なんかやけに慌てて帰ったが俺………なんか余計な事でも言ったかな?」

 

 

博麗神社でフランのチョコをゆっくりと味わう望

 

そんな中、フランはというと………

 

 

「(………………ど、どうしよう………咲夜に教わったとはいえ、手作りのチョコであんなに美味しそうに食べてくれるなんて思わなかった…………や、ヤバイ……………私、今嬉しすぎて絶対変な顔になってる………!!)」

 

 

耳まで真っ赤にした顔を隠しながら空を飛んでいるのであった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神崎 鏡火の場合

 

 

「あ、ああ~………その、望殿…………隣に座ってもいいか?」

 

 

「ん~?別に構わねぇよ…………ちょうど暇してた所だったしな。」

 

 

鏡火は何処か緊張気味の様子で神社の縁側に座る望の隣に腰を下ろす

 

対する望は特に気にすることもなく空を見上げていた………

 

そんな望の様子を鏡火はじっと覗き込む

 

 

「(………う、ううむ………今日は確かバレンタインと呼ばれる日。今までは特に興味はなかったのだが………折角だから……………なんとなく、本当についなんとなく!!望殿にチョコを作ってみたのはいいものの………)」

 

 

「(……………何故だ、何故こんなにも緊張をするのだ!!?)」

 

 

鏡火は顔を真っ赤にしながら視線を望から離す

 

 

「(………落ち着け、落ち着くのだ………私………たかだかチョコを一つ望殿に渡すだけなのだぞ?本当にたったそれだけなのだぞ?………普通に渡せば済む話ではないか!!…………うう、仮にも神である私がそんな事で緊張してどうするのだ………)」

 

 

長き時を生きてきた神獣・鳳凰である鏡火だが、どうやらこういった行事には今まで手を出した事がなく初めての行いに多少…………いや、かなり緊張を抱いているようである。

 

まぁ、確かに今までの彼女の人生からして考えてもそんな時間はとてもなかったのだろう。

 

 

「(……………く、くそぅ………と、隣に座れば渡せるチャンスがあるかと思ったが………逆に隣に座っている方がなんだか緊張するじゃないか!?…………………仕方ない、今回は諦めるしかないのか………)」

 

 

鏡火が隠していた手作りのチョコを見つめながら心の内で諦めようとしていた…………

 

その時―――

 

 

「……………鏡火」

 

 

「ん?あ、ああ………どうしたんだ、望殿?」

 

 

空を見上げたまま望にふと声をかけられ我に返った鏡火はチョコを隠す

 

しかし―――

 

 

「…………さっきから何か俺に隠し事をしてないか?」

 

 

「え………?あ、いや…………」

 

 

「…………まぁ何か言いにくい事なら変な事を言って悪い。でもな、さっきから気になっちまってよ………悩みごとでもあるなら俺で良ければ何でも相談乗るぜ?」

 

 

「ッ―――…………………………いや、別に大した事ではないのだが………」

 

 

「????」

 

 

「その、これを………望殿に渡しておこうと思ってな………」

 

 

鏡火は視線を反らしながら望に自分のチョコを渡した

 

しかし、本人に言ったら悪いが顔は隠せても耳まで真っ赤になっているのはバレバレである

 

頭隠して尻隠さずという言葉がこれほどまで合う状況も滅多にないだろう

 

 

「チョコか!へ~………これ、もしかして鏡火が作ったのか?」

 

 

「あ、ああ………一応作り方は咲夜殿に聞いているから味は大丈夫なはずだぞ………」

 

 

「鏡火が俺に作ってくれるだけでも十分嬉しいぜ。ありがとな、鏡火………♪」

 

 

「い、いや………その事はいい。それより一つ聞いてもいいか?」

 

 

「????」

 

 

「その、望殿はどうして私が何か隠し事をしていると思ったのだ?」

 

 

「???何を言い出すかと思えば………」

 

 

「俺と鏡火、そして華蓮がどんだけ一緒だったと思ってるんだ?お前たちの事はいつもちゃんと見てるし、そんなのお前の顔見るだけでも充分分かるに決まってるじゃないか。」

 

 

「……!!!!」

 

 

