ぐらんぶる〜とあるカップルとPaBの物語〜   作:あーくこさいん

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※この話には卑猥な単語・表現が有ります。ご了承の程よろしくお願いします。


5.新世界と×××、そして酔い潰し作戦

志郎

「あれ、寒くないな…」

 

時田

「ドライスーツは中に温かい空気が入っているからな。」

 

寿

「手と足と頭以外は濡れないし、寒くない。」

 

伊織

「なるほど…」

 

初めてのダイビングで、俺と耕平は時田先輩と、伊織は寿先輩、そして仁美は千紗と一緒に潜る事になった。

 

時田

「まずはレギュレーターを咥えて息を吸ってみろ。」

 

先輩に言われて吸ってみる。

 

志郎

「…なんか普通に息するのとはだいぶ感覚が違いますね。」

 

時田

「だな。吸うと一気に空気が流れ込んでくる感じだ。」

 

耕平

「あと息を吸う時に若干力がいると言うか…」

 

時田

「慣れないうちは意識しないと呼吸に詰まるぞ。」

 

志郎

「そうですね。」

 

時田

「それじゃあ実際に潜ってみろ。」

 

志郎&耕平

「「分かりました。」」

 

俺と耕平はレギュレーターを咥えて、呼吸を整えた後目を閉じて潜った。

 

志郎

(…やっぱり普通の呼吸とは感覚が違うな。)

 

そう思いながらもパニックにならずに、呼吸を整える。

 

志郎

(よし、呼吸は整った。さて…)

 

呼吸を整えた俺は目を開ける。

どんな景色がーーー

 

志郎

「っっ⁉︎ ⁉︎」

 

目を開けるとゴーグルに海水が入っていた。

俺は慌てて浮上する。

 

時田

「大丈夫か?」

 

志郎

「ゴーグルの中に海水が入ってしまって…ちょっと待ってください。」

 

俺はゴーグルの中の海水を流すと、きつく付け直した。

 

志郎

「よし、では…」

 

そう言うと俺は再び潜った。

呼吸を整えて恐る恐る目を開く。

 

志郎

(うん、ゴーグルの中に海水は入ってない……っ!)

 

ゴーグルの中に海水が入っていない事を確認すると、目の前の光景に絶句した。

 

そこには幻想的な光景が広がっていた。

辺り一面を水が覆っている世界はなんとも神秘的で、その上から差し込む日の光がより一層神秘さを増していた。

 

俺はこの光景に感動した。

耕平も俺と同じ感想だろう。

 

志郎

(すげぇ…こんな世界初めてだ。)

 

感激したのち俺達2人は浮上した。

 

時田

「どうだった?」

 

耕平

「すごいです、先輩‼︎」

 

志郎

「こんな光景初めてです‼︎」

 

時田

「それは良かった。それじゃあ、少し潜るぞ。先導するから付いてこい。」

 

俺達2人は先輩の跡を追うように潜る。

海の中は透き通るように綺麗だったが、魚とかあまり居なかった。

しばらく潜った後、浮上し店に戻る。

 

店に戻ると仁美が嬉しそうな表情で駆け寄って来た。

俺も駆け寄りーーー

 

志郎

「仁美、どうだった⁉︎」

 

仁美

「海の中すっごく綺麗だった‼︎泳いでいる時に目の前にイカが通り過ぎてとってもびっくりしちゃった‼︎」

 

志郎

「そうなのか!やってみて良かったな、ダイビング‼︎」

 

仁美

「うん‼︎」

 

俺達はダイビングの喜びを分かち合った。

着替え終わった後、乾杯した。

 

伊織

「くはぁーっ!」

 

志郎

「う、うめぇ…!」

 

寿

「染みるだろ。」

 

時田

「塩水で口の中が塩辛くなっていたから特にクるよな。」

 

確かにダイビングした後のビールは美味かった。

 

登志夫

「ほれ、ツマミだ。」

 

そう言うと刺身が出される。

 

志郎&仁美&伊織&耕平

「「「「おおーーーっ‼︎」」」」

 

時田

「これどうしたんですか?」

 

登志夫

「近所の人にもらってな。」

 

