FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜   作:紅蓮大地

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第三話 天空の巫女と大地の滅竜魔導士

 

「メェーン、助かったよグラン君✨」

 

「あぁ。すまなかった、不覚をとってしまい」

 

「別にいいよ、結局俺も逃しちまったし」

 

エンジェルが逃走した後、刺されたジュラの手当てを簡単にだが行いトイレで傷だらけになって倒れていた一夜も助け出した。

 

今は一夜の魔法である“痛み止めの香り(パルファム)”で一時的に抑えている。ちなみに一夜もボロボロだが、なんか大丈夫そうだったからそのままにした。

 

「一夜殿も、助かったぞ・・・・だが、急がねば」

 

「うむ、確かにそうだな✨・・・・それにしても既に敵に潜入されていたとは、不覚である✨」

 

「・・・・まぁ、あのエンジェルって奴は星霊魔導士だしなぁ。それに黄道十二門の一体、双児宮のジェミニを使われたんだ、仕方ねぇよ。それよか皆に伝えねぇとな」

 

そして、グラン、ジュラ、一夜の三人は急いで先に行った者たちの後を追って駆け出した。

 

「・・・・そうか、ウェンディ殿も滅竜魔導士だったのか」

 

「あぁ。それに失われた魔法(ロストマジック)である治癒も使える。大分魔力を消費しちまうが、アンタらの傷は治せるぞ。」

 

「なるほど・・・・それにしても君も滅竜魔導士だったとは、驚いたぞ✨」

 

「まぁ、厳密にはちょっと違うがな」

 

皆のところに行く途中で、ウェンディの事と己の魔法についてを説明していた。

 

「違う・・・・とは?」

 

「とりあえず、その説明は後で、今は・・・・ってアレは!」

 

「っ!!不味い!!」

 

「六魔将軍っ!?・・・・私たちも急ごう‼︎✨」

 

「だな。・・・・ところでアンタ本当に大丈夫か?」

 

「メェーン、全く問題ないさ✨」

 

 

 

 

 

 

「きゃああああああああ」

 

「ナツーーーうわーーー!!!」

 

六魔将軍が連合軍の前に現れ、その圧倒的な強さの前になす術なくやられてしまった。

 

そして六魔将軍のうちの一人、ブレインがトドメの魔法を放とうとした時、ウェンディがいる事に気づきウェンディと何故かハッピーを連れて行こうとした。

 

「ウェンディーーーー‼︎‼︎」

 

「ハッピー‼︎‼︎」

 

「うぬらにもう用は無い、消えよ‼︎!」

 

そしてブレインの魔法が放たれるが

 

「岩鉄壁!!」

 

その攻撃を、間一髪で間に合ったジュラが魔法で防ぐ。それと同時にグランと一夜も追いついた。

 

「ジュラ様‼︎!」

 

「おおおっ‼︎!」

 

「シャルルっ!!ウェンディは!?」

 

「グランっ!!・・・・ごめんなさいっ」

 

「・・・・そうか」

 

ウェンディがこの場にいない事に気づきシャルルに聞いたが、連れ去られたのだと理解した。

 

そしてその間に六魔将軍はこの場から既に去っていた。

 

「ジュラさん無事でよかったよ」

 

「いや、危うい所だった」

 

「そのキズ・・・・」

 

「今は一夜殿の“痛み止めの香り”で一時的に抑えられている、それにグラン殿の応急処置のお陰もある」

 

「六魔将軍め、我々が到着した途端に逃げ出すとは、さては恐れをなしたな✨」

 

「それはねぇだろ」

 

「あんたボロボロじゃねぇか!!」

 

「グラン・・・・感謝する」

 

「・・・・別に、いいよ」

 

リオンから礼を言われ、少し照れくさそうに顔を晒しながら答えるグラン。

 

だが、それよりもこの場にいる全員が満身創痍な状態であった。

 

「皆さんにも私の痛み止めの香りを✨」

 

それを察した一夜がまずは魔法により全員の痛みを和らげていく。

 

「・・・・元気だな、アンタ」

 

「お褒めに預かり光栄だ、メェーン✨」

 

「「「さすが先生!!!」」」

 

「また呼び方変わった・・・・」

 

「あいつら〜……ウェンディとハッピーを……どこだー!!」

 

「ナツ!!!」

 

そしていち早く立ち上がり駆け出したのはナツだった。周りの静止も聞かずにそのまま突っ走ろうとしていたが。

 

「んがっ!!」

 

シャルルがナツのマフラーを引っ張って無理やり止める。

 

「羽!?」

 

「猫が飛んでる……」

 

「これは(エーラ)っていう魔法……ま、驚くのも無理はないですけど「ハッピーと被ってる。」何ですって!!!」

 

「お前が驚くな。・・・・それに今それはどうでもいいぞ」

 

ナツの言葉で一瞬荒くなったシャルルだったが、グランの言葉を聞きそれどころではないと冷静になりながら情報を把握していく。

 

