ぐらんぶる〜とあるカップルとPaBの物語〜   作:あーくこさいん

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投稿が遅くなってしまい申し訳ございません。


14.焼き討ち のち 王様ゲーム!

沖縄合宿に行く少し前…俺達はGrand Blueにいた。

テーブルに酒や料理が並び仁美や千紗、愛菜が談笑している中伊織が刺身と箸を持ってくる。

 

伊織

「三人とも、これどうだ?」

 

仁美

「お刺身?」

 

千紗

「伊織が捌いたの?」

 

伊織

「ああ、味見して貰えるか?」

 

千紗

「うん…」

 

愛菜

「伊織って魚捌けるんだ…!」

 

そう言うと三人は箸を取る。

すると三人は箸に違和感を覚える。

 

仁美

「あれっ…?」

 

千紗

「この箸…」

 

愛菜

「番号が…」

 

次の瞬間…

 

伊織

「王様ゲーーーーーーーーーム‼︎」

 

三人以外

『イエーーーーーーーーーッ‼︎』

 

王様ゲームが始まった。

三人が困惑する中、俺達は箸を取り…

 

伊織

「じゃあせーの…」

 

三人以外

『王様だーれだ…』

 

愛菜

「ちょっとストップー‼︎」

 

愛菜がストップをかけた。

 

伊織

「どうしたケバ子?」

 

耕平

「何故止めるケバ子?」

 

愛菜

「ケバ子ゆーな!」

 

「駄目だよ愛菜♪」

 

時田

「“クジ”を引いたら参加しないとな。」

 

愛菜

「これは刺身に使えって渡されただけで…」

 

伊織

「何を言うか…」

 

耕平

「さっき北原が言ったことを思い出せ。」

 

そう、さっき伊織は…

 

()()()()()

 

と言った。

つまり…

 

伊織&耕平

「「刺身とは一度も言ってないよな〜」」

 

愛菜

「卑劣…!」

 

ホントそれな。

その企みに参加している俺も人の事言えないけどな。

 

奈々華

「まぁそう嫌がらないで、ね?」

 

伊織

「一度やってみて嫌だったらやめてもいいからさ〜」

 

愛菜

「どうする?」

 

仁美

「私は全然いいけど。楽しそうだし。」

 

千紗

「…一度だけなら。」

 

三人とも承諾してくれた。

 

伊織

「いよっしゃー‼︎じゃあ改めて…」

 

三人以外

『王様だーれだ!』

 

こうして始まった王様ゲーム。

最初に王様になったのは…

 

「ふふ〜ん、私だね〜♪」

 

梓さんだった。

 

耕平

「では命令を…」

 

「OK、じゃあ私以外の全員は…このゲームに最後まで付き合う事♪

 

千紗&愛菜

((やられた…))

 

梓さんの命令により三人は最後まで王様ゲームに参加する事になった。

 

愛菜

「どうしてそこまで参加させたがるんですか⁉︎」

 

「どうしてだろうね〜?」

 

奈々華

「王様の命令は絶対なんですって、千紗ちゃん♪」

 

千紗

「お、お姉ちゃんまで…」

 

伊織

(馬鹿め…その二人は既に買収済みよ…!)

 

〜数時間前〜

 

この時伊織は梓さんと奈々華さんに王様ゲームに参加するよう頼み込んでいた。

もちろんパンイチ土下座で。

 

「王様ゲームか〜」

 

奈々華

「そうねぇ…」

 

伊織

「どうでしょうか…?」

 

すると梓さんは親指を立てて…

 

「OK♪」

 

奈々華

「私も♪」

 

伊織

「マジですか⁉︎」

 

了承が取れことに驚きつつも伊織は顔を上げる。

 

「あはははは〜、変なの〜♪」

 

奈々華

「どうして驚いてるの?」

 

伊織

「いや〜てっきり断られるものとばかりに…」

 

奈々華さんの目…『千紗ちゃんにイタズラ』

 

梓さんの目…『奈々華にイタズラ』

 

と書かれていた。

 

それはさておき、どうして王様ゲームをやるのかと言うとそれは昨日まで遡る………

 

 

 

 

 

その日俺達は山本に家に向かっていた。

もちろん同じ学科の飲み会だ。

 

志郎

「おーす、ビール買ってきたぞ。」

 

山本

「おせーぞ、お前ら。」

 

野島

「焼き鳥が冷めちまうだろうが。」

 

伊織

「悪い悪い、さっきまで二日酔いでな。」

 