寿

「ありがとうございます。」

 

志郎

「それにしても良かったな、伊織。苦手を克服出来て。」

 

伊織

「克服出来たってほどじゃないけどな。」

 

寿

「だが新しい世界に踏み込む楽しさ知る事は出来ただろう?」

 

伊織

「はい……ありがとうございました。」

 

そう言って伊織は先輩達に礼を言う。

 

時田

「随分と素直だな。」

 

伊織

「今回ばかりは本当に感謝してますから。」

 

寿

「いやいや、礼には及ばんさ。」

 

時田

「そうだとも、これでーーー」

 

そう言うと先輩達は………女物の制服を取り出した。

 

時田

()()()の新世界を断る理由も無くなったわけだしな。」

 

志郎

「草。」

 

伊織

「嫌ですよ!そんなもの着ませんし、男コンにも出ませんからね‼︎」

 

時田

「ええい、我儘を言うな‼︎」

 

寿

「出ると言うまで飲ませてくれる‼︎」

 

伊織

「嫌じゃああああーーー‼︎」

 

こうして今回も一段とカオスな飲み会になった。

俺は酒に強い為、酔い潰れる事なく自分の部屋へと戻った。

先輩達と伊織、耕平は伊織の部屋(離れ)で飲み会している。

寝ようとしたが、仁美が部屋の中へ入って行く。

 

仁美

「志郎君。」

 

志郎

「ん、どうした?」

 

彼女は間を置いてーーー

 

仁美

「…エッチしよっ。」

 

志郎

「……へ?」

 

聞き間違いでは無く、彼女は確かに“エッチ”と言った。

 

志郎

「えっと…マジ?」

 

仁美

「もう、本気よ。」

 

そう言うと彼女は服を脱ぎ捨てる。

そして生まれたままの姿で俺に抱きつく。

 

志郎

「ちょ、ちょっと待て、仁美。下には奈々華さんや千紗達が居るんだぞ。」

 

仁美

「もう、じれったいな〜」

 

すると仁美はディープキスをぶちかます。

突然の事にびっくりするが、しばらくディープキスしていたら理性の箍が外れ仁美をベッドに押し倒す。

 

志郎

「仁美、もうスイッチ入ったからもう止まらないぞ…」

 

仁美

「分かってるわ。だから…志郎君のチ○ポで私を満足させて。」

 

この夜、俺は狼になり交わり続けた。

 

〜翌朝〜

 

志郎

「う〜ん…」

 

俺は目を覚ます。

俺と仁美は生まれたままの姿でベッドにいた。

 

志郎

「今何時だ…?」

 

俺は時刻を確認する為スマホを見ると“07:35”と表示されている。

俺は仁美を起こす為、彼女の身体を揺さぶる。

 

志郎

「仁美〜起きろ〜」

 

仁美

「ん…おはよ、志郎君。」

 

仁美は目を擦りながら起き上がる。

2人は服を着て、下の階に降りる。

 

仁美

「おはようございまーす。」

 

奈々華

「おはよう仁美ちゃん、志郎君。」

 

すると千紗が大きな欠伸をした。

 

奈々華

「あら、千紗ちゃん寝不足?」

 

千紗

「うん…なんか上の階からやけにギシギシという音が響いて五月蝿くて……」

 

奈々華

「あら、それは不思議ね。仁美ちゃん達は大丈夫だった?」

 

仁美

「だ、大丈夫でしたよ。」

 

志郎

「な、何の音だろうか…?」

 

何とか誤魔化したが、俺達は内心焦っていた。

 

そして朝飯を食べ終わった俺達は伊豆春際の屋台でお好み焼きを出す事となり、“Grand Blue”所属の青海女子大3年浜岡梓(はまおかあずさ)先輩がお好み焼きを焼いていた。

 

「ほい、完成。」

 

志郎&仁美&伊織&耕平

「「「「おおーーーっ‼︎」」」」

 

千紗

「相変わらず上手ですね。」

 

「それほどでも♪」

 

完成したお好み焼きはとても美味しそうだった。

その証拠に実際食べてみて美味かった。

 

志郎

「美味いな…」

 

伊織

「春祭でお好み焼きを売るんですか?」

 

