D×Dも少し怪しいかも
事件の発端というのは突然に
学園都市――科学が発達した都市である。
この都市では超能力を人工的に生み出し、その超能力者にはレベル0〜5までの括りに分けられている。
レベル5にまでなると1人で軍隊を相手に出来る者までおり、学園都市内に7人しかいない。
そんな学園都市に住まうレベル0のツンツン頭が特徴的な中肉中背の少年――
道を歩けば偶然に開いていたマンホールに落ちる事もあるし、不良に絡まれる事だって素晴らしい頻度で起こる。
もはやギャグ漫画の領域で、彼を知らない人がその光景を見れば苦笑いを漏らすだろう。
本日も彼の不幸は留まる所を知らない。
歩いていたら躓いて不良にぶつかり、追い掛けられていた。
そこを偶然に通り掛かった白い短髪に赤い瞳が特徴的な美少年――学園都市第一位の
ちょっとした事情から上条と殴り合った事が過去に2回程にある。
その後に色々とあって面識を持ち、メアド交換までする仲にはなれた(と思う)。まあ、その後にデンマークで壮絶なボスラッシュの第一陣で出現して殴り合いになっていたりもする。
そんな彼も上条の不幸属性は散々に目の当たりにしてきた。
不憫に思った一方通行は上条を喫茶店に誘った次第である。
「っで? なんでテメェまでいんだよォ?」
「まあまあ、細かい事は抜きにしようや」
ボサボサの茶髪にジャージとジーパンというラフな格好をした少年――
「それにしても、あんたも色々と大変だな」
浜面はテーブルでグッタリしている上条に声を掛ける。
「上条さんのHPはもうゼロなのでございます〜」
口から魂が抜けているように見える上条の姿に浜面はおろか、あの学園都市最強の一方通行さえも同様を禁じ得ない。
「あー、これで帰ったらまた暴食シスターさんに噛み付かれるんだろうな。それに新しい居候さんには口の中に入られて内部から攻撃されるんだろうな~」
上条は涙目になりながら自宅のマンションにいる暴食銀髪シスターと手乗り金髪の魔神様の暴挙をその身に受ける未来を予想した。
頭を抱える上条に掛ける言葉が見付からない。
「とりあえずこれを飲め。俺の奢りだ」
浜面がオレンジジュース(税込138円)を気を利かせて奢ってくれる。
「すまん。すまんでせう」
上条が独特な口調と共にオレンジジュースを受け取ろうとした時だった。
「あ、あれ?」
上条は困惑した。
オレンジジュースを入れたコップがテーブルに貼り付いたように動かない。
いや、周囲を見渡してみた。
上条当麻以外のもの全てが動きを止めていた。
「こ、これは!?」
上条の身体が強張る。
立ち上がり、何者かの仕業かと敵を探した。
「すまない。怖がらせてしまったか」
上条の眼前にスーツを着て、無精髭を生やした30代の男が佇んでいた。
「誰だお前は!!」
上条は身構える。
レベル0の無能力者である上条当麻の右手には『
この状況は上条1人を狙ったものか、はたまた偶然によるものか。
「上条当麻だな? 君に頼みがある」
どうやら前者らしい。
だけども、様子は少しおかしい。
「俺に何の用だよ?」
「君に行って欲しい世界がある」
上条は頭を抱える。
頼みがあるのは分かるが、まさかそんな提案をされるとは思わなかった。
「時間がない。あとは向こうで“会えたら説明する”」
直後、世界が歪んだ。
立っているのかどうかすらも覚束無い。
彼の右手が機能していない。世界そのものに働きかけているのだと察した。
それに気づいた頃には、上条の意識は途切れた――
はてさて、如何でしたでしょうか?
では、この辺りで。