「とにかく、ウェンディとオスネコの事は心配ですけど……闇雲に突っ込んでも勝てる相手じゃないってわかったでしょう。」

 

「シャルル殿の言う通りだ。敵は予想以上に強い。」

 

「それに……」

 

シャルルはそれ以上言わず、視線だけを変える。

 

「エルザ、しっかりして‼︎!」

 

「う・・・・うあ・・」

 

そこには一夜の“痛み止めの香り”が効かず、腕を抑えながら苦しむエルザの姿があった。

 

そして、エルザはルーシィのスカートのベルトを取り外してそれを腕に巻き付ける。

 

「このままでは、戦えん」

 

そして自分の持っていた剣を地面に投げ捨て、痛む腕を突き出す。

 

「斬り落とせ。」

 

「「「「!!!」」」」

 

「馬鹿な事言ってんじゃねぇ!!」

 

「分かった、俺がやろう。」

 

「リオンてめぇ!!」

 

「やれ」

 

剣を拾い、リオンは即座に腕を切り落とすことに賛成する。

 

エルザ本人は斬ることに対して己で判断したことだが、エルザを除いた妖精の尻尾の面々はやはりそう片腕を斬り落とすことに反対の意思を示す。

 

「今この女に死んでもらうわけにはいかん。」

 

「けど・・」

 

「どんだけ甘いんですの!?妖精さんは」

 

「アンタに何がわかるっていうのよ!!」

 

「やるんだ‼︎‼︎早く‼︎‼︎」

 

「やめろリオン!!」

 

反対派と賛成派による言い争いをしている中、リオンは淡々とその剣をエルザに向かって振り下ろす─────だが

 

「・・・・落ち着けよ、アンタら」

 

「なっ!」

 

振り下ろされた剣はグランの腕によって受け止められ、斬られる前に静止する。

 

「……貴様もこの女の命より腕の方が大事か?」

 

「そういうわけじゃねぇが・・・・他に方法があるんだから、わざわざ斬る必要はねぇよ」

 

本当はあんま使わしたく無いが、とグランが呟いた直後、毒の痛みで限界が来たのか、エルザは倒れる。

 

「エルザ‼︎!」

 

「まずいよ!!このままじゃ毒が身体中にまわって・・・・」

 

周りにいた面々は焦るが、

 

「ウェンディなら助けられるわ。」

 

シャルルが一歩前に出て答える

 

「今更仲間同士で争っている場合じゃないでしょ?力を合わせてウェンディを救うの。・・・・・・・・ついでにオスネコも。」

 

「・・・・ついでって言ってやるなよ。まぁさっきオッサン達にも説明したが、解毒だけじゃなく解熱とか痛み止めとか傷の治癒もできる。・・・・正直使わせたくはねぇが、しょうがねぇからな」

 

「あ・・あの・・・・私のアイデンティティーは・・・・✨」

 

「完全に潰れたな」

 

「ガーン!?✨」

 

シャルルに続きグランも説明し、ついでに一夜のアイデンティティも崩した。それは置いといて、皆の間に少しだけ動揺が混じった。

 

「治癒って……失われた魔法じゃなくて?」

 

「まさか天空の巫女って言うのに関係あるの?」

 

「あー、まぁどうせ言うつもりだったし・・・・言っていいか?」

 

「・・・・まぁしょうがないわ」

 

隠してたわけでは無いが、一応念のためシャルルに確認をとり承諾を得る。

 

「ウェンディは、天空の滅竜魔導士・・・・天竜のウェンディだよ。」

 

「「「「「!?!?」」」」」

 

「ドラゴンスレイヤー!?」

 

「ついでに俺もな」

 

「「「「「「はぁ!?」」」」」」」

 

そのついでにサラッと自分も滅竜魔導士だと告げるグラン。

 

「詳しい話は後、今私たちに必要なのはウェンディよ。そして目的は分からないけれど、あいつらもウェンディを必要としてる。」

 

皆が驚いてる中でシャルルが冷静に目的を作り出す。

 

倒れたエルザを助ける為、攫われたウェンディとハッピーを助けるために。

 

「行くぞォ‼︎‼︎!」

 

「「「「「「オオッ‼︎‼︎!」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウェンディ達を助ける為、グランはシャルルは、ナツ、グレイと共に行動していた。

 

「天空の滅竜魔導士ってさぁ・・・・・・・・何食うの?」

 

「空気。」

 

「うめぇのか?」

 

「さぁ?」

 

「場所によっては味はある的なことは言ってたぞ」

 

「・・・・それ、酸素と違うのか?」

 

「違うんじゃねぇの?」

 

「んじゃあ、お前は?」

 

「俺?大地の滅竜魔導士だけど?」

 

森の中を走って移動してる中、質問に答える。

 

「やっぱ土とか食うのか?」

 

「まぁ、それ以外にも砂だったり石だったり岩だったり泥だったり・・・・割と色々食うぞ。常に泥水は持ち歩いてるし」

 