時田

「上手くなきゃ困る。」

 

寿

「売り上げをサークル予算の足しにするんだからな。」

 

耕平

「なるほど…」

 

時田

「というわけで今日は一年生にこれ(お好み焼き)を作れるようになってもらう。」

 

寿

「しっかり梓にコツを教わってくれ。」

 

志郎&伊織&耕平

「「「うーす。」」」

 

仁美&千紗

「「分かりました。」」

 

「トッキーとブッキーは一緒に教えないの?」

 

時田

「ああ、俺達は…」

 

登志夫

「時田ー、寿ー、行くぞー。」

 

時田

「器材の準備に行ってくる。」

 

寿

「終わったら皆で食いに来るから沢山焼いといてくれ。」

 

「いってらっしゃい。」

 

時田&寿

「「おう。」」

 

先輩達は車に乗る。

 

「じゃー始めよっか。」

 

志郎&仁美&千紗

「「「はい。」」」

 

俺達はお好み焼き作りに取り掛かる中、伊織と耕平は…

 

伊織

(やるぞ、耕平‼︎)

 

耕平

(任せろ、北原‼︎)

 

伊織と耕平は先輩から千紗がミスコンに出てもらうよう説得を頼まれた。

もし千紗が出て優勝したら伊織達が出る必要が無くなる為、伊織達は男コン免除をかけて説得…いや、説得しても応じない可能性があるのでーーー

 

伊織

(千紗を酔わせて判断力を奪い…)

 

耕平

(ミスコン参加の言質を取る‼︎)

 

ゲスい発想である。

さっそく伊織達は行動を起こす。

 

伊織

「いやあ、流石に暑いな耕平!」

 

耕平

「そうだな北原!こう暑いと熱中症が怖いな!」

 

志郎

(なんか白々しいな…)

 

志郎が怪しむ中、耕平は飲み物を用意する。

普通のウーロン茶と特製⭐︎ウーロン茶(ウィスキー+ウォッカ)を用意し、千紗に特製⭐︎ウーロン茶を飲ませようとする。

 

耕平

(北原、分かってるな右手が酒だ。)

 

伊織

(右手が千紗、左手が俺だな。)

 

確認した後、伊織は千紗に特製⭐︎ウーロン茶を渡そうとするが…

 

伊織

「ほら千紗、飲み物だ。」

 

千紗

「ごめん今手が離せないから後で。」

 

「じゃあ、私が貰っちゃうね♪」

 

伊織&耕平

「「えっ」」

 

千紗はお好み焼きを作っていて手が離せない上に普通のウーロン茶を梓に取られた。

 

「飲まないの?熱中症になっちゃうよ?」

 

志郎

「まさか変なものでも入っているのか?」

 

耕平

「は、ははは、まさかそんな!ほら、飲めよ北原‼︎」

 

伊織

「お、おうそうだな!ありがたく貰うよ‼︎」

 

そう言って飲むが、案の定口元を押さえて悶絶した。

 

伊織

(テメェ!なんて事してくれやがる!)

 

耕平

(今のは不可抗力だろ!)

 

揉めた後、次は伊織が仕掛ける。

耕平が鉄板の練習をしている間、伊織は特製⭐︎ウーロン茶を作っていた。

 

伊織

「よし、あとはコイツ(ウィスキー)を混ぜて…」

 

仁美

「何してるの〜?」

 

タイミング悪く仁美に見られてしまった。

 

伊織

「ひひひ仁美⁉︎別にこれは…」

 

仁美

「ふ〜ん…それ、耕平君の仕返し目的で作っているでしょ?」

 

どうやら仁美は誰に飲ませるか分からなかった為、さっき特製⭐︎ウーロン茶を飲まされた耕平に飲ませる物かと思っていた。

 

伊織

「耕平、お茶だ。」

 

耕平

「おう、悪いな…ブゥーーーーーー‼︎

 

耕平は特製⭐︎ウーロン茶を飲み、思いっきり吹いた。

 

伊織

「すまない、不可抗力だったんだ…」

 

耕平

何がどうやったらこれが不可抗力になるんだ!?

