FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜   作:紅蓮大地

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今回、グランの過去がチラッと見えます。多少強引ですがね


第二十三話 魔女の罪とグランの過去

 

前回・・・・星霊界の危機と聞き、急いで星霊界に向かうと・・・・それはただの口実で、本当は無事帰還したルーシィ達を祝う為の宴を開いていたのだ。それ自体はとても楽しかった。・・・・それはもう、一日中遊ぶくらいに・・・・星霊界で

 

「なんという事だ……」

 

「大事な修行期間が………」

 

「三ヶ月があっという間に過ぎた……」

 

「どうしよう……」

 

建物の壁にもたれながら、ナツ達はとても呆けていた。

 

そらそうだ、星霊界での一日は人間界では三ヶ月という、まさかの展開・・・・呆けたりもするさ

 

「姫、提案があります。私にもっとキツめのお仕置きを。」

 

「帰れば。」

 

「大魔闘演武であと五日だってのに」

 

「全然魔力が上がってねーじゃねーか!!グラン以外!!」

 

「おい」

 

「今回は他のみんなに期待するしか無さそうだね」

 

「はぁ」

 

「またリリーとの差が開いちゃうよ」

 

「え!?」

 

「あんた気にしてたの?」

 

「・・・・ねぇ、オレ魔力あがってんの?」

 

「知らないわよ」

 

「むうう!今からでも遅くない!五日間で地獄の特訓だ!!お前ら全員覚悟を決めろ!寝る暇はないぞ!!特訓に付き合え、グラン!!」

 

「ひぇぇ〜……」

 

「え、なんで名指し?」

 

ルーシィが、エルザの鬼気迫るやる気に少し怯え、何故名指しで呼ばれたのかわかってないグラン。・・・・と、空から一羽の鳩が降りてくる。

 

「ん?」

 

「ハト?」

 

「足になんかついてるぞ。」

 

「メモだ」

 

「何々〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『妖精の尻尾へ、西の丘にある壊れた吊り橋まで来い』って書いてあったのに」

 

「誰もいねーじゃねーか。」

 

「なんで喧嘩腰何ですか」

 

「イタズラかよ……」

 

「だからやめとこって言ったじゃない。」

 

鳩に付けられていたメモに書かれている場所までナツ達はやってきたが、そこには誰もいなかった。イタズラかと思った一同は帰ろうとした、その時。

 

「これは……」

 

「橋が、直った!?」

 

「向こう岸に繋がったぞ!!」

 

「渡ってこいということか……」

 

「やっぱり罠かもしれないよ?」

 

「なんか、怖いです……」

 

「・・・・安心しろ、何があっても守ってやるから。」

 

そして、そのまま一同は森の奥へと進んでいく。

 

しばらく歩くと・・・・目の前に、黒いローブを羽織った三人組がいた。もう見るからに怪しい三人組だ。

 

「誰かいる!」

 

「皆さん気をつけて!」

 

黒いローブを羽織った3人組は一同に近づく。そして、その顔を見て一同は驚きを隠せない。

 

「来てくれてありがとう……妖精の尻尾。」

 

「ジェラール……」

 

「変わってないなエルザ。もう・・・・俺が脱獄した話は聞いたか?」

 

「あぁ・・・・」

 

「そんなつもりはなかったんだけどな」

 

「私とメルディで牢を破ったの。」

 

「私は何もしてない、殆どウルティア一人でやったんじゃない。」

 

「メルディ」

 

「ジュビア、久しぶりね。・・・・あなたも久しぶり!グラン!」

 

「・・・・んあ?」

 

ジュビアに笑顔で挨拶をするメルディ・・・・そしてメルディはグランに近づいて、グランにも挨拶をする。さっきよりも笑顔で。まぁグランは誰だか分かってないようだが・・・・。

 

因みにウェンディは目を見開き、メルディの一部分と己の一部分を見比べて、落胆していた。

 

「ジェラールが脱獄!?」

 

