新約? ハイスクールD×D   作:ゼガちゃん

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本当に遅くなって申し訳ないです。

短くなってしまったな~と思いながら、続きです。


突然の遭遇なんて最早日常茶飯事

上条とアーシアが男性を担ぎながら病院へ駆ける。

不安はどのようにして説明をするかどうかだったが……向かう途中で偶然にも男性の家族とすれ違った。

赤の他人よりは家族の人に任せた方が良いと判断し、気絶した旨を伝えて病院まで連れていった。

 

上条にはまだやらねばならない事があった。心苦しいが、あとの事を任せて被害者の家へと戻る。

あれだけの惨状を起こし、フリードまで放置していたのだ。帰宅時に狙われてはたまったものではない。

 

「でもアーシアまで来なくても大丈夫だったのに……」

 

「上条さんの手助けが出来るなら、私は何処にでも付いていきます!!」

 

なんと健気な子なのだろうか。

だが、この後に控えてるかもしれない危険に連れ込むというのは些か不安ではある。

しかし、彼女のよく知る“少女達と被った。”

きっと、梃子でも動きはしまい。

 

「分かった……でも、絶対に無茶だけはしないでくれよ」

 

無茶な要求だとは思うが、上条はどうしてもアーシアに無茶をさせたくない。

彼女も「はい!!」と力強く頷いた。

 

 

 

 

 

「でもね、アーシアは私と一緒に来てもらうわよ」

 

 

 

 

 

ここは住宅街だ。だというのに、彼女は堂々と立っていた。

背中に漆黒の翼を広げた少女・天野夕麻――本当の名をレイナーレ。

 

「お前、どうして……」

 

上条は一歩前に出て、アーシアを守るように立った。

 

「上条当麻じゃない。お久し振り。今日はあなたじゃなくてアーシアに用があるの」

 

「アーシアに?」

 

警戒心を一層に強め、上条はレイナーレの様子を窺う。彼女の狙いこそ不明だが、アーシアを一方的に奪わせる気なんて更々ない。

 

「アーシアを大人しく渡してくれるなら、引き下がるわよ」

 

「そうはさせるかよ。何をしようとしてるかも分からない奴にアーシアは渡さねえ」

 

左腕に『神器(セイクリッド・ギア)』を展開させる。

つい昨日、上条は存在すら知らなかったのにこの短い期間に表に出せるようになっている。

つまり、能力を引き出せる事と同義だ。

 

(あれ自体は大した事のない肉体を強化させる『神器』なはず)

 

レイナーレの評価は正解だ。

しかしながら彼女の警戒するのは“そこ”ではない。

上条当麻が初戦で見せた“こちらの攻撃を打ち消した力だ。”

 

下手な攻撃は無意味。体力を消耗するだけで終わる。

 

「まあ、だからこその助っ人だものね」

 

レイナーレが呟いた直後、上条は背後から嫌な気配を感じた。

そちらに立っているのは大男。

 

「遅かったわねドーナシーク」

 

「悪いな」

 

ドーナシークと呼ばれた男が悠然と歩み寄ってくる。

前門の虎、後門の狼とは言ったものだ。

 

(ヤバい……)

 

上条当麻は1対1を前提とした戦法しか取れない。

2人以上には逃げるのが上条当麻の戦い方だ。

 

「お前に恨みはないが……ここで消えてもらおうか!!」

 

ドーナシークが放ってくる光の矢。

上条は咄嗟にアーシアを背中に回すと条件反射に右手を突き出した。

 

光の矢は『幻想殺し(イマジンブレイカー)』の効力を受けて霧散していく。

 

「話には聞いていたが……いとも容易く掻き消すか」

 

「気を付けなさい」

 

レイナーレも気にしていなくてはいけないのに、目の前のドーナシークから目を離せずにもいられない。

どう離脱をするのか……上条の頭の中はそれで一杯だ。

 

そうこうしてる間にドーナシークが上条に接近を試みていた。

 

『Boost!!』

 

籠手から流れる音声で上条の身体能力が飛躍的に上がったのが分かる。

自らもドーナシークに突進していく。

 

「ふんっ!!」

 

丸太みたいな腕が上条に襲い掛かる。

紙一重、身体を強化した上条は腰を落とす。頭上をドーナシークの腕が通過していく。

 

「らっ、あっ!!」

 

渾身のタックルをドーナシークの腹筋めがけてかます。

ドンッ!! という衝撃と共に身体が後ろに倒れそうになるドーナシーク。

 

「アーシア!!」

 

アーシアから離れていてはレイナーレに隙を突かれて連れていかれてもおかしくはない。

現にレイナーレは上条が離れたのを見計らって近付いていた。

 

「させるか!!」

 

「それはこちらもだ」

 

倒れるドーナシークが上条の右足首を掴んでいた。

 

「このっ!!」

 

無理矢理に足を引っ張って拘束を解くものの、時既に遅かった――。アーシアの腰に腕を回し、空を飛び始めるレイナーレ。

 

上条はまだ空を飛ぶ術を持たないでいるし、アーシアも人の力で堕天使の拘束は解けない。

 

「アーシア!!」

 

力の限り叫ぶ上条。

だが、なんと無力な事か――上条の届かぬ場所へアーシアは連れていかれている。

 

「上条さん」

 

救いを求め、伸ばされる手だが無情にも届かない、掴めない――。

 

「こちらの役目も終わりだな」

 

ドーナシークもまた役目を終え、これ以上の抗争は望まないとばかりに天高く飛び上がる。

 

「アーシアを返せ!!」

 

「悪いけれど、そうはいかないわ。私にはやらなければならない事がある。その為に……アーシアは必要なのよ」

 

上条の制止など、当たり前だがレイナーレは気にも留めない。

 

「じゃあね、上条当麻君。これ以上は関わらない事をおすすめするわ」

 

そう言い残し、レイナーレとドーナシークはアーシアを連れて飛び去っていく。

 

残されたのは、力及ばずに守るべき者を連れ去られた少年だけ――。




如何でしたでしょうか?

実は前回の続きのパターンをいくつか考えていて遅くなってしまいました。

原作通りにするかペースを上げるのかのどちらかを選ぼうとして、後者を選択しました。

ドーナシークの出番も完全にすっ飛んでましたし、良い機会かなと。

ただ、前述のとおりにペース的にはかなり早いのですが

こんなのでも満足をしていただければ幸いです。

さて、次回は再来週の金曜日の予定です。
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