「すみません、騒さん」
「僕の仲間も奴を追っていましたから」とハルカ「ついでですよ」
初春を後部座席に乗せ、バイクを走らせるハルカ。その視線の先には、先ほど見た巨大な
胎児のような怪物だ。
「・・・あれは一体?」
「幻想御手のネットワークが暴走により出現したものらしいです。幻想猛獣といった
ところでしょう」
「AIMバースト、か・・・それで?止める方法とかは?」
「今は何とも。すべての原因である木山春生さんならあるいは・・・」
「なるほど」
そうこうしているうちに現場に到着すると、そこでは御坂美琴がAIMバーストの
足止めを行っていた。
「初春さんはここに」とアマゾンズドライバーを装着した「できれば木山と合流した方が
良いでしょう」
「はい」
ハルカはその返事に頷き走り出す。
「うおおおおおおおッ・・・アマゾンッ!!」
[ΩOMEGA]
爆発と共にアマゾンオメガに変身、怪物に斬りかかった。
「アンタ、どうして!?」
「初春さんを送り届けたのはついで。これは僕の獲物だ」
「あれ相手にそんなブレード一本で挑むつもり?」
「生憎、それしか芸がなくて、ねッ!!」とブレードを斬りつけたが、すぐに再生した。
「無理よ。私の電撃も効かない。超電磁砲でもない限り、傷一つつけられないわ」
「ようは」と、突然現れた貴利矢がガシャットを装填した「弱体化すれば、美琴チャンの
電撃が効くわけだ」
「なら、やることは決まったな」とアマゾンアルファに変身したジンも現れた「ハルカ。
俺らで足止めだ」
「はい!」
「行くぜ・・・爆速、変身」
[ばーくそーう、バーイク!!(アガッチャ!)ギーリギリチャーンバラァー!!]
「・・・アンタたち、何者?」
「TeamNeo」とハルカ「それが僕の家族だ」
「これは、大変なことになっちゃったな」と涙子「で?こんなことをしておいて、まだ
逃げようとか考えているわけ?」
「あの子たちを救うまでは――私はつかまるわけにはいかない」
「あっははは、笑わせないでよ・・・この犯罪者が」
「・・・」
「あなたのせいで、どれだけ多くの人が悲しい思いをしたか・・・苦しい思いをしたか、
あなたに分かる?」
「子供たちはもっと苦しんでいる」
「どうやら、口で言っても分からないみたいだね」と涙子は笑顔を引っ込め、底冷えする
目で睨んだ「あなたは私の線引きを超えた」
「レベル0の君に何が出来る」
「そうだね、私は確かにレベル0だった」と涙子が鞄から取り出したのは、獣の目の形を
したベルトであった「だから分かる。あの胎児の気持ち――声が」
「なるほど――貴様も、か」
ベルトを装着し、注射器のようなものを鉤爪型のスロットに差し込んだ。
注射器の中身をベルトを通して投与、装填口をレバーのように上に起こした。
「・・・アマゾン」
[-NEO-]
爆発があたりを吹き飛ばし――涙子は、異形の怪物。ハルカやジンのような姿に変化して
いた。
仮面ライダーアマゾン ネオ。
自身の内に眠る狂気を「獣」として呼び起こした姿。
それがハルカ、ジン、そして佐天涙子の持つ能力。
レベルx「覚醒衝動」である。
「ここを動くな――動けばそのふざけた頭ごと吹き飛ばす」
「こわいこわい」と木山は、電撃能力を放った。だが、それを容易く避けた。
「抵抗するって事ね」と涙子は、注射器を再度、注入する。
[Brade Roding…]
手から剣をはやし、構え――姿が消えた。
(ッ・・・早いッ!?)
気付いた時には少女の剣が木山の片腕を吹き飛ばした。
「あがッ!?」
「・・・次はない。今度こそ、首を斬り飛ばす」
「・・・くくく」
「何がおかしい?」
「君は私を殺せない――私を殺せば、レベルアッパーの被害者が救われることもなく、
街はあがあああああああああああああッ!?」
言葉をつづける前に、足を突き刺した。
「だから?」
「なッ!?」
「そんなの、貴利矢さんが抑制でどうとでもしてくれるし、あんな怪物、ハル君の敵じゃ
無いよ」
「!」
「理解した?私たちの平穏を脅かす奴は容赦しないって言っているんだよ。分かったら
大人しくして」
「っ・・・」
木山が地面に崩れ落ちたのを見て、涙子は、変身を解いた。
「佐天・・・さん?」
「!」
涙子が振り向いた先には、驚いたような表情を浮かべた元クラスメイトがいた。