山本

「この時間(午後8時)で二日酔いってお前…」

 

野島

「昨夜は何次会までやってたんだよ。」

 

耕平

「六次会だが?」

 

藤原

「人間じゃねぇ…」

 

それはさておき乾杯する事にした。

しばらくして山本が神妙な面持ちで話す。

 

山本

「たまにふと思うんだが、何故俺には彼女ができな…」

 

伊織

「顔が悪い。」

 

耕平

「性格が悪い。」

 

藤原

「生き様が悪い。」

 

志郎

「出会いが無いんじゃない?」

 

野島

「もう諦めとけ。」

 

山本

「天風、お前だけは優しいんだな…っ‼︎」

 

山本の疑問に皆辛辣な評価を入れたので流石に可哀想と思い一応フォローした。

 

伊織

「おいおい志郎、こういうのはハッキリ言ってやるのが友人としての務めだろ。」

 

野島

「山本に出会いがあったら俺にだってあるはずだ!」

 

耕平

「天風、優しさは時に人を傷つけるぞ。」

 

藤原

「まぁ気にすんな山本。うちの学年で彼女いる奴なんて殆どいねえからさ。(※学年比141:4)」

 

山本

「ははは、まあな…そうだよなぁ、北原ァ、天風ェ!?

 

彼らの怒りの矛先は俺と伊織に向いた。

 

伊織

千紗(アイツ)には指一本触れてません!」

 

野島

「よろしい。」

 

藤原

「ならば許そう。」

 

伊織は許された。

だが…

 

山本

「因みに天風に関しては許してないがな。」

 

野島

「イチャイチャどころか既に本懐を遂げているじゃねぇか…!」

 

藤原

「許さねぇ!」

 

殺意は俺に集中した。

なんとか言い訳を考えていると、ある事に気付く。

 

志郎

「そういえば御手洗がいないが誘い忘れたのか?」

 

山本

「まさか、藤原ならともかく。」

 

藤原

「おい。」

 

野島

「確かに最近付き合い悪いな。」

 

志郎

「バイトかな?」

 

野島

「分からん。」

 

藤原

「彼女でも出来てたりしてな。」

 

山本

「まさかそんな。」

 

野島

「ないない、『北原と天風を埋める』って電話したら即飛んでくるような奴だぞ。」

 

まぁ、御手洗(アイツ)顔立ちがいい方だから彼女居そうなんだけどな……

 

伊織

「もし万が一彼女がいたらどうするよ?」

 

山本

「あり得ねえよ、俺はアイツを信じてるぜ。まだ俺が今のクラスに馴染めていない時、一番に声を掛けてくれたのが御手洗だったんだ…お陰で野島とも知り合えたし、こうして皆と飲み会かできるようになった……」

 

なるほど、そんな出会いが…

 

野島

「山本…」

 

耕平

「やっぱり御手洗も呼ぼうぜ。」

 

伊織

「ああ、ちょっと電話でもしてみるか。」

 

そう言って伊織は御手洗に電話をかける。

 

伊織

「…おう、御手洗か?今山本の家で飲んでいるんだがヒマなら………ぅん?」

 

向こうで何かあったのか、しばらくすると伊織は何かを悟った面持ちをする。

まさか…

 

伊織

「ふむ、なるほど、30分後か…キサマ女とヤってるな?ブチッツーツー

 

どうやら(彼女持ち)だったようだ。

しかも情事前とはタイミングが悪い。

 

伊織

「…だとさ。」

 

野島

「なるほどなぁ。」

 

志郎

「…タイミング悪い時にかけてしまったな。」

 

耕平

「道理で付き合いが悪い訳だ。」

 

山本

「そうならそうと言えば良いものを。」

 

藤原

「全くだ。」

 

伊織

「さーて、それじゃ…」

 

伊織は立ち上がりこう言う。

 

伊織

「焼き討ちに行くぞ。」

 

野島

「奴の家を知る者は?」

 

藤原

「お任せ下さい。」

 

耕平

「よくやった!」

 

山本

「貴様には後で褒美を取らせよう。」

 

伊織

「いいか!絶対に奴に本懐を遂げさせるな!」

 

野島

「当然だ‼︎」

 

山本

「俺達は仲間だからな‼︎」

 

耕平

「仲間の幸せを見過ごすものかよ‼︎」

 

藤原

「俺達の固い絆を見せてやろうぜ!」

 

