FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜   作:紅蓮大地

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第十七話 妖精達の危機

 

「ギルダーツ!!!!」

 

「ギルダーツだーーーーー!!!」

 

「・・・・・・・・・・・・お父・・・・さん」

 

「ああ、お父さ・・・・・・・・え、なんて?」

 

ギルダーツの登場で一気にこの場に希望が湧いてきた。歓喜するナツとハッピー・・・・そしてボソッと割とすごい事を言ったカナとそれを聞いたグラン。

 

「ここを離れろ」

 

「何・・・・!?」

 

ギルダーツはそうナツ達に言った。その表情は、憤怒を纏っていた。

 

「行け!!!」

 

ドッ!とブルーノートに駆け出すギルダーツ。それに対し、地面をひっくり返したブルーノート。その地面を砕きながらブルーノートに突っ込む。二人は互いに拳を出し、そして

 

 

ドゴォォッ

 

 

物凄い衝撃波を放ち、辺りを吹き飛ばす。その衝撃にグラン達も吹き飛ばされる。

 

「すごい・・・・」

 

「どっちもなんて魔力なの!?」

 

「・・・・一応、ギルダーツが勝ってんな・・・・ってハッピー大丈夫か?」

 

「あ・・・・アイ・・・・ありがとう、シャルル」

 

「え!?別にかばってないけど?」

 

「・・・・まぁ、とりあえずここを離れるか」

 

「そうだね、急ご!」

 

「う・・うん。だけど・・・・」

 

この場を離れることに賛成なグランとウェンディ。だがルーシィが何故か少し渋っていた。その視線の先にはカナがいる。

 

「・・・・行こう。私たちがいたら()()()()()の邪魔になる」

 

少し俯きながらそう言うカナを、悲しそうに見つめるルーシィ。グランも先程の“お父さん”発言は気になったが、とりあえず今はこの場を離れる事を最優先にした。

 

「強ェ──────!!!オレ!!このケンカ見て────!!!」

 

「・・・・流石にそんな場合じゃねぇだろ」

 

「行くわよ、ナツ」

 

そうしてこの場を離れていった後、その場に残ったのはギルダーツとブルーノートだけになった。

 

「・・・・大事な試験だった。大人が考えるより多くの感情がガキにはあった

 

 

明日へ歩き出す為のガキなりの決意を・・・・テメェらは踏み躙ったんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は少し遡り・・・・森の中、一人ウェンディを探していたエルザの元に、悪魔の心臓の幹部の一人“アズマ”と接触する。

 

それからずっとエルザとアズマは戦い続けた。木々を飛び回りアズマを切りさこうとするエルザに対し、その剣技を見切ってかわし、エルザを木で拘束しながら、追撃を加えていく。

 

「明星・光粒子の剣(フォトンスライサー)!!」

 

「っ!!ぐほおおおお!!」

 

対しエルザもアズマの攻撃を読みアズマに一撃を入れていく。

 

吹き飛ばされながらも、木々の間を飛びながら着地するアズマ。・・・・そんな攻防の間でも、アズマは楽しそうに笑っていた。それを不思議に思ったエルザがアズマに問う。

 

「何がおかしい。」

 

「お前のような強者を待っていた。楽しいね。お前の武勇はよく聞くね。恐らくは俺と同じ人種、戦いが全て、ただ強者を求めてきた証。」

 

「悪いが賛同はできんな。私は強者を求めてなどいない。」

 

「いいや、求めなければその強さは手に入らんね。」

 

自分と同じ人種だと、そう言うアズマにそれは違うと言うエルザにその発言を否定するアズマ。だがそれでもエルザは変わらない。

 

 

私は仲間を守れる力があればそれだけでいい。その力と引き換えならば、私は誰よりも弱くていい。

 

 

決して揺るがない意思を示すエルザ。その発言に驚愕の表情を浮かべる。

 

「矛盾・・・・・・・・しているな。」

 

「面白いやつだ。お前とは正々堂々やりたかったね。」

 

「どういう意味だ。」

 

()()()()という事さ。俺の魔法は“樹”の魔法失われた魔法(ロストマジック)大樹のアーク。爆発は大地の魔力を木の実に凝縮して起こしていた。・・・・だが、この魔法の真の力は、大地に根を張り、その土地に蓄積された魔力を支配すること。」

 

「土地の魔力を支配するだと!?」

 

「俺が真っ先にこの島に送られた理由はただ一つ。島の魔力を支配下に置くこと。」

 

「お前は何を言って・・・・」

 

「俺の本意ではないのだがね・・・・命令とあらば仕方がない。」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

先ほどから響いてある音・・・・そして抜け落ちている木々を見て嫌な予感がした。

 

「な・・・・何をした!!貴様・・・・!!!

 

 

私達の聖地に・・・・何をしたのだ!?

