FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜 作:紅蓮大地
「絶対出るんだーーーーーーーーーーーっ!!出る出る出る出る!!」
「出ねぇ出ねぇ出ねぇ出ねぇ!!絶対、認めねぇ!!
ギルドに帰ってきたグラン達。しかし、マカオとロメオが何やら言い争いをしていた。
「ただいま。」
「お!帰ったのか。いい薬はもらえたのか?」
「ウェンディだけね。」
「えへへ♡」
「父ちゃんにはもう決める権限ねーだろ!マスターじゃねぇんだから!!」
「俺はギルドの一員として言ってんの!!」
「・・・・なんのこっちゃ?」
「何の騒ぎだ?」
「親子喧嘩にしか見えないけど?」
「・・・・服着ろよ」
「出たくない人!はーい!!」
「「「はーい!」」」
「あれだけはもう勘弁してくれ……」
「生き恥晒すようなものよ〜……」
「だけど今回は天狼組がいる!ナツ兄やエルザ姉がいるんだぜ!妖精の尻尾が負けるもんか!!」
「けど天狼組には7年のブランクがだなぁ……」
「・・・・まぁ全く問題なさそうなのが一人いるが」
「・・・・なんでこっちを見る?」
「さっきから出るとか出ねぇとか何の話だよ!?ルーシィのお通じじゃあるまいし「そんな話皆でするか!!」」
「ナツ兄達のいない間にフィオーレ一を決める祭りができたんだ。」
「おーーーーーっ!!」
「そりゃ面白そうだな。」
「フィオーレ中のギルドが集まって魔力を競い合うんだ。その名も・・・・
大魔闘演武!!!」
「おおーーーーっ!!!」
「大魔闘演武!!」
「楽しそうですねっ!」
「・・・・面白そうだな」
「まさに“祭り”って訳か」
「なるほど、そこで優勝すれば・・・・」
「
「「「おおっ!!!」」」
「しかし……お前らの実力で優勝なんざ狙えるかのう」
「そうだよ!そうなんだよ!!」
「優勝したら3000万Jジュエル入るんだぜ!」
「出る!!!!」
「マスター!!」
賞金に釣られて、マカロフも参加を決意する。だが、残された者達の方はどうしても参加をしたくないのか物凄く否定的になっていた。
「無理だよ!天馬やラミア・・・・」
「
「因みに、過去の祭りじゃ俺達ずっと最下位だぜ。」
「いばるなよ……」
「そんなの全部蹴散らしてくれるわい……!」
「燃えてきたぞーーーーーーー!!」
「やかましい!!」
「その大会いつやるんだよ!」
「三ヶ月後だよ。」
「十分だ!それまでに鍛え直して・・・・妖精の尻尾をもう1度フィオーレ一のギルドにしてやる!!」
「いいねぇ!!!」
「うん!!みんなの力を一つにすれば」
「できない事はない」
「グランディーネからもらった魔法、それまでに覚えないと!」
「だな。・・・・オレも頑張るかぁ〜」
「マジかよ」
「本気で出るのか?」
「や、やめといた方が……」
「ナツが考えてるようなバトル祭とはちょっと違うわよ。」
「え?ちがうの!?」
「地獄さ「出ると決めたからにはとやかく言っても仕方あるまい!目指せ3千……コホン・・・・目指せフィオーレ一!!!
チームフェアリーテイル!大魔闘演武に参戦じゃああ!!」
マカロフの号令と共に、妖精の尻尾は大魔闘演武に参加することが決まった。
そんなこんなで残り三ヶ月・・・・妖精の尻尾のメンバーはそれぞれで修行する事に決めた。グラン達は海へ行き、ナツとグレイなどは初日は思いっきり遊んでエンジョイしていた。まぁ午後からはちゃんと修行していたが。
「・・・・んー?」
「どうしたの?グラン?」
「また悩み事?似合わないわよ?」
海合宿に来てから、何やらグランがまた悩んでいるようだ。
「んや・・・・なんて言うか・・・・なんか天狼島から起きてから、妙に力が上がってるような・・・・上がってないような・・・・」
「どういうこと?」
「アンタ、天狼島の魔力を一回飲み込んで、その上ずっと島の中に埋まってたから、そのせいじゃない?」
「・・・・う〜ん・・・・よく分からん・・・・ウェンディはどうだ?」
「・・・・コレ・・・・何て読むのか分からなくて・・・・」
「・・・・あー・・・・レビィに頼んで読めるようにしてもらえ・・・・」
「・・・・うん、そうする。グランも頑張ってね」
とりあえずグランは自分の中にある魔力をなんとかする事に専念した。
そんでなんやかんやで一日目が終了し、二日目の特訓日
「うーん!充実してるなァー!!」
「俺達が本気で体を鍛えりゃ」