そう言いながら奴らはセメントやら器材やらを担ぎ、御手洗の家に向かう。

その光景を見て俺は改めて思う。

 

志郎

(高校の時にコイツらと知り合ってなくて良かったー…)

 

こうして俺達は御手洗の住んでいるアパートに着いた。

まず山本が郵便配達員になりすましてインターホンを鳴らす。

御手洗が居留守を決め込めば効果は無いのではと思ったが…

 

山本

「ご注文のAV200本詰め合わせセットお持ちしましたー」

 

とんでもない妨害をしてきた。

しかも扉にある配達口に山本が持って来たであろうAVを直接入れる。

そこまでするか…⁉︎

 

伊織

「いいのか山本?」

 

藤原

「お前の秘蔵DVDを……」

 

山本

「構わないさ、俺の不幸で奴の幸福を潰せるのなら…

 

耕平

「いっそ清々しいな…!」

 

野島

「なんて気持ちの良いゲス野郎なんだ…!」

 

志郎

(気持ちの良いゲス野郎ってなんだ…?)

 

なんて思っていると部屋の明かりが消えた。

どうやら奴は強行突破を図るつもりだ。

次は伊織が仕掛ける。

何をするのか気になって覗いてみると…

 

伊織

「これは何でしょう?」

 

彼はシャツの袖を首元に巻き何やらポーズをとった。

ポーズからしてかの有名な『ヴィーナスの誕生』だと思うが…

 

伊織

「答え『考える人』」

 

お前が間違えるんかい。

これには俺も吹いた。

 

伊織

「どうだ?」

 

野島

「効いているようだが…」

 

藤原

「まだ一押し足りないな…」

 

すると伊織はスマホを取り出す。

 

志郎

「何してるんだ?」

 

伊織

「アプリの表示名を『亜美』に変更している。」

 

訳が分からなかったので、スマホを見てみると…

 

〜メッセージアプリ〜

 

亜美(伊織)

『ねぇ今日も優くんに会いたいな♪』

 

こっちも強硬手段に出た。

当然御手洗の彼女が問い詰める。

 

りえ

「…何コレ?」

 

御手洗

「こ、コレは男友達が名前を変えて悪戯してるだけなんだ‼︎」

 

りえ

「ホントに?」

 

御手洗

「ホントホント!俺の周りに女いないの教えたじゃん‼︎信じられないなら後でコイツとのメッセージ履歴全部見せるからさ!」

 

野島

「野郎!伊豆大(こっち)に女がいないのをいい事に!」

 

どうやら失敗に終わった。

 

藤原

「どうにかならないのか⁉︎」

 

山本

「AV女優の音声を繋ぎ合わせるとか…」

 

伊織

「そんな時間がどこにある‼︎」

 

伊織達は話し合うがもう手遅れだろう。

まぁ御手洗(アイツ)が彼女と本懐を遂げようが遂げまいが俺には関係ない。

どうやら耕平も同じ気持ちだ。

 

志郎

「耕平、もう帰るか。」

 

耕平

「だな。所詮は三次元…俺は自分の二次元(ホーリーランド)へと…」

 

りえ

「もうスマホの電源切ってね、優おにいちゃん!

 

…は?

俺と耕平は気になって聞いてみると、どうやら御手洗とその彼女は幼馴染の関係だった。

幼馴染の関係が恋人同士となりエッチするとは、まさにエロ同人みたいな展開だ。

 

耕平

(お…『おにいちゃん』呼びだと…⁉︎しかも……幼馴染みだとーーーーーーーーー‼︎)

 

耕平は御手洗とその彼女の馴れ初めにショックを受けていた。

 

山本

「くそ…っ、もう俺達は奴が本懐を遂げるところを指を咥えて見てる事しか出来ないのか……‼︎」

 

耕平

「任せておけ。」

 

志郎

「耕平…?」

 

耕平

「お前らに、ミックスボイスと言う発声法を見せてやる…!」

 

伊織

「なんで泣いてるんだお前?」

 

耕平が泣きながら仕掛ける。

 

耕平(女声)

「優君、来ちゃった♪」

 

こいつぁびっくらこいた。

コイツに女声出せる特技がある事に驚いた。

 

野島

「コイツなんて自然な女声を…!」

 

志郎

「ミックスボイスって確か…」

 

山本

「高音域を地声の様に出す技法らしい。」

 

伊織

「お前ってたまによく分からん特技を隠し持ってるよな。」

 

耕平

「ふっ…そう褒めるな。」

 

