FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜   作:紅蓮大地

45 / 68
第四十四話 竜王祭

 

「グワハハハハハハッ!!!中々に痛いぞ!!人間よ!!」

 

「・・・・だったらもうちょい痛がれよ、クソがッ」

 

現在、フィオーレ王国は未来ローグの陰謀により、四百年前の時代よりエクリプスを通じて八頭のドラゴンがやってきた。

 

未来ローグの秘術、操竜魔法により操られているドラゴン達は、大魔闘演武に参加していた魔導士達を片っ端から襲っている。それに対し魔導士達もドラゴンに抵抗していくが、ほとんどの魔法はその硬い鱗に通じず、唯一の手段、滅竜魔法でもダメージは通るものの、決定打になっていなかった。

 

「地竜の剛拳!!!」

 

グランの拳も何度も食らわせている。・・・・だが、大きなダメージは入らず逆に何度もその巨大な腕で吹き飛ばされてしまう。

 

「・・・・あー、クソかてぇ・・・・」

 

「グワハハハッ!!!貴様本当に人間か!!!我が拳を受けてまだ形を保っておられる生物など、ドラゴン以外に初めて見たわ!!!グワハ、グワハハハハハッ!!!!久々に血肉が踊るわッ!!!!!!」

 

ハリドロングは自身の攻撃を受けてまだまだ無事なグランを見て、久々に楽しめそうだと、喜んでいた。

 

ハリドロングの巨大な拳、尻尾、鉤爪、翼までもがグランに向けて襲い掛かる。グランもそれをなんとか弾き、逸らし、避けながらもなんとか攻撃を喰らわしていった。

 

「グワハハハハハッ!!本当に楽しいぞ!!このままずっと続けていたいぐらいにな!!・・・・だが!!悪いが主だけは何がなんでも確実に殺せと命を受けてしまっていてな!!悪いが死んでもらうぞ!!!」

 

「ざっけんな!!影野郎の命令だけで死ねるか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、未来ローグは、ドラゴンに乗りながらボロボロの状態のナツと対峙しており、その際ナツに目的は何かと聞かれていた。

 

「7年後・・・・世界はドラゴンによって支配されていると言ったの覚えているか?だが、正確に言えば世界は完全に全てが支配されていたわけじゃない。・・・・世界の大半を支配していた支配者の名は、アクノロギア・・・・たった一頭のドラゴンによって世界の大半は支配されている。戦える魔導士もギルドもほぼ存在せず・・・・奴と対抗できるのはたった一人・・・・()だけだった。残された人々は()にほんの一握りの希望を持ちつつも・・・・それでも恐怖に怯える日々。オレの秘術も奴には効かなかった。・・・・だが、他のドラゴンは操れる」

 

「他のドラゴンを操って、アクノロギアを倒そうってのか!?」

 

「そうだ!!そして、この時代で()を殺せば・・・・アクノロギアを倒し、オレがドラゴンの王となれる!!」

 

「・・・・おまえが言ってる()って誰だ」

 

先ほどから未来ローグが言っている()が誰なのかを聞くナツ。・・・・未来ローグは不敵な笑みを浮かべながらも答えた。

 

「・・・・おまえも知っている奴だ・・・・

 

 

グランだ。グラン・ワームランド。奴こそが人々の最後の希望。

 

 

「なっ!!?・・・・グランが・・・・ッ!」

 

なんとグランだった。あいつ七年後には等々ドラゴンとタメはれるのか・・・・今でもできそうだが。

 

「奴の強さは別格だ。アクノロギアに支配された世界で、唯一奴を退く事ができた者。奴は生き残った者達を、ここフィオーレに集め土壁で囲みアクノロギアに支配された世界と完全に孤立させ、人類最後の楽園(ユートピア)を創り出し、人々の希望となった。アクノロギアはグランを殺せず・・・・グランもまたアクノロギアを殺さなかった。・・・・奴でさえ不可能ならば、もはやアクノロギアを倒せるのは・・・・同じドラゴンだけ。だからまずこの時代で扉を閉めるルーシィ・ハートフィリアを殺し、一万のドラゴンを解放し・・・・グラン・ワームランドをドラゴンに殺させるつもりだった」

 

「おまえがやらねぇのか?・・・・ちげぇな、できねぇんだろ?」

 

未来ローグの話を聞き、ナツが憎たらしいほどにいい笑顔でそう告げる。たしかに未来ローグは強いが、それでもまだ、今のグランの方が強い・・・・つまり未来ローグでは、どうひっくり返ってもグランには勝てないと分かったからだ。

