FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜 作:紅蓮大地
「ナツー、天井も全部塞がってるよ!!」
「出口は無さそうね」
「くそっ!せっかくここまで来たのに!!」
「ミイラ取りがミイラに・・・・って事ね」
「情けないです・・・・。ごめんね、グラン」
「・・・・まぁ気にすんな」
前回、牢屋に囚われたグラン達を救うべく侵入して助けにきたナツ達だったが、それは罠で、まんまと引っかかり、地下の奈落宮に落とされてしまった。
なんとか抜け出そうと出口を探すも、それらしいものは全く見当たらない。
「みんな!!こっちに通路があったわ!」
と、そんな時シャルルが通路を見つけてくれた。その通路を皆で通り、広い所に出ると、一人の男が倒れていた。
「アルカディオス様!!」
「この前の・・・・」
グラン達は急いで倒れているアルカディオスの元へ駆け寄った。
「オイ!大丈夫か、しっかりしろ!!」
「ボクこの人知らないんだけど、誰?」
「・・・・あー、この国の軍の団長さんだ」
「ヘェ〜」
呑気だな、この二人は。
「なんでこんなとこに」
「あたし達と同じように落とされた?」
と、ボロボロのアルカディオスがボソッとつぶやいた。
「逃げ・・・・ろ」
「・・・・あ?」
「ぱーーーーん」
と、後ろから不気味な気配を感じ皆一斉にその場から離れた。
「シュワーー」
「うお!?」
「きゃっ!」
「これは・・・・」
「酸だ!!」
その後ろにいた男が放ったのは、地面を容易に溶かす強力な酸だった。だが、これだけじゃ終わらない。
「タイタイ、ターイ!!」
とふざけた掛け声が聞こえたと思った瞬間
「大漁ォ〜〜〜〜!!!ターーーーーイ」
「ああああ!?」
「・・・・なんなんだコイツらは」
「しかも、まだいるっぽいし!!」
今度は花が咲いたと思ったら、そこから人が生えてきて、紙が集まったと思えば、それが人の形となった。
「またふえた!?」
「・・・・陰から王国を支える独立部隊・・・・王国最強の処刑人・・・・餓狼騎士団」
「餓狼騎士団・・・・一五◯◯任務開始」
そして最後に背中に大鎌を二つ携えたフードの男が現れた。
「奈落宮からの生還が不可能なのは・・・・奴らがいるからだ」
「フィオーレ独立部隊、餓狼騎士団特別権限により、これより罪人の死刑を執行する」
「ハイ!ボクとユキノはこの人達とは全くの無関係です!!」
「・・・・おい」
なんとか自分とユキノは助かろうと騎士団に告げるガイヤにまた軽く突っ込むグラン。・・・・と、いきなりナツが笑い出す。
「ぶはっ、ぶははははっ!!あはははははっ!!」
「ちょっとナツ、こんな時に」
「だってどう見ても“騎士団”ってナリじゃねぇーだろ!!」
「確かに」
「特におまえ!」
「タイ」
まぁ確かに、騎士団いう割に鎧着てるのが一人もいないし、タイタイってる奴なんて旗持ってるし
「・・・・大道芸人?」
「ぷくくっ!そっちのが合ってるかもね!!」
「あははははははははっ!!」
グランがボソッと言ったことに、ナツだけじゃなくガイヤも笑い出した。
「見た目に惑わされるな・・・・奴らの使う魔法は・・・・人を殺す魔法だ」
そんなナツ達を見て、傷ついた体を上げながらアルカディオスが告げる。
「上等!!!」
「・・・・ようは、出口が向こうから来てくれたんだろ?探す手間が省けたな」
「そうね、出口を教えてもらうのに丁度いいわ」
「え、そういう解釈なの?妖精さん達、頭大丈夫?相手王国を支える騎士団だよ?」
「・・・・国の兵隊ぶっ飛ばしたお前がいうか?」
妖精の尻尾のメンバーはもう既に戦う体制を整えているのを見て、若干引いているガイヤ。でも、コイツも兵隊ぶっ飛ばしてここにいんだよな。
「餓狼騎士団を前に臆さぬとは・・・・無知なる罪人め・・・・フィオーレ王国の土へと還れ」
「土に還れってボクらには関係ないよね?」
「・・・・そこは気にすんなよ、あーいうしか無いだろ、大抵は」
「今気にするとこはそこじゃないでしょ!?