「こいつらグリモアの……」

 

「まぁ待て、今は敵じゃねぇ……そうだろ?」

 

「えぇ……私の人生で犯してきた罪の数はとてもじゃないけど“一生”では償いきれない。だから、今はせめて私が人生を狂わせてしまった人々を救いたい・・・・そう思ったの。」

 

「例えば、ジェラール」

 

「いいんだ……俺もお前も闇に取り憑かれていた。過去の話だ。」

 

「ジェラール・・・・お前、記憶が……」

 

「ハッキリしている、何もかもな。六年前……まだ牢にいる時に記憶が戻った。エルザ・・・・本当に・・・・なんといえばいいのか」

 

「楽園の塔でのことは、私に責任がある。ジェラールは私が操っていたの。だから余り責めないであげて。」

 

「俺は牢で一生を終えるか・・・・死刑。それを受け入れていたんだ。ウルティア達が俺を脱獄させるまではな。」

 

「それって、なにか生きる目的ができた、ってことですか?」

 

「ウェンディ、グラン・・・・そう言えば君達が知っているジェラールと俺は……どうやら別人のようだ。」

 

「あ、はい!そのことはもう解決しました。ね、グラン!」

 

「・・・・・・・・??」

 

ウェンディに声をかけられたグランは何やらまた何か悩んでいるようだった。

 

「生きる目的……そんな高尚なものでもないけどな。」

 

「私達はギルドを作ったの。正規でもない、闇ギルドでもない独立ギルド 魔女の罪(クリムソルシエール)

 

「独立ギルド?」

 

「どういう事?」

 

「連盟に加入してない?」

 

「魔女の罪?聞いたことあるぞ。」

 

「ここ数年で数々の闇ギルドを壊滅させてるギルドがあるとか。」

 

「私達の目的はただ1つ。」

 

「ゼレフ……闇ギルド、この世の暗黒を全て払うために結成したギルドだ。二度と俺達のような闇に取り憑かれた魔導士を生まないために。」

 

魔女の罪の目的。それは全ての闇ギルドを全て滅ぼす為。

 

「おおっ」

 

「それってすごい事よね」

 

「評議会で正規ギルドに認めてもらえばいいのに。」

 

「脱獄犯だぞ?」

 

「私達()悪魔の心臓だし……」

 

「それに、正規ギルドでは表向きには闇ギルド相手とはいえ、ギルド間抗争禁止条約がある。俺達のギルドの形はこれでいいんだ。」

 

「……で、貴方達を呼んだのは別に自己紹介の為じゃないのよ。大魔闘演武に出場するんだってね。」

 

「お、おう。」

 

「会場に私達は近づけない。だから、貴方達に一つ頼みたいことがあるの。」

 

「誰かのサインが欲しいのか?」

 

「それは遠慮しておくわ。」

 

「毎年、開催中に妙な魔力を感じるんだ。その正体を突き止めて欲しい。」

 

「なんじゃそりゃ?」

 

「フィオーレ中のギルドが集まるんでしょ?怪しい魔力の一つや二つ……」

 

「俺達も初めはそう思っていた。しかし、その魔力は邪悪でゼレフに似た何かなんだ。それはゼレフに近づきすぎた俺達だから感知できたのかもしれない。」

 

「ゼレフ……」

 

「私たちはその魔力の正体を知りたいの」

 

「ゼレフの居場所をつきとめる手がかりになるかもしれないしな」

 

「もちろん、勝敗とは別の話よ。私たちも陰ながら妖精の尻尾を応援してるから!それとなく謎の魔力を探ってほしいの」

 

「雲を掴むような話だが、請け合おう。」

 

「助かるわ。」

 

「いいのか、エルザ」

 

「妙な魔力の元にフィオーレ中のギルドがし集結てるとあっては、私達も不安だしな。」

 

ジェラール達の申し出を受けるエルザ。たしかに、妙な魔力があっては妖精の尻尾も無事とは限らないからな。

 

