コラボ小説第二話ようやく完成でござんす♪
その前に皆様、特に来翔様!!滅茶苦茶遅くなって申し訳ねぇだ。・゜゜(ノД`)
しかもこんな遅れたくせしてまだ翔聖君達は出てこないという………
遅い上にクオリティも低いという酷い結果になってしまいました。
それはまぁ、さておき今回で一応ある程度は進んでおります。
あと今回にはちょっとだけ英雄録本編のネタバレが含まれています。
まぁ、ほとんどの方がなんとなく察していそうなので書いてしまいましたが、気づいた方は一応黙ってくれると嬉しいです。
今回はまだ出てきませんが次回には翔聖君達も出てくるので次回をお待ちください。
あ、最後に以前も言った通り、今回のコラボはある程度どうするか決めてますが【文面は全て私が考えて書いたスタイルとなっています。】
あくまで私が考えた物なので、翔霊録を見たことある方のイメージを崩したりする場合もあるかも知れませんがその時はごめんなさい。
ではコラボ小説をどうぞ( ´∀`)
――宇宙、それは全ての星が存在する一つの空間。
―――世界、それは宇宙を含む全てが存在する一つの空間。
――――境界、それは全ての世界が交わることなく無限に存在する終わりなき空間。
そのなかのごく一部、【とある二つの世界の境界】で不思議な二つの光が現れた。
一つは赤く光る小さな玉。対するは青く光る小さな玉。
二つの小さな光の粒子はそれぞれ別の世界へと進んでいく。自分達の背後にある闇の空間から逃げるように―――
ちょうどその頃、とある世界では………
「―――クロムと神影がいない?」
「ええ、そうなんですよ。いつもなら近い場所で修行をしている時間帯なのですが突然爆音が鳴り止んでしまって………。様子を見に行ったら修行をしていたみたいなのですが、まるでそこから消えたかのようにクロ様の気配が無くなってましたわ。」
「奇遇だな。実はよ、こっちも今朝から鏡火が見当たらないんだよなぁ。本当妙な話だな。」
博麗神社と呼ばれる場所で一人の青年と女性が真剣に話し合っていた。
青年の名前は神崎 望。これまで幻想郷に起きた数々の異変を仲間と共に解決し、その度に強くなって今や幻想郷最強クラスの一人となった青年だ。実は彼の半分は神様であり、半人半神という特殊な種族に分類される。といっても彼自身は自分が神であることはあまり気にしていない
望に対するこの女性は黒崎 天音。先程の会話に出たクロムと呼ばれる青年の式神である。式神といっても彼女の正体は伝説の神獣・霊亀であり、彼女の戦闘技術は幻想郷最強の呼び声が高い。実際、以前彼女は望と勝負したことがあるのだが、その頃の時点で最強クラスだった望を圧倒している。
「………い、一刻も早く探しに行きましょう!皆さんに何かあったら……私……!!」
震えた声で二人の話に割り込む小さな少女。
この少女の名前は神崎 華蓮。名前で大方想像できるかも知れないが、彼女は望の式神である。華奢な体をした可愛い少女だが、彼女も天音と同じく麒麟という伝説の神獣であり、戦闘力もかなり高い。ある異変をきっかけに望の式神となっている。
「……おいおい。華蓮、心配なのは分かるがアイツ等ならきっと大丈夫だ。取り合えず落ち着け。」
「そうですわ。あの方達ならきっと何かあっても自分でなんとかしていますわ。」
二人にそう言われ取り合えず深呼吸をして落ち着かせる華蓮。
するとそこへ二人がいた縁側の奥の部屋から赤い巫女服を着た女性が近づいてくる。
この女性はここ博麗神社を管理している巫女 博麗霊夢だ。彼女は望の良き理解者であり、この中では最も望との付き合いが長い人物でもある。また、異変解決のスペシャリストでもあり、望と一緒に数々の強敵と闘っている。
そんな霊夢の手にはお盆がありその上にはお茶が入ったきゅうすと茶碗が四つ置いてあった。
「ふーん。その三人が居なくなるなんて確かに妙な話ね。アイツのイタズラ………にしては質が悪いしね。取り合えずお茶を持ってきたけど要るかしら?」
縁側にいた全員が「いる 」と答え、霊夢は縁側に座るなり茶碗にお茶を注いでいった。
お茶菓子を交えつつ、縁側でお茶を飲みながら詳しく話を聞き出す四人。
話し合っていく内に分かったのはどうやら三人が居なくなったタイミングはほぼ同じだった。しかも、三人とも音もなく姿を消しており、この世界から気配を感じないのだという。そして、もう一つ……関係性はないかも知れないが、霊夢が言うには今朝から幻想郷の様子が変だという。パッと見では特に変わった様子はないのだが、恐らくそれは霊夢の類い稀なる勘が何かの異変を伝えているのだろう。勘が鋭い霊夢が言うだけあって信憑性は高い――