「二日間といえどかなりの魔力が上がりましたね。」
「この調子で三ヶ月間鍛えれば、この時代に追いつくことも夢ではなさそうだ。」
「うん!」
「・・・・ねぇやっぱなんか魔力おかしくない?大丈夫?オレ?」
「大丈夫なんじゃない?」
「かーっかっかっかっ!見てろよ!他のギルドの奴ら!妖精の3ヶ月、炎のトレーニングの成果をなぁー!!」
「最初はたった三ヶ月?って思ってたけれど効率的に修行すればまだ三ヶ月もあるの?って感じね。」
「━━━姫!大変です!」
突然、ルーシィの足元から現れた人物・・・・いや、星霊。処女宮のバルゴだ。
「どこから出てきてんのよー!!」
「お仕置きですね。」
「そういや、ルーシィが7年間妖精の球の中にいたってことは……契約してる星霊もずっと星霊界とやらにいたって事になるのか。」
「可哀想!ルーシィのせいで・・・・ルーシィのせいで・・・・」
「いえ、それは大した問題ではないのですが……」
「問題ねぇのかよ」
「何かあったの?」
「星霊界が滅亡の危機なのです。皆さん・・・・どうか助けてください。」
「・・・・!!!」
「なんだと?」
「そりゃ一体・・・・」
「星霊界にて王がお待ちです。皆さんを連れてきてほしいと。」
「おし!任せとけ!友達の頼みとあっちゃあ・・・・」
「待って!星霊界に人間は入れないはずじゃあ……」
「星霊の服を着用すれば、星霊界にて活動できます。行きます。」
「ちょ、まだ心の準備が・・・・」
途端に地面に展開された魔法陣から光が溢れ、その場にいた一同は星霊界へと送られる。ジェットとドロイは取り残されて。
「なんで俺達だけ」
「おいてけぼり?」
「うわっ」「ぎゃっ」「あぶねっ・・・・と、無事かウェンディ、シャルル?」「う・・・・うん。ありがと」「助かったわ」
「いやだからあたしらは!?」
魔法陣から落ちてきた一同。グランは体勢を変え、ウェンディとシャルルを抱き抱える。
そして、周りの景色を見て唖然とした。ここまで綺麗な場所だとは思っても見なかったからだ。
「ここが星霊界!?」
「わぁ・・・・綺麗・・・・」
ルーシィとウェンディも見たことがない絶景に感嘆の声を上げていた。
と、感動している一同の前に大きな影がくる
「よく来たな…古き友よ」
「あんたは」
「でかっ!」
「髭ぇー!!」
「星霊王!」
「お前がここの王か?」
「思ったよりでかいな、髭面」
(おまえって言ったー!)
(髭面って言ったー!)
おまえはまだいい・・・・よくないが、そんな堂々と髭面と言えるその度胸はすごいと思う。
「いかにも」
「星霊界の滅亡の危機って!?」
皆の視線が精霊王に注目する。
やがて星霊王はニカッ、と笑みを浮かべた。
「ルーシィとその友の!!!!時の呪縛からの帰還を祝してぇ!!!宴じゃーーーーーーーーーーっ!!!!」
「・・・・・・・・へ?」
星霊王の言ったことが理解出来ず、皆、ポカーンとしていた。
流石のグランもポカーンとした。
「滅亡の危機って!?」
「…………てへっ」
「何ーーーーー!!」
「ガハハハハハハハ!!!MO 騙してすまねっす。」
「驚かせようと思ったエビ。」
「ルーシィ様たちの帰還を祝して
「みーんなでお祝いしたかったけど、いっぺんに人間界に顕現出来ないでしょ」
「だから、皆さんの方を星霊界に呼んだの。スミマセン」
「今回だけだからな、ウィ」
「そう!特別よ」
「ピーリピーリ」
ようやく状況を理解できたナツ達は楽しむことにした。
「なーんだ、そーゆー事かーーーーっ!!!」
「もしもしーーーーーーっ!!」
「びっくりさせやがってーーーーーーっ!!」
「久しぶりだね、みんなー!!さあ!!僕の胸に飛び込んでもいいよ、ルーシィ」
「・・・・もう」
「さぁ!今宵は大いに飲め!!!歌え!!!騒げや騒げ!!!古き友との宴じゃ!!!!」
こうして始まった、予想していなかった星霊界での宴。
大きなテーブルにはたくさんの舌を誘う料理が並べられていた。
「元気だったか」
「試験は残念だったね」
「あの時はどうも、ありがとうこざいました」
「いえいえ、礼には及びません」
「・・・・なんの礼だ?」
「あ、グラン!あの時・・・・ハデスに攻撃された時助けてくれたの」
「ウェンディを助けていただきありがとうございます」
そのことを聞き、即座にホロロギウムに頭を下げるグラン。その間、僅か0.2秒である。
「いえいえ、頭を上げてください。当然の事をしただけですから」
