FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜 作:紅蓮大地
今回はいつもより短めです
「違う!!!」
「・・・・声、デケェよ」
今現在、グランはガジルと一緒に・・・・というよりずぅーとネコ探しをしているガジルに付き合わされてた。
本当、いきなりだった。だっていつものようにギルドに来た瞬間、
「お前も来い!!」
「・・・・え、どこに?」
といった感じで連れ去られたのだ。まぁあの時は特に考えなかったが、今になってそれを後悔した。
「お前も探せぇ!!!」
「どこをだよ!!!!」
あっちの路地裏、こっちの路地裏・・・・もはやマグノリア中の路地裏を探し尽くしたガジル。というか多分、グランを攫う前から探してるっぽい。だってなんかボロボロだし。
「ぐほっ」
「あ、倒れた」
そして瓶に足を滑らせ盛大にこけるガジル。だが、それでも諦めず探そうとしていた。
「く・・・・クソッ・・・・」
「・・・・なーんでそんな必死に探すんだよ」
とうとう・・・・というかすごい今更だが、グランはガジルに聞いてみる。流石にここまで執着しているのは、気になったのだ。
「サラマンダーや新入りのガキにはネコがいる・・・・だが、同じ滅竜魔導士の俺にはネコがいねぇ・・・・」
「・・・・俺もいねぇぞ」
「それとコレは別だ!!」
「・・・・あー、うんまぁ・・・・・・・・うん」
よく分からなかったが、恐らく自分にだけネコがいないのが不服なのだろう・・・・だからあの時、ネコがいるかどうか聞いてきたのか
「・・・・まぁ頑張っても、いないと思うぞ。シャルルみたいなネコ」
「いや!!絶対に見つけ出す!!!」
「・・・・もう勝手にしてくれ・・・・ってもういねぇし」
勝手に連れてこられ、今まで散々付き合わされたのにいつのまにかいなくなってる。・・・・なんて勝手な野郎だろうか。
「・・・・まぁいいや。帰ろ」
そう言って路地裏を去っていたグラン。そんな時、ふと考えた。シャルルはどこから来たのだろうか、と。
約6年ほど前、ウェンディが見つけてきた卵から生まれてきた。もうその時点でツッコミどころ満載だが、もうめちゃくちゃめんどくさそうだからスルーした。一応あの後、色々調べてみたが、ネコが卵から生まれる・・・・というかしゃべるネコの情報は特になかった。まぁまさか妖精の尻尾に同じようなネコがいたことには驚かされたが。
一体、どこから来たんだろうか・・・・そんな事を考えながら、グランは妖精の尻尾へ向かっていった。
「・・・・傘持ってくりゃよかった・・・・というかガジルについていかなきゃ・・・・って無理やり連れられたんだったわ」
あの後すぐに帰れると思っていたが、思ったより入り組んだ路地裏だったためか表に出るのに苦戦して、やっと出たと思ったらいきなりの豪雨に襲われた。
その時点で走ればよかったが、ぶっちゃけ疲れてたから走りたくなかったので普通に歩いて戻っていった。
そしてガジルに連れられた事を後悔していた
「・・・・あ?シャルル?」
「・・・・アンタ、こんなとこで何してんの?」
「割とこっちのセリフなんだが?」
帰る途中に、傘もささずに一人で歩いているシャルルを見つけた。いつもならウェンディが一緒にいるため、少し不思議に思った。
「シャルルー、やっと見つけたっ!!ってグラン!!こんなとこでどうしたの?」
「ウェンディ?ダメじゃないか、ちゃんと傘ささなきゃ」
「アンタが言うな」
そのすぐ後にウェンディが走ってきた。どうやらシャルルを探していたらしい。なんでも、ギルドでハッピーに冷たい態度をとって出てきたのを心配して探しにきていたらしい。
「おいおい、ダメじゃないかシャルル。もうちょい優しくしてやらなきゃ」
「そうだよ、シャルル。もっとみんなと仲良くしなきゃダメだと思うの」
「必要ないわよ、アンタ達がいれば私はいいの」
そう言ってグラン達に背を向けるシャルル。優しくする必要も、仲良くする必要もない。ただウェンディとグランがいればいい。そう言うだけだった。
「もぉっ!!またそーゆー事ばかりっ」
「やれやれ・・・・あ?」
そんな時、道の向こう側から歩いてくる人影が見えた。
「!」
「誰?」
「・・・・確か、妖精の尻尾の・・・・ミストガンって人だったはずだ」
その人物・・・・ミストガンはグラン達の前で立ち止まった。そして
「ウェンディ、グラン」
「え・・?その声・・・・」
「はぁ?」
「!!!」
その声はどこか聞いた事のある声だった。ほんの少し前、評議員に連行されたはずの人物の声。
「まさか君たちがこのギルドに来るとは・・」
そう言って被っていた布をとった。その顔は二人がよく知ってる顔だった。
「・・・・・・・・‼︎‼︎」
「・・・・・・・・ジェラール?」
そう、ジェラールだ。だがここにいるのはあり得ない。
「ど・・・・どういう事!?アンタ確か捕まって・・・・」
そう、ジェラールは評議員に捕まったはずだ。だからここにいるのはおかしい。だがミストガン・・・・いやジェラールから予想外のことを聞かされた。
「それは私とは別の人物だ」
「そんな!!!」
「どう見たってアンタジェラールじゃないっ!!!」
「実は双子・・・・ってわけでもなさそうだな」
「ああ。・・・・7年前、
「え?」
「・・・・ていうと、つまり?」
ジェラールは無言で頷く。そしてその真実に気づく二人。7年前、路頭を迷っていたウェンディを・・・・そして森の中で倒れていた(まぁ、正確には寝っ転がっていただが)グランを助けた・・・・あの時のジェラールだった。
「ずっと・・ずっと会いたかったんだよ」
その事実にウェンディは、やっと会えた恩人を前に泣いてしまった。グランも、口には出さなかったが本当の再会に喜んでいる。
だが、ジェラールは彼らとは違い再会を喜んでいる・・・・というわけではなかった。
「会いに行けずすまなかった・・・・だが、今は再会を喜ぶ時間は無い・・・・」
「え?」
「今すぐこの街を離れるんだ」
「どういう────」
事だ、と聞く前にジェラールは膝をついてしまった。
「ジェラール!!!!」
「どうした!!?」
「私は任務に失敗した・・大きくなりすぎた“アニマ”はもはや私一人の力では抑えられない」
「アニマ?・・・・それがどうした。アニマってなんだ?」
グランのその質問には答えず、衝撃の事実のみを告げてきた。
「間もなく