「???どうした、鏡火………なんか顔が赤いぞ?」

 

 

「な、なんでもない……!!!ちょ、ちょちょちょ、ちょっと私は出掛けてくる……!!帰りは遅くなりそうだ、それじゃ………!!」

 

 

「あ!おい………!!………行っちまった、俺なんか悪いこと言ったかな?」

 

 

この後、鏡火さんはしばらくの間顔が赤くなるのが収まらなかったそうです………

 

 

 

 

 

魂魄 妖夢の場合

 

 

「えーっと、服装よ~し………刀よ~し…………そして、これもちゃんとありますね………!」

 

 

幻想郷の空を飛びながら自分の容姿と手荷物の確認を何度も行う妖夢

 

 

妖夢は少し頬を紅潮させながら一人博麗神社を目指していた。

 

 

「あれ?妖夢じゃん………ここに来るのは珍しいな。幽々子は元気にしてるか?」

 

 

「はい、こんにちは………望さん、幽々子様なら今頃一人でお留守番してますよ」

 

 

博麗神社についた妖夢を出迎えたのは神社の掃除をしている途中の望であった

 

 

ちなみにここの神社の巫女である霊夢は今はいないらしい

 

 

「わざわざ遠い所にご苦労なこった………取り合えずゆっくりしていってくれよ、お茶くらいなら出せるしな。」

 

 

「あ、いえ………なんだかスミマセン。」

 

 

「な~に謝ってんだ………客人が来たら部屋に招き入れて茶を出してあわよくばお賽銭を催促しろっていつも霊夢に教えられてるからな。そう気にすることはないさ!」

 

 

「…………………」

 

 

何を教えているんだ、あの巫女は…………

 

 

「………………あの~、望さん………渡したい物があるのですが………」

 

 

「俺にか?なんだよ………?」

 

 

「バレンタインチョコレートです」

 

 

「チョコか!ありがとな、妖夢………でも、バレンタインってなんだ?」

 

 

「バレンタインというのはですね、簡単に言うと女性が男性にチョコを渡す日なんですよ。ですので日頃から修行などでお世話になっている望さんに是非渡しておきたかったんです。」

 

 

「へ~、そんな日があるんだな………初めて知ったぜ。」

 

 

「では、私は用事を終えたのでこれで―――」

 

 

「おいおいおい、折角来たんだからもう少しくらいゆっくりしていけよ。お茶もちょうど入れた所だしよ」

 

 

「で、ですが………」

 

 

「幽々子はちょっと遅れたくらいで怒るような奴じゃないだろ?少しくらい大丈夫さ」

 

 

「……………そうですね、お言葉に甘えさせてもらいます」

 

 

神社の一室に机を挟んで向き合う二人

 

望の入れたお茶を飲みながら何ともノンビリとした様子でその後二人は話を進めていった

 

 

「………なぁ、妖夢。ちょいと小腹が空いちまったからこれ食ってもいいか?」

 

 

「あ、はい……!構いませんよ。」

 

 

望はそういうとふと妖夢に貰ったチョコをじっと見る

 

妖夢は訳が分からずじっとしていると…………

 

 

「なぁ、妖夢。…………………」

 

 

「???なんですか、望さん?」

 

 

「………はい、あ~ん。」

 

 

「みょん!?」

 

 

望のあまりに突然過ぎる行為に妖夢の顔は一気に赤く染まった

 

なんか変な悲鳴をあげながら妖夢は白楼剣を構える

 

 

「な、なななななな、なんですか!?いきなり!!!」

 

 

「ん?いや、別に折角だから妖夢と一緒に食べようと思っただけなんだが………」

 

 

「で、ででででもだからって………!!だ、だいたい………あ、ああああ、あ~ん………をする必要があるんですか!?」

 

 

「えっ?女と部屋で二人っきりになった時はこうやりなさいって紫が言ってたぞ?」

 

 

「……………」

 

 

妖夢があの巫女といい賢者といい望に無駄な事を吹き込んでいるのに気づいた瞬間である

 

 

「……それとも妖夢ってこういうの嫌いか?」

 

 

「え、あ……いや………別に嫌いと言い切る程ではないのですが………」

 

 

「よし、じゃあやろう!ほれ、あ~ん。」

 

