FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜 作:紅蓮大地
────────天狼島が消滅して七年の月日が流れた。
七年という月日は周りの環境を変えるには十分な時間だった。妖精の尻尾はこの七年で、弱小と言われるまでになってしまった。
その間も皆が必死になり探したが、誰一人として見つかることは無かった・・・・だが、青い天馬がフィオーレ中のエーテルナノ数値を調べ上げた結果・・・・天狼島がまだ残っている事がわかった。
早速、妖精の尻尾のメンバーは一部を残し、天狼島を探しに海へ出た。すると、海の上を立っている一人の少女を発見した。
その少女が現れた瞬間・・・・海の中から消えたはずの天狼島が姿を現した。すぐに島に上陸・・・・そして、見つけた。あの時消えたメンバーを・・・・あの時の姿のまま。
ほぼ全員を見つけ出し、皆喜んだ・・・・だが、何故かそこにグランの姿がなかった。そして、その少女の正体が明らかとなった。
彼女の名はメイビス・・・・
アクノロギアがブレスを放った時・・・・初代は皆の絆と信じ合う心のその全てを魔力へと変換させ、妖精三大魔法の一つ
「なんと・・・・初代が我々を守ってくれたのか・・・・」
「いいえ・・私は幽体。皆の力を魔法に変換させるので精一杯でした。揺るがない信念と強い絆は奇跡さえも味方につける。よいギルドになりましたね、三代目」
そう言って、微笑みかけるメイビス。・・・・皆、助かった事、無事だった事に喜んだが・・・・やはりこの場にグランがいない事が気がかりだった。
「あ・・・・あの、初代。グランは、どこですか?」
皆を代表する様に、ウェンディが一歩前に出て初代に聞いた。・・・・すると初代は・・・・目を逸らし、汗を流して、見るからに焦っている様子だった。わかりやすいな、おい。
「・・・・えーっと。その・・・・ですね・・・・」
「まさか・・・・グランは・・・・」
「い・・いえ、生きています。・・・・ただ・・・・そのぅ・・・・」
泣き出しそうになるウェンディに慌てて生きている事を伝えるが・・・・どうも歯切れが悪い。
「・・・・彼は、七年前・・・・“大樹”のアークによって一度支配されたこの島の魔力を、その体に吸収した影響なのか・・・・・・・・あの・・・・島と一体化してしまいまして・・・・」
「「「「一体化〜〜〜〜っ!!!??」」」」
まさかの報告に全員が驚き、声をあげる。マカロフなんて、驚きすぎて口から魂が抜けそうになっていた。
「あ、いえ。一体化・・・・というより、この島に深く潜っているというか・・・・この島の地中のどこかに潜んでいるといいますか・・・・すいません、この七年で頑張ったのですが・・・・見つからなくて。ですが、彼が生きている事は確かです」
そんな皆を見て、メイビスは慌てて先ほどの言葉を一部否定して説明する。何はともあれ、生きている事に安堵する皆。ウェンディも無事だった事が分かり、その場に座り込む。
「とりあえず、まずはグランを探すか!」
「だけど、どうやって探すの?」
「とりあえずそこら中の地面を掘りまくる!!!」
「いや、だがそれだと時間がかかりすぎる。それにこの島をむやみやたらと掘るのは」
「私、頑張って探します!!」
「・・・・何を探すか知らねぇが、あんま無茶すんなよ?・・・・それにしても、とても気分が良いのはなんでだろう?」
「アンタ話聞いてなかったの?今からこの島のどこかに潜ってるアンタを掘り当てるために、どうするかみんなで決めてるんじゃない」
「・・・・この島を穴だらけにするのは、気が引けんが・・・・家族の為じゃ!!致し方あるまい!!」
「おーっし!!それじゃ、皆んなでグランを掘り起こすぞ!!!」