「………う~ん。ますます分かんねぇなぁ。三人が消えたタイミングが一緒って言うのはいくらなんでも偶然が重なりすぎてるし。もし仮に紫がやったとしても紫にはなんのメリットもないしなぁ………。それに前に紫から『境界を同時に操るのには限りがある。そして、一つの境界から離れすぎた場所に境界を開くことも出来ない』ってのも聞いたことがある。」
「もしもそれが本当なら八雲 紫がやったという線は白ですわね。少なくともここから無縁塚は結構な距離があります。何処までが許容範囲かは知りませんが、紫さんでは三人を同時にスキマに巻き込むのは無理ですわ。」
「そもそもアイツ等がそう簡単にスキマに巻き込まれる訳ないしね。特にクロムはその辺の反射神経は異常だし。」
「…………で、では何故三人が同時に居なくなったのでしょうか?」
「………多分だけど霊夢がさっき言ったみたいにまた何かが起ころうとしているかも知れないな。もしかすると、三人はそれを知って【何処かへ】行ったのかも知れないな。」
望のその一言に三人は思わず黙り込んだ。
………消えた三人。様子がおかしいという幻想郷。霊夢の勘。
ここまでの偶然が重なるなんて有り得ないし、誰かのイタズラとも考えられない。
―――やはり、またここで何かが起ころうとしてしているかも知れない。
「………フフフ。本当にこの世界はトラブルがつきませんわね。飽きない世界ですわ♪」
「そ、そんなこといってる場合じゃないですよ!」
「………はぁ、こういう時だけはあんたのその能天気な性格が少し羨ましいわ。」
「お褒めに預かりまして♪」
「「「誉めてない!」」」
三人の総ツッコミを華麗にスルーする天音。彼女のマイペースさはやはりよく理解できない。
そんなことを三人が思った時だった―――
「うわっ!!」
「眩しっ!?」
その時、望達の目の前が突然光始めた!!
予想だにしないタイミングでピカーっと輝くその光に思わず目を塞ぐ四人。
それから直ぐにその光は消えて四人は目を開けてみるとそこには――――
「やっほ~♪」
小さな赤い妖精の姿があった。
目の前の妖精は望達が知っているチルノと呼ばれる妖精と比べても小さく、それこそポケットにでも収まりそうな感じだ。
白い肌を持ち、赤く長い髪を持った妖精は妖精にしては何処か大人びた雰囲気を漂わせる。髪と同じように赤いワンピースを着用し、後ろにある羽すらも赤の彼女は見るからに炎の妖精にしか思えない。
たが、縁側にいた四人は直ぐに目の前の存在を【妖精ではない】と強く否定した。
それは、彼女から感じる力が【とても妖精で出せるようなレベルではなかったからだ。】
そもそもここの妖精というのは大のイタズラ好きなのだが、幻想郷にいる者達はごく一部の人間を除けば人外ばかりの者達で溢れている。そのなかでも妖精は一部を除けばハッキリ言って最弱クラスといっても過言ではない。
勿論なかには強い妖精もいるがそれでも他の種族と比べればたかがしれてるといったようなレベルだ。
それなのにも関わらず目の前にいる妖精のような奴は、現時点で感じる力が少なくとも妖怪の山にいる白狼天狗部隊を蹴散らせるくらいのレベルはある。妖精の限界レベルなど余裕で越えてる。
「………?なにさ。私の顔になんかついてる?」
「………お前、一体何者だ?見たところただの妖精って言うわけではないみたいだが―――」
望はあくまで冷静に目の前のそれにそう問いかける。
それを聞いた妖精みたいな者は少しだけ驚いた表情を浮かべると直ぐに笑顔を浮かべる。
「………へぇ。君達僕の気配になんとなく気づいちゃったのかな?何にせよ、この見かけに騙されなかったのはなかなか凄いことだよ。」
「騙す気があるのならばもう少し悔しい顔をすべきですわよ。」
「それ、あんたが言うの?」
「………まぁ、何にせよ。見かけに騙されない連中にならば話してやってもいいかな。」
「どういう意味だよ?」
「うん。実はね―――」
目の前のそれが話始めようとした直後の出来事だった―――
空に大きな亀裂が入ったのは―――
「!?な、なんだありゃ!?空に亀裂が―――」
「――――【ちぇ、もう追ってきたか。】」
望たちが空を見上げると巨大な亀裂が出来ていた。ピシピシと音を立てながら亀裂は少しずつ広がっていく。