 

「ううう……………あ、ああ……あ~ん……(///∇///)」

 

 

「うん、やっぱり妖夢の作ったやつだ………美味い!」

 

 

「そ、そうですね…………」

 

 

この時、妖夢はそう答えたがあまりに恥ずかしくて味を覚えていないのはここだけの話

 

 

 

 

 

 

西行寺 幽々子の場合

 

 

「は~い、望君。いらっしゃい♪」

 

 

「お前が俺をここに呼んだんだろう。幽々子」

 

 

「あ~ら、バレちゃった♪」

 

 

「バレるも何も隠す気ないだろう………」

 

 

2月14日

 

 

この日、望は珍しく幽々子に呼ばれて白玉楼へと足を運んでいた

 

 

春雪異変以来、幽々子は今まで通りにマイペースな様子で毎日を過ごしている

 

 

あの時の幽々子からすれば大きな進歩とも言えるだろう

 

 

そんな幽々子の姿を見るたびに助けた望自身もよかったと感じ取れていた

 

 

「それにしても幽々子、お前は変わったな………今じゃ前のように明るくなったって妖夢も言ってたぞ。」

 

 

「う~ん、そうなのかしらね~?自分では特に自覚はないのだけれど………まぁ、皆がそういうならそうなんでしょうね~。」

 

 

幽々子は妖夢の作った団子を口にしつつそう答える

 

 

何かを食べている時の幽々子はいつ見ても幸せそうだ

 

 

「まぁ何にせよ、ここまで変われたのは貴方のおかげよ。感謝してるわ………」

 

 

「そういうのはいいっていつも言ってるだろ?俺がやりたいことをやったまでなんだしさ………」

 

 

「ふふっ………貴方はいつも変わらないわね。あ!そうそう………実はね、あの時のお礼も兼ねて貴方にプレゼントがあるの♪」

 

 

「プレゼント?俺にか?………別に要らないぞ?」

 

 

「じゃ~ん♪幽々子ちゃん特製の手作りバレンタインチョコでーす♪」

 

 

望の台詞は華麗にスルーされ幽々子は何処からともなく巨大なチョコを取り出した

 

 

ハッキリ言って常人じゃ食べきれないようなとてつもない大きさのチョコであり、完全に幽々子レベルに合わせたチョコである

 

 

「いやデカすぎないか!?」

 

 

「え~?そうかしら?これでもまだ物足りない位なんだけど………」

 

 

「お前の食欲は底なしか………まぁ、いいさ。幽々子の手作りチョコ、ありがたく貰っておくよ」

 

 

「ふふふっ、ありがとね。」

 

 

「ところでバレンタインってなんだ?」

 

 

「う~ん………望君でも分かるように言うと、『女性が好きな異性に向けて贈るチョコ』ってとこね。」

 

 

「好きな異性って………」

 

 

「あら?何か驚くことでもある?………私は望君の事、結構好きよ?………割りと本気で…………」

 

 

「幽々子…………」

 

 

急に真剣な表情となって攻めてくる幽々子

 

だが………

 

 

「……………………………ぷぷっ、な~んてね。冗談よ、冗談♪」

 

 

「………やっぱり冗談かよ…………そういうのは止めてくれ。」

 

 

「ふふふっ、ごめんなさいね?でも、冗談とはいえ女性からの告白に全く動じないのもどうかと思うけど…………」

 

 

「そうは言われてもな。俺には恋愛というのは全く分からないしな………」

 

 

「まぁそうでしょうね。私も言うほどそっち方面の事は知らないしね……………案外私たちって似た者同士かも知れないわ。」

 

 

「ははっ………確かにな!言われてみれば俺達は何処か似た者同士なのかも知れないな。さて俺はそろそろ帰らせてもらうぞ」

 

 

「ええ、今日は来てくれてありがとうね。またいつでもいらっしゃい、私と妖夢はいつでも貴方を歓迎するわ。」

 

 

「おう、それじゃあな。幽々子………妖夢にも宜しくって言っといてくれ。」

 

 

望はそういうと巨大なチョコを背中に乗せながら白玉楼を後にした

 

 

望の姿が見えなくなったのを確認すると幽々子は一人小さく微笑む

 

