「九条貴利矢・・・それを渡してもらおうか」
謎の少女を連れて、アジトを脱出した智泉達の前に現れたのは・・・。
「統括理事会・・・どういうことだ?アレイスターの腰巾着って言ってもやることは、スキルアウトと変わらないのか、え?」
「勘違いしているようだが、『“遥か彼方の文明(リトル・ニクリア)”』は理事長の所有物だ」
「しょゆう、ぶつ・・・?」
「なあるほど」と貴利矢「盗人は俺たちって言いたいわけか」
「そういうことではない。むしろそれを取り返してくれたのだ。礼を言いたいくらいさ」
「アレイスターのやつ、今度は何を企んでいる?」
「君が知ることではない。我々の知らない力を手にするからと、理事長は、君と檀黎斗には、随分とご執心のようだが・・・弱者が強者に盾つかないことだ」
「へぇ・・・だってよ、智泉」
「・・・あんたら、この子をどうする気だ」
「・・・君には関係ない」
「・・・なら渡せない」
「なに?」
智泉は、すっと少女を庇うように立った。
「この子はウチが預かる・・・この子が理事長の関係者だというのなら、理事長自ら来い」
「・・・面倒くせぇな」
そう言い、統括理事会と思わしき青年がすっと、何かを取り出す。それは青色ベースのスパナのついた――
「ドライバー・・・・?」
「俺のやることは変わらない・・・心の灯火が、消えねぇ限りな」
男がすっと腰にドライバーを装着し、何かをセットした。
[ルボゥオットジュエリィ!!]
「・・・変身」
[つぶれる、ながれる、溢れ出るッ!!ロボットイィン、グリス・・・ブルアアアアアアアアアアアアアアッ!!]
「統括理事会が一人、朱音一哉、またの名を・・・仮面ライダー、グリス!!」
「!」
「ぼさっとすんな、智泉・・・あいつは厄介だぞ!!」
[爆走、バイク!!] [ドラゴナイトハンター、ゼェーット!!]
「5速、変身」
[(ガッチャーン!レベルアーップ!!)ばくそう、バイーク!!(アガッチャ!)
ドラゴナイトハンター・・・ゼェーット!!!!]
「分かっています・・・アマゾンッ!!」
「良いねぇ・・・そう来なくちゃな」
「なるほど・・・私ほどではないが、かなりの天才だな」
一方その頃、檀黎斗神は、研究所の最深部でコンピューターにアクセスし、とある情報を見ていた。
「珍しいですね」と、戦闘を追え合流した風斬「黎斗さんがそんなこと言うなんて」
「評価されるべき才能は、評価するべきさ・・・神である私には及ばないとしてもな」
ディスプレイに映し出されていたのは、ネビュラガスによる様々な研究データ。その中には、今、智泉達が戦っているグリスが使っているベルトも表示されていた。
「これは・・・スパナ?」
「スクラッシュドライバーというらしい・・・ネビュラガスの成分をゼリー状にしたアイテムを使用することで、その力を最大限に発揮できると書かれている」
「へー」
「言っとくが使えないぞ」
「分かっていますよ。ただ、そんな凄い力を引き出せるなんてすごいって思っちゃいました」
「バカか、君は?こんなものハイリスクロウリターンに決まっているだろう?」
「へ?」
「ネビュラガスは、浴びた者の闘争本能を剥き出しにする・・・このドライバーを使う者は、変身するたびに凶暴性を増していき、その上、体には、尋常じゃないほどの負荷がかかる。トランスチームガン以上に危険な代物だ」
「なるほど――では、こちらのビルドドライバーというのは?」
「こちらは、成分をボトル形状にしたものを二本使って変身する。スクラッシュドライバーよりはまァ安全だろう・・・だが、このベルトの効率的な使用法は、多種多様なボトルを使いこなすことにある・・・どちらにせよ、これを考え出した奴は、相当のマッドサイエンティストだな」
「唐木拓充・・・彼にあえれば、ファウストについて何か分かるのでしょうか?」
「無理だな・・・おそらく、この男は、死んでいる」
「えぇ!?」
「こんなところに研究データをまともなロックもかけずに野ざらしにする研究者がいるものか!!大方、戻る予定だったが、何かトラブルに巻き込まれて死んでしまったんだろうな」
「そうですか・・・」
「更に言えば、この研究所は何度か荒らされている」
「!!」
「風化具合から見てそんなに時間は経っていない・・・丁度、学園都市と魔術師がドンパチやった第三次世界大戦の時期くらいだな」
[Amazon.Roading….!!]
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
手から剣をはやし、グリスに飛びかかるネオ。
「動きは悪くないが――単調だな」
ひらりと躱し、拳ひとつでネオを吹き飛ばした。
「ウグッアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」
「智泉!!」
「よそ見してる暇ねぇぞオラアアアアアア!!」
「くッ・・・これならどうだ!!」
[ドラゴナイト、クリティカルストライク!!]
装備したレールガンからフルパワー全開で放つ。
「良いねぇ良いねぇ!!俺が求めていたのは・・・こういうバトルなんだッ!!」
グリスがスパナでセットした成分を再び潰した。
[スクラップブレイク!!]
肩アーマーが展開し、ジェット噴射のようなものでグリスがキックを放ち、レーザーの攻撃を跳ね返した。
「なッ――!?」
「・・・逃げたか」
グリスの目の前には誰もいなかった。
「今度こそ殺してやる・・・あれは、存在してはいけないものだ!!」