「それ泥水だったのかよ!?」

 

常に携帯している水筒を見せ、それが泥水だった事に驚きを隠せないグレイ。

 

「あのコ、あんたに会えるかもしれないってこの作戦に志願したの。

 

「オレ?」

 

「同じ滅竜魔導士でしょ?」

 

「アイツ、七年前に滅竜魔法を教えてくれたドラゴンがいなくなったらしくてな。アンタなら居場所知ってんじゃねえかってな。確か名前は、天竜グランディーネっつたかな?」

 

「オイ‼︎!いなくなったのって七月七日か!⁉︎」

 

「・・・・あー、確かそうだったような?」

 

「イグニールとガジルのドラゴン……それにウェンディも七年前……んがっ!」

 

よそ見と考え方をしていたせいか、ちょうどいい高さにある木にぶつかって倒れてしまうナツ。

 

「そうだ!!!ラクサスは!?」

 

「ラクサス?って妖精の尻尾の雷の人?」

 

「まぁそうだが・・・・じーさん言ってたろ?あいつは滅竜魔導士じゃねぇ・・・・ってお前も滅竜魔導士だろ?」

 

「いやまぁ、そうなんだけど、そうじゃねぇんだよ」

 

「????」

 

グランの言葉に首を傾げるナツ。グレイも少し興味深そうにしていた。

 

「そうじゃねぇってのは?」

 

「おれはドラゴンに教えてもらったわけじゃねぇよ。体の中に滅竜の魔水晶を埋め込まれただけだからな」

 

「なっ!?マジかよ」

 

「誰にやられた!?」

 

「さぁ?興味ないし」

 

「いやそこは興味もてよ!!」

 

自分がなぜ滅竜魔法を使えるかを説明し、案の定誰にやられたかを聞かれたが興味ないの一言で終わらせるグラン。適当すぎやしないか。

 

「その話は後!今はウェンディを助けることが・・・・って何これ!?」

 

シャルルが向けた視線の先、そこには葉や幹までもが真っ黒になった木が存在していた。

 

「木が…黒い……」

 

「き、気持ち悪ぃ…!」

 

「・・・・大地が死んでる」

 

「大地が!?」

 

四人がその異様な光景に驚いていると、横から葉が動く音が聞こえてくる。

 

「ニルヴァーナの影響だって言ってたよな、ザトー兄さん。」

 

「ぎゃほー、あまりに凄まじい魔法なもんで大地が死んでいくってなァ、ガトー兄さん。」

 

「誰だ!?」

 

グレイが声を出した瞬間、四人の周りから大量の人間が出てくる。雰囲気からして我々は敵です、と言っているのがわかる。

 

「ちょ……ちょっとぉ」

 

「ニルヴァーナの影響だっ「さっき言ったぜガトー兄さん。」そうかいザトー兄さん。」

 

「囲まれてるわよ!!」

 

「うほぉ!サルだ!サルが2匹いんぞおい!!」

 

「うほぉだとゴリラじゃね?」

 

明らかにどうでもいいことに驚いているナツとさらにどうでもいい事に突っ込むグラン。

 

「こ、こいつら妖精の尻尾だ!!こいつらのせいで……!」

 

「オォ!もう一匹増えたー!!」

 

「こっちはサルっぽいな。」

 

「六魔将軍傘下、裸の包帯男」

 

「ぎゃほぉっ‼︎‼︎遊ぼうぜぇ。」

 

闇ギルドの一角。恐らくここだけでなく他の場所にもいるであろう、六魔将軍の傘下達。明らかな時間稼ぎだ。

 

「敵は・・・・6人だけじゃなかったっていうの・・・・!?やられた・・・・」

 

敵が6人じゃなかったことに、イラつくシャルル。一刻も早くウェンディを助けに行きたいのに、これでは一向に早く進めないからだ。

しかし、妖精の尻尾の二人と、グランはそうではなかった。

 

「こいつァ丁度いい。」

 

「ウホホッ、丁度いいウホー」

 

「だからウホだとゴリラ・・・・まぁいいや」

 

「何言ってんのあんた達!!グランも!!!」

 

「拠点とやらの場所を吐かせてやる……!」

 

「今行くぞ!ハッピー!ウェンディ!!」

 

「捻り潰す」

 

そう言いながら、冷気を出すグレイと炎を出すナツ、腕の一部を岩のように変化させるグラン。そして三人の発言を自分達に対する挑発だと決め込み、闇ギルドのリーダー二人がその挑発を受け取る。

 

「舐めやがってクソガキが・・」

 

「六魔将軍傘下、裸の包帯「死んだぞテメーら。」」

 

「何なのよ妖精の尻尾の魔導士は・・・・今の状況分かってるのかしらっ!!!グランもっ!何同じようにしてんのよ!!」

 

こうして、各地で連合軍vs六魔将軍の傘下の戦闘が開始された

 

 

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