FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜   作:紅蓮大地

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第十四話 襲いくる悪魔の心臓・・・・アズマVSグラン

 

「・・・・いや〜一週間も腑抜けになっちまって悪かったな〜。あ、後もうちょい低く飛んで・・・・あ、でも海には当たんない程度に・・・・後もうちょいゆっくり・・・・」

 

「文句が多い!!我慢しなさい!!!」

 

「・・・・そんなに飛ぶのが嫌なのか?」

 

あれから一週間が経ち、ウェンディ達がS級魔導士昇格試験に向かった後、どうしても予知で見たことが気になったシャルルはリリーとそのリリーに運んでもらっているグランと共に天狼島に向かっていた。

 

「しょうがないだろ、オレは大地の滅竜魔導士・・・・空にいたら大地が遠のいてなんか嫌だし・・・・海もまた然り・・・・後単純に飛ぶのが怖い」

 

「そ、そうか・・・・しかし、やはり気掛かりだな、あのメストという奴」

 

「まぁ確かに・・・・正直ミストガンの弟子ってのが怪しいし、なんか変だしな」

 

「なんかってなによ」

 

そうこうしている合間に天狼島まで着いた三人は砂浜に降り立ち話を続ける。

 

「王子はこちらの世界で人と接触するのを避けていた。」

 

「ギルドに寄る時もわざわざ全員を眠らせて、顔がバレないようにしていたらしいわね。」

 

「その王子が弟子を持つとは考えにくい……」

 

「何が言いたいのよ。」

 

「うーむ……これはものすごく突拍子もない推測なのだが、メストという男は本当にギルドの一員なのか?」

 

「あー・・・・多分アイツ評議員だぞ」

 

「えっ!!?」

 

「何故わかる?」

 

唐突にグランの口から明かされるメストが評議員であると言う事実に驚きを隠せないシャルルとリリー。

 

とりあえずウェンディを探すべくリリーに抱えてもらい、飛びながら説明をするグラン。

 

「・・・・何も一週間、ただ腑抜けてたってわけじゃねぇ・・・・地を這いずりながらアイツを見張ってたら、連絡用魔水晶であん時の評議員と話してんのが見えたからな。だから多分、そうなんじゃねぇかなって」

 

「あの時?」

 

「なんでそれ黙ってたのよ!!」

 

「いや、すまん。話し相手が評議員のやつってのを飛び立つ時に思い出して・・・・いや、すいません・・・・っと見つけたぞ、あそこだ」

 

と、説明している途中でウェンディを見つけたと報告するグラン。それを聞きシャルルとリリーは速度を上げてウェンディのいる所へと飛んでいくのであった。

だが、それとほぼ同時に信号弾が打ち上げられた。色は赤・・・・その意味は、敵が襲撃したという事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウェンディー!!すぐそいつから離れなさーい!!」

 

「シャルル!!リリー!!グラン!!」

 

降り立った3人は、ウェンディとメストの間に入る。

 

「メスト!あんたの正体はもう分かってんのよ!!!」

 

「え?し・・・正体って……俺はミストガンの弟子で……」

 

ゴッ

 

「王子がこの世界で弟子をとるはずがない。この世界にいない人物を使ったまではよかったが、()()を誤ったなメストとやら。」

 

「後、ちゃんと周りを見たほうがいいぞ?」

 

「ちょっと!なんなの三人とも急に!」

 

「あんたは黙ってなさい。」

 

「一応・・・・聞いておく、お前は何者だ。」

 

「な、何のことだ……」

 

「恐らくお前は人の記憶を操作する魔法の使い手だ。ギルドのメンバーに魔法をかけ、自分がギルドの一員であることを装った。王子のことも含め、考えれば不自然な点だらけだ。お前と接点を持つ者の名も上がらない。その上、ギルドの信号弾の意味も知らないようでは言い逃れはできんぞ。」

 

「・・・・あー、ウェンディ?ちょっとこっち寄っとけ」

 

「え?」

 

リリーが念の為メストに正体を聞いている最中、妙な気配を感じたいグランは咄嗟にウェンディを引き寄せる。と、いきなりメストの姿が消えグランとウェンディの前に現れる。

 

「なっ!!」

 