 

未来ローグも、その事には図星だったようで、チッ!と強めに吐き捨てた。

 

「・・・・この7年でオレは強くなった。・・・・だが、そうだ。おまえの言う通り、たったの7年じゃ奴には敵わないのは百も承知だ。・・・・だが、そんなグランでも、ドラゴンには勝てない。」

 

いかに今のグランが未来ローグより強くても、今のグランではドラゴンに勝てない。それだけは自信満々に応える。

 

「そして、アクノロギアを倒せば・・・・オレがドラゴンの王だ」

 

「・・・・おまえ」

 

「支配する側に廻るんだ。ぞくぞくする」

 

「ドラゴンの匂いは・・・・・・八人か」

 

ナツが匂いを嗅ぎ、ドラゴンの数を数える。

 

「八頭もいれば十分・・・・世界を我が物にできる」

 

ローグのそんな言葉を無視して、ナツは思いっきり乗っているドラゴンを殴る。

 

ドッゴォンっ!!

 

「アァアァアっ!!?」

 

巨大な爆発と共に、殴られたドラゴンはその衝撃で苦しみ声を上げる。

 

「何を!!?」

 

空中に巨大な火玉ができた事で、皆それに注目していく。

 

「聞こえるかぁ!!!!滅竜魔法ならドラゴンを倒せる!!!滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)は8人いる!!ドラゴンも8人いる!!今日・・・・この日のために俺達の魔法があるんだ!!今、戦うために滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)がいるんだ!!」

 

そしてナツは叫び、皆に発破をかけ再びドラゴンを殴りつける。

 

「行くぞォ!!!!ドラゴン狩りだっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グワハハハハハッ!!マザーグレアめ!!情けない声をあげよる!!否!!ここは奴にそれ程のダメージを与えた者を褒めるべきだな!!!他にも威勢のいい人間がいるとはな!!!」

 

「・・・・流石だな、ナツ。・・・・んじゃ、オレも頑張りますか・・・・ってなんだ?」

 

ナツの声を聞き、また闘おうとした時、飛んでいるドラゴン・・・・マザーグレアが何かを大量に落としていった。その落ちてきたものは地面に落ちると・・・・中から小型な人型のドラゴンが出てきた。

 

「・・・・また面倒な」

 

「グワハハハハハっ!!楽しくなってきたなぁ!!人間!!!さぁ!思う存分戦って・・・・そして死んでくれ!!」

 

ハリドロングは高笑いをしながらグランに突っ込んでいく。

 

「・・・・楽しいは否定はしねぇが・・・・殺されるつもりはねぇぞ!!!」

 

そして、グランの周りの大地が震え上がり・・・・黒炎がグランに纏わり付き、獄炎の如き光を放つ。

 

「モード“地獄竜”・・・・地獄竜の極拳!!!」

 

そして獄炎を纏い赤黒く光るグランの拳が、ハリドロングの強靭な体に突き刺さる。

 

「グボハァっ!!?」

 

先ほどまでとは明らかに桁違いの威力の拳を喰らい、苦悶の声をあげながら吹き飛んでいく。それをグランも追いかけていく。

 

 

 

場所は少し変わって、エクリプス前。

 

「あーーーーーっはっはっはっ!!!効かぬぞ、人間どもがぁ!!」

 

「天竜の咆哮!!!」

 

「地神の怒号!!!」

 

空を飛び、人を見くだす態度をやめないジルコニスに向け、ウェンディとガイヤは、ブレスを放つ。ウェンディの魔法はある程度のダメージはあるものの、ガイヤの魔法で与えられるダメージは微々たるものだった。

 

「もう!!こいつ硬すぎない!!?全然ダメージ入ってる感じしないんだけど!!?」

 

「うぅ・・・・」

 

「さて・・・・そろそろ茶番は飽きてきたなっ!!!」

 

「きゃあっ!!」

 

「うわっ!!?」

 

「あぁっ!!!」

 

そう言ってジルコニスは、ウェンディ、ガイヤ、ミラの三人を地面に向け叩き落とした。

 

「まずは面倒な滅竜魔導士の小娘から食らってやろう」

 

「・・・・ウェンディちゃん、逃げて!!」

 

「このっ!!」

 

ウェンディの側に近寄ろうとするジルコニスを何とか止めようとする二人だってが、そんな事を気にも止めずウェンディに近寄るジルコニス。

 