「おい!霊夢!!お前、きちんと結界管理してたのか!?」
「してたわよ!!(ちょっとサボってたけど)それにあれは多分【結界の亀裂】じゃないわ!!」
「???え、この気配って―――」
「ええ、華蓮ちゃん。貴方のその考え間違ってませんわ。私もちょうど今気づきましたもの。」
「っっ!?こ、これは……まさか!?」
亀裂が入る毎に望達は感じたことのある気配を感じ取っていた。
異変や宴会をする際に突然現れる女性。その女性が現れる際の【ある気配に】
「………これは、もしかしなくても………【スキマ?】」
望がそう呟くと亀裂は大きく広がった。広がった隙間からは多数の目玉がこちらを不気味に覗き込んでいる。
間違いない、あれは八雲 紫が現れる際に現れるスキマだ。それも超ビッグサイズ。
だが紫のイタズラにしてはやはり質が悪いし、そもそも紫はこれほど大きなスキマを作れない。
出来ても山一個分くらいの大きさだろう。だが空にできたスキマは山一個所か妖怪の山全体を飲み込んでもお釣りが出るくらいの巨大な物だ。
こんな大きなスキマはさしもの紫と言えども不可能である。
「???【何か出てきたぞ?】」
そういう望の視線の先には一人の女性の姿があった。
女性はこちらを見るとこちらへとゆっくりと近づいてくる。遠目でまだよく分からないがその人物は霊夢達が知る【あの人物によく似ていた。】
上品な水色の着物。変わった模様がかかれた水色の帽子。そして、死人特有の変わった気配。
唯一の違いと言えば望を除いた霊夢達が知る彼女と違って髪が黒くて【長髪であることくらいだろうか?】
しかし、その姿を見た望は一人驚きを隠せないでいた。その姿は今の彼女と変わらないが、あの髪型は以前とある場所で見た【昔の彼女】によく似ていたからだ。近づけば近づくほどにそれをただ一人実感している。
有り得ない。その姿を知っているのは幻想郷の中でも紫、望、そして……【アイツ】くらいしか知らない筈なのに……
「―――【西行寺……幽々子】」
霊夢は自分達の目の前までやってきた女性を見てそう呟いた。
西行寺 幽々子。冥界にある白玉楼と呼ばれる屋敷の主である女性。
とある異変で暴走してしまい敵として確かにぶつかりあったが、今では落ち着いており暴れる気配もなかった。
そんな彼女が何故こんなところに………望や霊夢たちの疑問は尽きることがなかった。
そんな様子を伺う幽々子はニヤニヤと笑いながら先程の妖精に視線を向ける。
「【見つけた。】」
「………へへ。随分と探すのに手間取ったみたいだね。僕を探すためにわざわざ姿まで変えるなんてさ」
「………苦労したさ。まさか、魂を二つに分けて別々の世界に逃げ込むとはな。おかげで随分と手間のかかることをする羽目になった。」
「………まあ、いい。取り合えずは貴様を捕まえることが先だ。」
そういって黒い幽々子が妖精に近づこうとするが妖精の前に望が立ち塞がる。
「お前か?あの大穴を開けた奴は?あれって、スキマだよな。しかもあんなデッケェスキマを作るなんて並大抵の奴じゃ無理だ。てことは、お前結構強いだろ?コイツを連れていこうってんならまず俺と手合わせしてくれねぇかな?黒幽々子。」
楽しそうな表情を浮かべながら構えを取る望。
無類の戦闘バカの望はこんな異常な状況下でも進んで闘うことばかりを考えている。相手が強者であるなら尚更だ。
それを見た黒幽々子は黒い瞳を赤く妖しく光らせてこちらを睨み付ける。
「………神崎……望!!!!」
黒幽々子はそう叫ぶと一瞬で凄まじい気を解放した。
思わず望や天音が冷や汗をかいてしまう程に高められた強大でまるで怨念の塊のような異質な気。
少なくとも目の前の黒幽々子はこれまで闘ってきた相手の中でも軍を抜くレベルの異常者であるのは確かだった。
「お前だけは、お前だけは―――必ずぶっ殺してやる!!!!!!」
目の前にいる望に強い怨念を浮かべながら黒幽々子と望の闘いが始まったのだった―――
どうもリルルです♪
イヤー、なんとか第二話を描けましたね♪
おいおい、謎の美少女や黒幽々子?一体何者だってばよ(´・ω・`)?
……いつも思うけど筆者のくせしてなんでこんな惚けたこと書いてるのかな。ワイ
ま、まぁ、メタい話はこれくらいにして次回は一応バトル回を予定しております。
次回にはようやく翔聖君たちが現れるので楽しみにしてくださいな。
さてさて消えた三人に、黒幽々子に、謎の美少女妖精。一体全体何が起ころうとしているのやら?
では次回をお楽しみに~♪