「消えた!?」

 

だが、目の前に現れたメストに対し・・・・グランがとった行動は

 

「ウェンディよろしく」

 

「任せろ!!」

 

なんとウェンディを預け、その場を離れるようにした。その直後、先ほどまでウェンディ達がいた場所が爆発したのだ。

 

「ふんっ!!」

 

とグランは地面を踏みつけ、その爆発を止める。いきなりの事で困惑するウェンディとシャルルにリリー。

 

「攻撃!?何事!?」

 

「誰だ!出てこい!!」

 

「そこにいんだろ?勿体ぶってねぇで出てこいよ。」

 

メストは声を荒らげ、グランがある場所を睨んでいる。そこにあるのは一本の木。

 

「よくぞ見破ったものだ。それに軽くとはいえ、攻撃を止められるとはね」

 

だが、その木から声がしたと思ったら、いきなり、人の顔が浮き出てきた。

 

「ひっ!?」

 

「木から人が!?」

 

「な、何者だ!」

 

「うわ、気持ち悪っ」

 

その人物は木から出てきながら名乗りを上げた。

 

 

俺の名はアズマ・・・・悪魔の心臓(グリモアハート)煉獄の七眷属の一人。」 

 

 

「グリモアハート!?」

 

「闇ギルドよ…」

 

「またバラム同盟かよ・・・・」

 

「一体・・・・何がどうなっているんだ!」

 

リリーの疑問に応えるかのように、メストが本性を表し始める。、

 

「妖精の尻尾の聖地に侵入すればわきな臭い話の一つや二つ出ると思ってたんだがな。黒魔導士ゼレフに悪魔の心臓、こんなでけぇヤマにありつけるとァついてるぜ」

 

「あんた一体・・・・」

 

「まだ気づかねぇのか?俺は「評議員の人間だろ」評ぎってオイ!?なんで知ってんだ!?ってか途中で割ってくんな!!」

 

「評議員!?・・・・本当にそうだったのね」

 

「・・・・え、信じてなかったの」

 

「これはこれは……」

 

「・・・・まぁいい、あの所在地不明の悪魔の心臓がこの島にやってくるとはな。ふはははは、これを潰せば出世の道も夢じゃない。万が一にも備え、評議員強行検束部隊の()()・・・・戦闘艦をすぐそこに配備しておいて正解だった。一斉検挙だ、悪魔の心臓を握り潰してやる。 」

 

「あー、多分無理だと思うぞ?」

 

「戦闘艦?

 

 

あれの事かね

 

 

メストが語り終えた後、戦闘艦を見てそう言うグランと体をほぼ出し終えていたアズマ。そして次の瞬間

 

ドゴォ──────ン!

 

評議員の戦闘艦が、見るも無残に爆発した。

 

「なっ!!」

 

「え?」

 

「な、何をしたの!?」

 

「船が、馬鹿な・・・・」

 

「あーあ」

 

「フム・・・・ではあらためて・・そろそろ仕事を始めてもいいかね?役人さん。」

 

「全員下がってろ……!」

 

リリーが皆を守るために前に出る・・・・だが、そんなリリーを後ろに下げるグラン。

 

「おい、メストとやら・・・・全員を瞬間移動でここから離れたとこにやれるか?」

 

「何?」

 

「ちょっと、何言って・・・・」

 

「グラン?」

 

全員を下げさせ、一人前に出るグラン。何故そんなことをさせたのか・・・・そんなものは決まってる。

 

「ここはオレが引き受けた。だから全員、今すぐ逃げろ」

 

「そんなっ!?ダメだよ、グランっ!!」

 

「そうだ!奴の強さは未知数・・・・たった一人で相手になど・・・・」

 

「ブレビー」

 

グラン一人を置いて行かない・・・・だが、そんな事を悠長に話をさせるほど、敵も甘くはない。

 

グラン達に向けて爆炎が襲い掛かる・・・・が、その爆炎をモノともせずにアズマに突っ込んでいくグラン。

 

「地竜の剛拳!!!」

 

「グゥっ!?」

 

グランの拳がアズマの体を捉え、吹き飛ばす。

 

が、その直後グランの周りに小さな光が現れたと思ったら、先程以上の爆炎が起こり、グランを飲み込んだ。

 

