FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜 作:紅蓮大地
「戦争だァ!!!!」
「落ち着けよナツ!!」
開幕早々にナツが叫んでいるのは申し訳ない。ナツがこうなったのには理由がある。
まず、バラム同盟の最後の一つ・・・・
それだけなら、ナツもここまで暴れないのだが・・・・理由は奴らの狙いが現評議員だけでなく、元評議員も狙いの一つであり・・・・元評議員であるヤジマさんを襲撃・・・・そこに居合わせたラクサスのおかげで、ヤジマさんは一応無事ではあったのだが・・・・冥府の門の一人が大量の魔障粒子を空気中にばら撒いたせいで、ヤジマさんも雷神衆もラクサスをも命の危機にさらされた。
それに怒ったナツが冥府の門を一人残らずぶっ潰そうと暴れているのを皆で抑えているのだ。
マスターもすぐにでも突撃したいが、相手の情報が少なすぎて、動こうにも動けない。
今分かっているのは、奴らの狙いが元評議員であること。なら元評議員の家に行けば必然的に奴らと対峙できる・・・・のだが、まず元評議員の居場所は秘匿情報、知るものはいない。結局は手詰まり・・・・・・・・と、思っていたが、なんとロキが全員ではないが知っているという。なんで知ってんのかは・・・・・・・・察しろ。
ロキのおかげで、4名の元評議員の住所がわかった。やるべき事は大きく三つ。一つは他の元評議員の住所。一つは冥府の門に狙われる理由。最後の一つは、ラクサス達を襲った、魔障粒子を持つ者の血液を採取すること・・・・これが、今妖精の尻尾のやるべき事。
マスターが壇の上に上がり、狼煙をあげる。
「敵は
オオオオオオオオオオオッ!!!!!!!
今ここに始まる・・・・妖精と悪魔の戦争・・・・こんな時だというのに・・・・我らがグランはどこ行った?
「ウェンディ、グランにもこの事伝えとかないと」
「うん!まってて今連絡する!!」
なんと、今ちょうど一人で仕事に出ていた最中だったという。ウェンディはグランに連絡を取るため、手のひらサイズの水晶板を取り出す。グランの作った連絡手段の一つ・・・・大地からなんかこう上手いことあれこれして連絡が取れるようにした物だ!!・・・・・・・・説明はまた今度で
『・・・・おう、どしたウェンディ?』
「あ!グラン!!よかった!あのね!」
『・・・・あー、その前に聞きたいことがあんだけどさ』
グランと繋がり、今回の事を説明しようとしたウェンディだったが、その前にグランが話があるという事でそれを聞くことにした。
・・・・だが、グランから聞かされたのは全く予想していなかった事だった。
『もしかしてヤジマさん・・・・
「・・・・へっ?」
その一言で、今この場にいる全員に衝撃が走った。
「何故分かった!?」
マスターがいち早く駆け寄りグランにそう聞く・・・・グランから聞かされた答えは至極単純で・・・・全くの予想外な物だった。
『何故って・・・・偶々仕事できてた街に冥府の門の輩が来てぶっ潰したからだけど?あいつ自分で元評議員が狙いって言ってたからヤジマさんは無事かなぁって思って』
「「「「「はぁっ!!?」」」」」
これからやろう!!って時にもう既に冥府の門の一人を倒してしまったらしい・・・・なんなん?コイツ?
「一体、何があったの?」
『・・・・あー、まぁ普通に仕事し終えた時だったんだけどな────』
「・・・・こんな感じでいいか?」
「ああ!助かったよ!!」
とある町でグランは一人仕事に来ていた。内容は割と簡単なもので、とある場所から荷物を運んでほしいというもの・・・・だがその荷物がデカくどう運ぶのか悩んで結局依頼を出したらしい。
まぁ運ぶだけだからという事でグラン一人できたのだが・・・・本当にデカいししかも多かったが、そこは問題なく依頼をこなせた。
「・・・・さてと、帰る・・・・ん?」
そしていざ帰ろうとした時・・・・グランは嫌な力を感じ取った。魔力ではない・・・・どこか禍々しい力。
「・・・・なぁ」
「ん?どうした?」
「あそこの家には誰が住んでる?」
グランが指差した方向には、街の湖にポツンとある一軒家。そこから感じた?・・・・いや違う。
「さぁ?でも確かじーさんとその孫が住んでだと思うが・・・・それがどうした?」
「・・・・悪いが今すぐ町の全員を避難させろ。・・・・死にてぇなら別だがな」
「えっ!!?それどういう!?」
「さっさとやれ」
「は、はいぃぃっ!!!」
余計な事は言わず睨み返して避難を誘導させるグラン。・・・・正直これで避難するとは思わないが。
そして急いでその家まで向かい、少々強引ではあるがドアを蹴破って中に入る。
「えっ!?何っ!!?」
「な、何じゃ貴様!?」
「・・・・説明後、早く逃げ・・・・・・・・あーもう遅いか」
中にいたのは一人の女性となんかネコっぽい耳をしたちっこいじーさんだった。
急いで逃げるよう告げようとしたが、もう時既に遅し。急いで駆け寄り守るための壁を作る。
・・・・・・・・そして次の瞬間
ドゴォォォォンっ!!!