 

志郎

「というか匂いや味でお酒だと分からんのか?」

 

伊織

「いや、全然。」

 

耕平

「むしろ最近は何を飲んでも酒の味と匂いがするくらいだ。」

 

仁美&千紗

「「………」」

 

「ちょっとー、練習続けるよー。」

 

思わぬ返答に仁美と千紗が呆れる中、俺達五人はお好み焼きを作った。

 

「ん〜〜上出来上出来。五人とも器用だね。」

 

志郎

「梓さんほどじゃありませんが…」

 

「いーのいーの、大学祭の出店なんだからある程度出来てりゃ。それより冷める前に皆も食べよ。」

 

俺達は完成したお好み焼きを食べた。

すると伊織がこう切り出す。

 

伊織

「いや〜こういうロケーションだとアレだな千紗。」

 

千紗

「何?」

 

伊織

「ビールが欲しくなるだろ?」

 

耕平

「そう来ると思って用意しておいたぜ⭐︎」

 

千紗

「私はいらないけど。」

 

「あっ、私もらっていいかな?」

 

2人の目論みは外れ、ビールは梓さんが貰った。

 

「ぷはーっ!ウマいっ!君達2人気が利くね♪」

 

耕平

「それはそれは…」

 

伊織

「お褒めに預かり恐悦至極…」

 

落ち込んでいる伊織達を他所にビールを飲んでいる梓さんは伊織達をじっと見て、

 

「うんうん、奈々華から聞いた通り可愛い後輩達じゃない♪」

 

志郎

「奈々華さんから?」

 

仁美

「仲良いんですか?」

 

「ちょくちょく電話する程度にはね。」

 

耕平

「ふーん、電話を…」

 

「だから君の事、よく知ってるよ伊織クン。」

 

伊織

「?はあ…」

 

「電話で聞かせてもらったからね、()()()()♪」

 

伊織

「奈々華さんから電話…」

 

この時、伊織は思い出した。

この前の部屋作りで志郎と耕平のお陰で奈々華さんに誤解を与えてしまった事に。(※『3.マイルーム』参照)

 

伊織はマーライオンの如く口からビールが流れ出た。

 

耕平

「うおあっ⁉︎」

 

千紗

「…伊織汚い。」

 

志郎

「汚ねぇマーライオンだな。」

 

「あーもう何してるのさ。」

 

伊織

「すみません…あの部屋(エロ関連とBL)の事は誤解で!」

 

伊織は弁明しようとするが、

 

「あはは、大丈夫大丈夫。」

 

伊織

「いや全然大丈夫じゃ…」

 

梓さんは小声で、

 

「実は私も両刀(バイ)なんだ♪」

 

とんでもない事を暴露(カミングアウト)した。

 

伊織

○×△ー+☆※♂♀!?

 

「いやー同じ趣味の子がいるってのはイイよね!今度イロイロ語り明かそう!」

 

耕平

「同じ趣味?」

 

千紗

「ダイビングの事でしょ。」

 

「うんうん、キミは分かってる!人を惹きつける魅力さえあれば小さな事なんてどうでもいいよね!」

 

志郎

「本当にダイビングの話っぽいな。」

 

千紗

「私も潜ると小さな事なんて気にならなくなるかな。」

 

仁美

「確かに。」

 

耕平

(おい北原、どうでもいい話をしている場合じゃないだろ。)

 

伊織

(いや結構な大事なんだが…)

 

伊織と耕平は寄り添って何か話している。

 

志郎

「お前らどうした?」

 

耕平

「いやいや別に!」

 

伊織

「ちょっと飲み物取ってくる!」

 

そう言うと2人は六つの紙コップを用意して、

 

伊織

「この手だけは使いたく無かったが…」

 

耕平

「全員の飲み物をこれにするしかないか…」

 

2人は六つの紙コップに特製⭐︎ウーロン茶を入れる。

 

伊織

「はい、ウーロン茶。」

 

耕平

「どうぞ…」

 

と出そうとした瞬間、志郎はチャッカマンを出して火をつける。

するとウーロン茶は紙コップと共に燃え上がった。

 

伊織&耕平

「「熱ぅぅぅーーー‼︎」」

 

