「だから、何だというのだ」
ルシフは、立ちはだかる二人をあざ笑い、シェリーは、ため息をつく。
「運命は変わらない・・・この街は、滅びる」
ルシフは、そう言い、ポーズのボタンを押した。しかし――。
「ッ・・・何だと!?」
「ブハハハハハハハハハハー!!!!!!!貴様のポーズは、もう通用しないッ!!」
「!?」
「貴様の能力は、未来視などではない。貴様の魔術は、並行世界の一部を偶然垣間見る
だけの能力だ。だから、この私がこの世界でポーズに対抗する手段を編み出していたのを
知らなかった!」
「!・・・まさか」
「そうだ・・・この世界での『ハイパームテキ』!この世界での『宝生永夢』!!
それこそが、『風斬氷華』だぁッ!!」
「・・・余計なことを」
「さァ、初陣だ、仮面ライダーセラフ!」
「はひゅ・・・は、はい!行きます!」
「・・・」
「おい」と貴利矢「大丈夫なのか?」
「くだらん」
仕掛けたのは、シェリーだ。ゴーレムを生み出し、セラフに攻撃を仕掛ける。
「!」
しかし、それに対し、少女が目を向けた瞬間、何もない空間から砲門が飛び出し、
ゴーレムを一瞬で壊した。
「なッ!?」
「無駄だ、彼女は、クロノス対策に作ったガシャットを使っているんだからな。君など
雑魚同然だ」
「ガシャット?」
「今のは、バンバンシュミレーションズ・・・そして」
セラフが手をかざすと、シェリーの作るものに似たゴーレムが現れ、シェリーを守っていた
ゴーレムを容易く破壊した。
「ッ・・・!?」
「タドルファンタジー・・・二つのゲームを一つのガシャットに、それも、彼女の能力に
適性を生かすために最適なゲームを選んだのだ・・・結果は火を見るより明らかだなァ」
「くそ・・・」
「慌てるな・・・所詮は、一人だ」
「所詮か・・・舐められたものだなぁ、騒ハルカ!!」
「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!!!」
それは一瞬であった。彼のはやした剣がシェリーを突き刺していた。
「ッ・・・!?」
ルシフに悪寒がはしる。そこにいるのは、人ではない――獣であった。
「殺ス・・・・殺スウウウウウウウウウウウウッ!!!!!!!!!!」
「・・・哀れだ、神を名乗る愚か者」と檀黎斗神「貴様が喧嘩を売ったのは
この世界で最も凶暴な野獣どもだ!!」
それは、突然であった。
無能力者が突如として、凶暴化。化け物へと変わり、人を殺し、喰い始めた。
彼らの事を人は、アマゾンと呼び、狩ろうとするものと彼らを保護するために動き出そうとするものが現れた。
ジンこと、木原陣形もそうであった。
「自身の体内にアマゾン細胞を埋め込んでまで・・・てめぇが守りたいと思えるほどの
者なのか、TeamNeoっていうのは?」
コーヒーに砂糖を大量に落とすジンに刺青の白衣の男が睨み付けた。
「くだらないって思うか?」
「当たり前だ。昔からそういうところはあったが・・・もう、こうなっては笑い飛ばす事も出来ねェ」
「笑い飛ばすことはないだろう」
「・・・なんでだよ。お前なら木原で良い位置にいれたはずだ」
「お前に言ったところで分かるかよ・・・数多」
「?」
「知っているか?自分の為じゃなくて、誰かの為に才能を使うって、すごいいい気分
なんだぜ」
「・・・知りたくもねェな」
「その・・・今日からお世話になります、風斬氷菓です」
頭をさげる彼女に檀黎斗神は、補足で付け足す。
「彼女はいわば、力場が集まっただけの現象に過ぎない・・・しかし、彼女には、常にこの街にいてもらわなくては困る。故に、ガシャットに彼女のデータを保存し、固定した」
「そういうことなら、断る意味は無い」と貴利矢「俺は歓迎するぜ」
「はい、よろしくお願いします!」
「・・・何でいる、初春?」
「もちろん、TeamNeoに入ったからです」
「!?・・・・はァッ!?」
「私だけじゃありません。白井さんも御坂さんもです」
「・・・どういうことですか、ジンさん?」
「悪いな。だけど、聞かなくてよ。良いじゃないか、別に。加入条件とかないし」
「・・・御坂美琴は暇人だから良いとして」
「オイ」
「あとの二人は、風紀委員でしょう?」
「両立くらい問題ありません。入ったといっても、ウチとそちらで情報を共有し合う・・・いわばギブ&テイクの関係という事です」
「・・・なるほど。そういうことなら」
そのとき、上の階からガシャンガシャンという音が聞こえた。
「・・・行ってくる」
「佐天さん」
「彼がこうなったのは、私のせいだから・・・」
耐えきれるわけがない。
眠っている捕食衝動さえも呼び覚ますネオアマゾンズドライバーを使って変身したのだ。普通の覚醒衝動能力者に耐えられるわけがない。
「ヴヴヴヴヴヴヴ・・・・」
「ハル君・・・」
あの日からずっと、彼は、自身の獣と戦い続けている・・・その戦いに終わりが来るのかは分からないが。
涙子は、ハルカをそっと抱きしめた。唸り続ける彼は、彼女を見つめ・・・・。
その華奢な体を押し倒した。