 

響き渡る轟音・・・それが何を意味するのか・・・・その答えをアズマが答える。

 

「マスターハデスはこの島の力をよく知っている。島の中央にそびえ立つ巨木・・・・天狼樹。妖精の尻尾(フェアリーテイル)の紋章を刻んだ者に加護を与え、この島で命を落とすことを防ぎ、魔力を増強させる特別な力があった。」

 

「ッ!お前はその天狼樹を倒したのか!!?」

 

「そうだ。それにより、妖精の尻尾の命の加護が無効化するのと同時に、妖精の尻尾全魔導士の魔力を奪い続ける。」

 

「そんな馬鹿なこと・・・・出来るわけが・・・・」

 

もう完了しているね。妖精の尻尾は全滅するだろう

 

信じられないという目でエルザは言うがアズマはさも当然のように言う。

 

「だがね・・・・島の魔力をコントロールしあんたの力はそのままにした。さぁ妖精女王(ティターニア)、島中で仲間が瀕死だ。救えるのはあんただけね。仲間を守る力がいかなるものか…俺に見せてみろ。」

 

「何故、こんな事をする。」

 

「マスターハデスの命令だ。妖精の尻尾の魔導士を一人残らず消せとの事だね。」

 

「違う、なぜ私だけが動ける状況を作ったのだ。」

 

「言っただろう。俺は本気になったお前と戦ってみたい。それだけだね。」

 

「その言葉に嘘偽りがないのなら、貴様が敗北した暁には皆の力を元に戻してもらうぞ。」

 

「約束しよう。俺も本来、こんなやり方は好きではない。勝てたら・・・・の話だがね。」

 

「仲間の命がかかっている。必ず・・・・勝つ!!!!

 

エルザは剣を構え、アズマに斬りかかる。

 

「天輪・繚乱の剣(ブルーメンブラット)!!」

 

剣をいくつも出し攻撃をする。・・・・だが、それ等すべての剣は木によって塞がれていた。

 

葉の剣(フォリウムシーカ)!!!!」

 

そしてアズマは葉を飛ばす。ただの葉ではなく、相手を切り刻む魔法。エルザはそれを全て剣技で弾き落としていくが、それでも数が多く苦戦する。

 

枝の剣(ラームスシーカ)!!!!」

 

更にアズマは枝で攻撃をしていく。剣とか言ってる割にはまるで槍のように素早い突きを繰り出していく枝。

 

「かっ!?」

 

その激しい攻撃の連撃に、防御が間に合わずまともに受けてしまうエルザ。

 

「あぐっ!?」

 

そして、枝が巨大な拳となり、エルザを殴る。元の鎧に戻ったエルザは追撃をかわしていく。

 

そして、今度は速度重視の鎧に換装して、アズマに向かって飛び込む。

 

「ぐほぉ……!」

 

二撃の太刀がアズマの体に浴びせられる。そして、エルザは近くの枝に乗り、更に追撃をしようとしたが、アズマは枝で自らの体を覆い、攻撃を防ぐ。

 

「なっ!?」

 

攻撃を塞がれたエルザはすぐに距離を取ろうとしたが、足首を何か・・・・いや誰かに掴まれていた。それは枝の中に身を隠していたアズマだった。枝の中を移動してエルザの足元まで来たのだ。

 

「タワーバースト!!!!」

 

そしてエルザに強力な一撃を与える。炎の柱に呑み込まれたエルザは近くの枝に落下する。全身ボロボロだが、まだどうにか動けていた。

 

「きゃ・・・・却下する!」ルーシィじゃあるまいし

 

「一人言かね。」

 

突然何かを却下したエルザ。何かは知らないが、とりあえずルーシィはとばっちりだろう・・・・何かは知らんが。

そしてすぐに鎧を変える・・・・だが、今までなものとは全くの別のものだった。

 

胸に包帯・・・・いやサラシを巻き、防御能力の一切がなさそうな布地のズボン。

 

エルザがアズマを倒す為に編み出した結論・・・・それは防御の一切を捨て、攻撃にすべての魔力を集中させる事だった。

 

「いでよ……妖刀紅桜!!」

 

その手に持っていた剣・・・・いや、刀はエルザのすべての魔力を纏い、怪しく光。

 

「おおおおおおおおおおおおお!!!」

 

「来い!妖精女王!!」

 

防御を捨て、完全に攻撃に特化した形。これが決まらなければ、エルザの敗北・・・・即ちギルドの敗北。だから負けられない。・・・・だが、相手はそれを許さない。

 

「何っ!?」

 

木の枝が伸びて、エルザの体を拘束していく。

 

「うおおおおおおおおっ!!!」

 

「うぐっ!?ぬあぁあぁあああああっ!!?」

 

完全に拘束され、メキメキと枝に巻きつかれるエルザ。アズマは拘束していきながらも、攻撃の手は緩めなかった。

 

「大地に眠りし“天狼”の魔力を解放する!!