いきなり爆発し、家が一瞬にして瓦礫になった。
「・・・・いやマジでこうなるとは」
瓦礫の中、壁を解除して辺りを見渡すグラン。割と立派だった家は無惨にもバラバラになっていた。
「わ・・・・ワシの・・・・ワシの家がっっ。ど、どうしてくれるんじゃー!!?」
「・・・・俺に文句言うな。・・・・言うならあいつに言えや」
「おろ?・・・・なんや全員ふっ飛ぶ思うたんやけどな。現評議員みたいに・・・・ワハハ」
グランが向く先にいたのは、瓦礫の上で愉快そうにこちらを眺める一人の男・・・・この爆発を起こした張本人。
「誰や、ワレェ」
「・・・・
睨み合う両者。
「お前に用はない。用があんのはそっちの元評議員の方や。邪魔すんなや」
「ひ、ひぃぃっ!!?」
そう聞くと、じーさんの方が怯えて腰を引いていく。
「・・・・
「よく聞いてくれたなぁ・・・・なんて馬鹿正直に答えるわけないやろうが!!」
一応何故襲うのか理由を聞くが、答えてくれるはずもなくこちらに突っ込んでくる冥府の門の男。このままここでどんぱちやってもいいがその後のことを考えるとめんどくさい。
一応、町の連中には避難するように言っておいたが、それに正直に従わない奴もいるだろうから、町で暴れるのはやめておいた方がいい。
ならどうするか?・・・・答えは簡単、ここじゃない場所で暴れればいい。
「・・・・というわけでぶっ飛べ!」
「はっ?・・・・ぶべら!?」
とりあえずグランは突っ込んできた冥府の門の男の顔面を思いっきり殴りそのまま吹き飛ばした。
呆気に取られてるじーさん達を無視して、吹き飛んだ方向に跳んでいくグラン。ちょうどいい場所まで行ったと分かれば、さらに追撃していく。
「地竜の剛拳!!」
「ぐぼぁぁっ!!?」
グランはその男を殴りつけ地面に叩き落としそこはさらに追撃を喰らわす
「地竜の断裂!!」
「ぐがっ!!?」
ほぼ勢いのまま喰らわした蹴りは奴を伝い、大地を裂いていく。
「・・・・ぐっ・・・・・・・・クソがっ・・・・!!」
「・・・・もっと相手したいが、そんな時間はなさそうだからな。・・・・まぁ、相手が悪かったと思え」
地面に降り立ち、両手をあげ一気に振り下ろす。
「地竜の大鎚!!!」
ドゴォォォォンッッ!!
「・・・・・・・・」
「・・・・しまったな。情報聞き出せば良かった」
あれだけ殴って蹴ったりしといて今更そんな事言っても遅いだろうが。頭はいいくせにそこら辺適当だからな、コイツ。
「・・・・まぁいいや。とりあえずあの元評議員にでも・・・・・・・・なんだこれ?」
キィイィィィィッ!!
先ほどの元評議員に話を聞こうと戻ろうとした時、体の・・・・特に腕がいきなり光出した。
「・・・・何だこのアザ?」
「・・・・そらぁ、オレの“呪法”やな」
「あ?」
と、何かと考えている時先ほどまで倒れていた男がゆっくりと立ち上がった。
「あー、クソいてぇ。お前、ほんまに人間か?・・・・まぁいい。んで、オレの“呪法”はな・・・・触れたものを爆弾に変える力や・・・・お前、オレに何回触った?」
「・・・・えー、4か」
ドゴォォォォンっ!!!
