とある獣の覚醒衝動(アマゾンズ)   作:味なしコンフレーク

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Mist

 「くそ・・・さすがは偉大な魔術師。逃走は、容易ではないか・・・」

ローグは、足を引きずりつつ、下水道を進んでいた。

「だが、手は打った。これが戦争の火種になれば――」

 

「なると思うか?―させないぞ」

フードを目深に被り目が見えないとでもいった様子でフラフラと歩くボロコートの男――青年なのか少年なのか分からない何者かが突然現れた。

(気付かなかった――もう、気配遮断とか言うレベルじゃないぞ・・・!?)

「何者だ――貴様」

「・・・アマゾン」

答えたわけではない。それは、何かを呼び起こす合図であった。

[-NEW OMEGA-]

炎が燃え上がり――機械と生き物のようなアーマーの組み合わさったそれは――何にも染まっていない白い眼で・・・確かに殺気を向けた。

「ッ・・・『蒸血』!!」

瞬時にローグも変身し、応戦する。

「ぅガああああああああああああああああああああああああアッ!!!!!!!!!!!」

「くッ」

稚拙な攻撃、だが、重い。一撃一撃が適当でありながら致命傷になりかねない。

「舐めるな――ッ!!」

[―FULL BOTTLE///Rocket///Steam Attack!!―]

青いボトルをセットし、取り出しだアイテムとトランスチームガンを連結。ライフルのようにさせ、トリガーを引いた。

それを奴は、飛んでくるでもなく――一撃で叩き伏せた。

「おいおい・・・化け物かよ」

これは分が悪い・・・ローグは体から蒸気を発し撤退した。

「・・・」

変身を解除し――騒ハルカは、地面に倒れこんだ。

「―ィ・・・コ・・・る、いこ・・・」

「ここにいたか・・・あほが」

ハルカが顔を上げた先に、木原陣形が仏頂面で立っていた。

「――じんさん、か?」

「!・・・お前、目が見えてないのか?」

「色々あって――涙子が傷つかないようにするために、僕が出来るのはこれだけだから」

「その涙子ちゃんが泣いてんのは――お前がそばにいないからだろうが」

「僕は、彼女を――」

「・・・もうじき出産予定日だ」

「!」

「あの子が新しい命を生み出そうと苦しんでいる時も――お前は、それを言い訳に逃げるのか?」

「・・・男が女に取り返しのつかないことをしたなら、責任とる――常識だろうが」

そう言って、木原陣形は、歩き去っていった。

「・・・分かっている・・・分かっているんだよ、そんなことは・・・!!」

 

 とある大きな水槽に――何かが浮かんでいた。

身体中を管で繋がれた少女は――そっと、静かに目を開いた。

「・・・起動、開始」

 

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