志郎

「お前らさぁ…千紗酔わせて何するつもりだ?」

 

千紗

「えっ⁉︎」

 

伊織

「ななな、何のコトだがさっぱり‼︎」

 

耕平

「言いがかりも甚だしいよなぁ‼︎」

 

志郎

「嘘つくの下手過ぎか。」

 

「潰して何かしようとって言うなら私にも考えがあるけど?」

 

伊織

「いえ、そういうんじゃ無くて…ええい、小細工は辞めだ、耕平‼︎」

 

耕平

「乗った‼︎」

 

そう言うと2人は千紗に向かって頭を下げる。

 

伊織

「千紗、ミスコンに出てくれ‼︎」

 

耕平

「この通りだ‼︎」

 

千紗

「嫌。」

 

あっさり断られた。

 

耕平

伊織(コイツ)が全裸で土下座するから頼む‼︎」

 

志郎

「友達売るんかい。」

 

千紗

「上から踏めばいいの?」

 

伊織

「せめて“出る”“出ない”で返事を‼︎とにかく頼む‼︎」

 

耕平

「この通りだ‼︎」

 

千紗

「嫌ったら嫌。」

 

仁美

「ちょっと伊織君、耕平君。ちゃんと出てほしい理由も言わないと。」

 

すると2人は固まった。

 

仁美

「えっ…理由無いの?」

 

伊織

「いやまあ…千紗が出たら優勝賞金ゲット出来るじゃ無いですか…」

 

耕平

「そうすると俺らは男コンに出ないで済むんですよ…」

 

志郎

「…なるほどな。」

 

「どう、ちーちゃん?」

 

千紗

「絶対に嫌です!」

 

耕平

「うぬぅ…」

 

伊織

「予想してはいたが…」

 

すると仁美が手を差し伸べる。

 

仁美

「千紗、それなら私と一緒に出よっか?」

 

伊織

「マジか!」

 

耕平

「ありがとうございます、仁美様‼︎」

 

こうして伊織と耕平は男コン出場を免除され……

 

千紗

「ごめん私は出たくない。」

 

無かった。

こうして伊織達の男コン出場が決定した。

 

先輩達と合流した俺達は、出来たお好み焼きを食べていた。

 

志郎

「そういえば先輩達の時は誰が出てたんですか?」

 

時田

「ミスコンなら梓が出たな。」

 

伊織

「ふーん、確かに美人ですもんね。」

 

時田

「予選落ちだったけどな。」

 

耕平

「へ?なんで?」

 

時田

「水着を忘れて下着で出て失格になったんだ。」

 

ぶっ飛んだ解答に俺達は吹いた。

 

伊織

「色々と凄いですね、それ…」

 

耕平

「羞恥心が無いのか…」

 

寿

「アイツはそういう女だ。」

 

志郎

「いやいや羞恥心が無いなんてそんな…」

 

寿

「まぁいつも通りにしてりゃ分かるさ。」

 

〜数分後〜

 

先輩達(伊織と耕平を含む)はハイテンションで野球拳を行っていた。

俺は女性陣の所に退避した。

野球拳している先輩達を梓さんはじっと見ている。

すると……

 

「混ーぜーて♪」

 

梓さんが野球拳に飛び入り参加した。

これには伊織達も驚く。

 

耕平

「本当ですか⁉︎」

 

「うん。」

 

耕平

「野球拳ですよ⁉︎脱ぐんですよ⁉︎」

 

伊織

「いいんですか⁉︎」

 

「そりゃ負ければ脱ぐよ。野球拳だもん。」

 

伊織

「いやいや、そうは言っても!」

 

耕平

「梓さんは女なわけで!」

 

「あはは、そりゃ流石に全裸にはならないよ。私だって乙女なんだから。」

 

この事を聞いて伊織と耕平はホッとしたが、内心ちょっとガッカリしていた。

 

「だからちゃんと…絆創膏を貼ってるよ♪」

 

伊織達は臨戦態勢を整えた。

欲望に忠実である。

 

伊織

「まずは俺から行く。野球拳の真髄ってやつを見せてやる。」

 

耕平

「だが北原…もう脱ぐ物ないだろ。」

 