「・・・・それと今のとは別に話しておきたいことがあるんだ」

 

突如、ジェラールが口を開く。

 

「話しておきたい事?」

 

「ああ・・・・コレは俺が犯してしまった・・・・罪の事だ」

 

「いいえ・・・・私たちよ。私たちが・・・・犯してしまった・・・・一人の人生を大きく変えてしまった」

 

ジェラールに次いで、ウルティアも話を始める。一同は何事かと思ったが、耳を傾けた。

 

「エルザ・・・・・・・・ノーム・・・・という名を覚えているか」

 

「っ!!・・・・・・・・あぁ、覚えている」

 

「ノーム?それは誰?」

 

「・・・・かつて、私やジェラールとともに“楽園の塔”にいた子の名だ。名無し(ノーネーム)だから、ノームだと、そう名乗っていた。・・・・労働に対し、いつも歯向かっていた為、いつものようにひどい仕打ちをされていた。・・・・それでも、あいつは・・・・皆の自由のために、歯向かう事をやめなかった。それが私たちにも、次第に希望に変わりそうだった。・・・・だが」

 

そこで一度、エルザは言葉を濁した。・・・・ほかの皆も、ノームという子がどうなったのか、予想はできてしまった。

 

「・・・・あいつは、死んでしまった。・・・・奴らの仕打ちに・・・・耐えきれず・・・・」

 

「・・・・いや、彼は生きている。」

 

「っ!!」

 

「彼は、奴らの拷問の最中に彼の中である魔法が目覚めた。その影響で、塔の地下に眠ってしまったんだ。魔法が発動した事で、今まで白かった髪の色は・・・・()()()に変わってしまっていた。」

 

「・・・・焦茶色の髪って・・・・まさか」

 

一同の視線が、ある一人に向けられる・・・・たしかに、彼の髪の色も焦茶色だ。

 

「・・・・エルザを塔から追い出した後・・・・オレは彼の存在を知った。・・・・当然、当時のオレは彼を駒にするべく、彼が眠っている地下に向かった。だが、皆の自由を願う彼がオレについてくるはずもない。無理やりやろうにも、当時のオレでは彼には勝てない。・・・・だから、オレは・・・・いや、俺たちは」

 

「彼の記憶を奪い・・・・海へと投げ捨てた。」

 

「「「「っ!!」」」」

 

「・・・・その後、まさか生きているとは思っていなかった。記憶が戻った時に思い出したんだ。俺が殺してしまったはずの彼が・・・・俺の目の前にいた・・・・と。・・・・すまなかった

 

グラン

 

皆の視線の先・・・・そこにいたのは・・・・やはりグランだった。なんとこんなところでグランの隠れたルーツが発見されるとは・・・・いやーびっくりだね!!

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・許してもらおう・・・・なんて思ってない。それでも・・・・君に一度、謝りたかったんだ。・・・・君の人生を・・・・自分達の目的のために奪ってしまった・・・・本当に、すまなかった」

 

「いいえ、悪いのは彼を操っていた私・・・・あなたの記憶も、私が奪ったの。・・・・だから、罰するなら私よ。・・・・本当に、ごめんなさい」

 

ジェラールとウルティアは、グランに向けて頭を下げる。許しを経たいのではない。純粋に、己の罪を感じ謝罪がしたかったから。

 

その間、グランはずっとダンマリだった。ほかのメンバーも色々言いたいことはあったが、当の本人がダンマリを決め込んでいるから言うに言えなかった。

 

そして、とうとうその閉じた口が開いた。

 

「あっ、思い出した。アンタゼレフ背負ってジュビアに追いかけられた人か!」

 

「・・・・えっ!?あ、うん、そうだ・・・・よ?」

 

「あー、スッキリした。・・・・なんでみんなして俺を見てんの?」

 

ズコーーーッ!!!

