FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜 作:紅蓮大地
大魔闘演武・・・・そしてドラゴン襲撃から数日後。フィオーレ王国・・・・そして世界を守ってくれた魔導士達を労う為と、大魔闘演武の打ち上げのために、お城でパーティを開く事になった。
「わぁ、凄いね、グラン!!」
「・・・・豪勢なもんだな。あ、その格好似合ってるぞウェンディ」
「ありがと!グランもカッコいいよ!」
当然、妖精の尻尾のメンバーも参加している。いつものような格好でなく、しっかりと正装に着替えての出席だ。
「・・・・城の中だってぇーのに、いつもと変わらずいるのは凄いよな」
「妖精の尻尾だけじゃなく他のギルドもね」
「みんなそれだけ楽しいって事だよ、二人とも」
そして、城の中でも変わらないテンションでいられるみんなに若干の呆れ言葉を告げるグランとシャルル。
まぁ・・・・それが魔導士って奴だからな。
「・・・・俺らも楽しむか」
「そうだね!」
「全く・・・・まっ、楽しませてもらいましょ」
そう言って皆のところまでいき、パーティを楽しんだ。その途中でシェリアと出会い、一緒に楽しんでいる途中少しその場を離れたグラン。・・・・そして
「・・・・迷った」
人混みにのまれウェンディ達の場所が分からなくなり迷ってしまったグラン・・・・コイツ緊急時以外、方向感覚がポンコツすぎる。
「一人とは珍しいな、グラン」
「・・・・エルザさん。ども」
迷ってる途中で、エルザと遭遇した。そんなに一人は珍しいだろうか?と考えているが・・・・仕事とか以外は基本ウェンディと一緒だろうが、お前。
「聞いたぞ、ドラゴンを一頭倒したそうだな。流石だな」
「偶々だったがな」
「ふふ、謙遜するな。・・・・む?」
「・・・・ん?」
「あっ」
たわいもない話をしている時、エルザが誰かに気付きそちらをむき、グランも一緒に向く。そこにいたの人魚の踵のカグラだった。
「もうケガはいいのか、カグラ」
「・・・・それアンタがいうことか?」
「同意だ。・・・・お前とは初対面だったな。一応自己紹介しておく、カグラだ」
「・・・・ん?あぁ、グランた。よろしく」
「こちらこそ」
一応初対面だという事で、軽い自己紹介と拍手を交わす二人。
「良き友人になりそうだな。・・・・いろいろあったが、どうだ。私とも友人になってくれないか?同郷・・・・だしな」
「・・・・あ、同郷なんだな2人」
「あぁ。・・・・それでどうだ?」
「断る」
「!!」
友人になろうと聞くエルザに対し、即答気味に断るカグラ。少し驚いたが・・・・次に出てくる言葉で色々吹き飛んだ。
「姉さん・・・・の・・・・方が・・・・好ましい・・・・」
「・・・・やれやれ、かわいいやつだ!」
そう言いながら、エルザはカグラを胸へと抱き寄せた。カグラも冗談だ!と強めにいっているが、どこか嬉しそうだった。
それを邪魔するまいと、その場を離れようとしたグランは・・・・エルザに止められ、引き寄せられた。
「・・・・え?なんで?」
「何を言う。お前も恥ずかしがらず、姉に甘えてこい」
「なんで????」
そう言えば、グランも冗談混じりにそう言ってたような・・・・ふっww
「・・・・ならば、私も姉と呼んでいいのだぞ?」
「え?なんで?」
何故かカグラもグランの姉を名乗ると言いだした。・・・・よかったね、姉が2人できてww
「ちょっと待て、グランの姉は私だ。そこは譲らんぞ」
「アンタはアンタで何言ってんの?姉じゃねぇだろうが」
「いや、見たところグランは私よりも年下だ。なればこそ私が姉になるのが自然だ」
「不自然だよ」
だいぶよく分からん事になってきたので、どちらが姉か議論をしている2人のそばをそっと気配を消して、その場を離れたグラン。・・・・・・・・なお、この議論はどちらも納得出来ず、2人姉という事に決まったとか決まらなかったとか・・・・
「ナツさーーーん!!!グランさーーーーん!!!一杯やろうぜーーーーーっ!!!」
「やりましょう!!ナツ君!!グラン君!!」
「火竜ならいねーぞ」
「・・・・ガジルには用はないってさ」
「ウルセェぞグラン!!」
エルザとカグラから逃げてきたグランは、ウェンディ達を探す途中ガジルと合流し、軽い談話をしているとグラスと酒を持ったスティングとレクター・・・・ローグにフロッシュ・・・・さらにガイヤがやってきた。
「あっれーーーー!?せっかくお近づきの印にって思ったのにーーーーっ」