野島

「とにかくいいぞ今村!」

 

藤原

「あのクソ野郎に引導を渡してやれ!」

 

耕平

「おう!」

 

耕平(某声優A似)

「ねぇ優君!この子達誰なの⁉︎」

 

耕平(某声優M似)

「いるんでしょ?どうして出て来てくれないの⁉︎」

 

耕平(某声優N似)

「あの夜私に好きって言ってくれたのはウソだったの⁉︎」

 

 

 

 

 

りえ

「さようなら!もう二度と連絡してこないで‼︎」

 

御手洗

「ま…待ってくれ‼︎」

 

耕平の働きにより御手洗が本懐を遂げるのを阻止した。

俺達は咄嗟に隠れた。

 

耕平

「これでいいな。」

 

藤原

「素晴らしい。」

 

御手洗

「コレは男友達の仕業なんだ!もうアイツらとは縁を切るから!」

 

りえ

「そんなの誰が信じるのよ!」

 

御手洗は弁明しているが、もう手遅れだろう。

というか往生際が悪い。

 

野島

「それにしても不愉快な出来事だった!」

 

山本

「今後奴は裏切り者として扱うとしよう!」

 

藤原

「全く見損なったぜ‼︎」

 

野島達がそう言ってる中、伊織は御手洗の方をじっと見ている。

 

志郎

「どうした伊織?」

 

山本

「まだあんな裏切り者の様子を見ているのか?」

 

野島

「アイツはもう俺達とは決別したんだぞ。」

 

伊織

「ああ、確かにアイツは俺達と縁を切ると言った…けどな、まだ俺はアイツを信じたい。」

 

野島

「お前何を言って…」

 

伊織

「皆、アイツをよく見てみろ。」

 

伊織が指差すので見てみると…

 

伊織

「奴の目は、まだ濁っている‼︎!

 

確かになんか濁ってるな。

 

耕平

「だが、ここから奴に何が出来る?」

 

志郎

「後は別れ際に何か言って終わりじゃないのか?」

 

伊織

「分からん、分からんが…伝わってくるんだ。」

 

耕平

「何が?」

 

伊織

「クズの気配ってヤツが。」

 

山本

「お前の感覚どうなってんだ?」

 

ホントそれな。

しかし、アイツはなんて言うのか…

 

御手洗

「分かった…お前の事は諦めるよ…」

 

りえ

「うん、そうして。」

 

御手洗

「ただ最後に一つだけ言わせてほしい…」

 

りえ

「……何?」

 

御手洗

「これでもう俺達恋人じゃなくなるならさ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今度友達紹介してくれないかな。

 

爽やかな笑顔でとんでもない事言いやがった。

クズだなコイツ。

案の定彼女のアッパーカットを浴びせ、すかさず右脚で御手洗を思いっきり蹴り上げた。

強えーな、御手洗の元彼女。

 

伊織&耕平&山本&野島&藤原

「「「「「俺達やっぱり親友だ‼︎!」」」」」

 

勢いよく飛んできた御手洗を伊織達は笑顔で出迎えた。

こうして俺達は山本の家で二次会を開いた。

 

御手洗

「何もあそこまで怒らなくても…」

 

伊織

「俺はお前を評価するぞ!」

 

耕平

「ああ、最高だった!」

 

野島

「清々しいまでのクズだったな!」

 

山本

「御手洗もやっぱり俺達の仲間だぜ!」

 

藤原

「疑って悪かったな!」

 

志郎

「お前ら御手洗を慰めてるのか貶してるのかどっちかにしろ。」

 

現に部屋には『俺たちやっぱり親友だ』と書かれてある横断幕が掛けられている。

 

御手洗

「誰のせいだ、誰の!」

 

伊織&耕平&山本&野島&藤原

「「「「「お前だが?」」」」」

 

志郎

「コイツらのせいです。」

 

御手洗

「なんで誰も罪の意識が微塵も無いんだ…!てかお前らに友の幸せを願う気持ちは無いのかーーー‼︎」

 

コイツらにある訳無いだろ。

というか…

 

志郎&伊織

「「その言葉そっくりそのまま返してやる。」」

 

野島

「別に俺だって『彼女を作るな』と言ってる訳じゃ無い…」

 

御手洗

「ほう?」

 

野島

「ただ、彼女を作るなら死を覚悟しろと言ってるだけなんだ。」

 

山本

「へっ、いい事言うぜ。」

 

藤原

「俺達親友だもんな。」

 