 

「…………………………少しは動揺してほしかったわね~。…………まぁいいわ、ゆっくりとこの感情を楽しむのも面白そうだしね♪さ~てと、妖夢~!今日のお夕飯は何かしら~♪」

 

 

幽々子はそう呟くと微笑みながらその場を後にするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古明地 さとりの場合

 

 

「……………………はー………とうとう、ここまで来てしまいましたか。」

 

 

2月14日

 

 

地底の主とも言える少女・古明地 さとりは地上の博麗神社を訪れていた

 

 

普段は滅多に地上に姿を見せない彼女であるが、今日に関しては珍しく自分から外へと向かったのである

 

 

「……………どうやら今は誰も神社にいないようですね。」

 

 

さとりは能力を使い中に誰もいない事を確認すると博麗神社の中へと入った

 

 

鳥居を通り当然何も入ってない賽銭箱を通りすぎる

 

 

ちなみに望が神気を纏っている場合はさとりの能力は通用しないが、神気を纏っていなければさとりの能力は普通に望でも使用可能である。

 

 

パルスィがいない限りは望も神気を纏う必要性はないので現在恐らく望は神気を纏っていない

 

 

その為、望が神社にいるかどうかは判別可能なのである

 

 

「……………うう、それにしても私がまさかこのような物を異性に作る日が来るなんて…………」

 

 

博麗神社の中を覗くと照れた様子で自分の手元にあるチョコを見る

 

 

「…………バレンタインデー、地上ではそのようなイベントがあると聞いたので急いで作ってみましたが………べ、別に望さんが好きだからそういうので作った訳ではありません!こ、これは………そう!義理チョコ?って奴です!!そうに違いないです!!勘違いしないでくださいね!?」

 

 

顔を真っ赤にしながら一人神社で否定するさとり

 

 

「…………ま、まぁそれはいいとして………それよりも、望さん…………私のチョコ、食べてくれますでしょうか………」

 

 

さとりは真っ赤な顔を自分のチョコで隠しながらそう呟く

 

 

「う、う~ん………考えれば考えるほど不安になりますね…………や、やっぱり私のような女からチョコなんてを貰っても迷惑だったり…………」

 

 

「何が迷惑なんだ?」

 

 

「ひゃあ!?」

 

 

「おっと悪い悪い………いやなんか迷ってそうだからつい声をかけちまったんだが………」

 

 

さとりが悶絶していると背後から望に声をかけられた

 

 

声をかけられたさとりは咄嗟にチョコを自分の後ろに隠す

 

 

「珍しいな。さとりから博麗神社に来るなんてよ………」

 

 

「え、ええ…………今日はちょ、ちょっと用事がありまして…………」

 

 

「用事?霊夢に用でもあるのか?悪いが多分今日アイツは帰ってこないぞ。なんかこの前に血眼になってチョコの作り方を咲夜に教わるとかいって紅魔館の方へ飛んでいったからな………確か今日帰ってくるとか言ってたが………」

 

 

「そ、そうですか………」

 

 

「まぁでも折角地底から来たんだし歓迎するぞ。今から茶を入れるから部屋の中で待っててくれ」

 

 

「は、はい………」

 

 

望に言われるがままさとりは導かれ部屋の中へと入る

 

 

「う、ううう………言われるがままここに来てしまいましたが、これ………いつ何処で渡したらいいんでしょうか………」

 

 

「おーい、さとり~!茶が入ったぞ~!」

 

 

「あ、はい………では頂きますね………」

 

 

「プハー………で?さとりは結局なんの用事でここに来たんだよ?霊夢に何か用があるんなら帰ってきた時にでも言っておくぜ。」

 

 

「え、えーっと………あのですね…………望さんに、用事がありまして…………」

 

 

「俺に?」

 

 

「(渡すなら今しかありません!)そ、その~………う、嬉しくないかも知れませんがこれを………」

 

 

「ん?これって………チョコか?」

 

 

「は、はい…………その、バレンタインチョコって奴です。あ、バレンタインっていうのは女の人が男性に向けてチョコを贈るという一種のイベントのような物です。」

 

 

望の心を読んださとりは望が聞く前にそう答えた

 

