ghost of orario   作:ヤーナム産の明太子のなにか

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異常
それは通常と異なること
武士のうえで誉を捨てた冥人も同じ
悪者の上たる異常者なのだ


異常性

「うまかったなベルよ馳走になった」

「い、いえ...でも仁さん大丈夫なんですか?」

「む?何がだ」

「何がって...あのロキファミリアに喧嘩を売ったんですよ?」

「あのということはそんなに有名なのかあのファミリアは」

「有名なんてもんじゃないです!このオラリオにおける最強の二大派閥、その片方ですよ?!それに喧嘩を売るなんて...」

そんなのも知らないのに...

「だが俺は間違った行いをしたとは思わない」

「ベル様、無駄ですよ。仁様はこうなるとてこでも動きません」

「ナユさん...でもなんで仁さんはそこまでして自分を持てるんですか?」

だって自分が死ぬかもしれないのに

「俺が自分を持つ?そのようなことはない」

「だって仁さ「ただ」...」

「ただ過去の俺は自分を他人の望みがために曲げ、それゆえに深い後悔を残した。だから己に従うまでだ。その他人がいかに関係が深いものであれ..な」

「そこまで..仁さんに何があったんですか?」

「そんなに俺の過去が気になるか?」

「い、いえ、ただ気になっただけです...」

野暮こと言っちゃったかな..

「まぁよい、少し話すとするか」

「いいんですか?」

「あぁベルとナユよ、少し座るといい、長くなる」

「「はい」」

僕とナユさんは言われるがまま路地の脇に座った

 

 

 

 

 

 

 

「そんなことが...」

僕たちはいろいろな話を聞いた

仁さんに憧れた友の鍛治師を殺された話

敵に利用され仁さん自身で殺した哀れな人の話

復讐に駆られた強い女の人の話

とても臆病だけどどこか憎めない酒売りの話

自身の親の仇の話

そして仁さん自身の壮大な悲しい戦いの話

僕は圧倒されるだけだったけどナユさんはどこか思うところがあったみたいだ

「仁様」

「どうしたナユよ」

「仁様は..どうして仁様はそんな経験をしながら戦い続けるんですか?」

ナユさんの言うことは間違いない、僕が同じ経験をしたら必ず心が折れてしまうだろう。

「なぜ...か。友のため、死んだ者のため、叔父上のため、人のためだな」

厳かなそれでもって強い覚悟のある顔で僕たちに言う

「俺は英雄と呼ばれたがそのような者ではない。全てを救うなど無理だった。だから、故に俺は目の前の命、救える命、救えるものは救わねばならぬ。それが俺と言う者にできる唯一のことなのだ。

だから俺は止まるわけにはいかぬ、進まねばならぬ」

「それが..どんなに孤独かわかってるんですか」

「あぁ、だが止まるわけにはいかぬ、俺は冥人だ。救わねばならないのだ」

あぁさっきからあった違和感の正体がわかった

この人はあまりにも悲しくてあまりにも強くてそしてあまりにも

 

 

異常だ

 

 

 




覚悟
少年の前で語った壮大なもの
冥人の覚悟は曲がることはない
少なくとも今は
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