「でも・・・・あの・・・・服が脱げたのは恥ずかしかったです・・・・」
「ちょっと待て、その話詳しく」
「もう、グラン!!」
顔を赤らめ両手を顔に当てたウェンディと即座に頭を上げ、その話を聞こうとするグラン。
「いや・・・・あれは・・・・その・・・・」
「「失礼しました」と申しております」
「・・・・後ろで何やってんの?」
ほかの皆も、それぞれで楽しんでいる。途中、シャルルとハッピーがニコラという星霊の大群に飲み込まれたりもしたが。
「エルザさ〜〜ん。MO、相変わらず見事な乳で・・・・」
「そうか?」
「ちょっと飛び跳ねてくれませんか?」
「なぜだ?」
「・・・・何考えてんだ、あの牛・・・・」
「あの星霊イヤ・・・・」
「私もです・・・・グランはどう思う?」
「オレはウェンディがいい」
即答か・・・・どんだけウェンディが好きなんだコイツは。ウェンディもその言葉に満足そうであった。
ポロロン♪ポロン、ポロロン♪
「古き友〜♪私は見える、あなたがそこにいる♪」
ポロロン♪ポロン、ポロロン♪
「古き友〜♪私は誓う♪決して・・・・とぎれぬ絆♪」
ポロロン♪ポロン、ポロロン♪
「歩き出す、無限の荒野♪涙こらえて、明日へと進む♪あなたの為の星だから♪」
ポロロン♪ポロン、ポロロン♪
「私は輝ける♪あなたの為の歌だから♪笑顔を見せて♪」
ポロロン♪ポロン、ポロロン♪ ポロロン♪ポロン、ポロロン♪
やがて、会場には優しい音楽が包み、皆の心を癒す一時となる。
その間、ルーシィは色んなことを思い返した。
辛かった事。楽しかったこと。悲しかったこと。
その全てがあったからこそ、今のルーシィがいる。
「ありがとう、みんな・・・・大好き・・・・」
涙を浮かべ、そういうルーシィに対し・・・・星霊王はただニカッ!と笑顔を浮かべた。
だが、楽しい時はあっという間に過ぎていくもんだ。
グラン達が人間界に帰る時間が近づいていた。
「ウム・・・・存分に楽しんでしまった」
「こんなうめぇもん、食ったことねぇよ」
「食ったのか!食ったのか!おまえーーーーーー!!」
「・・・・どうした?」
「この本、もらっていいの?」
「私この服欲しいです!」
「最高に似合ってるぞ!!」
「ホント!嬉しい!!」
その場でくるくる回るウェンディに対し、今まで見た事ないくらいの笑顔を出すグラン。気持ち悪りぃなコイツ。
「変なプルーが離れないよぉ〜〜〜〜」
「あっちも妙に気があっちゃって」
「苦労してんだね、あんた」
「アクエリアスさんこそ!」
「古き友よ、そなたには我々がついてイル」
「うん!」
「これからもよろしく頼むぜ」
「いつでも
「またギルドに顔を出すよ」
「みなさん、ルーシィさんをこれからもよろしくお願いします!!!」
「では!!!!古き友に星の導きの加護があらん事を!!!」
そう言うと星霊王を筆頭に星霊達が姿を消していった。
残ったのはバルゴとホロロギウムだけだ。
「本当にお前は星霊に愛されているな」
「みんな、最高の仲間だよ」
「さーて!!だいぶ遊んじまったし、帰ったらたっぷり修行しねーとな」
「そうだ、3ヶ月で他のギルドのやつらに追い付かねーと!!」
「あー、確かになぁ〜」
「いやオメェは必要ねぇだろ」
「・・・・え?」
「そういえば一ついい忘れていたことが。星霊界は人間界とは時間の流れが違うのです」
・・・・なんか直感的に嫌な感じがしたグラン。そんなグランとは裏腹にナツとグレイは何か興奮気味だった、
「まさか、それって・・・・こっちでの一年が人間界では一日・・・・みてーな?」
「夢のような修行ゾーンなのかっ!!?」
「いいえ“逆”です。星霊界で一日過ごすと人間界では“三ヶ月”経ってます」
頭が真っ白になり、ぽけーっとしながら海を見つめるナツ達。
「・・・・・・・・・・・・え?」
「みんな〜待ちくたびれたぜ」
「大魔闘演武はもう五日後だぜ!!すげー修行してきたんだろーなぁ!!!」
そこに駆けつけたのは置いていかれたジェットとドロイ。
「「「終わった………」」」
そして、力尽きたようにナツ、グレイ、エルザが前倒しに倒れた。
ウェンディはその場にしゃがみこんで、泣き出してしまう。
グランは慌ててウェンディを落ち着かせていく。
「うえぇぇぇーー!」
「ウェンディ・・・・大丈夫、大丈夫だから泣かないでくれ・・・・オレも泣きそうになる・・・・」
「ヒゲーーーーー!!時間返せぇぇーー!!」
大魔闘演武まで残り5日である。・・・・終わったな。