 

「ふ~ん、そんな日があるのか………あれ?そういえば霊夢もチョコを作るとかいってたがもしかしてこのバレンタインとかいうのをする為か?」

 

 

「多分そうなんじゃないですかね?」

 

 

「まぁいいさ………ありがとな。さとり…………わざわざ地底からチョコを渡しに来てくれるなんてよ」

 

 

「い、いえ………構いませんよ。べ、別に貴方の為ではなくたまたま余ったのを持ってきただけです!」

 

 

「(あああ!!私ったらどうしてこういう言い方しか出来ないの!?)」

 

 

さとりは言ったあとに直ぐに自分の発言を後悔した

 

 

しかし―――

 

 

「いやいや、それでも充分嬉しいさ。」

 

 

「えっ………?」

 

 

「どちらにしろさとりの手作りなんだろ?それなら貰えるだけでも充分嬉しいぞ。さとりが料理美味いの知ってるしな。」

 

 

「で、でも………私のような女にチョコなんて貰っても嬉しくなんかないでしょう?」

 

 

「だから、そんな事はないっての………そんなに信じられないなら俺の心でも覗いたらどうだ?」

 

 

「………………確かに嘘はついてなさそうですね。」

 

 

「だろ?まぁ取り合えずもう一度言うが俺はさとりから貰えて嬉しいよ。ありがとな。」

 

 

「は、はい…………!」

 

 

望の正直な感想を聞けて今までの不安が嘘のように晴れていき笑みを浮かべるさとり

 

 

その表情はほんの少し赤みがあり普段あまり見ない可愛らしい笑みであった。

 

 

ちなみに―――

 

 

「イヤー、それにしてもさとりが元気になって良かったぜ。」

 

 

「???私、そんなに元気がなさそうでしたか?」

 

 

「ん?いや………今日は神社の裏で《神気を纏う特訓》をやってたんだが突然さとりがなんか大きな独り言を言ってたからよ。なんか悩みでも出来たのかと思って心配してさ~!イヤー、本当によかったよかった!!………ん?どうした、さとり?なんか顔が赤いぞ?」

 

 

「も、ももも、もしかして………全部、聞こえちゃいましたか?」

 

 

「???えーっと、確か………『はー、とうとうここまで来ちゃいましたか………』辺りから聞こえてたが?」

 

 

ドサッ

 

 

「え!?ちょ、おい!さとり!!しっかりしろ!!さとり――――――!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八雲 紫の場合

 

 

「は~い♪望、ハッピーバレンタイン♪」

 

 

「うおっ!?いきなりなんだよ!!」

 

 

望が一人神社の中でゆっくりとしている突然紫が現れた

 

 

スキマから体の半分を出した状態の紫は妙にテンションが高い。

 

 

「な、なんかテンション高いな。紫………何か良いことでもあったか?」

 

 

「ええ、そうよ!今日はなんと世の男性達のお楽しみイベント、バレンタインデーなのです♪」

 

 

「いやバレンタインデーってそもそもなんだよ……」

 

 

「簡単に言えばチョコをあげる日よ♪」

 

 

「…………知らない俺が言うのは変だが、多分その説明大雑把過ぎる気がするぞ………」

 

 

「細かい事はいいのよ♪」

 

 

「否定はしないのな…………」

 

 

相変わらずの紫に望は軽くため息をつかせる

 

 

「まぁまぁ折角だし、望に私からチョコをあげるわ。はいどうぞ♪」

 

 

「……………………」

 

 

「あら、どうしたの?要らないのかしら?」

 

 

「いや別にそういうわけじゃないんだが………なんか紫がこうも普通にしてるとどうも裏がありそうで不安になる」

 

 

「酷い!いくらなんでもあんまりだわ………シクシク」

 

 

「おいおい、嘘泣きするなよ。ったく誰も貰わないなんて言ってないだろう?ありがたく貰っておくよ。」

 

 

「あら!ありがとう………♪」ケロッ

 

 

顔を塞いでいた紫は望がチョコを受けとると同時に泣く(嘘泣き)のを止め笑みを浮かべる

 

 

「それじゃ、私はもう帰るわね~♪望………貴方は今日でいくつのチョコを貰えるかしら~?」

 