「作戦失敗ですね」
「まぁ元々無理な作戦だったしね〜」
「フローもそーもう」
「・・・・お前、セイバーに戻ったんだな」
「まぁね、なんかあの髭面とミネルバさん姿くらましちゃったらしいからね!じゃあ戻ろう!!って事でスティングにお願いしたんだ〜」
ちゃっかり剣咬の虎に戻ってるガイヤ・・・・まぁそこはどうでもいいや
「・・・・なんかすんごい失礼な事言われた気がする」
「どうでもいい」
「ひどいっ!!?」
「まぁナツさんいなくてもグランさんいるからいいや!!一杯やりましょーーーっ!!」
「・・・・鬱陶しい」
「すいません・・・・不器用なもんですから」
「ギヒッ、いいじゃねぇか。仲良くしてやれよ」
ローグと何やら話していたガジルもグラスを片手に持って近くにきた。
「妖精と虎の友情に乾杯!!」
「・・・・友情?」
そこは気にしてやんなよ。まぁそんな感じでスティングとグラスをうち合わせたグラン。
「・・・・ってか、ガイヤ。ユキノはどした?」
「・・・・・・・・それ今言う?」
そして一言余計?な事を言って若干空気が凍った。
・・・・それを狙ってなのか、ミラとルーシィと共に・・・・ユキノがこの場に現れた。
「・・・・気まずいな」
「・・・・言わないでよ〜〜」
空気を読め大地コンビ。
「ユキノ」
とフローがそう言いながらユキノに近づくが、ユキノはそそくさとどこかへ行こうとする。
「す・・・・すみません。私・・やっぱり来るべきでは・・・・」
「待って!!」
それをスティングが止める。バツが悪そうに顔を晒しながら話を続ける。
「悪ぃ・・・・来てるのは知ってたが・・・・タイミングは分からなくて・・・・」
(・・・・知ってたんだな)ヒソヒソ
(ボクが言っといたんだけど・・・・ヘタレめ)ヒソヒソ
だから空気読めって
「マスターとお嬢は姿をくらませたんだ。俺たちは一からもう一度剣咬の虎をやり直す」
(・・・・捨てられたダメな彼氏が言いそうな事だな)ヒソヒソ
(この場合、親に何も言えず言われるがまま彼女を捨てた奴の言い訳だよねぇ〜)ヒソヒソ
「お前にはその・・・・いろいろ冷たくあたったけど・・・・これからは仲間を大切にするギルドにしたい」
(・・・・頑張ってよりを戻そうとしてる元カレって感じがすげえな)ヒソヒソ
(そんなヘタレにユキノは渡せない、ボクが守る。・・・・このまま後ろからズドンと)ヒソヒソ
「・・・・あの・・・・さっきからヒソヒソとやめてくれないか?」
あ、やっと突っ込んだ。
「ウルセェぞ、ヘタレ」
「素直に戻ってほしいって言えよヘタレ。じゃなきゃ沈めてやろうか!!」
「え、えぇ・・・・」
この2人はユキノのなんなのだろう?特にガイヤ。
「・・・・まぁ、その。だから、戻ってきてほしい・・・・ってのは調子いいかな」
「・・・・私は」
「・・・・どうしたー。いつもの勢いはどーしたー」
「そうだそうだ!!もっと誠意を見せろ!!頭を下げろ!!」
「・・・・いや、だから・・・・」
まだまだヤジを投げてくる2人にもう一度突っ込もうとした時・・・・まさかの第三者がやってきた。
「無論!!!調子がよすぎて笑えるぞ!!」
「!!」
「カグラ様!!?」
「・・・・嫌な予感」
「え?何?何?」
見た通り酔っ払っているカグラが・・・・いや、人魚の踵がやってきた。
「ユキノの命は私が預かっておる。ユキノは人魚の踵がもらう!!!異論は認めん!!さぁ!!ユキノ!!我が弟と共にこちらに来い!!」
「「「「何ィーーーーーーーー!!!!?」」」」
「え・・・・ええ!?そ、それに・・・・我が弟って・・・・??」
「・・・・まだ言ってんのかよ」
突然の申し出に、剣咬の虎は飛び上がって驚く。ユキノも当然の如く慌てふためく。そしてグラン・・・・は割といつも通りか
「アンタ酔ってるだろ!!ってか弟ってグランさんか!?アンタの弟じゃねぇだろ!!」
「うるさい!!ユキノはマーメイドのモノだ!!そしてグランは我が弟だ!!」
「待てーーい!!!!」
「・・・・今度はなんだ」
虎と人魚で睨み合っていると・・・・そこに更なる乱入者が!!
「それはウチも黙ってられんな。ユキノは我々がいただく。無論、我が弟も当然妖精の尻尾のモノだ!!」
「漢だな!!」
「そーよ!流れ的にウチに入るって感じじゃない!」
「オウ」
「ジュビア的にはグレイ様の嫁候補はこれ以上要りませんが」
「キャラ被ってるけど…」
まさかまさかの妖精の尻尾参戦!!そして誰もエルザの弟発言にツッコまない!!