 

その場にいた妖精の尻尾のメンバーは、ウェンディとシャルルを除いて全員ずっこけた。

 

「・・・・ん?」

 

「・・・・話は、聞いていたんだよね?」

 

「あ?・・・・あー、きいてたぞ。記憶奪って海に投げ捨てたってな。・・・・んで?」

 

「でって・・・・他に何かないの?」

 

「・・・・いや〜、別にどうでもいいし」

 

「どうでもっ!?」

 

まさかのどうでもいい発言・・・・そうだった、コイツはこういう奴だった。ひときわ付き合いの長いウェンディとシャルルは、あー、やっぱりと言った感じでグランを見ていた。

 

「・・・・私たちは、あなたの記憶を奪ったのよ。その上、殺そうともした」

 

「でも、死んでねェし・・・・ぶっちゃけ記憶云々は別に気にしねぇ」

 

「だが・・・・うごっ!?」

 

「しつこい」

 

それでも頭を下げてくるジェラールの脳天に手刀をかますグラン。あまりの威力にジェラールは地面に落ちる。

 

「ジェラールっ!?」

 

「あんたらが記憶を奪ったとか・・・・海に投げ捨てたとか・・・・別にもうどうでもいいわ。それに・・・・そのおかげで、ウェンディ達に会えたし・・・・妖精の尻尾にも入れた。」

 

「え、このまま話すの?」

 

ジェラールは未だに悶絶しているが、普通に話を進めるグラン。自由すぎるぞ、コイツ。

 

「それに、別世界とはいえ、ジェラールには助けてもらってるからな。それでチャラってことで考えとけ。」

 

未だに地面に悶絶してるジェラールに言い渡すグラン。

 

「・・・・人が話してんのに寝っ転がるのはどうかと思うぞ・・・・」

 

「いや、グランがやったんだよ?」

 

「・・・・そうなの?」

 

ウェンディにそう突っ込まれるグラン。そうだ、おまえがやったんだよ。

 

「・・・・なら、私は・・・・」

 

「・・・・さあ?もうこの話終わりでいい?」

 

「・・・・えぇ?」

 

物凄い困惑した。決死の思いで告げた罪を、どうでもいいの一言で片付けられたからだ。・・・・もう、すごいなコイツ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで話はつづき

 

 

 

 

 

 

「報酬は前払いよ。」

 

「食費!」

 

「家賃!」

 

話は戻って、大魔闘演武で感じた妙な魔力の調査に対し、ウルティア達から前払いの報酬が払われることになった。

 

ナツとルーシィはお金が貰えると思いとても嬉しそうだったが・・・・どうやら違うようだ。

 

「いいえお金じゃないの。私の進化した時のアークが、貴方達の能力を底上げするわ。」

 

「「「え?」」」

 

 

 

「パワーアップ・・・・と言えば聞こえはいいけど、実際はそうじゃない。魔導士にはその人の魔力の限界値を決める器のようなものがあるの。例え、その器が空っぽになってしまっても大気中のエーテルナノを体が自動的に摂取して、しばらくすればまた器の中は元通りになる。ただ・・・・最近の研究で魔導士の持つその器には、普段使われてない部分があることが判明した。誰にでもある潜在能力、第二魔法源(セカンドオリジン)。時のアークがその器を成長させ、第二魔法源を使える状態にする。つまり、今まで以上に活動時間を増やし、強大な魔力を使えるようになる。」

 

「「「「おぉーっ!!」」」

 

「全然意味わかんねーけど。」

 

「ただし・・・・想像を絶する激痛と戦うことになるわよ。」

 

「ああああ・・・・」

 

「目が怖い」

 

「構わねぇ!ありがとう!ありがとう!!どうしよう!?段々本物の()に見えてきた!」

 

「だから女だって。」

 

「まだ引きずてやがったか。」

 

「・・・・何があったん?」

 

 





そんな感じで、実はグランも楽園の塔出身でしたー!!・・・・無理やりすぎないかって?大丈夫、大丈夫。時期的にもだいたい同じくらいだし・・・・そういう細かいところは気にしないで!!
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