と、馬鹿正直に答えようとしたその瞬間、グランの体が爆発した。触れたものを爆弾に変える力・・・・それは自身に触れた者も例外ではないらしい
「クハハハハっ!!律儀に数えたんか!!クハハっ!!・・・・まぁいい。ほな、さっさとあのじじいをぶっ殺しに行きますかっと」
爆発したのを見て一通り笑った後、すぐに街に戻ろうとした冥府の門の男・・・・もう既にグランに用はないように早々とこの場を去ろうとする・・・・だが、コイツは知らない。
「・・・・ちょい待ち」
「はぁ?・・・・ぶべらっ!?」
煙の中から突き出た拳に反応できず、またもや吹き飛んでしまう男。
「ガハッ!・・・・クソっ、何普通にしてんねんワレェ!!!さっさと体粉々に砕けて死ねや、ボケがっ!!」
「・・・・あいにくと、あの程度じゃ死なねえし・・・・それに例え粉々になっても」
ドカンッ!!と、先ほど殴った腕が爆発で吹き飛ぶ。男もそらみろ吹き飛んだ・・・・そう思わざるような笑みを浮かべるが・・・・その吹き飛んだ腕はすぐに再生していった。
「なっ?」
「・・・・」ゾクッ
次の瞬間・・・・男はよく分からない寒気に襲われた。いや・・・・分かる。分かっている・・・・・・・・これは恐怖だ。
恐れているのか?オレが!?人間如きを!?・・・・否!!ありえへん!!!ありえへんわ!!!!!!!
「ふざけんなや!!オレは
「・・・・なんだぁ?」
唐突に叫びだした男・・・・ジャッカルは・・・・段々と体が膨れ上がり・・・・まるで狼男のような、正真正銘の怪物のような見た目に姿を変えた。
「・・・・・・・・犬?」
「誰が犬や!!!っざけやがってぇぇ!!!」
怪物となったジャッカルは怒り狂いながら腕を振り下ろす。グランがそれを受け止めたその瞬間・・・・先ほどまでとは比較にならない程の大爆発が起きる。
ドゴォンッ! ドゴォォンッ!! ドゴォォンッ!! ドゴォォンッ!! ドゴォォンッ!!
「人間如きがオレ等悪魔に上等くれとんじゃねぇぞ!!コラァ!!」
何回も何回も出鱈目に繰り出していく大爆破。地面は割れ、砕け、その衝撃は街にまで響くほど
「・・・・なんだぁドゴォォンッ!!・・・・何となく分かってたドゴォォンッ!!・・・・けど・・・・お前人間じゃ「滅べ!!人間どもぉ!!」ドゴォォンッ!!・・・・・・・・・・・・・・・・鬱陶しい!!!」
「うぐぉ!!?」
そんな大爆発を喰らいながらも普通に会話をしようとしているグラン。・・・・そもそも怒ってる相手にその舐めくさった態度はいかんだろ・・・・まぁそこはいいとして・・・・それでも流石に鬱陶しかったようで、ジャッカルを殴り飛ばした。
・・・・・・・・あの大爆発を鬱陶しいで済ませるコイツは・・・・・・・・もう、いいや。そこは。
「お前がどういう理由で戦おうが・・・・そこはどうでもいいがな・・・・お前が・・・・お前等が仲間を傷つける可能性があるんなら・・・・相手が悪魔だろうが神だろうが・・・・お前等全員捻り潰してやるよ」
グランは腕に魔力を込めて、ジャッカルに叩き込んでいく。
「地撃・壊振!!!」
ドォォンッ!!!!
その衝撃はジャッカルを通じ、大地を揺るがし、街に今日一の大きな揺れを発するほどだった。
「・・・・・・・・・・・・ッッ」
当然、そんな攻撃を喰らい無事でいるはずもなくジャッカルは声も上げられぬまま倒れていた。
「・・・・やりすぎたかなぁ〜。まぁ、いいや。とりあえずコイツから情報を・・・・あー、その前にあの元評議員のじーさんに話聞くか?・・・・・・・・考えんの面倒になってきた。とりあえず叩き起こす・・・・・・・・ん?どこ行った?アイツ?」
戦い終え、どうするかとあっち向いたりこっち向いたりしていながら、ジャッカルを叩き起こそうとしたが、いつの間にかジャッカルの姿が消えていた。
跡形もなく・・・・そこに最初から無かったように
「・・・・まぁいいや。とりあえず街戻ろ」
だから気にしろよ!!そういうところだぞ!!お前!!
消えたジャッカルを気にもとめずさっさと街に戻っていくグラン。
だがこれで・・・・
VS
勝者、グラン・ワームランド