「・・・・・・・・グラン・・・・」

 

「はははっ!!では食らうと・・・・ん?」

 

そしていざ食らおうとした瞬間、何かがこちらに突っ込んでくる気配を感じ其方の方向を向くジルコニス。

 

「ぐはぁっ!!?」

 

「ぐおぉっ!?なんじゃあ!?」

 

そして飛んできた・・・・いや、殴り飛ばされたハリドロングがぶつかりそのまま二匹とも吹き飛んで倒れてしまう。

 

「貴様、ハリドロング!!!何をあそんでおるか!!」

 

「グワハハハハハっ!!すまんすまんジルコニス!!!奴が思ってた以上に強い拳を放ってきてな!!!油断したわ!!!」

 

ドラゴン同士のじゃれあいなど誰にも需要はないが、ウェンディはこれで助かった。

 

「な、何、あのドラゴン?・・・・他のよりちょっと大きくない?」

 

「一体、どこから・・・・」

 

「・・・・あ、グラン!!!」

 

「ウェンディ!!ミラさん!!・・・・無事だったか」

 

「ねぇ、ボクもいるんだけど?」

 

「しっかり働け」

 

「やっぱ扱い酷くない!?ってギャー!!?地獄竜ダァーーーっ!!!」

 

「・・・・やかましいわ」

 

そしてハリドロングを殴り飛ばした張本人であるグランもこの場所にやってきた。

 

「グラン、大丈夫だった!!」

 

「何とかな・・・・あの翡翠竜は任せるぞ」

 

「うん!」

 

「ミラさんも、お願いします」

 

「ええ、任せて!!」

 

「ガイヤ・・・・しっかり戦え」

 

「だから扱い雑!!!」

 

今一度、ウェンディ達にジルコニスの相手を任せ、グランはハリドロングに向かい駆けていく。

 

「グワハハハハハっ!!ジルコニス!!貴様に構ってられるほど暇ではないのでな!!!邪魔だてするなよ!!!」

 

「貴様が我の邪魔をしたんだろうが!!」

 

「グワハハハハハハハハハっ!!知らんわ!!!」

 

「オイこらハリドロング!!・・・・ん?あの小娘どもはどこに・・・・」

 

「天竜の咆哮!!!」

 

と、ジルコニスがハリドロングに視線を向けている間にウェンディは空を飛びジルコニスの頭めがけてブレスを放つ。

 

「ぐおおおおっ!!?」

 

「地神の巨拳!!!」

 

「ぐっ!?」

 

さらにガイヤの拳を思いっきり顎にくらい少しだけ怯んでいくジルコニス。

 

「やっとまともなの入った!!」

 

「私たちも行きます!!」

 

「ええ!!」

 

「ぐうぅ!!小賢しい人間どもが!!」

 

こうして、ジルコニスとウェンディ達の戦いが再度始まった。

 

 

 

 

「グワハハハハハっ!!先ほどの拳・・・・とても痛かったぞ!!見ろ!!血を流したのは久しぶりだ!!!グワハハハハハっ!!」

 

「あっそ。今度は痛がってくれて助かったぞ!!」

 

少し離れた場所で、グランとハリドロングは殴り合いを始めていた。地竜の拳では傷つけられなかったハリドロングの強靭な体も、地獄竜の拳なら血を流す事ができた。

 

「とっとと倒れやがれ!!!」

 

「それは断らせてもらおう!!こんなにも楽しい殺し合いを早々に終わらせてなるものか!!」

 

「なら俺がさっさと終わらせる!!地獄竜の極哮!!!」

 

グランは埒が開かないと、ハリドロングにブレスを放つ。赤黒い地獄の大地の咆哮は、ハリドロングを包み込んでいく・・・・だが。

 

「グワハハハハハハハハハっ!!!痛い!!痛いぞ、人間よ!!!!グワハ、グワハハハハハハハハハハハハハっ!!!!」

 

「・・・・イカれてんな、クソ」

 

ダメージは確実に通っているはずなのに、笑いながらグランに襲い掛かるハリドロング。・・・・ドラゴンってのはこんなイカれ集団なのか?

 

だが、確実にグランに勝機が回ってきていた。他のみんなも、それぞれで奮闘していった。希望を持ち始めていった。

 

・・・・だが、その希望も間もなく崩れ去る。

 

その運命を決めるのは・・・・・・・・・・・・たった一人の命だけ。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。