 

「俺のためにチョコを作ってくれる奴なんてそうそういないだろう………それじゃあな、紫」

 

 

チョコを渡した紫はパチンとウインクをした後にそのままスキマの中へと入っていった。

 

 

望は渡されたチョコを早速開いてみる。

 

 

「…………!!紫の奴、もしかして………これって、手作りか?」

 

 

中を覗いてみるとそこには不恰好ながらもちゃんとしたチョコが入っていた。

 

 

てっきり外の世界で買ったチョコでも入れているのかと思っていたが、見た感じからして恐らく紫の手作りだろう。

 

 

そもそも紫が料理が得意なんて話もしてる所も見た事がない。

 

 

よく見ると机の上にいつのまにか紙が置いてありそこには………

 

 

『折角貰う側なのにそんな不恰好な物になってしまってごめんなさいね?嫌だったら捨ててしまっても構わないわ。ただ、来年こそは上手く作ってみせるからまた貰ってくれると嬉しいわ。 八雲 紫』

 

 

と書かれていた。

 

 

「………………………はぁ………紫の奴、らしくない真似しやがって…………なんか変な物でも食ったのか?………………まぁなんにせよ、こんなの書かれて捨てれるわけないだろうが。全く………そう考えると俺、紫に悪いこと言っちまったな…………………今度アイツのお願い事でも聞いてやるかな?」

 

 

望はそう言いながら紫のチョコをゆっくりと味わうのであった。

 

 

その頃スキマのなかでは…………

 

 

「…………………ふふっ、あんなのでも食べてくれるなら頑張った甲斐があったわね。……………………………ありがとう、望――。」

 

 

ちなみに――――

 

 

「望~♪ちょ~っとお願いがあるのだけれど…………聞かないなんて、言わないわよね?」

 

 

「お前、あのときの話聞いてたな………」

 

 

「あら?なんのことかしら?取り合えずついてきてちょうだい………!」

 

 

「はいはい………」

 

 

こんな感じの会話があったとかなかったとか………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗 霊夢の場合

 

 

「望!!ちょっといいかしら!?」

 

 

「…………!?あ、ああ……霊夢か?ど、どうした急に……?」

 

 

2月14日

 

 

この日、望は神社の縁側でお茶を飲みながら昼寝をしようとしていた。

 

 

しかしその眠りは神社の巫女 霊夢の声によって失われてしまう

 

 

「そ、その………えっと…………話があるの。」

 

 

いつもは凛々しい霊夢だが今日の霊夢は妙にモジモジしながら望の顔を伺っている。

 

 

いつもとは違う霊夢の様子に望はこの時内心では心配しつつあった

 

 

「(……………う、ううう………ど、どうしよう…………これ、どうやって渡せばいいのかしら?)」

 

 

望の心配を他所に霊夢は自分が隠し持っているチョコに視線を向ける

 

 

「(…………バレンタインデー、確か今日はそんな行事がある日だった筈………この前それを思い出して急いで作ったのは良いものの、それ以前に望はどんなチョコが好きなのかしら?甘め?苦め?それともチョコがそもそも苦手?…………って、ああああ!!考えれば考える程緊張するし心配事が増えてくる………!!)」

 

 

どうやら霊夢がモジモジしているのはただ単にチョコを渡そうに渡せなくなっているだけのようだ。

 

 

ちなみに忘れられているかも知れないが霊夢は今まで男性に対してあまり接触がなく、望でさえも初めて会ったときは手を触れあうのも難しいくらいの人見知りであった。

 

 

そんな彼女が今までにバレンタインでチョコを贈った事がある筈もなく、実質今回のバレンタインが霊夢が初めて経験するバレンタインデーである。

 

 

それに霊夢も年頃の女の子。霊夢といえど好きな男性にチョコを贈るのに対して緊張するのは当たり前だ。

 

 

「(落ち着け、落ち着きなさい。………普通にごく普通に渡せば済む話よ。)」

 

 

「ほら、これアンタにあげるわ。日頃世話になっているお礼よ。」

 

 

「ん?これってチョコか?別にそんなの気にしなくていいのに………」

 

 