伊織

「コイツら頭ヤベェぞ…」

 

耕平

「類友だろ。」

 

志郎

「お前もな。」

 

なんて言ってると御手洗がこう切り出す。

 

御手洗

「じゃあ俺達はいつ彼女が出来るんだ⁉︎」

 

御手洗の問い掛けに俺以外はハッとする。

 

山本

「言われてみれば…!」

 

藤原

「抜け駆けの妨害に傾倒するあまり…!」

 

野島

「いや、大丈夫だ。」

 

山本

「大丈夫だと?」

 

志郎

「何が?」

 

野島

「前にとあるバカが言ってたじゃないか…」

 

伊織(バカ)

『誰かが仲良くなればまた合コンが組める‼︎』

(※『9.合コン大作戦‼︎』参照)

 

そう言うと野島は伊織の肩を掴み…

 

野島

「なぁやってくれるだろうな、彼女持ち・・・!」

 

伊織

「待て待て待て、合コンは前にも組んだだろ!そんなに何度も組めるか!」

 

野島

「一人五千円出す。」

 

伊織

「友の幸せの為に人肌脱がせてくれ!」

 

変わり身早ぇな。

翌日の朝に作戦会議をした結果、王様ゲームをする事になった。(罰ゲームに託ける為)

 

で、今に至る。

 

寿

「じゃあ二回戦行くぞー!」

 

『王様だーれだ!』

 

「ありゃ、また私だ。」

 

伊織

「連続ですか!」

 

時田

「引きが強いな!」

 

「じゃあ命令はね…『一番から十番の人は一枚脱ぐ』で♪」

 

男達(志郎以外)

『ふん!』

 

愛菜

「脱ぐの早すぎるんですけど⁉︎」

 

脱ぐスピードはギネス級だ。

 

「さぁさぁ、奈々華も脱いで脱いで♪」

 

奈々華

「えっと…それじゃあ……///」

 

伊織&耕平

「「おおーーーっ‼︎」」

 

愛菜

「ストーーーップ‼︎」

 

奈々華さんが脱ごうとするが、愛菜に止められる。

 

奈々華

「どうしたの、愛菜ちゃん?」

 

愛菜

「脱ぐにしても靴下で充分ですから‼︎」

 

伊織&耕平

「「チッ!」」

 

千紗

「今回は見逃すけど…」

 

奈々華

「そっかそっか。」

 

愛菜

「今後そういうイヤらしい命令はNGですから!」

 

「え〜」

 

伊織&耕平

「「え〜」」

 

「まっ、仕方ないか♪それに志郎と仁美ちゃんも命令通り一枚脱いでもらうから♪」

 

志郎

「へいへい。」

 

仁美

「はーい。」

 

俺はシャツを脱ぎ、仁美は靴下を脱いだ。

 

『王様だーれた!』

 

愛菜

「私です。」

 

次の王様は愛菜だった。

 

時田

「命令はなんだ?」

 

寿

「一応常識の範疇でな。」

 

愛菜

「分かりました。一番から十番までの全員は…」

 

時田&寿

「「おう!」」

 

愛菜

「次の飲み会で服を脱がない事。」

 

時田

「オウサマノメイレイハ…」

 

寿

「ゼッタイ…」

 

愛菜の命令に先輩達は白目を向いて顔を歪めた。

そこまでの死活問題とは…

 

伊織

「服の着脱に関する命令は常識外れだろ‼︎」

 

耕平

「恥を知れ、恥を‼︎」

 

愛菜

「常識の為に脱ぐなって言ってんの‼︎」

 

そう返してきたか。

想像の斜め上過ぎた。

 

寿

「まぁ仕方ない。」

 

時田

「前向きに善処する方向で検討しよう。」

 

愛菜

「約束ですからね。」

 

「んじゃ次いくよ。」

 

『王様だーれた!』

 

奈々華

「今度は私ね。じゃあね、三番の人が左隣の人に『お姉ちゃん大好き♡』って愛の告白をしてください♪」

 

なるほど…

俺のは五番だから違う…ん?待て、とすると俺の右隣は………

嫌な予感がしつつ右を向くとそこには………

 

 

 

 

 

寿

「ワタシデス・・・」

 

寿先輩だった。

この世の地獄とはこの事か…!