「・・・・なんかよくわからんが、頑張るぞー」
「「「「「おおーーーーーー・・・・・・・・・・・・おぉっ!!?」」」」」
「ところで、こちらの方はどなた?」
「・・・・・・・・・・・・はえっ??」
速報・・・・グラン、いつの間に復活してた。
「・・・・・・・・なんでオレ怒られたんだろう?」
あの後、いつの間にか地面から出てきて、しれっと皆の中に混じっていたグラン。まず第一声に驚きの声が上げられ、ウェンディは嬉しさのあまり泣きながら抱きついた。
そして皆に一斉に怒られた・・・・というか怒鳴られた。居るなら言え、と。
まぁそんなこんながあったが、今グラン達は、今の妖精の尻尾のギルドに向かっていった。
そしてギルドに着いたが、中が何か騒がしかった。他に誰かがいるらしい。
まぁそんな事関係ないと言った感じで、まずナツが中に入り、入口に立っていた一人が蹴り飛ばす。続いてグレイが凍らせて、エルザが峰打ちし、ガジルが殴り飛ばし、グランも蹴っ飛ばし、マカロフが巨大化させた拳でげんこつを入れる。
そして、今まで通り・・・・七年前と同じように、ギルドに入る。
「ただいま。」
「フンッ」
「今戻った。」
「みんなー」
「なんじゃこの小さいギルドは」
「酒だ酒〜〜〜!!」
「わぁ♡素敵じゃない」
「よっ」
「ただいま戻りました」
「ボロボロだな〜」
皆がそれぞれ、笑顔を向ける。そして、帰ってきた者達の見た目が全く老けていないことに対して、泣きながら喜び、驚いていた。
「お・・おお……おまえら……」
「若いっ!!」
「七年前と変わってねぇじゃねぇかー!」
「どうなってんだー!!」
「えーと……」
起きたことを説明し始める。だが、話を聞いても出ることは喜びの感情だけだった。
「大きくなったな、ロメオ。」
「おかえり!!!!ナツ兄!みんな!!」
このたった一言で、残されていた者達はさらに涙を流す。そして当然・・・・宴を始めた。それが妖精の尻尾だ。きっと、この夜のことは生涯ずっと忘れないだろう。
まぁなんやかんやで時間が過ぎていって・・・・まぁ色々ありまして・・・・色々は色々だ。あんま気にすんな。
んで、今グランはマカロフとエルザとミラと共に黄昏の鬼のギルドにはいた。
「だからさぁじーさん・・・・今さら話す事なんかねェんだョ。貸した金きっちり返してくれれば、ウチらはそれでいい訳ョ」
「そう言われてましてものぅ・・・・知っての通りビックリするくらい金が無くてのう・・・・それに帳簿を見る限りだと、お金の出入りがあきらかに変ですよ」
「あぁ?イチャモンつけようって言うのかよ」
「とんでもない!!借りた金とその正当な利子分は払いますよ」いつか
物凄い小さい声でいつかと言う言葉を付け加えるマカロフ。だがそれはしっかり聴こえていたらしく、今すぐ払えと言っている。
更にはギルドの若いのが怪我させられたことを言い出した。
「おや?今日は“お金”の話という事で伺ってきたのじゃが・・・・そっちの話もしますかな?」
「そっちもこっちもないんじゃワレェ!!!!」
「『貸したものは返せ」・・・・それがおたくのギルドの信条・・・・という事でよいですかな?」
「七年間・・・・私たちのギルドへの器物損害及びメンバーへの暴行・・・・」
「その分全てを私たちもあなたたちに返さねばならなくなりますよ」
「・・・・まぁ、それがそちらのギルドの信条って事なら致し方ねェなぁ・・・・」
「七年間・・・・ガキどもが受けた苦しみ・・・・涙が出るわい・・・・
おい、小僧。戦争って事で良いんだな」
黄昏の鬼のマスターを睨みつけるマカロフ。そして、そのほかのメンバーを睨みつけるエルザ、ミラ、グランの三人・・・・この後、どうなったのかは・・・・ご想像にお任せします。