 

 

大地の叫び(テラ・クラマーレ)!!!!」

 

ドゴオオオオオオオォォッ!!!

 

島一つの強大な魔力・・・・これで勝った、そう思ったアズマだったが、おかしな光景を目にした。

 

たった今放たれた大地の魔力が、心なしか縮んでいくように見えた・・・・いや、確実に縮んでいる。というよりも、何かに吸収されているようだった。

 

何かに吸収された魔力がどんどんと小さくなるとそこにいたのは、枝の拘束から解かれたエルザ・・・・・・・・そして

 

「アグッ・・・・アグッ・・・・ケップ。・・・・流石に多い」

 

この場に来れるはずがないグランだった。エルザに魔法が当たる直前に、エルザの拘束をとき、あの強大な島の・・・・いや、大地の魔力を食べたのだ。

 

「なっ!・・・・オマエはっ!!?」

 

「・・・・グラン?だが、何故?」

 

「や、どうもエルザさん。悪いんだけど、アイツ譲ってくんない?・・・・やられた分とギルドのみんなの分をまとめて返してやる」

 

「・・・・あぁ、構わん。」

 

そう言い、エルザはその場に座り込んだ。いくら“大地の叫び”を食らっていないとはいえ、それまでの疲労が一気にきたのだ。諦め?いや違う。必ず勝てると、安心したからだ。

 

グランは全てを吸収し終え、アズマに向かう。

 

「・・・・生きていたのかね。」

 

「ああ、お生憎とな。あの程度で死ぬか。・・・・ったく、あんたが島の魔力を支配しようとしてたんだな・・・・どうりで土食っても、あんまり魔力が回復しねぇわけだ」

 

そして拳を構え、アズマに飛びかかる。アズマもやられまいと“葉の剣”や“枝の剣”を駆使して攻撃をする。・・・・だが、それ等全ては無意味に終わる。葉も枝も、今のグランには全く通じない。・・・・今のグランは、天狼島の大地の魔力を直接吸収したのだ。もはや最初にあった頃のグランではない。

 

グランは腕を剣に変えた。だがその大きさはその身の丈ほどデカかった。その剣に大地の魔力をのせていく。アズマも防御しようとするが、アズマは直感的に感じた・・・・己の敗北を

 

「滅竜奥義・・・・

 

極裂・地竜斬!!!

 

「・・・・見事」

 

ズバァンッ!!

 

放たれた斬撃は、枝の盾を・・・・そして足場の大樹ごとアズマを切り裂いた。

 

切り裂かれたアズマはそのまま下に落ちていく。グランはエルザに肩を貸して、下に降りていく。アズマの体は少しずつ植物に取り込まれていた。

 

「お・・・・お前、その体・・・・」

 

「・・・・大丈夫か、それ?」

 

「失われた魔法の副作用だね。過度に使いすぎたようだ。約束は守る、皆の魔力は元に戻るだろう。・・・・それにしても、何故お前は動けたのかね」

 

植物に取り込まれながら、グランに問いかけるアズマ。エルザも気になっていた。アズマに支配され、エルザ以外の妖精の尻尾のメンバーは魔力を使えず、逆に魔力を奪われてしまうはずなのに。

 

だが、グランから出された答えは

 

「え、分っかんねぇ。ウェンディ達が急に倒れたと思ったら、大地の魔力の流れがあきらかにおかしかったから、それ辿ってここに来ただけだし・・・・」

 

「・・・・辿る?どうやって?」

 

「どうって・・・・俺、“大地”の滅竜魔導士ですし・・・・目は多分、他の滅竜魔導士より良いから。」

 

「・・・・ふっ、そうか。オマエには勝てそうもないね」

 

グランのそんな適当な説明を受け、笑うアズマ。そんな中でも、どんどん植物に取り込まれていく。

 

「・・・・オマエ達は何故、ゼレフを求める?」

 

「・・・・何が目的なんだ?」

 

エルザとグランが悪魔の心臓の目的を聞き出す。アズマはそれに応えていく。

 

世界の始まりの魔法・・・・一なる魔法に近づく為か・・ね

 

そう応えたアズマの体の殆どが植物に取り込まれていた。

 

「一なる魔法?」

 

「・・・・それに辿り着いたら、一体どうなるというのだ!」

 

そう叫ぶエルザだったが、アズマの体はとうとう完全に植物に取り込まれてしまっていた。

 

「一なる魔法・・・・」

 

「・・・・とりあえず、これでみんな助かる。・・・・・・・・あ、なんか体から抜けてく」

 

結局、奴らの目的の真意はわからなかったが、これでギルドの皆んなの魔力は元に戻った。この戦い、エルザとグランの勝利に終わった。

 





なんか書いてくうちにオリ主の強さバグってきたなぁ〜
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