「妖精の尻尾の皆様まで・・・・」
「・・・・誰かエルザさんの我が弟発言に突っ込んでくれよ」
もうそこは気にしなくていいと思う。
「いいや…君のような美しい女性は」
「僕たち青い天馬に入ってこそ」
「輝くぜ」
「くんくん✨なんと美しく可憐な香り✨」
「ウチにいらっしゃいよ」
「もちろん、グラン君も大歓迎さ」
「君も入れば、天馬はさらに飛び立てる」
「うむ✨君ほどのイケメンなら歓迎しよう✨エルザさんの大切な弟君だからな✨」
青い天馬も参戦してきた。もう当然のようにグランも入る感じなのか
「そういう事なら、この蛇姫の鱗もユキノ&グラン争奪戦に参加しよう」
「張り合ってどうする。・・・・だが、まぁグラン殿もユキノ殿も歓迎しよう」
「ウチに来いっての!」
「キレんなよ」
「漢くせぇギルドに一輪の華ってのも魂が震えらァ!さらにグランもくりゃぁ、さらに“漢”になるゼェ!!大会はどうでもいいが、この戦いだけは絶対に勝つぞォ!!」
「「「「うおおおおお!!」」」」
さらにさらに、蛇姫の鱗と四つ首の仔犬・・・・じゃなくて四つ首の猟犬も参戦してきた。
「ちょ・・・・ちょっと皆様・・・・」あたふた
「・・・・だからなんで俺まで・・・・マスターもなんか言って・・・・」
「やってやろうじゃねぇか」
「大会の憂さ晴らしに丁度いいぜ」
「回るよ」
「若い頃の血がふつふつしちゃうわ〜」
「・・・・あぁ、もうダメだな」
止めるべきマスター達も全員やる気だ・・・・もうどうしようもないな
「あわわ、どうしよう・・・・グランが他のギルドに行っちゃう!??」
「大丈夫だよウェンディ・・・・これも“愛”だよ。・・・・でも蛇姫の鱗に来てくれたら嬉しいなぁ〜」
「え!だ、ダメだよ!!?いくらシェリアでもグランはあげないよ!!」
ウェンディはこんな時でも可愛らしい・・・・そんな感じで現実逃避しているグラン。・・・・そして始まる大乱闘!!
「オラーーー!!!」「くらえーー!!」「このクソ天馬ァ!!!」「バカヤロォ!!」「マカロフの髪をむしれ!!」「それはヒドイ」「やっちまえーーーーっ!!」「ババァ脱ぐなーーっ!!?」「うわーーーーっ!!!大乱闘だーーーーーーっ!!!!」
もはやパーティ会場はカオス状態となった。人は飛ぶ、机や椅子は壊れる。もうしっちゃかめっちゃかだ。
「・・・・なんていうか、愛されてんな、ユキノ」
「・・・・それは・・・・グラン様も・・・・ですっ」
よく見るとユキノの目から涙が流れていた。・・・・でもそれは悲しみからではない
「・・・・泣くほど嫌なのか?」
「いいえ・・・・いいえ!!・・・・だって・・・・ウソでも嬉しくて」
それは嬉しさから来る涙だった。憧れのギルドから一方的にやめさせられ、どこにも居場所がなかった少女には・・・・彼女が思ってる以上に彼女の居場所が存在していた。
「・・・・こんな時に、ウソはつかねぇよ。・・・・よかったな、こんなに居場所があって」
「はい・・・・」
ユキノは・・・・その顔にやっと笑顔が宿った。それを見て、グランも・・・・珍しく・・・・本当に珍しく、ウェンディやシャルルに向けるような優しい笑顔をユキノに向けた。
「・・・・///」
「・・・・どした?顔赤くして?」
「・・・・い、いえ///」
・・・・・・・・爆ぜろ。
「皆の者!!そこまでだ!!陛下がお見えになる!!」
と、アルカディオスがこの場に現れた事で先ほどまでの大乱闘は、ピタッと止まった。・・・・もうちょい早く止めて欲しかったけど
「この度の大魔闘演武の武勇と、国の危機を救った労をねぎらい、陛下直々に挨拶をなされる。心せよ。」
アルカディオスのその言葉が終わってから、奥の垂れ幕からやってくる。しかし、そこに現れたのは王様でなく・・・・ものすごい見慣れた人物だった。
「皆の衆!楽にせよ!!かーっかっかっかっかっかぁ!!」
「返すカボ!!」
王冠を被り、偉そうにしているナツだった。・・・・見ないと思ったら何やってんだ、アイツ。
「オレが王様だーーーっ!!!王様になったぞーーーーーーーっ!!!!!」かーーかっかっかっ!!
「・・・・何やってんの?・・・・あ、マスター燃え尽きた」
・・・・なんか色々しまらないが・・・・妖精の尻尾らしいといえばらしい感じだな。
これで、波乱も波乱な大魔闘演武及び、世界の運命をかけた戦いは終わりを告げる。
・・・・前も言ったが、これから起きる事は完全に予測不能だ。まだまだ絶望の種は残っている。
バラム同盟の最後の一つ、“タルタロス”。四百年起き続けている不死の黒魔導士“ゼレフ”。・・・・そして、最悪の災害“アクノロギア”。
・・・・まだあるかも知れないが・・・・今一度、この時を祝おう!!
この先どんな未来が待っていようと