その凄まじい威力に近くにいたウェンディ達も吹き飛んでしまう。

 

「グランっ!!」

 

「ゲホッ・・・・いいからさっさと逃げろ!!オレは大丈夫だっ!!リリー、ウェンディとシャルルを頼むぞ!!」

 

「・・・・ッッ!・・・・分かった、気を付けろよっ!!」

 

「任せろ」

 

まだ納得のいっていなかったリリーだが、この場にいても足手まといであると感じとり、まだ全く納得のいってないウェンディとシャルルを抱え、メストの元へ行き、そのままメストの瞬間移動の魔法でこの場を離れた。

 

「・・・・先ほどから、俺の魔法を受けてもほぼ無傷でいられるとは・・・・なるほど、君が噂の『大地』の滅竜魔導士かね?」

 

「アンタらに噂されても、嬉しかねぇがな。・・・・さてと、久々に本気でやらんとやばいよなぁ〜、コイツは」

 

「お前との戦いも、中々に楽しそうだ・・・・妖精女王や魔人とやる前の肩慣らしにはもってこいかな」

 

「あの二人と戦う前に、ここで終わりにしてやんよ!!」

 

もう一度、アズマに向かって駆け出すグラン。だが、来ることが分かっていたアズマはグランが接近する前に、先程以上の魔法を大量に放つ。

 

「ブレビー」

 

ズガーーンッ

 

先程と同様に爆炎に巻き込まれるグラン・・・・だが

 

「そんなもん効くかァァッ!!」

 

爆炎の中を突っ走ってアズマに近づく。これはまずい、とアズマは飛び上がり避けようとする。だが逃すまいとグランは両腕を構え

 

「地竜の剛腕!!!」

 

「グッ!?」

 

と砂嵐を引き起こし、アズマにぶつけていく。その砂嵐に巻き込まれアズマは空へと投げ飛ばされる。

 

「地竜の断裂!!!」

 

「グアォッ!?」

 

そこに畳み掛けるように攻撃を喰らわせ、地面に叩き落とす。そしてさらに攻撃を仕掛けようとするが、地面に落ちたアズマに近づいた瞬間、アズマの周囲が光だし・・・・

 

「タワーバースト」

 

ドゴォォォ

 

先ほどまでとは比でないほどの爆発を起こし、巨大な炎の柱を生み出す。そんな爆炎に呑まれたグランは大きく吹き飛ばされてしまった。

 

「アッツッ!!?クソッ!なんの魔法使ってんだよ!!」

 

所々で傷ができていたが、あらかた無事なグラン。アホ程頑丈である。

 

「ふむ・・・・今のを食らってもほぼ無傷とは、呆れるほどに頑丈だね。これは思ってた以上にかかりそうだ」

 

「一応褒め言葉として受け取ってやる・・・・それよかお前、この島に何しやがった」

 

「・・・・ほう?どうしてそう思ったのかな?」

 

「舐めんな、こっちは『大地』の滅竜魔導士だぞ?大地の変化に敏感なんだよ・・・・ここにきてからこの島の大地が妙なもんにやられてるくらいわかんだよ・・・・何かはわからんがってなんだコレ!?」

 

この島が危ない・・・・いや、妖精の尻尾の危機が迫ってくると感じたグランはすぐさまアズマを問い詰めようとするも、その前にいきなり現れた木々が体に巻き付いて身動きが取れなくなる。

 

「ふむ・・・・もう少し戦っていたいがこれ以上君を野放しにすると厄介な事になりそうだね。悪いけど、ここで死んでもらう」

 

「あぁ?誰が死ぬかぁ!!コレ外しやがれ!!」

 

「下手に力を加えないほうがいい。どちらにせよ、俺にしか解けんがな。・・・・中々楽しかったよ、ではな」

 

そう言って、アズマはこの場を去っていきグランだけが残った。その直後

 

「待てっ!!・・・・ってなんの音だ、これ?」

 

ビーーーッ

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォンッッ!!

 

大爆発が起きる。グランを中心にその周囲は木々も地面も吹き飛び、更地と化す。そこに残っていたのは、爆発で体中黒焦げになって倒れているグランだけだった。

 

 

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