大地系スレイヤーはどいつもコイツもズレてるらしい
「行くよ、コスモス」
「私とカミカの美しい舞・・・・ね」
まず動いたのは餓狼騎士団の二人の女性・・・・和風な服を纏ったカミカと大きな帽子を被ったコスモスだ。
カミカは小さな赤い紙切れを取り出し、フッと息を吹きかけると、それはたちまち大量の紙吹雪となった。
「紙吹雪・・・・赤の舞!!!」
「んなものは燃やして、やるァ!!」
所詮は紙切れと思ったナツが全部燃やそうとするが・・・・赤い紙吹雪は全く燃えなかった。
「あ?」
「燃えてない!?」
「赤い紙は炎の神・・・・舞い散るがよい!!!!」
赤い紙吹雪はそのままナツに向かって突き進んでいく。
「地竜の剛腕!!」
「地神の
と、それを防いだのはグランとガイヤだった。グランの砂嵐とガイヤの黒い砂嵐を巻き起こし紙吹雪を吹き飛ばした。
「サンキュー!!グラン!ガイヤ!」
「・・・・ようやく少し調子が戻ってきた」
「神さま相手ならボクら
「美しいわ」
と、今度はコスモスが動き出した。だが、狙ったのはグラン達ではなく・・・・ウェンディだった。
「美しく踊る人形・・・・それは血の咲く骸の花」
「きゃっ!!?」
「ウェンディ!!!!」
ウェンディの下にきみの悪い植物が生えて、ウェンディを丸呑みにしようとする。が、それはミラによって助けられる。と、今度は鍵を持っていないルーシィとユキノに向けて、棘付きの蔦のようなものが襲ってくるが、それはリリーとグラン・・・・ガイヤによって斬り捨てられた。
「パーーーンッ」
「!」
「・・・・危なっ」
「汚い!!!」
と今度は酒瓶を咥えた巨漢の男が、酸魔法を放ってくる。・・・・多分汚くはないと思う。
「紙吹雪・・・・紫の舞!!!」
と、またカミカが紙吹雪を飛ばしてくる。しかし、先ほどとは違い攻撃用ではなく、拘束用だった。
「何だ!!」
「体が動かない!!」
「・・・・鬱陶しい」
「紫の紙は縛りの神」
「これぞ美しい連携・・・・グロウ・フロウ!!!」
最後に止めと言わんばかりにコスモスが巨大な花を召喚する。
「食せ、美しく・・・・罪人の命を」
そして、その花は勢いよくグラン達を吸い込んでいく。
「体の不自由解除!!!状態異常回復魔法レーゼ!!!」
と、ウェンディが体の縛りをなくしてくれる魔法をかけてくれたおかげで、全員体の自由を取り戻した。
「治った!」
「けどあれ・・・・」
「どうする!!?」
残った問題は、召喚された巨大花。どうするか?決まってる
「壊す!!!」
「OK!!」
「・・・・了解!」
「分かった!!」
「オオオオオオ!!」
カッ! ドッ!!
ナツ、ミラ、リリー、グラン、そしてガイヤの攻撃により、花は撃破された・・・・だが、その衝撃で皆バラバラになってしまった。
「ぶはっ!おーい!!みんな無事かーーーーっ!!」
「どうやら先ほどの衝撃で方々へと散ってしまったようだな」
「ア?」
「だが、私の部下は優秀だ。誰一人として生きては帰さん」
「ここでルーシィ達と離れちゃ意味がねぇってのに」
妖精の尻尾 ナツvs 餓狼騎士団 カマ
「みなさーん、どこですかー!!グラーン!!どこーー!」
「みーんなはぐれちゃったねぇ〜・・・・余計なのもいるけど」
「美しい・・・・いえ、美しいというより可憐・・・・でも処刑よ」
妖精の尻尾 ウェンディ&元剣咬の虎 ガイヤvs 餓狼騎士団 コスモス
「へへへっ」
「クソ・・・・みんなとはぐれたか」
妖精の尻尾 リリーvs 餓狼騎士団 ネッパー
「ルーシィ!!ユキノ!!みんな!!どこ?」
「よそ見してる場合じゃないわよ、アンタ」
妖精の尻尾 ミラvs 餓狼騎士団 カミカ
そして・・・・
「うう〜〜〜」
「・・・・大丈夫か?」
「な、何とかね」
「・・・・忝い」
ルーシィ、ユキノ、ハッピー、シャルル、アルカディオス・・・・そしてグランは同じ場所に吹き飛ばされていた。ある程度の衝撃をグランが中和してくれたおかげで、ほぼ無傷な他のメンバー。
「もしかしてみんなとはぐれちゃった!?」
「・・・・俺らが無事なら、みんなも無事だろうな・・・・あの餓狼騎士団の奴らも散り散りになってるっぽいが・・・・とりあえず、皆を探そう」
「・・・・なんだろう?ピンチのはずなのに全然ピンチって気がしない」
「あい!もう安心感が違うよね、魔法が使えないルーシィと違って」
「余計なお世話よ!!」
「・・・・すみません」
「あい?あわわわわわ!?」
と、突然ハッピーの体が宙に浮き始めた。
「釣れたタイ!!」
「オイラ魚じゃないよう!!!」
「・・・・・・・・本当だ」
「ぎゃっ!?」
と、浮かしていた本人はハッピーを近くの柱に投げ捨てる。
「なんなの、コイツ」
「処刑人ウオスケ」
「素敵な名前ね」
「こんなの魔法なくても勝てるんじゃないの!?」
「確かに」
ひどい言いようだが、見た目がものすごくふざけているから、そう思ってもしょうがないと思う。
「そんな事言ったら・・・・怒っちゃうぞー」
「・・・・表情筋あんのか、あいつ?」
怒っちゃうという割に全く顔のパーツが変わっていないウオスケ。
「勝てる!!というか、グランがいるから正直楽勝!!」
「・・・・まぁ、お前らは下がってろよ?危ないから」
「は、ハイ!すみません、お手数をおかけして」
「気にすんな」
「いかん・・ぞ。奴は処刑した者の骨すら残さぬという」
「「「「え?」」」」
「・・・・あ、ちゃんと怒ってた」
アルカディオスがつぶやいた言葉に一気に血の気が引くルーシィ達と、言葉通り怒りを体で表現していたウオスケに感心するグラン・・・・感心するとこそこじゃないんだよ、だから。
妖精の尻尾 グラン、ルーシィ、ハッピー、シャルル&王国軍臨時軍曹 ユキノと団長 アルカディオスvs 餓狼騎士団 ウオスケ