「まぁ今日はバレンタインだからそれも兼ねての贈り物よ。」

 

 

「バレンタイン?」

 

 

「あ~………そうね、簡単に言えば男がただでチョコが貰える日よ。」

 

 

「へ~………そんな日があるんだな。」

 

 

チョコを渡す霊夢だがやはり恥ずかしいのか顔を反らしている

 

 

しかし、望はそんな霊夢の想いは露知らず霊夢からのチョコを観察していた。

 

 

「霊夢のチョコか~!なんか、嬉しいぜ。ありがとな!」

 

 

「そう?ならよかったわ…………(よかった、ちゃんと渡せた!)」

 

 

普通に受け答えする霊夢であったが心の中ではガッツポーズを決めている。

 

 

しかし、ガッツポーズを浮かべてもなお霊夢にはまだ不安に思う気持ちが残っていた。

 

 

「……………ねぇ、望」

 

 

「ん?」

 

 

「あげた後に言うのもなんだけど、望ってチョコとか好きなの?」

 

 

「……………」

 

 

「いや、その…………もし望が、チョコが苦手で無理をして貰おうとしてるじゃないかって……………そ、それに私、チョコとかあんまり作ったことがないから変な味になっているかも知れないし…………そ、それに!」

 

 

初めて贈るバレンタインチョコ

 

 

それに霊夢ほどの男性経験がない年頃の女の子ともなるとやはり不安は尽きない

 

 

霊夢自身もそんな細かい事を気にしても仕方ないのは理解はしている

 

 

しかし、望に………好きな男性にもしも嫌われたら?

 

 

そう考えてしまうとどうしても………どうしても不安は生まれてしまう。

 

 

ドンドンと表情が重くなっていく霊夢

 

 

すると―――

 

 

「………………なるほど、そういえば霊夢は今まで男が苦手だったよな。それだったらこんな経験もある筈もないし、不安だって尽きるわけがないよな。」

 

 

「…………望?」

 

 

「まぁ何が言いたいかっていうと………俺はチョコは別に嫌いじゃないし、仮に変な味だったとしても貰ったからにはちゃんと最後まで食べてやるさ。…………それでもまだ不安があるっていうなら―――」

 

 

「!!!」

 

 

望はそこまでいうと霊夢のチョコを取り出してそれを口のなかに押し込んだ。

 

 

「モグモグ………ゴクン。っと、今ここで食べちまえば万事解決、だな?」

 

 

「あ…………」

 

 

「へへ、メチャクチャ美味かったぞ。霊夢のチョコ………もっと味わって食べたかった位だ」

 

 

「ほ、本当に?」

 

 

「おうよ。だからさ、霊夢…………また今度、チョコ作ってくれるか?」

 

 

「え、ええ…………!いつでも作ってあげるわよ、望…………………ありがとね。」

 

 

「ん?霊夢、最後なんて言った?よく聞こえなかった」

 

 

「な、なんでもないわよ!バカ!!」

 

 

そう言いながら神社の中へと入っていく望と霊夢

 

 

こうしてまた一歩望と霊夢は仲を深めていくのであった――――。

 

 

「(うんうん。初めて作ったチョコを誰かに食べて貰うのは誰だって不安になるよな~。それに霊夢は男が苦手だったらしいし不安なんて尽きる筈もないか………うん。)」

 

 

――――のかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうもリルルです♪

はい、今回の話はいかがだったでしょうか?

まぁ最初に言った通り短編集みたいになってしまいましたね。

百話以上書いている私ですが、あ!自慢じゃないですよ?

短編集は初めて書いたのでかなり不安です

あ、それと女の子達がチョコを作っているシーンは悪いですが想像にお任せします。

時間がなかったので………( ̄▽ ̄;)

次回はもう一度天音さんvsクロム君の闘いの編集をします。

それと天音さんとクロム君の話が終了したら神影ちゃんとの話に

突入するつもりだったのですが、あまりに進行が遅いので本編と両立させていきます

まぁ言い方を変えると気分次第で本編を更新して、また気分次第で神影ちゃん編を編集するということですね。

それでは今回は次回予告はないのでこれで終わりです。また今度!!


次回予告


なし


お楽しみに~♪


To be continued~♪
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