 

志郎

「ちょっと待ってください!絶対トラウマになるヤツです‼︎」

 

奈々華

「えっと…」

 

仁美

「あはは…王様の命令は絶対でしょ。」

 

寿

「お…お…」

 

志郎

「ちょっと待ってください、やるにしてもせめて心の準備を…!」

 

寿

「お姉ちゃん大好き‼︎」

 

志郎

「い”や”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”‼︎」

 

皆(志郎と仁美以外)

『王様だーれた!』

 

仁美

「えっと、大丈夫?」

 

志郎

「心に深刻なダメージを受けました……」

 

耕平

「ふふん、俺ですね。(やったぞ、北原!)」

 

伊織

(でかした耕平!あとは千紗が何番を引いたか当てるだけだ!)

 

そんなん分かるのかと思うが、割り箸に細工がしてある。

一見同じに見えるが…

 

・先端の長さが違うもの=奇数

 

・先端の長さが同一のもの=偶数

 

・先端が丸みを帯びているもの=前半の数字

 

・先端が角張っているもの=後半の数字

 

と、この様になっている。

現に千紗が持っているのは先端の長さが違う上に丸みを帯びている割り箸…

 

伊織

(あの形状なら一、三、五番のどれか…現に俺は五番だから二択だ。任せたぞ、耕平!)

 

耕平

(オッケー)

 

奈々華

「じゃあ耕平君、命令をどうぞ。」

 

耕平

「はい、俺の命令は今度王様に飲み会で友達を紹介するです。」

 

千紗&愛菜

「「えっ?」」

 

「何番の人が?」

 

耕平

「それは無論…」

 

耕平は伊織の方をチラッと見る。

伊織は両手で一番と三番を表現している。

 

耕平

()()です!」

 

どうやら目論見は外れたようだ。

 

伊織

「なんで四番なんだよこのバカ!」

 

耕平

「お前が四本指を立てたんだろ!」

 

伊織

「あれは千紗が一番と三番を引いたって意味だ!」

 

愛菜

「やっぱり何か企んでる…」

 

「はいはい、ケンカはそこまでね。」

 

伊織

「はぁ…はぁ…やれやれ…」

 

耕平

「作戦は失敗か…」

 

愛菜

「ちょっとは悪びれなさいよ!」

 

千紗

「で、何が目的なの?」

 

伊織

「目的っていうと…」

 

耕平

「話せば長くなるんだが…」

 

千紗

「端的に纏めて。」

 

伊織&耕平

「「金と女」」

 

千紗&愛菜

「「最低。」」

 

耕平

「それは誤解だ。俺達は合コンを組んだら金を受け取る約束で…」

 

伊織

「これはいわば合宿費用を稼ぎサークル活動の一端で…」

 

愛菜

「はいはいそうですか。」

 

千紗

「まったく、バイトでもして稼いだら?」

 

弁明をしたがダメだった。

 

伊織

「取り付く島もねぇ…仕方ない、こうなったら……」

 

すると二人は俺の方を向き、

 

伊織&耕平

「「と言う訳だ、志郎(天風)。女友達を紹介してくれ!」」

 

愛菜

「全然反省してないでしょ!」

 

仁美

「それにさっきの命令通り四番の人が実行しないとね。私は十番だから違うよ。」

 

志郎

「俺も違うぞ。」

 

そう言って俺は八番の割り箸を見せる。

 

伊織&耕平

「「えっ?」」

 

となると誰が四番か…

 

 

 

 

 

時田

「ワタシデス・・・」

 

時田先輩だった。

その結果…

 

 

 

 

 

ゴツい先輩その1

「おう、お前らが時田が言ってた後輩か‼︎」

 

ゴツい先輩その2

「よっぽど激しい飲み会がしたいんだな?」

 

ゴツい先輩その3

「ついでにウチの部員になるか?」

 

時田先輩のツテだからラグビー部やら空手部やらゴツい先輩達に囲まれてしまった。

これじゃあ合コンどころかヒドイ飲み会になってしまう。

当然の事ながら野島達は俺達に抗議する。

 

野島

「どうなってんだ、コレは⁉︎」

 

山本

「こんなんで金貰えると思うなよ‼︎」

 

御手洗

「むしろお前らが払え、バカ‼︎」

 

伊織

「うるせぇ!こっちもやるだけやったんだ‼︎」

 

耕平

「努力を労って金を寄越せ‼︎」

 

野島&山本&御手洗&藤原

「「「「知るかーーーーーーッ‼︎」」」」

 

その後どうなったかは、ご想像にお任せします。




次回、遂に沖縄到着。

乞うご期待ください。
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