志郎

「草。」

 

「ぶっ、あはっはっは‼︎」

 

伊織が挑もうとするが、既に全裸である。

 

伊織

「心配ない耕平…一回だ。一回だけのチャンスに俺は全てを賭ける。」

 

志郎

「全裸じゃチャンスもクソも無いだろ。」

 

耕平

「いや、よく見ろ志郎!北原の奴、ヘアピンで勝負に出るつもりだぞ‼︎」

 

「トッキー、ブッキー、この子もう最高‼︎」

 

時田

「気に入って何よりだ。」

 

寿

「すげー逸材だろ。」

 

「それじゃあ早飲みで勝負!負けた方が脱ぐルールで!」

 

伊織

「受けて立ちましょう、下がっていろ耕平!」

 

耕平

「いや、むしろお前が下がっていろよ!」

 

〜数分後〜

 

「あー面白かった♪」

 

勝負の結果、梓さんの圧勝だった。

 

奈々華

「良い子達でしょ?」

 

「うん。」

 

千紗

「あれのどこか良い子なんだか…」

 

「私は気に入ったけどね。」

 

梓さんがビールをグビグビ飲むとこう切り出す。

 

「ねぇちーちゃん、ミスコンぐらい出てあげれば?」

 

千紗

「嫌です。」

 

千紗は頑なに拒否する。

 

仁美

「恥ずかしいなら私も一緒に出てあげるよ。」

 

千紗

「う〜ん…」

 

仁美

「ほら、志郎君も何か言ってあげて!」

 

仁美は俺に振る。

 

志郎

「う〜ん、アイツらの言い訳聞いてたら、千紗が優勝するのを信じて疑わなかったから説得を引き受けた。それって千紗が一番可愛いと思っているって事だと思う。」

 

千紗

「……」

 

千紗は伊織の言葉を思い出し、照れた。

 

「それにインストラクターを目指すなら人前に出るのは日常茶飯事だよ。」

 

奈々華

「それはそうねぇ。」

 

千紗

「別に何が何でも絶対に嫌ってわけじゃないですけど…」

 

仁美

「?」

 

千紗はビールを一気に飲んでこう主張する。

 

千紗

「ただ、私や仁美にだけ恥ずかしい思いをさせようっていう考え方が気に入らないんです‼︎」

 

しばらく間が空いて…

 

梓&仁美

「「ぷっ、あははは‼︎」」

 

千紗

「なっ、なんですか!」

 

志郎

「まぁ一理あるな。それならいい案がある。」

 

千紗

「?」

 

〜次の日のミーティングにて〜

 

時田

「伊織と耕平のお陰で無事千紗ちゃんがミスコンに出る事になった。」

 

先輩達

「おおーーーっ!」

 

伊織と耕平

「「えっ⁉︎」」

 

突然の事に2人は驚愕する。

 

伊織

「マジですか⁉︎」

 

耕平

「一晩で心変わり⁉︎」

 

寿

「ひいては2人に俺達から渡す物がある…さあ、受け取ってくれ。」

 

寿先輩から袋を渡される。

 

伊織

「説得のご褒美かな?」

 

耕平

「何かのダイビング用品だったり……」

 

そう言って2人が袋から出すとーーー

 

男物と女物の制服だった。

 

伊織&耕平

「「なんでだっ⁉︎」」

 

時田

「千紗ちゃんからミスコン参加にあたって条件を出されてな。」

 

寿

「それが新入生全員で男コンとミスコンに参加する事だ。」

 

伊織

「それじゃあ俺達は何の為にアイツを⁉︎」

 

耕平

「無駄な行動じゃねえか‼︎」

 

そう言って2人は揉める。

 

志郎

「どうだ千紗、これで良かっただろ?」

 

千紗

「うん、ちょっとスッとした。」

 

伊織

せめてお前が女子のを!!

 

耕平

ネタ枠はお前だろうが!!

 

時田

「楽しそうだな。」

 

寿

「仲が良くて何よりだ。」

 

まあ、“喧嘩するほど仲がいい”…って事かなぁ………




次回、伊豆春祭のミスコン回

乞うご期待ください。
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